バンダイナムコエンターテインメントは、スマートフォン/PC(DMM GAMES)向けゲーム『アイドルマスター シャイニーカラーズ Song for Prism』(以下、『シャニソン』)を、本日(2023年11月14日)より正式サービス開始予定。

 本作は、『アイドルマスター シャイニーカラーズ』(以下、『シャニマス』)を題材とした、アイドル育成シミュレーション&リズムゲーム。個性豊かな28人のアイドルたちと日々を過ごし、レッスンやお仕事を通して彼女たちを成長させていくプロデュースと、育てたアイドルたちをステージで輝かせるリズムゲームのふたつの要素を楽しむことができる。

 ファミ通.comでは、製品版の一部を収録した“Demo版 テストプレイ(以下、Demo版)”にて、『シャニソン』の基本システムを紹介したが、この度、最新バージョンを先行でプレイする機会を得たので、Demo版から進化した点や改めて気付いた魅力などをお届けする。

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アイドルをプロデュースしている感覚が強く感じられる育成パート

 まずはプロデュースについて。本作のプロデュースでは、ユニットごとに優先的に伸ばしておくと進めやすい属性のほか、レッスンやオーディションなどで配られるプロデュースカード(レッスンやオーディションをクリアするために使用するカード)や取るべき戦略が異なっている。そのため、選んだユニットによってさまざまなプロデュース体験を楽しめるようになっている。

 難易度としては、Demo版と変わらずEASY、NORMAL、HARDの3種類が存在。最初はEASYのみ選択可能で、EASYをクリアーするとNORMAL、NORMALをクリアーするHARDが順次開放されていく。なお、難度が高いほど、能力の高いアイドルを育成しやすくなる。

『シャニソン』先行レビュー。Demo版からブラッシュアップされ、より快適かつ遊びやすく進化。コメティックのプロデュースカードゲームは3人の関係性が感じられる仕上がりに

 EASYでは、オーディションの基本的な流れはもちろん、ユニットの得意とする戦略が丁寧に説明されるため、プレイにおいてとくに困ることはなかった。DEMO版では、プロデュースカードの効果が初見だとわからず、説明を読み込んでいるあいだに時間制限を迎えてしまうこともあったが、最新版のEASYではプロデュースカード(手札)をタップするとカード効果の説明文が表示されているあいだは制限時間がストップするので、じっくりと進めることができた。

『シャニソン』先行レビュー。Demo版からブラッシュアップされ、より快適かつ遊びやすく進化。コメティックのプロデュースカードゲームは3人の関係性が感じられる仕上がりに

 なお、今回のプレイでは筆者はコメティックを選択。シナリオの内容については、楽しみにしているところだと思うので割愛させていただくが、レッスンやオーディションでどのような立ち回りが楽しめるかについて少しだけ紹介したい。

 コメティックのプロデュースカードには、手札のカードを除外するものと、除外された際にアピール増加などの効果を発揮するものが存在。基本的に、前者は2~3PPといった低コストで使え、後者は4~5PPの高コストで使用可能。そのため、除外効果を持つカードで高コストのカードを除外して能力を発揮し、アピールを行っていくのが基本的な流れとなる。

『シャニソン』先行レビュー。Demo版からブラッシュアップされ、より快適かつ遊びやすく進化。コメティックのプロデュースカードゲームは3人の関係性が感じられる仕上がりに

 プロデュース序盤こそ、除外効果を持つカードがそこまで多くないため、制限時間を見ながら慎重に立ち回る必要があったが、スケジュールを進めていき、除外効果のカードを増やしていくと、サクサクとデッキを回し、高アピールをドンドン行えるように。スピード感がありつつ爽快にカードバトルを楽しめたので、カードを取捨選択しながら高アピールをガンガン発動させて圧倒するバトルを味わいたい人には、コメティックが肌に合うだろうと感じた。

『シャニソン』先行レビュー。Demo版からブラッシュアップされ、より快適かつ遊びやすく進化。コメティックのプロデュースカードゲームは3人の関係性が感じられる仕上がりに
『シャニソン』先行レビュー。Demo版からブラッシュアップされ、より快適かつ遊びやすく進化。コメティックのプロデュースカードゲームは3人の関係性が感じられる仕上がりに

 ちなみに、除外効果を持つカードは斑鳩ルカ、高アピールの効果を持つカードは鈴木羽那と郁田はるきが所持していることが多い。ソロアイドルとして活躍してきた先輩のルカが主体となって、新人アイドルの羽那とはるきを引っ張って魅力を発揮させていくという図式は、コメティックの関係性が感じられるようで、プレイ中は思わずニヤニヤしてしまった。彼女たちの物語は始まったばかりなので、作中で描かれるシナリオも含めて、今後のコメティックの活躍に期待したい。

『シャニソン』先行レビュー。Demo版からブラッシュアップされ、より快適かつ遊びやすく進化。コメティックのプロデュースカードゲームは3人の関係性が感じられる仕上がりに

 ところで、プロデュース全体のテンポ感についても触れておきたい。レッスンやお仕事の合間にはシナリオが挿入されるが、ほとんどロードなしで進行していくので、軽快に進めることができる。シームレスなプロデュースとなっているので、リアルタイムでアイドルたちをプロデュースしている感覚を強く味わえるデキとなっていた。

