2022年8月28日、バンダイナムコエンターテインメントは、東京・グランドシネマサンシャイン池袋にて、『アイドルマスター シンデレラガールズ』(以下、『シンデレラガールズ』)の10周年記念アニメーション『ETERNITY MEMORIES』の先行上映会舞台挨拶を開催した。
『ETERNITY MEMORIES』は、2011年よりスタートした『シンデレラガールズ』のアイドル190人の物語を完全新規アニメーションで描いたもの。
舞台挨拶には、梅澤めぐさん(辻野あかり役)、洲崎綾さん(新田美波役)、津田美波さん(小日向美穂役)、松井恵理子さん(神谷奈緒役)、松嵜麗さん(諸星きらり役)が登壇。本記事では、第1部の舞台挨拶の模様をお届け。
なお、10周年記念アニメのネタバレが含まれているので、まだ観ていない人は、YouTubeのアイドルマスターチャンネルで視聴してから読むことをオススメする。
CINDERELLA GIRLS 10th Anniversary Celebration Animation 「ETERNITY MEMORIES」【アイドルマスター】
津田さんによる進行のもと、舞台挨拶はスタート。キャスト陣が会場に駆け付けたプロデューサー(※『アイドルマスター』シリーズのファン)に挨拶をしたところで、まずは5人が出演したパートについて感想が語られた。
最初に触れられたのは、映像冒頭に新田美波率いる“アインフェリア”と神崎蘭子率いる“ムスペルヘイム” の戦闘シーンについて。洲崎さんは該当シーンの映像と台本を見たときに、美少女戦士の最終回みたいだと思ったそう。また、美波の変身シーンも挿入されていたため、憧れていた役どころを演じられたとうれしそうに語っていた。そのほか、決め台詞の「ファンタジーメモリー」を収録するときに、「これが幻の銀水晶!」というテンション感で演じていたことも明かされた。
松嵜さん演じる諸星きらりは、本アニメの中で幼い姿となっているが、これは監督の意向によるものだという。ふだんとは異なる姿のきらりを演じることには苦労したという松嵜さんだが、収録後に監督から好評の言葉をもらえたことで、ホッと安心できたそうだ。
アニメの中では、ソーシャルゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』内のイベント“蒸機公演 クロックワークメモリー”の様子も映像化。該当シーンで活躍する神谷奈緒役を演じた松井さんは、イベントの物語こそ知っていたが演じるのは初めて、かつアニメではクライマックスのシーンが登場するため、すごくカロリーの高い収録だったものの、演じ甲斐のあった役だと振り返った。
梅澤さん演じる辻野あかりの出演パートでは、現在のあかりと未来のあかりが対話するシーンが登場するが、両者の空気感を変えながら演じるのは苦労したと振り返る。一方で、収録を通じて、改めてあかりと向き合えたと語っていた。
続いては、キャスト陣のお気に入りのパートについて。津田さんは、依田芳乃の持っている法螺貝が重要アイテムとして登場する場面。津田さんいわく、法螺貝が大切に取り扱われているのがシュールで、とても気になったそう。一方で、同じパートで一ノ瀬志希が『デレステ』のカード[メリーバッドユートピア]の衣装を元にした姿で登場して活躍していたのがかっこよかったと振り返っていた。
洲崎さんは、『シンデレラガールズ』の過去のライブ映像が流れるパートをチョイス。とくに、5thライブツアー“Serendipity Parade!!!”に関しては、自身も出演していることもあり、かなりグッときたそう。ステージも忠実に再現されていたため、より感慨深く感じたとのこと。
※洲崎さんが出演した5thライブツアー“Serendipity Parade!!!”の石川公演とさいたまスーパーアリーナ公演1日目のリポートはこちら
梅澤さんは、どのパートも素敵な内容だったとしつつ、アイドルたちが『EVERLASTING』をライブで披露するパートが印象的で、10周年ライブツアーを思い出してジーンときたと語った。
※梅澤さんが出演した10周年ライブツアーのリポートはこちら
