●斬新なタイトルがつぎつぎとお披露目

 2013年8月26日、東京・品川ステラボールにて、レベルファイブの新作発表会“LEVEL5 VISION 2013「渦」”が開催された。

 毎年恒例の“LEVEL5 VISION”だが、今回は抽選で300名の一般ユーザーを招待するとともに、ニコニコ生放送でリアルタイム中継を実施。壇上に上がったレベルファイブ代表取締役社長/CEO 日野晃博氏が「今年のテーマは“渦”です。ゲーム業界、エンターテインメント業界に大きな渦を巻き起こし、その渦の中心でありたいという願いを込めています」と語った通り、非常に意欲的なプレゼンテーションとなった。

 発表の中心となったのは、「レベルファイブがいまもっとも力を注いでいる」(日野氏)、スマートフォン用のタイトル。ただし、家庭用ゲームでもしっかり新規タイトルが用意され、バラエティーに富んだ発表内容となっていた。

●“三分に一度のエキサイティング”――『ワンダーフリック』

 先陣を切って発表されたのは、『ワンダーフリック』。すでにスマートフォン用タイトルとして発表されていたものだが、この日は詳細が明かされるとともに、なんとWii U/PS3/PS4/PS Vita/Xbox Oneでもリリース予定であることが明かされた。

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 この作品でプロデューサーを務めている日野氏は、「王道のおもしろさをスマートフォンで楽しめるとともに、いままでのレベルファイブ作品と同様にしっかり遊べる。そんな作品を作りたい、という思いで開発しました」と説明。肝となるゲームデザインは、「スマートフォンがどんな場面で遊ばれるかを想定し、3分に1度はエキサイティングな体験ができるように」(日野氏)、というコンセプトで制作されているそうだ。

▲壇上で、日野氏がみずからプレイしながら紹介する場面も。

 また本作の特徴として、豪華スタッフが制作に参加していることも強調された。発表会では、その豪華スタッフのひとり、作曲を担当した植松伸夫氏のビデオメッセージが上映された。
 『ファンタジーライフ』に続き、レベルファイブ作品の楽曲を手掛ける植松氏は、。『ファンタジーライフ』のようにほのぼのした感じばかりはなく、「ちょっと大人っぽいかな、ずるいかな、下品かな……という感じ」の音楽も取り入れているのだという。大人っぽい女性のコーラスが流れたり、60年代風のディストーション(ゆがみ、ひずみ)がかかったエレキギターソロなど、「これまではやっていなかった音楽にも挑戦しています」(植松氏)とのことだった。

 いままでにないマルチプラットフォーム展開が明かされた本作だが、“いつでもとこでも、それぞれのスタイルで楽しめるゲーム”をコンセプトとしたゲームブランド“UNIPLAY”の第1弾タイトルとして位置づけているとのこと。日野氏は、「(“UNIPLAY”は)ユーザーのプレイスタイルを大きく変えてしまうかもしれません」と語り、今後も同様のスタイルのタイトルをリリースしていく意向をほのめかした。
 また、マルチプラットフォーム展開に協力したハードメーカーから、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア プレジデントの河野弘氏、日本マイクロソフト 執行役 インタラクティブ・エンターテイメント・ビジネス ゼネラルマネージャーの泉水敬氏からのビデオメッセージも上映され、いずれも本タイトルを強力にバックアップしていくことを宣言した。

▲河野氏。『ワンダーフリック』について、「プレイステーションの理念と共通する部分があり、大いに賛同しています」と語り、期待する気持ちを表した。
▲泉水氏。「新世代向けの新しいRPGとして、マイクロソフトも全面サポートします」と語った。
▲集英社と何らかのコラボレーションを行う、というのは既報の通り。この日はVジャンプ/最強ジャンプ編集長の伊能昭夫氏も登壇。詳細は明かされなかったが、「レベルファイブ+ジャンプで何が起こるのか、何が生み出されるのか。ぜひ期待してください」と語った。

●『地球壊滅的B級彼女Z 宇宙大戦』も好調!

 さらに、2013年6月より配信開始され、累計30万ダウンロードを突破するなど好調にサービス中のiOS/Android用タイトル『地球壊滅的B級彼女』の新展開についても説明された。現在は『地球壊滅的B級彼女Z 宇宙大戦』と装いを変え、5人までと結婚できるようになるなど、より楽しさが増している。

●イシイジロウ氏が本気で作るスマホタイトル『魔神ステーション』!

 日野氏に変わって壇上に上がったのは、レベルファイブ 第4制作統括部 ゼネラルディレクターのイシイジロウ氏。現在、イシイ氏が開発中のスマートフォン用タイトル『魔神ステーション』が紹介された。
 本作では、全国10000以上の“駅”が収録されており、プレイヤーは最寄り駅やふるさとの駅など、どこからでも、思い入れのある駅からゲームを開始することができる。プレイヤーは、“魔神”を武器に、“魔列車”に乗って全国を回り、魔神を集め、魔神を倒していく……というのがゲームの概要。
 なお本作の制作には、主人公のキャラクターデザインにコザキユースケ氏、魔神&コンセプトデザインに緒賀岳志氏など、豪華クリエイターが参加。また、「(イシイ氏が培ってきた)コンシューマのノウハウだけで戦えるほど、スマートフォンゲームは甘くはない」(イシイ氏)とのことで、スマートフォン用ゲーム開発に定評がある大阪の“ラゼスト”と共同で開発を行い、完成度の高い作品に仕上げているという。

▲キーワードを挙げながらプレゼンするイシイ氏。
▲ラゼスト代表取締役社長/ゲームクリエイターの木村仁氏も登壇。「何年も遊んでもらえる世界になるように、1キロバイトに魂を込めて、一生懸命作っています」とアピールした。
▲イベントでは、イシイ氏が「世界でいちばん作ってもらいたかった会社」だという、スタジオカラーの制作によるプロモーション映像が上映された。

●家庭用ゲームでも新展開続々!