『シャニソン』先行レビュー。Demo版からブラッシュアップされ、より快適かつ遊びやすく進化。コメティックのプロデュースカードゲームは3人の関係性が感じられる仕上がりに
※画像内では筆者がガシャで獲得した衣装がシナリオ内に反映されている。

 なお、プロデュースは該当難易度をクリアーした後、オートで行うことも可能。プロデュース成功時に獲得できる育成アイテムはオートで行っても付与されるので、上の難易度に挑戦するために育成アイテムをたくさん集めてアイドルを強化したいときなどは大いに活躍してくれる。プロデュースをとことんやり込みたい人は、オート機能を有効活用するのがよさそうだ。

『シャニソン』先行レビュー。Demo版からブラッシュアップされ、より快適かつ遊びやすく進化。コメティックのプロデュースカードゲームは3人の関係性が感じられる仕上がりに

安定した動作のもと、快適なリズムゲームと魅力的なアイドルのステージが楽しめるライブ

 ライブにおいては、前回のDemo版より、以下の点の調整が行われている。

  • ノーツ(音楽に合わせてタップをするアイコン)の判定エリアを微調整しノーツが抜ける(タップしても反応しない)体感を改善
  • ノーツの落下スピードが等速に感じられるように描画周りを調整
  • 各種ノーツ(タップノーツ、ロングノーツ、フリックノーツ等)の視認性を向上し、見分けやすくするため色味や表現の調整を検討
  • ノーツのデザインやエフェクトを任意で変更できるようにパターンを追加
  • 判定タイミングの調整機能について、より手軽に、容易に調整できる仕様の検討
  • 画面右上の一時停止ボタンが小さく反応しにくい点の改善
    出典:『シャニソン』公式サイトより引用

 多数の点で、プレイの快適性担保のための調整が行われたが、実際にプレイした感想としては、ノーツ抜けや判定の違和感などはなく、スムーズに遊ぶことができた。

 ライブ中の動作においては、Demo版と最新版とも、同じ端末(iPhone13)を使用したが、Demo版ではライブプレイだけではなく、3DMVの鑑賞中の両方ともそこそこの頻度でカクツキが発生していたが、最新版では1度も発生することはなかった。

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 もちろん、端末やプレイ環境によって違いは出てくるとは思うが、筆者と同じ、あるいはそれ以上に高性能な端末でプレイする人は、動作の重さを気にせず遊べるはずだ。もしプレイ中に重さが気になった場合は、メニュー画面からシステム設定でグラフィック優先/パフォーマンス優先を切り替えることができるので、適宜調整するといいだろう。

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 今回のプレイにおいては、プロデュースの流れから、コメティックの『無自覚アプリオリ』とルカの『神様は死んだ、って』を体験。前回から感じていたことだが、3D空間だからこそ可能なステージ設計と演出で、アイドルたちの息の合ったパフォーマンス、その最中に見せる多彩な表情は非常に魅力的。ステージの進行に合わせて頻繁に切り替わるカメラアングルも相まって、見ごたえバツグンだ。

 『無自覚アプリオリ』ではモノクロな映像を組み合わせながら3人のカラーを表現したり、『神様は死んだ、って』ではルカの心の叫びが乗った歌声に合わせてカメラが大きく揺れたり、楽曲やアイドルの世界観に合わせたダイナミックなステージは圧巻だった。

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 また、ひとりのアイドルを定点カメラで収めて映し出すフォーカスモードも実装されているので、ユニットのパフォーマンス全体を眺めたり、ひとりのアイドルのステージに注目して遊んだりといった多様な楽しみができるのも心が躍った。プロデューサーの中には、3Dモデルのアイドルたちがパフォーマンスする姿を見るのをモチベーションに本作を遊ぶ人も多いと思うが、その期待を超えるステージを堪能できるはずだ。

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アイドルたちの日常も伺い知れるゲーム内SNSも実装

 ここで、細かな点だが新たに追加された要素についてもご紹介。それは、アイドルたちのゲーム内SNSが実装されたこと。Twesta(ツイスタ)、CHAIN(チェイン)、電話の3種で、Twesta(ツイスタ)では彼女たちの投稿の確認、CHAIN(チェイン)ではチャットによるコミュニケーション、電話はその名の通り、アイドルと会話が行える。

『シャニソン』先行レビュー。Demo版からブラッシュアップされ、より快適かつ遊びやすく進化。コメティックのプロデュースカードゲームは3人の関係性が感じられる仕上がりに

 今回のプレイでは、SNSを通じたやり取りまでは確認できなかったものの、アイドルとの信頼度の上昇やイベントの実施などに応じて、コミュニケーションを取ることができる模様。アイドルの日常を通じたリアルなプロデュースが味わえる機能となっているはずなので、正式サービス開始後の展開を楽しみにしたい。

『シャニソン』先行レビュー。Demo版からブラッシュアップされ、より快適かつ遊びやすく進化。コメティックのプロデュースカードゲームは3人の関係性が感じられる仕上がりに
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 Demo版からブラッシュアップされ、より快適に遊べる作品となった本作。プロデュースとライブ、どちらもやり応えバッチリな『シャニマス』らしい育成シミュレーション&リズムゲームとなっているので、本作が気になる方はぜひプレイしてみてほしい。

『シャニソン』先行レビュー。Demo版からブラッシュアップされ、より快適かつ遊びやすく進化。コメティックのプロデュースカードゲームは3人の関係性が感じられる仕上がりに