カニたちが熱いバトル“クラブファイト”をくり広げる『カニノケンカ』。その正統続編である『カニノケンカ・二』の早期アクセス版が、2024年2月13日にPC(Steam)にて配信が開始されました。
突然ですがみなさん、“カーシニゼーション”という現象を知っていますか。これは甲殻類における収斂進化のことで、“最初はカニに似ていなかった甲殻類も、進化の過程でどんどんカニに似た形態になる”現象のことを指します。つまり、何が言いたいのかというと……カニは、みんなが真似したくなるほど生物モデルとして優れている、ということです! あとおいしい!
そんなカニたちが戦う対戦ゲームは、きっとおもしろいに違いない。そう考えた『カニノケンカ』初心者の筆者は、同じく初心者のライター仲間であるあみだ、オクドス熊田を引き連れ、最強のカニを生み出すべく決戦場の川べりへ向かった……。
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まずは知識ゼロの状態で最強のカニを決める
3人とも知識ゼロ、経験ゼロの状態で同じゲームを手渡された。それでゲーマーたちがまず何をするかといえば、そう、「とりあえず対戦いこか」となるのは定石。
というわけで、みんながどれほどカニ適正があるか、見極めてみることに。ちなみにあみだは生粋の格闘ゲーマー、オクドス熊田は『League of Legends』をこよなく愛す『LoL』プレイヤー、そして筆者・ありみちは特記事項なしの平凡なゲーマーです。
自由な武器を手に取ってバトルスタート
まず、前作『カニノケンカ』と違うところは、ヒトがカニに乗って戦うという部分。しかも、このヒトはVRM形式ファイルを読み込み、VRoid Hubと連携することで自由に姿を変えられるというこだわりぶりです。しかも、カニから降りて武器を拾ってきたり、ステージギミックを動かしたりもできます。ヒト、なかなかやるな……。
そしてヒトとカニの共通点と言えば、腕が2本あること。『カニノケンカ・二』では右手と左手、それぞれで違う武器が持てます。なかには両手で持つ大きな武器や、ステージに設置する召喚物も存在。
この武器の種類が本当に豊富で、組み合わせのバリエーションはほぼ無限大です。片手に剣、片手に盾という剣士装備にしてもいいし、右手と左手の装備を揃えて二丁拳銃もロマンがあるし、両手で大鎌を持ってもいい。なんかどっかで見たことがあるような光る剣とか、浮かぶ雲とか、目に付くものはたくさんありますが、重要なのはどれだけ癖(ヘキ)とロマンを詰め込めるかです。細かいことは気にしないでください。
筆者は最初、乗り物に乗るカニがおもしろくて、そればかり選んでいました。アザラシとか、サメとか、三輪車とか、原付バイクとか、ドローンとか……。しかしそれらの操縦は難しく、筆者にまだサメの手綱を握る技量が足りないと判断し、地に足をつけて戦う戦法へ変更しました。
そして、武器選択と同様に重要なのが、カニの選択。本作は地球に生息するカニから実在しないカニまで、たくさんの種類のカニがいます。重さや大きさ、フォルムなど、さまざまな違いがあるので、ピンときたカニを選びましょう。
カニたちはそれぞれ必殺技を持っており、ゲージが溜まると発動可能となります。目からビームを出したり、武器に属性をエンチャントしたり、ぐるぐる回転しながら突進したりと、種類はさまざま。武器との相性も考えて必殺技を選びたいですね。
あみだは二丁拳銃を手に取り、しかし弾がなかなか当たらず、銃を投擲武器として活用。オクドス熊田はとにかくなんかデケェ武器をぶんぶん振り回し、筆者は乗り物を乗り捨ててふたりにぶつけるという戦法で、各々クラブファイトを楽しみます。
そして、本作は対戦のルールも細かく決めることが可能。対戦時間や、一本先取にするか三本先取にするかの勝敗の決定方法、武器使用の有無などを、対戦のルームを作る際に決められます。
せっかくなので、武器使用禁止のステゴロでも戦ってみることに。武器のある戦闘はかなり見栄えがいいですが、カニ本来の力で戦うステゴロも、なかなか渋くて見応えがありました。
チュートリアルを経験し、学びを得る
さて、ひと通りカニのケンカを楽しんだ3人は、やっとここでチュートリアルを遊んでみることに。そうしたら“学び”が出てくるわ、出てくるわ。「俺たちのカニへの理解ってこんなに浅かったんだ……」と愕然としました。
