2023年7月1日、2日に東京都・神田スクエアホールにて、『アイドルマスター ミリオンライブ!』(以下、『ミリオンライブ!』)のMRイベント“765 MILLIONSTARS LIVE 2023 Dreamin’ Groove”が開催された。本記事では、両日の3公演に先駆けて行われたゲネプロ(関係者向けの、本番通りに行う最終リハーサルのこと)の模様をお届けする。
出演したアイドルは以下の35名(全公演共通。敬称略)。
- 天海春香(声:中村繪里子)
- 如月千早(声:今井麻美)
- 星井美希(声:長谷川明子)
- 萩原雪歩(声:浅倉杏美)
- 高槻やよい(声:仁後真耶子)
- 菊地 真(声:平田宏美)
- 水瀬伊織(声:釘宮理恵)
- 四条貴音(声:原 由実)
- 秋月律子(声:若林直美)
- 三浦あずさ(声:たかはし智秋)
- 双海亜美(声:下田麻美)
- 双海真美(声:下田麻美)
- 我那覇響(声:沼倉愛美)
- 春日未来(声:山崎はるか)
- 最上静香(声:田所あずさ)
- 伊吹 翼(声:Machico)
- 徳川まつり(声:諏訪彩花)
- 野々原 茜(声:小笠原早紀)
- 望月杏奈(声:夏川椎菜)
- 七尾百合子(声:伊藤美来)
- 高山紗代子(声:駒形友梨)
- 高坂海美(声:上田麗奈)
- 天空橋朋花(声:小岩井ことり)
- エミリー スチュアート(声:郁原ゆう)
- 木下ひなた(声:田村奈央)
- 横山奈緒(声:渡部優衣)
- 馬場このみ(声:高橋ミナミ)※高ははしごだか
- 宮尾美也(声:桐谷蝶々)
- 福田のり子(声:浜崎奈々)
- 真壁瑞希(声:阿部里果)
- 永吉 昴(声:斉藤佑圭)
- ジュリア(声:愛美)
- 白石 紬(声:南 早紀)
- 桜守歌織(声:香里有佐)
3DCGで描かれたアイドルたちが躍動する、新時代の『アイマス』ライブ
『ミリオンライブ!』のライブイベントと言えば、2023年4月22日、23日にさいたまスーパーアリーナで開催された“THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 10thLIVE TOUR Act-1 H@PPY 4 YOU!”が記憶に新しい。
そういった、多くのプロデューサーたちを集めて大規模なステージで催す、各アイドルを演じるキャスト陣によるリアルライブが毎年行われる一方で、本イベントは、3DCGで描かれたアイドルたちをステージ上に投影してライブパフォーマンスを見せるという、現実世界と仮想世界を融合させたものとなっている。
賢明なプロデューサーの皆さんなら、ここまでの内容や今回のイベント名から、2018年より開催されていた“THE IDOLM@STER MR ST@GE!! MUSIC♪GROOVE☆”と同様の内容を想起されているかもしれないが、両者は別モノのイベント。
今回のイベントは、作中のアイドルたちの活動の可能性を広げ、ゲーム領域に閉じないアイドル活動の拡大を目的とした『アイドルマスター』シリーズの新企画“MORE RE@LITYプロジェクト”の一環として開催されている。そう、本イベントのMRは“MIXED REALITY(複合現実)”ではなく“MORE RE@LITY”の略なのである。
単独ライブよりもずっと小規模で、公演時間も約60分というところは共通しているが、開催地もVR映像対応の設備が整えられた専用のホールではなく、一般のイベントホールである。2023年7月26日からは配信も予定されており、より気軽に楽しめ、より身近に感じられるライブとして、『アイドルマスター』シリーズの新たな可能性が垣間見られるイベントとなった。
新旧のレジェンド楽曲満載の12曲
公演10分前には、いつものように劇場の事務員、青羽美咲(声:安済知佳さん)による影ナレが始まり、公演中の諸注意などがアナウンスされた。
開演時間になると、ホールの照明が暗くなりステージにスポットが当てられる。そしてそのままライブが始まった。公演時間も短めなので、この後もすごくテンポよく展開していくことになる。
1曲目は『Dreaming!』(紗代子、このみ、美希、春香、未来、静香、まつり、のり子)。『ミリオンライブ!』定番曲のひとつである。8人のアイドルが一列に並んでステージに登場し、ポジションを入れ替えながらパフォーマンスを披露してくれた。
ゲーム『ミリシタ』同様に身長やスタイルの違いなどもきちんと表現されているうえ、それぞれの動きも細かく異なっていて、まばたきや微笑み、ウインクなど、表情の変化にもそれぞれの個性が盛り込まれていた。席にもよるが、リアルライブよりもずっと距離が近いぶん、そういった要素により気がつきやすくなっていて、とにかく目が忙しい。
最初のMCパートには、未来、静香、翼の3人が登場、進行もウルトラスムーズで、息の合ったやり取りを見せていた。じつは近年のライブイベントでは3人揃うことは珍しく、プロデューサーたちにとってもレアなひと時だったのではないだろうか。
2曲目は『合言葉はスタートアップ!』(響、律子、やよい、亜美、伊織/レジェンドデイズ)。2014年より発売された、『ミリオンライブ!』のCDシリーズ“LIVE THE@TER HARMONY”(LTH)の第1弾に収録されている、レジェンド楽曲のひとつである。
