地に足の着いたキャラクターたちのサバイバル
2012年7月12日~15日(現地時間)、アメリカ・サンディエゴにて開催されているエンターテインメントのイベント“Comic‐Con International”(通称“コミコン”)。開催2日目となる7月13日、『アンチャーテッド』シリーズを手掛けていることで知られる、ノーティドッグの新作プレイステーション3用ソフト『The Last of Us』のセッションが行われ、クリエイティブディレクターのニール・ドラックマン氏、ゲームディレクターのブルース・ストラリー氏らが登壇した。
『The Last of Us』は、テレビのドキュメンタリー番組で、ジャングルに住む昆虫たちの生態を見たときに、「これが人間の間で起きたら……」と考えたことからスタートした企画だという。そのほか、映画「No Country for Old Men」などにも影響を受け、この緊張感をゲームにできるのでは、と考えたそうだ。
ゲームの内容は、瞬間瞬間で状況が変化するサバイバル・アクション。プレイヤーは、普通ではない、どうしようもない崖っぷちの状況に追い込まれてしまう。ほかのサバイバーたちとの関わりもおもしろく、人々はお互いにサポートして生き延びている。バイオレンス表現は地に足がついたものにしており、非道な行動を描くときは、そうしなければならないほどの背景も描いているとのこと。
ここで、初公開となる『The Last of Us』の動画が公開された。内容は、主人公ジョエルとパートナー・エリーが新キャラクターのビルと出会うというもの。ビルはいきなりエリーに手錠をかけ、ジョエルに銃を向けるが、手錠ごと鉄パイプを引っ張ってもぎとったエリーの攻撃によってふたりは危機を脱する。
しかしここでビルとの戦いになるわけではない。ジョエルはビルに「クルマが必要だ」と訴える。ビルは、パーツがあれば修理して使えるクルマがあると言うが……。
ジョエル、エリー、ビルらの感情が伝わってくるようなこの映像。なんと、それぞれのキャラクターのキャストは、声だけではなく身体でも演技している(パフォーマンス・キャプチャー)そうだ。エリー役のキャストは、「痣を作らないセッションはなかった」と語るほど。
続いて、ゲームのデモプレイも披露された。本作では、ジョエルの行動の多くがプレイヤーに委ねられており、たとえば途中で出会ったほかの生存者たちを攻撃するかどうかも、プレイヤーが決めることができる。
また、パートナーのエリーは14歳だが、がけっぷちの状況でもしっかりと立つ強さを持っている。彼女のAIには新しい工夫がなされており、「プレイヤーを驚かせてくれるだろう」とのことだ。
今回公開されたのは、ジョエルとエリーの旅のほんの一部分。さらなる続報に期待したい。
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