まず、基本中の基本なのですが、カニのケンカは“相手をひっくり返したほうの勝ち”です。相手から受けた攻撃は、カニの頭上にパーセンテージとして表示されるのですが、このパーセンテージ、つまりダメージの蓄積が多ければ多いほど、カニはひっくり返りやすくなります。
まだまだあります。
- ガードができる
- ジャンプできる
- 武器には耐久値があり、いずれ壊れる
- 武器はスタミナがゼロになると手から落ちてしまう
- 相手の武器は掴み取れる
- 切れ味のいい武器はダメージを与えやすい
- 重い武器は相手をひっくり返しやすい
- ハイパーモード後の入力で必殺技発動
などなど。これを知らずにバカ笑いしながら『カニノケンカ・二』を楽しんでいた我々は何だったのか……。いや、それだけ本作のゲームデザインが優れているという証明にはなるのですが。
データを詰め込み、いざ決戦
チュートリアルという学びを脳みそに叩き込んだ我々は、メガネをクイクイしながら構成を見直します。そうして、筆者が最終的にたどり着いた最強メタは……。
両手にヨーヨーです。
ふざけてません大真面目に強いです。
まずは射程の長さ。相手がめちゃくちゃ長物を持ってこない限り、一方的にこちらが殴れます。そしてエイムのよさですね。このゲームの銃、コントローラーのモダン操作だと天文学的確率でしか銃弾がヒットしないのですが、ヨーヨーは高確率で相手に当たります。そして相手に懐に潜り込まれたとしても、何とか返せるだけのポテンシャルも持っている。個人的に中距離最強の武器だと思います。
みなさんも試してみてください。真面目にヨーヨーがトップメタだと思っています。
協力プレイのチャレンジモードも楽しい
ほかのカニと白熱したバトルをくり広げるのも楽しいのですが、協力プレイのチャレンジモードも楽しいのが『カニノケンカ・二』。
ヒトを守りながらカニを倒す防衛戦や、めちゃくちゃデカイカニを倒すレイドバトルなど、さまざまなモードがありますので、仲間とプレイしてみてください。
育成モードに挑戦。カニの世界はこんなにもきびしい
『カニノケンカ・二』では、育成モードで育てた自分のカニを、対戦で使うことができます。“どんなに攻撃されても絶対に起き上がるカニ”とか、“瞬間火力型カニ”とか、自分好みのステータスを持ったカニを育成できるわけですね。
指導員&コーチであるカニの妖精くんといっしょに、トラフカラッパの育成にチャレンジしてみます。
育成期間は3年間という縛りがあり、その限られた期間でどれだけカニのステータスを伸ばせるかがポイント。1年のうち12回行動することができ、イベントバトル、興業、公式戦の中から行動を決定します。行動にはそれぞれ何ヵ月必要かが記載されているので、よく考えて選択しましょう。
選択した行動に成功すると、ステータスが伸びる能力値付与や新しい武器などが手に入ります。
トレーニングや公式戦を重ね、育成チャレンジをしたトラフカラッパくんの結果は……。
なんと、1年目にして敗北。短いカニ生の終わりを迎えてしまいました。
この育成モード、かなり奥が深いです。公式戦で勝ち抜きたいのですが、それにはステータスと武器が必要。先ほどのイベント成功でもらえるご褒美、筆者はステータスアップばかり選択していたのですが、育成モードでは武器の耐久値がなくなると壊れてしまいそのまま補充されないので、手持ちの武器が底を尽きてしまったのです。
根本的に作戦を見直して、カニくんに3年目の景色を見させてあげねば……。
カニノケンカ、かなり奥が深いゲームだった
正直、プレイ前はかなり“バカゲー”の部類だと思っていた『カニノケンカ・二』ですが、プレイしてみて、その奥深さに脱帽しました。カニの選択、メイン武器の選択、サブ武器の選択、どれを取っても気が抜けません。
もちろん、これは“勝ちたい”プレイヤー前提の話で、わちゃわちゃしたカニバトルを友人たちと笑いながら楽しみたいプレイヤーにもオススメです。半年に1回くらいはカニに乗りたい日とカニを食べたい日があるじゃないですか。本作はそんなカジュアルゲーマーの期待にもきちんと応えます。
みなさんもぜひ一度、カニに乗って熱いバトルを繰り広げてみてください。
『カニノケンカ・二』
- 対応プラットフォーム:Steam
- 発売元:PLAYISM
- 開発元:Calappa Games
- 発売日:2024年2月13日配信(Steamアーリーアクセス)
- 価格:1480円[税込](アーリーアクセス版)
- ジャンル:アクション
- 対象年齢:―
- 対応言語:日本語、英語、中国語(簡体字、繁体字)