2022年11月8日にセガより発売されたNintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC用ソフト『ソニックフロンティア』。同作の発売を記念して、自他ともに『ソニック』好きとして知られる声優の悠木碧さんにインタビューを実施。

 悠木さんが『ソニック』を好きな理由や『ソニックフロンティア』をどう思っているかなど、気になるあれこれを聞いてみた。悠木さんの『ソニック』に対する溢れる愛といったら!

『ソニックフロンティア』への溢れる愛を悠木碧さんが語る。ゲーム性やキャラクターの描きかたなど、“新しい『ソニック』”が詰まっていた!

悠木碧(ゆうき あおい)

趣味はゲーム、イラスト制作、ラジオ、特技は擬人化、擬獣化という超人気声優さん。無類の『ソニック』好きとして知られる。

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広大な島を駆け巡るソニックが、とにかく爽快だった!

――自他ともに『ソニック』好きとして知られる悠木さんですが、改めてお聞きしたいのですが、『ソニック』のどのようなところに魅力を感じているのですか?

悠木『ソニック』は、私が子どものころから父がずっと遊んでいたんです。父が一喜一憂しているのを見るのがおもしろかった。それがいつの間にかいっしょに遊ぶゲームになり、いつの間にか私がメインで遊んでいるゲームになりました。幼いころからなじんできたゲームですね。

 魅力は、やはり理不尽なくらいの速さ、かなと(笑)。

――理不尽ですか?(笑)

悠木でも、クリアーしたときの快感もその分めちゃくちゃ高いんです。その感覚がすごくて、ほかのゲームでは絶対に感じられない部分だったんです。

 それで、子どものころにプレイしていたときは、遊んでいるゲームの数が少なかったので、『ソニック』の特殊さに気づかなかったのですが、大人になっていくにつれ、『ソニック』というゲームがいかに考えられて作られていたのかということに気づくようになっていったんです。染み込んだおもしろさみたいなものに気づいたんですよ。アクションとしてのやり込みのおもしろさを感じさせつつも、ふつうにプレイしていてもちゃんと気持ちいいというところが、根っこにちゃんとあるんですよ。そんなところが私がすごく好きな部分ですね。

 私がいちばん好きなシリーズ作は、『ソニックアドベンチャー2』なんですけど、『ソニックアドベンチャー2』のときはキャラクターにすごくハマりました。ソニックは「ヒーローさ!」というふうに持ち上げられているのにも関わらず、本人にはそんなにヒーローにならなきゃと身構えているわけではなくて、「仲間を守るのは、仲間がいたほうが自分が楽しいから」というスタンスなんですね。冒険の過程ではけっこうたいへんなことが起こるのにぜんぜん楽しそうで……。あまりほかにないヒーロー像でした。

 日本産のヒーローキャラクターって、どちらかというと思い悩みがちで、いろいろなものを抱えていたりして、自分の課題をクリアーするのと、世界の課題をクリアーすることを重ねていくタイプが多いと思うのですが、ソニックってぜんぜんそうではなくて、すごく陽気じゃないですか。ソニック自身の抱えている悩みみたいなものは見せず、つねに、「走るのが楽しいから走るし!」みたいな。そこがめちゃくちゃかっこいいです。こんなヒーローほかにあまりいないなと思って心惹かれました。

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『ソニックアドベンチャー2』。

――溢れる『ソニック』愛ですね(笑)。そんな『ソニック』の最新作である『ソニックフロンティア』が発売されましたが、遊んでみていかがですか?

悠木めちゃくちゃよかったです! プレイするまでは少し疑っていたんです。言葉を選ばずに言ってしまうと、『ソニックフロンティア』では、“ソニックが広大な島を駆け巡る!”みたいなことがアピールポイントのひとつになっていたかと思うのですが、私はソニックがオープンワールドライクなゲームになることにそんなに心惹かれなかったんですね。私、オンラインゲームをめちゃくちゃ遊ぶので、オープンワールドのゲームが感覚的にそんなに珍しくなかったんです。だから、特別そこを楽しみにできなかったといいますか……。

 ところが、遊んでみたら『ソニック』と広大なフィールドがいかに親和性が高いかというのがすぐにわかったし、フィールドにアクション性があるとこんなに楽しいんだと気付かされました。その化学反応がこんなにおもしろいんだと思ってびっくりしました。たぶん、いままで遊んだオープンワールド風のゲームの中で、いちばん好みです。めちゃくちゃ楽しいですね!

