ファミ通.comの編集者&ライターがおすすめゲームを語る企画。今回紹介するゲームは、スクウェア・エニックスのRPG『オクトパストラベラー』です。

【こういう人におすすめ】

  • ドット絵のゲームが好き
  • スーパーファミコン時代のRPGに夢中になった人
  • BGMを重視する人

スズタクのおすすめゲーム

『オクトパストラベラー』

  • プラットフォーム:Nintendo Switch、Xbox One、Xbox Game Pass、PC(Steam、Epic Games Store、Windows10)
  • 発売日:2018年7月13日(Nintendo Switch版)
  • 発売元:スクウェア・エニックス
  • 価格:7,480円[税込]
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『オクトパストラベラー』“HD-2D”の火付け役となった1本。2カ月後に発売される『オクトラ2』に備えて、遊ぶならいまがベスト!【おすすめゲームレビュー】

 昔懐かしのドット絵だけど、どこか新しい──。そんな不思議なグラフィックは“HD-2D”と呼ばれ、近年スクウェア・エニックスでメキメキと勢いを伸ばしているコンテンツです。

 その“HD-2D”の初のタイトルとなったのが『オクトパストラベラー』。筆者は本作を発売当日に買ったわけではなく、2020年にSwitch本体と一緒に購入しました(それまでSwitchを持っていなかった……)。買った理由もとくに深くはなく、高評価の声を多く目にしたからというだけ。

 そして、いざ遊んでみるとどっぷり浸かりました。『オクトラ』沼に。Switch本体と同時に買ったゲームとしては、当たりのなかの大当たりでしたね! 本作は、筆者のようなスーパーファミコン世代の人間にドストライクのRPGで、ドット絵のゲームが好きな人全般にもオススメできます。

目に映るもの全てが美しいドット絵の進化系“HD-2D”

 “HD-2D”とは、ドット絵に3DCGの画面効果を加え、いままでにない立体感や空気感を演出する手法。ベースはドット絵だけど、最新ゲームのような美麗なグラフィックも味わえるという、不思議で幻想的な絵面となっています。

『オクトパストラベラー』“HD-2D”の火付け役となった1本。2カ月後に発売される『オクトラ2』に備えて、遊ぶならいまがベスト!【おすすめゲームレビュー】

 “HD-2D”の素晴らしさはとくに背景に表れていて、訪れる場所ひとつひとつが息をのむほどの美しさです。雪が降る街中、揺らめく炎、太陽光できらめく川など、どの画面を切り取ってもまるで絵画のよう。

 冒険するロケーションも森林、砂漠、海辺など多岐にわたり、“HD-2D”の魅力をバラエティ豊かに満喫できます。

『オクトパストラベラー』“HD-2D”の火付け役となった1本。2カ月後に発売される『オクトラ2』に備えて、遊ぶならいまがベスト!【おすすめゲームレビュー】
『オクトパストラベラー』“HD-2D”の火付け役となった1本。2カ月後に発売される『オクトラ2』に備えて、遊ぶならいまがベスト!【おすすめゲームレビュー】

 スーパーファミコン時代のドット絵に夢中になっていた身としては、この懐かしくも新しいグラフィックがたまりません。ちょこちょこ動くドット絵キャラクターの可愛らしさと、美麗な背景の両方を堪能しながら冒険を楽しめます。

『オクトパストラベラー』“HD-2D”の火付け役となった1本。2カ月後に発売される『オクトラ2』に備えて、遊ぶならいまがベスト!【おすすめゲームレビュー】

戦術を組み立てるのが楽しいコマンドバトル

 本作のバトルは、昔ながらのターン制+コマンド式。敵の弱点を突いて“ブレイク”させ、その間に大ダメージを与えるという戦略的かつ爽快なコマンドバトルに仕上がっています。

『オクトパストラベラー』“HD-2D”の火付け役となった1本。2カ月後に発売される『オクトラ2』に備えて、遊ぶならいまがベスト!【おすすめゲームレビュー】

 難易度は正直けっこう高めで、ボス戦は全編通して歯ごたえのある内容です。しかし、決して理不尽な難しさではなく、編成や戦術しだいでさまざまな勝ち方が狙える自由度もあります。

 キャラクターごとにベースとなるジョブは固定ですが、ゲームを進めるとバトル用に装備できるふたつ目のジョブ“バトルジョブ”を設定できるようになります。この段階から戦術の幅がグンと広がり、敵に対してどのキャラクター、ジョブ、サポートアビリティを組み合わせるか考えるのが非常におもしろくなります。

『オクトパストラベラー』“HD-2D”の火付け役となった1本。2カ月後に発売される『オクトラ2』に備えて、遊ぶならいまがベスト!【おすすめゲームレビュー】

 本作は『ブレイブリーデフォルト』シリーズを手掛けた浅野チームの作品ということもあって、ジョブやサポートアビリティなどのシステムは『ブレイブリーデフォルト』を遊んでいるとスムーズに理解できると思います。

 敵をブレイクさせて一気に攻める戦術部分は『オクトパストラベラー』ならではのポイントなので、『ブレイブリーデフォルト』をプレイしたならぜひ本作のコマンドバトルも体験してみてほしいですね。

西木康智さんの至高の楽曲を耳に刻むべし!

 『オクトパストラベラー』を語るうえで、西木康智さんの音楽を外すわけにはいきません。どんなゲームにもストーリー、キャラクター、システムなどいろいろな魅力がありますが、『オクトパストラベラー』の魅力を厳選して挙げるなら個人的には音楽を推します。

『オクトパストラベラー』“HD-2D”の火付け役となった1本。2カ月後に発売される『オクトラ2』に備えて、遊ぶならいまがベスト!【おすすめゲームレビュー】

 西木さんが作る楽曲はフィールド曲も主人公ごとのテーマ曲も心地いいのですが、なかでもバトル曲は格別! RPGのバトル曲に求められる熱さやテンポのよさを、理想的なメロディで耳に伝えてくれます。

 筆者は、ゲーム序盤から中盤への切り替わりで初めて流れた『バトル2』で、完全に心を奪われました。また、『ボスバトル2』は曲単体の出来だけでなく、イベントシーンからシームレスに流れる演出含めて高い評価を得ています。これぞゲーム音楽ならではの醍醐味ですね。

 個人的には、『理を司る者』や『旅路の果てに立ちはだかる者』もイチオシ。これらの名曲に出会えたというだけでも、『オクトパストラベラー』をプレイした価値があったと感じています。

『オクトパストラベラー』“HD-2D”の火付け役となった1本。2カ月後に発売される『オクトラ2』に備えて、遊ぶならいまがベスト!【おすすめゲームレビュー】

遊び始めるなら今が最高のタイミング!

 ここで挙げた以外にも8人の主人公やフィールドコマンドなど、語り尽くせぬほど魅力が盛りだくさんの『オクトパストラベラー』。“いいシステムと音楽が味わえるRPG”というだけでも十分なのに、そこに“HD-2D”という視覚的なインパクトが加わって、ゲームのクオリティがより高まっています。

『オクトパストラベラー』“HD-2D”の火付け役となった1本。2カ月後に発売される『オクトラ2』に備えて、遊ぶならいまがベスト!【おすすめゲームレビュー】

 2023年2月24日には待望のシリーズ最新作も発売されます。ストーリーはつながっていないので『オクトパストラベラーII』から初めて遊ぶ方も問題なく楽しめますが、発売が待ちきれない方は“HD-2D”の原点を体感し、来たる『オクトパストラベラーII』に備えましょう!