いくつもの伏線が散りばめられたストーリーを読み進めていくうちに、南の島の恋愛ものから、スケールの大きな物語になっていくシナリオがおもしろく、結末が気になってプレイし続けてしまう。周回プレイを前提とした構成だが、フローチャートや各種ジャンプ機能などのシステムによって、快適に遊べる。PC版の予約特典だったボイスドラマCDが、ビジュアルノベルとして収録されているのもうれしい。
週刊ファミ通1472号より
ミスリードや伏線が散りばめられて、非常に練り込まれたシナリオが秀逸。主人公に感情移入しにくいところや、難解な部分もあるが、あれこれ考察しながら読み進めるのが好きな人なら、どっぷりハマれそう。後半で、物語の全容が見えてくると、「そういうことだったのか!」と衝撃を受けます。機能面はとても充実していて、フローチャートの確認と、そこから各シーンへのジャンプができるのも便利。
週刊ファミ通1472号より
のどかな南の島の空気を感じさせる背景ビジュアルとサウンドに、心洗われます。その一方で、プレイヤーの認識を揺さぶる不穏な描写が多々あり、一筋縄ではいかない物語世界をたゆたう気分を満喫できます。バッドエンドが多いものの、分岐ポイントがわかりやすいフローチャートを利用しながらの攻略は快適。テキストのスキップおよびバックの速度も申し分なく、総合的な手触りのよさが印象的です。
週刊ファミ通1472号より
ひとつ前の選択肢に戻ってやり直すことで、運命を切り拓く主人公とプレイヤーとが重なり合い、相互に影響し合う構成が出色。それだけに、主人公の物言いや見た目が、ややアクが強く思えるかな。物語の難解さは、遊び手の読解力に少々ゆだねすぎのさじ加減ですが、振り返ったり考察したりと、読了後も余韻にたっぷり浸れます。電源を切る前の会話も残されたバックログには、記憶を助けられました。
週刊ファミ通1472号より