――熱心な『ソニック』ファンだけに言葉に説得力がありますね(笑)。『ソニック』とオープンワールドライクなゲームデザインはマッチしていたということですね。

悠木めちゃくちゃマッチしていました。すごく考えられていて。ただのオープンワールド風なゲームにしただけじゃなくて、ちゃんと『ソニック』にマッチしているんですよ。

 たとえば、『ソニック』をプレイしているときのスピードが出たときの没入感って、いちばん気持ちがいい部分じゃないですか。いままでだったら、コースを遊んでいるあいだの数分間での体験に留まっていたものが、フィールドが大きくなることによって、その楽しさをずっと感じていられるようになっているんです。あの没入感やスピード感を体感できるようになっているのが、画期的というか……いままで感じたことのなかった楽しさだったんです。

 『ソニック』のよさも確実に活かされていて、もっと言えばさらに磨かれていて、最高でした!思わず、「もう1周」と遊んでしまうくらいおもしろくて。

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――あら。『ソニック』とオープンワールドライクなゲームデザインのマッチングにより、オープンワールドのさらなる可能性も引き出されたし、『ソニック』のさらなる魅力も引き出されたみたいなところがあるということですね?

悠木そうですね。本当にそう思いました。冒頭のアクションはけっこう難しかったりするのですが、それを乗り越えたときの気持ちよさといったら! そんな気持ちよさがそこら中に散らばっているんですよね。

――スピード感があって、ゲームプレイに没入できるのですね。

悠木はい。アドレナリンがすごく出ます。ぜんぜん失敗しているのに私がゲラゲラ笑っているので、親に引かれるくらい(笑)。ソニックになって世界を走っている気持ちになるから、一瞬音速になって走っているような気持ちになるんですよ。「彼にはこういうふうに世界が見えているんだ」みたいな。私は音速で走れないからふつうは体感できないわけですが、それがこのゲームの中だとちょっとわかるというか……。

 あと、キャラクター性としてすごく好きだった部分もあって。通常だとソニックの会話シーンって、ムービーとかがあって、そこで仲間や敵と対話をして……という感じになると思うのですが、このゲームでは、探索をしているときにわりとひとり言を口にするんですね。高い山や塔を見て、感想をつぶやいたり……。いままでもまったくなかったわけじゃないんですが……。「こんなにハードな環境下でも、いましたいことを思いつけるんだなぁ」とか「建物かっこいいって思ったりするんだ!」みたいな。人に聞かせる気のない、いわゆるひとり言によって彼の内面がちょっとだけ見えてくるような気がして。

――おもしろいところに注目されますね(笑)。

悠木たぶん、「つぎはこの建物を攻略してくださいね」という意味合いだとは思うのですが(笑)

――ああ、ゲームのガイドということですね。

悠木そう。ソニックが興味を抱いていることをふんわりしたガイド代わりに言わせているのかなと。もちろん、絶対つぎにやらなきゃいけないことには天の声とかもあったりするのですが、なんとなく「ソニックはつぎはここに行きたいと思っているんだ」みたいなことだけが伝わってくるのがすごくよくて。「ソニックって、人に見られていないときでもかっこいいんだ」みたいな(笑)。

『ソニックフロンティア』への溢れる愛を悠木碧さんが語る。ゲーム性やキャラクターの描きかたなど、“新しい『ソニック』”が詰まっていた!

どのキャラクターとの関係性もしっかりと描かれている

――本作は、ストーリーがややシリアスになっているのですが、ストーリーで印象的なところなどはありましたか?