ここからは、『シンデレラガールズ』が10周年を迎えたことを記念して、これまでの活動の裏側についてトークを展開。
松嵜さんは、765プロオールスターズによる8thライブ“HOP!STEP!!FESTIV@L!!!”でゲスト出演し、『ましゅまろ☆キッス』を初披露したときのことを回想。『ましゅまろ☆キッス』を歌うために舞台袖で待機していた松嵜さんだったが、スタッフの手違いで、出番直前になってもマイクが渡されず、イントロが流れてしまうというハプニングがあったそう。その後、無音のステージに松嵜さんが登場し、改めてもう一回歌っていいかプロデューサーにリクエストして楽曲披露したことを懐かしそうに振り返っていた。
※松嵜さんが出演した8thライブ“HOP!STEP!!FESTIV@L!!!”の大阪公演のリポートはこちら
津田さんは、とあるライブで最後に決めポーズを取った後、暗転して舞台袖に捌ける段取りとなっていが、本番では暗転せず、かなり戸惑ったことを明かした。
洲崎さんは、オーディション時のエピソードを披露。そもそも、洲崎さんが『シンデレラガールズ』をしっかりと意識したのは、養成所のころから親友だった佳村はるかさんが城ヶ崎美嘉役としてCDデビューしたことがきっかけだったそう。親友の歌が収録されているCDがリリースされるというのが、自分のことのようにうれしく、洲崎さんはもちろんCDを購入し、収録されている『TOKIMEKIエスカレー卜』は歌詞を覚えるぐらい聴き込んでいたとのこと。
それからしばらくして、新田美波とは別のキャラクターでオーディションを受けることに。その際の課題曲は城ヶ崎莉嘉の楽曲だったそうだが、残念ながら縁はなく。その後、新田美波役も受けることになった際、「大人で凛とした美波の歌声を聴かせてほしい」という要望と、『シンデレラガールズ』で知っている楽曲はあるか質問されたそう。そこで、『TOKIMEKIエスカレー卜』を挙げ、美波の歌声で同曲を披露したところ合格できたというエピソードとともに、佳村さんのおかげでここに立てていると振り返った。
その流れから松井さんからもオーディションの話を披露。オーディションを経験していくうちに、スタッフの反応からなんとなく結果がわかるようになったそう。『シンデレラガールズ』のオーディションがまさにそれで、第一希望だったキャラクターのセリフを読んだときにダメそうだと感じたという。一方で、そのキャラクターの課題曲を披露した際に、スタッフからの反応がよく、急かされるように神谷奈緒役のオーディションも受けることになったとのこと。
そして、奈緒役の課題曲を歌うときには、当時の音楽プロデューサーから、「キャラソンというより、楽曲の世界観を表現してほしい」というディレクションのもと歌唱したところ、オーディションから三日も立たずに合格の連絡を受けたことを明かした。
津田さんがオーディションを受けた際は、スタッフの反応がよく、自身でも手ごたえがあり、「これで受からなかったら……」と感じたほどだったという。そんなオーディションの合格の知らせを受け取ったときには、同じ事務所に所属する赤羽根健治さんがいっしょに喜んでくれて、それがとてもうれしかったと語っていた。
梅澤さんは、『シンデレラガールズ』に加入して間もないころに山形県にロケに行ったときの出来事を振り返る。そのロケで出会った、高徳りんご農家の中学生ぐらいの女の子に、『シンデレラガールズ』と辻野あかりが好き(自身がりんご農家ということもあった様子)と手紙で伝えられたそうで、そういった経験が梅澤さんにとって初めてだったため、とてもうれしかったとのこと。
さらに、3歳ぐらいのその子の妹が、梅澤さんの似顔絵付きの手紙をこっそりプレゼントしてくれて、ロケ当日は雨が降っていて気温も低かったが、人の温かさに触れたことで心がポカポカし、寒さを感じなかったそうだ。なお、いまでも手紙は大事に持っていて、気合いを入れてがんばりたいときに手紙を読んで、活力にしているとのこと。
ここまでで、舞台挨拶は終了。最後にキャスト陣が、会場に足を運んでくれたプロデューサーに感謝の言葉を送った後、『アイドルマスター』シリーズのイベントおなじみの「これからも、アイマスですよ、アイマス!」コールで締めくくられた。