『ミリシタ』でも実装され、話題となっている“アナザーシェーダー”による光と影と同じような効果はもちろん本公演での表現にも使われており、とくにこのレジェンドデイズの衣装“レジェンダリースタイル”の特徴である立体感や光沢なども美しく表現されていた。
続いては『Vault That Borderline!』(翼、ジュリア、紗代子、百合子、瑞希)。2012年発売のPSP用ソフト『アイドルマスター シャイニーフェスタ』より登場した楽曲のひとつで、765PRO ALLSTARSの人気楽曲だが、今回はコミック版でこの曲をカバーした翼、ジュリア、紗代子、百合子、瑞希の5人が歌っている。間奏ではエアギターの振付も飛び出し、場内を沸かせていた。
4曲目は『my song』(伊織、真、あずさ、翼、ジュリア、瑞希)。こちらも2008年発売のXbox 360用ソフト『アイドルマスター ライブフォーユー!』より登場した、レジェンド楽曲である。『ミリシタ』では未収録であるが、『アイドルマスター』シリーズでの人気は高い。
この曲ではセットが一変し、木々に覆われた丘が舞台に。また、最初は伊織、真、あずさの3人だったところに、2番から翼、ジュリア、瑞希が空からブランコに乗って下りてきて、最後は6人で歌う……という演出となっていた。リアルライブと異なり、このようにセットチェンジやアクロバティックな演出、衣装チェンジなどが瞬時にできるのがMRライブのいいところである。
「今回はレジェンド攻めか……」と、つぎの曲もそういった予想をしていたら、ここで投入されたのは『電波感傷』(オフィウクス:紬、歌織)。2023年5月に『ミリシタ』にイベント楽曲として実装されたホヤホヤの新曲である。こうした緩急をつけたセットリストは、さすが『アイマス』だ。
この曲ではまたもセットがガラッと変わり、瀟洒な雰囲気から現代的な都会の光景に。また、紬と歌織はリフトに乗って舞台を縦横無尽に移動するのだが、その演出も、リアルならかなり大掛かりになって実現が難しいもの。だんだんとこのイベント“らしさ”が出てきたと言える。
つぎの『Do the IDOL!! ~断崖絶壁チュパカブラ~』(朋花、エミリー、百合子、昴、翼)では、スタッフの遊び心が文字通り爆発しまくることに。
歌い始めはチュパカブラの巨大な張りぼてがアイドルたちの後ろに置いてあっただけだったのだが、歌とともに演出がヒートアップし、あちこちで火花が飛んでいた。さらには崖を上り始め、舞台のあちこちで大爆発が! リアルライブならさすがに歌ってなどいられないであろうド派手な炎上ぶりを、プロデューサーたちも口をポカンと開けたまま見守るしかなかった。
果てには“リアル”煙幕も飛び出し、最前列のプロデューサーたちを驚かせていた。“劇場の宣伝ソング”としてカルト的な人気を誇るこの曲。豪快な演出ですべてを吹き飛ばしてしまったが、じつはオリジナル歌唱メンバーが集っていたことも付け加えておこう。
そしてここで2回目のMCタイム。紬と歌織が登場し、金沢での仕事の話など、『ミリシタ』とリンクしたトークを展開していた。今回のイベントは、新旧じつにさまざまなネタが仕込まれており、配信などで改めてチェックしたくなった。
いよいよ後半戦。7曲目は『春風満帆スターティング』(雪歩、のり子、真、昴、静香)。『ミリシタ』で2023年3月に開催されたイベントの楽曲で、ライブでは初お披露目となる。
再びセットは劇場に戻り、『チュパカブラ』から一転、春らしい爽やかな曲調と、衣装“桜雲・和気愛愛”のかわいらしさにホッコリ。
8曲目は『キラメキラリ』(やよい、茜、紬)。やよいを代表する楽曲で、おもちゃのブロックで作られたセットなど、元気でかわいらしいやよいワールド全開の演出となっていた。
2番からはコミック版『Blooming Clover』で同曲をカバーした茜、紬が加わり、3人でパフォーマンスしている。なお、「ギターソロ、かも~ん♪」のパートでは、3人がそれぞれエアギターを披露した。
続いては『アマテラス』(雪歩、あずさ、貴音、律子、エミリー、ひなた)。765PRO ALLSTARSの楽曲ではあるが、初出は2016年のPS4用ソフト『アイドルマスター プラチナスターズ』と、比較的新しめ。2023年6月28日に『ミリシタ』にもついに実装された。
こちらでは『Blooming Clover』でカバーしたエミリー、ひなたが最初から登場し、先輩組の4人が後から加わるという展開に。和風で幻想的なセットや衣装(『ミリシタ』で雪歩用衣装として実装された雪月花の綺羅星だと思われる)にも目を奪われる。
10曲目は『Growing Storm!』(乙女ストーム!:未来、翼、百合子、瑞希、杏奈)。『合言葉はスタートアップ!』と同じく、“LTH”発の楽曲で、『ミリシタ』でも1年目から実装されている。“聖ミリオン女学園”を思わせる、上品な噴水をバックに披露されていた。
『MUSIC♪』(春香、千早、美希、雪歩、貴音、真、真美、あずさ)は『シャイニーフェスタ』のテーマ曲でもあり、2014年公開の劇場版『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』の劇中歌としても使われていた。
8人が2段に分かれて編成されていて、それぞれが入れ替わりながら歌い上げていた。比較的ソロパートが多めの楽曲なので、各アイドルの担当プロデューサーはうれしいかも!?