悠木ストーリーでとても好きなのは、それぞれの仲間たちが悩みを抱えながら、そこから先に進もうと思うまでを手助けしていくところですね。たぶん、ソニック自身にはすごくがんばって手助けしてあげようという気持ちはとくになくて、困っている仲間を助けるのは彼にとって当たり前。だから手を貸しているうちに、だんだんみんなが触発されて、「もっと自分でできるかも」となっていくんですね。そこが、すごく好きでした。

 いちばん好きなのはエミーちゃんの話! ソニックはキャラクター的にエミーの恋心に気付いてはいけないから、エミーが恋愛のことで「もう察してよ!」となっていることもまったくわからないという(笑)。「何をしてほしいのかわからないけど、とにかく手伝うね」というスタンスがすごくよくて。でも手伝ってはくれるんですよ。それでもがんばるエミーちゃんの健気さと、わかんないけどいつだって味方でいてくれるソニックの個性が生かされていて最高でした。

『ソニックフロンティア』への溢れる愛を悠木碧さんが語る。ゲーム性やキャラクターの描きかたなど、“新しい『ソニック』”が詰まっていた!

――そんなところもソニックの魅力?

悠木魅力ですね! そしてエミーの魅力でもあります。「絶対に振り向いてもらえなくても、いい女になってやる!」とがんばるところがいじらしくて愛おしい。キャラクターのビジュアルはポップなのですが、心の動きはちゃんとリアルに描かれているというか、多角的に描かれているのがいいですね。

 テイルスの描かれかたも好きです。彼自身もすごく能力が高いのですが、ソニックが自然体ですごすぎるので引け目みたいなものをずっと感じていて……。それを乗り越えるきっかけを見つけていくストーリーが、すごくよくて。そのときのソニックの対応も、「あ、本当に対等だと思って、ちゃんとテイルスと付き合ってくれるだな」っていうことがわかる感じで、どっちの好感度も上がるお話でした。テイルスはソニックを遠い憧れの存在だと思っているけど、ソニックはいつでも並んで走っているつもりなんですよね。

 『ソニックフロンティア』では、どのキャラクターとの関係性もしっかりと描かれていました。そういえばこれまで、キャラクターの関係にフィーチャーされることって意外となかった気がしています。世界にデカいことが起こり過ぎて(笑)。

『ソニックフロンティア』への溢れる愛を悠木碧さんが語る。ゲーム性やキャラクターの描きかたなど、“新しい『ソニック』”が詰まっていた!

――キャラクターに対する理解がさらに深まったということですね。

悠木そうですね。もっと描いてほしい気持ちになってしまうくらいに、ほかのキャラクターを好きになるようにできていると思います。

――そういう意味も含めて、『ソニックフロンティア』は、『ソニック』作品としてさらに進化したということは言えそうですね。

悠木ゲーム性も含めて、“新しい『ソニック』”が詰まっていました!

 キャラクターとしてのソニックは、確実に錬磨されているという言いかたが正しいかもしれません。『ソニックアドベンチャー2』のときのソニックは、ちょっとやんちゃな成分が強くて、自分しかできないし、まぁ退屈じゃなさそうだから世界救っちゃおうかな、みたいな感じでした。

 それが「仲間を守ったほうが楽しい」とか、「世界がきれいなほうが走った時楽しい。だから俺が守るよ」みたいな感じで、ちゃんと本人の中で自己分析が進んでいたような気がするんです。大人になっている……!と思いました。

 一方で、「迷子を探してほしい」とか「砲台を直したい」みたいな、ある種細かいことを言われたりもするのですが、彼にとっては全部同じタスクになっているのがすごいです。世界を救うことと、迷子を見つけることとはフラットなタスクなんですよ。それがソニックの“強者感”を出しているというか……。

――ソニックが進化しているということですね。

悠木もちろんゲーム性も大進化していました。最近の『ソニック』シリーズは伝統に則って、それを守りながら丁寧に作られてきた印象だったのですが、今回オープンワールド風味が追加されたことによって、“伝統を進化”していたんです。新しさを求めるために、無理やり改変して別のものにしてしまったということはまったくなくて、ちゃんと『ソニック』らしさを膨らませて、オープンワールド風のゲームとしておもしろくしている。「あ、『ソニック』ってまだ進化するんだ」とうれしかったです。

 『ソニック』って私と同い年なんですよ。それで、進化できるってすごいなと思いました。

『ソニックフロンティア』への溢れる愛を悠木碧さんが語る。ゲーム性やキャラクターの描きかたなど、“新しい『ソニック』”が詰まっていた!

