2023年6月28日(水)に配信開始となる『デイヴ・ザ・ダイバー』。本作は2022年10月よりアーリーアクセス版が配信されており、その時点でかなりの人気を博していました。
主人公デイヴが友人の誘いで寿司屋ビジネスに関わっていくというゲームです。
突然ですが筆者、小さい頃は祖父母の家にあった『美味しんぼ』を読んで育ちました。作中のエピソードで印象に残っているのが、板前の作った洗い(刺身を氷水で引き締める料理)に海原雄山が激怒するというエピソード。その板前は緊張すると喫煙するクセがあり、魚の身にヤニのにおいが移っていたのです。
それまでお刺身は魚を捌いて切るだけだと思っていた筆者は、「お刺身ってものすごく繊細な料理なんだ!」と感動したのを覚えています。
加えて、ライターになるかダイバーになるか迷っていたくらい筆者はダイビング好き。ダイビングができて憧れの寿司も作れてしまう本作は、プレイする前から楽しみにしていた作品でした。
実際に遊んでみたところ、すごかった。というのも、
- ほぼワンオペ
- やることが多い(それだけボリュームがあってうれしいのですが)
- 海中探索が激アツ
こんな感じなんですよ。やることが多い、とにかくやることが多い。世の中の寿司屋の大将はこんなことを涼し気にこなしているのですね。さすがです。
それでも少しは慣れてきました。そこで今回は寿司屋ヌーブを脱出する際に見えてきた経営のコツをお伝えしようと思います。
おいしい寿司が食べ放題だと聞いたのに、そんなおいしい話ではなかった
バカンスを満喫していた主人公デイヴのもとへ、友人コブラから1本の電話が。おいしい寿司が食べ放題だぞ、という食事の誘いでした。
「うまい寿司がたくさん食べられる!」とウキウキで現地に辿り着いたデイヴですが、フタを開けてみたら、そんなに甘い話ではありませんでした。コブラは寿司屋ビジネスを始めるらしく、デイヴにはそれを手伝ってほしいとのこと。
しかもデイヴが担当するのは魚の調達、接客、広報、経営と、ほぼワンオペ状態。板前として“バンチョ”という人物が厨房に立っていてくれますので、そこだけが救いです。
あらゆる海域の魚が集まる謎の海“巨大ブルーホール”近くの寿司屋“バンチョ寿司”で働く、デイヴの新しい日常が始まります。
バンチョ寿司を世界一の寿司屋にしよう!
朝から夕方にかけてブルーホールに潜って魚を調達、夕方は仕込み、夜はホールに出て接客、合間にはSNSで広報活動と、デイヴの1日は大忙し。
世界一の寿司屋になるためには、どの業務も手は抜けません! 寿司につられてやってきたデイヴには、敏腕寿司屋経営者になってもらいます。タダで食べられる寿司はないぞ、デイヴ!
まずは原材料となる魚の調達から
バンチョ寿司のネタは新鮮さが命。ということで、すぐ近くにある謎の海域“ブルーホール”で魚を獲ってきます。1日のうち、潜れるのは午前中と午後の合計2回です。
ブルーホールには多種多様な魚が存在しており、デイヴは銛で魚を仕留めます。サメなどの危険な生物もいるため、水中でも使える銃など、武器の携行も必須。
この際、気をつけなければならないのは酸素ボンベの残量。酸素ボンベが空になるとゲームオーバーになってしまい、獲った魚をロストしてしまいます。魚を持ち運べる重量にも限りがあるため、どのくらいで切り上げて帰るのか、このシビアな見極めはローグライク味を感じますね。
1日に2回潜れるチャンスがあるので、筆者は目的を分けて潜っていました。寿司ネタを確保するために魚を獲りまくる回と、探索や強敵と戦うチャンレジ用に潜る回、といった感じです。
持ち運べる重量や酸素ボンベの容量の増量、より深く潜るためのダイバースーツ改良などは、お金を支払えば実施できます。寿司屋経営で稼いだお金を使って装備をアップグレードし、より深いところに潜って、より珍しくおいしい魚を獲りましょう。
お客さまになるべく海苔巻きを提供しない
午前と午後、2回のダイビングを終えたら、寿司屋の営業パートに入ります。まずは本日のメニューを決めるところから。
じつはメニュー設定がかなり重要。売れ残った分は廃棄となってしまうため、収益が落ちてしまうのです。かといって売り切れを起こすと、お客さんには海苔巻きを振る舞うことに。海苔巻きは安価なため、ほとんど利益にならないんですよね……。
食品ロスも海苔巻きも出さなかった日のやりきった感は気持ちいい。ここの絶妙なラインを見極めるため、毎回唸りながらメニューを決めています。
