BungieのFPS型アクションRPG『Destiny 2』では、2023年3月1日より大型エクスパンション“光の終焉”を配信予定。新たなサブクラスを構成する“ストランド”の新情報が公開された。

 今回本誌では開発陣によるストランドについてのQ&Aセッションに参加してきたので、そこでわかった内容も交えつつご紹介しよう。

ストランドのバフ・デバフ

 ストランドは、ステイシスに続く追加サブクラス。エネルギーをより合わせた糸を使った生成能力や拘束能力を使う。ストランドのデバフやバフ効果の例は以下。

  • デバフ
    • “停止”
      • PvE時: 短時間敵が宙に吊られ、 実質的に動作不可能になる
      • PvP時: 対象プレイヤーは宙に浮くが、三人称視点でゆっくりと動いたり反撃できる
    • “分解” 標的から糸が飛び出し、周囲を攻撃する。当たった相手も“分解”される
    • “切断” 現実世界に影響を与えることが困難になり、ダメージ値が低下する
    • デバフされた敵が倒されると毛玉のような“タングル”が生成される
      • タングルは拾い上げて敵に投げたり撃つことでボムとして使える
  • バフ
    • “ウィーブメイル” 被ダメージ軽減。PvPでは胴体ダメージのみ軽減(頭部と近接はそのまま)
『Destiny 2』“光の終焉”で登場する新サブクラス“ストランド”の概要が公開
『Destiny 2』“光の終焉”で登場する新サブクラス“ストランド”の概要が公開

最大の特徴であるグラップリングフックと、その可能性を広げるカギ“タングル”

 ストランドの中でも売りとなっているのが、グラップリングフック系の移動アクション。グレネードエネルギーを消費することで空中にロープを放ってスイングジャンプし、これまでにない移動が可能となる。

 またグラップリング中や終了時には“グラップリング近接”が発動可能。ボーナスダメージとともに“分解”効果を与える。

 そして、このグラップリングと密接な関係があるのが、毛玉のような“タングル”だ。タングルへのグラップリングはグレネードエネルギーの消費がかからない。

 タングルには、まずマップに設置されているものがある。光の終焉で新たな冒険の舞台となる“ネオムナ”には各所にタングルがあり、ここにグラップリングしてジャンプしたり、移動するビークルにグラップリングすることで進んでいけるように設計されている(※コストはかかるが既存マップでもグラップリング自体は使用可能)。

『Destiny 2』“光の終焉”で登場する新サブクラス“ストランド”の概要が公開

 それだけでなく、プレイヤーが生成できるタングルもある。ストランドのデバフを受けた敵を倒すとタングルが生成されるという効果が存在し、このタングルは拾って投げたり、撃つことでボムとして機能させられる。

 また、タングルにグラップリングしてから空中でキャッチして投げるというテクや、投げたタングルにグラップリングするといったテクも可能という。

『Destiny 2』“光の終焉”で登場する新サブクラス“ストランド”の概要が公開
グラップリングを使った移動や飛び込みと、タングルをどう使うかがカギになりそう。

ストランドサブクラスの概要

 ストランドの各サブクラスの概要は以下。ちょっとした追加入力や間合いの工夫などによりボーナス効果が得られるようになっていたり、アクション性の高さがテーマのひとつになっているようだ。

  • ブルードウィーバー(ウォーロック)
    • 敵に向かっていく自爆生物“スレッドリング”との相性がよく、周囲に攻撃可能な対象がいない場合は生成したスレッドリングがウォーロックについてくる“止まり木”状態になる
    • 標的を追跡して着弾時に大ダメージを与えて“分解”する近撃“アーケインニードル”を3回放てる。
    • スーパースキル“ニードルストーム” スパイクミサイルを生成し、爆破した後にスレッドリングの軍団に紡ぎ直して生存者が死ぬまで追跡する
    • 特性“織り手の呼び声”: 亀裂を発動したウォーロックが3つのスレッドリングの卵を生成する。卵が地面に当たるとスレッドリングが孵る。止まり木中のスレッドリングは追加の卵になる
    • 特性“心の紡ぎし祈り”: スキルを複数改善する
      • グラップリング近接によりスレッドリングの卵を3個生成する
      • スレッドリンググレネード(※1)を消費して、止まり木をしているスレッドリングを最大数生成する
      • シャックルグレネード(※2)によりバフを獲得し、キルごとに停止効果のある爆発を発生させる