――『ソニックフロンティア』で、『ソニック』はまた劇的に進化した感じでしょうか。

悠木個人的には、最初に2Dから3Dになったドリームキャストの『ソニックアドベンチャー』のときの進化くらいのことが起こったと思ってます。それまでクラシックソニックの流れがあって、『ソニックアドベンチャー』でモダンソニックの系譜ができて、たまにクラシックソニックとモダンソニックで交わったりして……とこつこつ積み上げられていたわけですが、突然モダンソニックがガツンと進化したなっていう印象がありました。

 タイトルを重ねるごとに、進化するのは難しくなっていくじゃないですか。それだけ歴史もあるから、壊せないものもどんどん多くなっていきますし。革新的にするのが難しい中で、新しいものをちゃんと作っているのがすごくうれしくて。

――開発者の方も「新しいものを作りたい」という気概で取り組んでいたようですね。

悠木あと、今回も音楽がめちゃくちゃいいんですよ! 『ソニック』はつねに音楽がいいのですが、今回マジでいいです!(笑)。

 ソニックがひとりで走っているときは静かなんです。よく聴くと、ココの声がしたり鳥が鳴いていたりとか。わっと走り出すと、もっと静かになって、走っていることに没入させられていく…この音のバランスで、没入感がコントロールされているんだと思うんです。それがめちゃくちゃ気持ちいい。

 楽曲もすごくよくて。静かな曲で来るのかなと思っていたら、コースに入ったときはいつもの、クールで楽しい音楽が流れていたりとか。そして、やっぱりボス戦がかっこよすぎます! ボス戦になると突然アゲアゲになるんです。音楽でもしっかり心をつかまれちゃいました。

――悠木さんがいちばん好きな『ソニック』は『ソニックアドベンチャー2』とのことですが、もしかして『ソニックフロンティア』もそれに肩を並べるくらいに好きになった?

悠木そうですね。1個だけ言うと、私、シャドウが好きなんです。本作にはシャドウが出てこないんですよー!! シャドウが出てきてくれていたら、一番になっていたかもです(笑)。ゲーム性では一番好きでした!

――世界中からけっこうそういう声が上がっているようですね。

悠木そうなんだ!? ソニックとシャドウはライバルですから、彼らの交流って案外掘り下げられないんですよね。それはそれでかっこいいんだけど!

 『ソニックフロンティア』では、キャラクターとキャラクターが1対1でしゃべるシーンが多いぶん、余計にシャドウとの掛け合いが見たかったなっていうのはありますね。とくにソニックの仲間たちの内面が深堀りされるっていう部分もあったので、自分の好きなキャラクターが深掘りされたい気持ちはかなりありました。でも、『ソニックフロンティア』にシャドウを組み込みにくかっただろうなという作り手の皆さんの気持ちも、すごくわかります。

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『シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』。

――『ソニックフロンティア』のストーリーには入り切らないだろうと?

悠木描いちゃったら描いちゃったで、“仲間”っていうふうに括っていいのかどうか、けっこうギリギリなキャラクターなんですよね。つねにダークヒーローとしてソニックと対等だから、救われる側になってしまっても違うし。出すのはたしかに難しいだろうなと思ったり。いや、作り手の作りたいように作ってくれたらいいんです! つい好きすぎて欲張っちゃいますね(笑)。

――なんか複雑な胸中ですね(笑)。ちなみに、シャドウのどこがお好きなのですか?

悠木シャドウはソニックと対極のヒーローなんですよ。シャドウがいることによってソニックの陽のヒーロー像が際立つし、シャドウの陰のヒーロー像もちゃんと際立つという関係性がすごくよくて。重い過去を背負っていて、自分自身も世界を憎んでいて、それでも善性を捨てられずに世界を救ってしまうということをくり返しているのがすごくいいです。さらに言うと、その思い悩んでしまうシャドウの葛藤を、ソニックが軽く流したり、なんなら弄ったり、かなりライトに対応するところがすごく好きです。

――(笑)。『ソニックフロンティア』では、セージという新キャラクターも登場しますよね。セージはどうでした?