 スマートフォン用の注力タイトルが紹介された後で、家庭用ゲームについても続報や新発表が行われた。『イナズマイレブンGO ギャラクシー ビッグバン/スーパーノヴァ』、『イナズマイレブン オンライン』については、別途詳細をまとめているので、そちらをチェックしてほしい。

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▲小学生男子の絶大な支持を受け、ヒット中のニンテンドー3DS『妖怪ウォッチ』についても改めてアピール。生産本数は約20万本に達したとのことで、「ゲームソフトでの新しい展開も検討しています」(日野氏)。
▲『イナズマイレブンGO ギャラクシー ビッグバン/スーパーノヴァ』については、最新映像が公開。
▲最後の発表の前に、『イナズマイレブン』のテーマソングでおなじみのT-Pistonz+KMCが登場。“宇宙初公開”の『スパノヴァ』、『ビッグバン』を披露。
▲“LEVEL5 VISION”告知ページで募った“歌ってほしい曲”アンケートで第1位に選ばれた曲『ライメイ!ブルートレイン』も熱唱してくれた。

●レベルファイブのタイトルは北米、欧州でも順調

 最後の発表に移る前に、レベルファイブの海外展開の状況についての説明があった。発表によると、『レイトン教授』シリーズは、海外では任天堂が販売を担当し、なんとシリーズ世界累計は1500万本に到達したとのこと。また、『イナズマイレブン』シリーズも、欧州、とくにフランス、スペインでの人気が高く、シリーズ世界累計は650万本を突破したという。さらに、バンダイナムコゲームスが販売を担当する形で世界進出した『二ノ国』は、ニンテンドーDS、プレイステーション3合わせて、全世界約140万本の出荷を達成した。
 また、『GULID01』はダウンロード版が世界累計40万ダウンロードを達成したそうだが、その半数は海外からのものだという。
 日野氏は、「今後も、日本だけでなく、海外でも好調な『レイトン教授』シリーズに並ぶようなヒット作を展開していきたいと思います」と意欲を語った。

▲いままでの実績と、今後の世界展開予定。有力タイトルがラインアップされている。

●『レイトン教授』新作は「ビッグタイトルになる」作品!

 最後に発表された、この日いちばんのビッグサプライズとも言えるタイトルが『LAYTON(レイトン)7』。既報の通り、『レイトン教授』シリーズの正統な最新作にあたる作品だが、いままでとはガラリと趣が変わったものになっている。

※関連記事:【【速報】『レイトン教授』シリーズ最新作! 『LAYTON(レイトン)7』が発表に! ※詳細追記【LEVEL5 VISION 2013「渦」】】

 日野氏は、「『レイトン教授』シリーズは、毎回新しいアイデアを盛り込みながら、第6弾まで制作しましたが、私を含めて制作陣には、第1弾で生みだした“発明”に匹敵するものは組み込めずにいた、という思いがあります」と語る。
 また、『レイトン教授』シリーズが第6弾で一度完結したということもあり、「シリーズの思想を受け継ぎつつ、まったく新しい発明を生み出したい」(日野氏)という思いで開発しているのが、本作『LAYTON(レイトン)7』なのだという。
 ステージでは、日野氏がみずから操作する形で、街中で犬のキャラクターを移動させる様子が披露されたが、見せてくれたのはそこまで。このように、ほぼすべてが謎の状態での発表となったのは、「非常に新しいシステムなので、中途半端な状態でお見せすると、アイデアが盗まれてしまうかも、とか、できていないものをお見せするのはどうなんだろう、と」(日野氏)という思いがあったからなのだそうだ。どうやら、想像も付かないような新しいゲームになっているようだ……!?
 なおタイトルの“7”についても、「なぜ7と言うベタなタイトルなのか。7作目だからなのか……ほかにもいろいろな意味を込めています」(日野氏)とのこと。いずれにしても、日野氏が「必ずや、レベルファイブのつぎのビッグタイトルになる作品」と断言するあたり、かなりの自信作のようだ。

 最後に日野氏は、「レベルファイブは、1年に少なくともひとつ、新しいコンテンツを生み出すことを目標に、パブリッシャー事業を行ってきました。今年は、ゲーム業界全体に大きな影響を及ぼせるようなものを発表できたと思います。今後も新風、驚きを与えられるようにがんばっていきます」と語り、イベントを締めくくった。


 イベント終了後には、『ワンダーフリック』、『イナズマイレブンGO ギャラクシー ビッグバン/スーパーノヴァ』の試遊コーナーが設けられた。

▲『ワンダーフリック』。10分程度の試遊だったが、操作感の気持ちよさ、ゲーム進行のテンポのよさは十分に味わえた。そしてなにより、グラフィックの美しさは圧巻!