接客は丁寧かつスピーディーに、でもスタミナ残量には注意
営業中は、デイヴもホールスタッフとしてお手伝い。できあがった寿司を配膳したり、お茶を淹れたり、カウンターを片付けたり、ワサビを補充したりと、てんやわんや。
お客さまを待たせてしまうと評価が下がるため、なるべく急ぎたいところですが、デイヴは小走りをするとスタミナを消費します。スタミナを切れになるとしばらく動きが鈍るため、スタミナの残量には注意しましょう。
いずれは従業員を雇ってワンオペ卒業
最初はバンチョとデイヴのふたりでお店を回しますが、客足が増えるにつれてそれも厳しくなってきます。
ストーリーを進めると、ホールスタッフとキッチンスタッフ、両方を雇用可能に。
これで少しは楽になるのかと思いきや、客足も比例して増えているので、結局は慌ただしく走り回ることになります。がんばれ、デイヴ。
スタッフにはお金をかけることで教育が可能。たとえばホールスタッフなら、最初は料理の配膳しかできなかったのが、お茶を淹れる、ワサビを補充する、といった業務もこなせるようになります。余裕があるときは投資しましょう。人件費をケチってはいけません。
バンチョ寿司の目玉となるオリジナル料理を開発
バンチョは優れた料理人で、創作料理もお手のもの。“職人の炎”というアイテムを消費して、サイドメニュー的な料理をメニューに加えられます。
これらの創作料理は食材コストが高い分、提供価格やお客さまの満足度も高め。必要な食材が揃っているときは、積極的にメニューへ加えましょう。
料理をアップグレードする際や開発する際にはアニメーションが流れます。本作にときどき挟み込まれるアニメーションはどれも独特で味があり、演出が入るたびに筆者はワクワクしながら眺めていました。
SNS“クックスタ”で店の認知度をアップ
お店の宣伝として、SNS“クックスタ”も運用しましょう。職人気質のバンチョはこういうものがわからないと言うので、デイヴが代わりに管理します。
いいサービスを提供したり、新メニューを出したりすると、お客さまが写真とコメントをアップしてくれます。ここで集めた人気度はお店のアップグレードに必要な基準となるので、大事な指標です。
内装を模様替えして気分をアップ
バンチョ寿司の店内は、カウンターやイス、装飾品などを自分好みにカスタマイズ可能です。
店の評価に含まれない部分ですので完全に好みですが、お金の余裕があるときにいかがでしょうか。
ときには特別な料理を求めるお客さまも来店
バンチョ寿司にはときおり特別な料理を求めるお客さまがご来店。お客さまの要望に応えると、新しい機能が解放されたり、新たなストーリーが展開されたりします。
要求されるものは難しいですが、その分見返りは大きいです。
世界一の寿司屋を目指すにはブルーホールの謎も解かなきゃね!
世界一の寿司屋を作るためには、優秀な人材と、新鮮でおいしい食材が必要。その両方の確保に影響するのが、メインストーリーでもある“ブルーホールの謎を解く”ことです。
ブルーホールは世界各地の魚が生息しているわりとめちゃくちゃな海域。古代遺跡が沈んでいるとか、人魚が生息しているとか、巨大生物が眠っているとか、さまざまな噂が絶えない場所でもあります。
そう、『デイヴ・ザ・ダイバー』は意外と(と言うと失礼かもしれませんが)、ストーリーもゲーム展開も気になるのです。たとえば、Steamストアページで公開中のPVには竜宮城のような場所が写っています。ほかにも農場やオタ芸、カクテル提供など、気になるコンテンツも満載。
ひたすら寿司屋を経営していたはずが、ふと振り返ると農家になっていたり、アイドルファンになっていたり、浦島太郎になっていたりするわけです。寿司屋の経営は奥が深いですね。
とはいえ、それだけ大ボリュームということ。アーリーアクセス版の頃からボリュームはすごかったですし、いくらでも遊び倒せそうです。
さて、筆者は『美味しんぼ』という教本を片手に寿司屋経営に戻りたいと思います。あのサメを倒してその皮で上質なワサビおろしを作るんだ……。
製品情報
タイトル:デイヴ・ザ・ダイバー
プラットフォーム:PC
メーカー:MINTROCKET
開発:MINTROCKET
配信日:2022年10月27日
価格:2400円[税込]
ジャンル:アクション・アドベンチャー
備考:ダウンロード専売