悠木セージちゃん、めちゃくちゃかわいかったです! ストーリーを通して、セージちゃんは徐々にソニックに対して心を開いていくことになるのですが、「あー、ソニックの光に感化されちゃったね」という(笑)。シリアスな世界観をつねに担ってくれた感じがしていいなって思いました。『ソニックフロンティア』の不思議でちょっと不気味なんだけど美しいというイメージを、彼女が体現している印象はありますね。

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悠木さんにとってソニックは“なりたい像”

――それにしても熱い『ソニック』トークをありがとうございます。ついうかがいたくなってしまったのですが、悠木さんにとって『ソニック』って何ですか? 相当無茶ぶりなご質問ですが……。

悠木なんだろう。でも、“なりたい像”かな? 自分の機嫌を自分で取って笑顔で人を救えるって、めちゃくちゃかっこよくないですか? こうなりたかったですよね。人間にはたぶん無理なんですけど。私は音速では走れないですし(笑)

――悠木さんもファンの皆さんに夢を与えていますよね。

悠木でも、自分の機嫌を自分で取るのに、まだすごくいろいろと試行錯誤しているんです。皆さんの前に笑顔で立つには、けっこういろいろなことをがんばってこないといけなかったりします。もしかしたらソニックも、人が見てないところではナイーブな表情したりするのかなとか思っていたのですが、『ソニックフロンティア』で、彼はひとりのときもずっと楽しそうなんだってわかってしまったんですよね。私も本当はこうなりたかった。

――ちなみに、“自分の機嫌を自分で取る”ために、悠木さんにとって、いまもっとも有効な方法って何ですか?

悠木たぶんゲームだと思う。あとはお絵かきとかが好きですね。お絵かきだと描き上がるまでにけっこう時間がかかるので、そこまでのあいだに鬱屈しがちで、できあがるまでがけっこうたいへんなんです。「できたー!」の達成ですべて浄化されるみたいな。

 没入するという意味合いではお絵かきもいいのですが、ゲームはプレイしたらその時点で違う世界に行けちゃうのでいいですね。そこで自分の私生活のことが1回置いていけるというか……。

 そこで際立つのが『ソニック』のタイムパフォーマンスのよさです。『ソニック』って、1回コースを走るのに短いところだと30秒くらいで終わるんですね。その間、相当な集中力と技術と熱量が必要なんですよ。何もかも忘れてワンプレイに集中しているから、30秒で気持ちを完全にリセットできる。そういう意味で言うと、『ソニック』は気持ちのリセットにちょうどいいです!

――『ソニック』に機嫌を取ってもらっているということですね(笑)。

悠木そうですね。『ソニックフロンティア』の発売日からずっと機嫌がいいですね、私(笑)。

――では、ファンとして、これからの『ソニック』に期待することを教えてください。

悠木ダウンロードコンテンツでシャドウを出してほしいなあ(笑)。というのはさておいて、『ソニックフロンティア』で、こんなに新しいソニックが遊べると思わなかったですし、その新しさがこんなに刺さると思わなかったんです。これよりももっとすごいものがいまのところ思いつかないっていうのが正直なところではあるのですが、本作のそれぞれのキャラクターたちがちゃんと深掘りされるお話がめちゃくちゃよかったので、そこがもっともっと見たいなぁ!

――となると、続編かなあ。

悠木続編いいですね! セージちゃんの話ももっと見たかったし!

――最後に、『ソニックフロンティア』を気にしているゲームユーザーに向けてメッセージをお願いします!

悠木そうだなあ……。「いまどのゲームをおすすめしますか?」って聞かれたら、真っ先におすすめするタイトルだというのは、間違いないです。没入感があって、爽快なアクションで、キャラクターや音楽もよくて……と、いいところがいっぱいです!遊べばこのよさがすぐにわかるので、機会があったらぜひ遊んでみてください!

『ソニックフロンティア』への溢れる愛を悠木碧さんが語る。ゲーム性やキャラクターの描きかたなど、“新しい『ソニック』”が詰まっていた!

 悠木碧さんの溢れんばかりの『ソニック』愛が伝わるインタビューいかがでした? ちなみにインタビューを実施したのは11月中旬で、その後『ソニックフロンティア』無料大型アップデートが2023年に実施決定の発表に合わせて、12月22日に無料DLC“ソニックのクリスマスコスチューム”が配信されることも明らかにされました。喜びを爆発させた悠木さんのTwitterは以下の通り。悠木さんと『ソニックフロンティア』の旅路はこれからも続きます!

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