※1:スレッドリンググレネードは、3つの投射物の着弾時にスレッドリングを生成する新グレネード。
※2:シャックルグレネードは、停止効果を与える投げ縄のような新グレネード。

『Destiny 2』“光の終焉”で登場する新サブクラス“ストランド”の概要が公開
ブルードウィーバーはスレッドリングを使役して攻撃させる。
  • スレッドランナー(ハンター)
    • 近接攻撃“スレッドスパイク” ロープダーツ(縄の先にクナイがついたような武器)を投げて敵から敵へと反射させ、ダメージと“切断”効果を与えて戻ってくる。
      • ダーツはヒットした敵1体ごとに近接エネルギーを得る。またタイミングよく近接ボタンを押してロープダーツをキャッチすると獲得エネルギーにボーナスを得る
    • スーパースキル“シルクストライク” 三人称視点でグラップリングを使いながらロープダーツで敵を倒していく
      • グラップリングをより頻繁に使えるほか、通常攻撃と強攻撃のロープダーツを使えるようになる
      • 通常攻撃ではダーツの先端が当たるようにすると爆発とともにボーナスダメージが発生する
      • 強攻撃では360度振り回して周囲にダメージを与える
    • 特性“エンスネア・スラム”: 空中から急降下攻撃を行い、周囲の敵に“停止”を与える
    • 特性“ウィドーズシルク”: グレネードチャージを1回分追加し、グラップリングで永続的なグラップリングタングルが生成され、そこにグラップリングするとグレネードエネルギーが完全回復する
『Destiny 2』“光の終焉”で登場する新サブクラス“ストランド”の概要が公開
  • バーサーカー(タイタン)
    • 近接スキル“狂乱の刃” 前方にダッシュしてアームブレードで攻撃し“切断”効果を与える(チャージ数は3)
    • スーパースキル“ブレードフューリー” 両手にブレードを纏いながら攻撃していく
      • 通常攻撃は強化されたスーパーチャージ版の狂乱の刃で、ヒットするたびに攻撃速度が上昇し(3回ヒットで最大)、また強攻撃のエネルギーが溜まる
      • 強攻撃では敵を追跡する2つの投射物を放ち、“停止”効果を与える
    • 特性“騒乱の渦中”: タングルを破壊すると、タイタンと近くにいる味方がウィーブメイルを得る。タイタンは近接エネルギー回復ブーストも得る
    • 特性“ドレングルの鞭”: タイタンのクラススキルを発動時に前方に衝撃波を飛ばし、経路上の敵を“停止”させる
『Destiny 2』“光の終焉”で登場する新サブクラス“ストランド”の概要が公開

ストランドのアンロックは意外とスムーズ?

 開発のQ&Aによると、ステイシスと比較するとストランドの各サブクラスのアンロックは効率化されたものになっているとのこと。キャンペーン部分の終わりには有能なサブクラスができあがっており、特性もいくらか使えるようになっているぐらいの進捗になるようだ。

“かけら”やエキゾチック装備の例も紹介

 また公式記事ではさらなる強化を行える“かけら”の例も紹介されている。

  • 上昇の糸: グレネードスキルにより武器がリロードされ、ハンドリングと空中効果が短時間強化される
  • 憤怒の糸: タングルで標的にダメージを与えると近接エネルギーが付与される
  • 終局の糸: フィニッシャーでスレッドリングが生成される
  • 守護の糸: 力のオーブを拾うとウィーブメイルが付与される

 エキゾチック装備にはタングルやグラップリングの使い道を広げるものがいくつかある。装備紹介のトレイラーに出てくるものを例に挙げると以下の通り。

  • トリノフンダマシのファサード(ハンターの頭装備)
    • グラップリングで“ウィーブメイル”を獲得する
  • クイックシルバー・ストーム(先行予約特典)
    • 敵のキル時にグレネードがタングルを生成する
  • スウォーマー(ウォーロックの脚装備)
    • タングルの破壊でスレッドリングを生成する