ここでステージには春香と杏奈が登場し、呼び込みを行う。そして、公演最後の曲となる12曲目は『ミリシタ』6周年記念楽曲『グッドサイン』(春香、杏奈、亜美、真美、奈緒、歌織、茜、海美、美也)。本日最多となる9人のアイドルがステージ上に集まり披露した。
曲中には、リアルで本イベントのロゴ入り金テープが舞い降りてくる演出も。そして最後に再び杏奈が登場し、公演を締めくくった。
公演時間は1時間少々と、単独ライブと比べると短いものではあったが、現実と仮想世界、双方を巧みに使い分けた演出もあって、かなり充実したものに感じられた。オールスタンディングでの観覧ということもあり、むしろちょうどいいボリュームだったとも言える。
“MORE RE@LITY”プロジェクトとして実施された今回のイベントは、より気軽に楽しみやすいという意味でかなり有意義なものだったと感じた。あとは内容だけでなく公演場所や回数、チケット料金などが定まってくれば、新たな可能性も見えてくるだろう。
とくにゲームから『ミリオンライブ!』や『アイドルマスター』を知った人にとっては、よりゲームに近く、またリアルライブよりもハードルが低いこの形式のイベントは、気軽に楽しめるものとして価値の高いものになるのではないだろうか。今後の展開にも期待したい。
765 MILLIONSTARS LIVE 2023 Dreamin’ Groove セットリスト
- 01.Dreaming!(天海春香、星井美希、春日未来、最上静香、徳川まつり、高山紗代子、馬場このみ、福田のり子)
- 02.合言葉はスタートアップ!(高槻やよい、水瀬伊織、秋月律子、双海亜美、我那覇響)
- 03.Vault That Borderline!(伊吹翼、七尾百合子、高山紗代子、真壁瑞希、ジュリア)
- 04.my song(菊地真、水瀬伊織、三浦あずさ、伊吹翼、真壁瑞希、ジュリア)
- 05.電波感傷(白石紬、桜守歌織)
- 06.Do the IDOL!! ~断崖絶壁チュパカブラ~(伊吹翼、七尾百合子、天空橋朋花、エミリースチュアート、永吉昴)
- 07."春風満帆スターティング ※公演替わり楽曲1:DAY1夜公演(萩原雪歩、菊地真、最上静香、福田のり子、永吉昴)
- 07."リベレイシング / アロン -LiberaSing Along- ※公演替わり楽曲2:DAY2昼公演(如月千早、徳川まつり、天空橋朋花、木下ひなた、馬場このみ)
- 07."夢みがちBride ※公演替わり楽曲3:DAY2夜公演(我那覇響、高坂海美、横山奈緒、宮尾美也、真壁瑞希)
- 08.キラメキラリ(高槻やよい、野々原茜、白石紬)
- 09.アマテラス(萩原雪歩、四条貴音、秋月律子、三浦あずさ、エミリースチュアート、木下ひなた)
- 10.Growing Storm!(春日未来、伊吹翼、望月杏奈、七尾百合子、真壁瑞希)
- 11.MUSIC♪(天海春香、如月千早、星井美希、萩原雪歩、菊地真、四条貴音、三浦あずさ、双海真美)
- 11.グッドサイン(天海春香、双海亜美、双海真美、野々原茜、望月杏奈、高坂海美、横山奈緒、宮尾美也、桜守歌織)