THQ Nordicは、Nintendo Switch版『Wreckfest』（レックフェスト）を2022年7月14日より発売開始した。本作は、破天荒なレースゲーム『FlatOut』シリーズを手掛けたBugbear Entertainmentが贈る破壊要素満載の激突レースゲームだ。
スポーツカーやスクールバス、芝刈り機までバラエティー豊かな車種を乗り回し、クルマどうしの激突を楽しむクラッシュレースを体験できるのが特徴となっている。
今回、Switch版『レックフェスト』をプレイする機会を得たので、ほかのレースゲームとは一味違う、『レックフェスト』だからこそ楽しめる要素について紹介していこう。
※本記事は、THQ Nordic Japanの提供でお届けしています。
そもそも『レックフェスト』とは？ クラッシュ上等！ 手堅く見えて破天荒なレースシステム
『レックフェスト』は、一見すると硬派なレースゲームだ。リアルな挙動のクルマ、心を震わせるエンジン音、ドライバーのテクニックが試される多彩なコース。これらをただ走るだけなら、通常のレースゲームとして遊ぶことももちろんできる。
クルマと挙動と合わせて、操作性もこだわりを感じさせる作りだ。操作はオートマチック、マニュアルから選択可能で、マニュアルを選ぶとニュートラルやバックギアに入れる作業が追加され、本格的な操作が楽しめる。
しかし、メインとなるのはやはりクラッシュレース。クルマどうしが激突し合い、互いに車体を壊しあうルール無用の戦いこそが真骨頂だ。
レース中、軽く小突く程度は序の口。トップスピードのまま側面に突撃したり、後輪に衝突して操作を狂わせたりとレース中はやりたい放題になる。うまく操作して1位を目指すだけでなく、相手を蹴落として勝つことも視野に入るのだ。
車体には耐久値があり、ダメージを受ける度にパーツの機能が低下し、最終的には破壊されてレースから脱落してしまう。
これはプレイヤーも対戦相手も共通しているため、相手の耐久値を見て弱っているなら突撃して壊す、逆にピンチなら逃げるなど独特の駆け引きが生じるのが本作の魅力。
破壊されるたびにクルマがボロボロになっていくのはもちろん、壊れすぎればふつうに走るのもままならない。エンジンやブレーキの機能が低下し、早く走れなくなったり、ブレーキが効きにくくなる。
いかにクルマを壊すか、壊されないように立ち回るか。この駆け引きをしながら走っていると、通常のレースゲームとは違った、『レックフェスト』ならではの楽しみかたができる。
全員蹴落とせば1位!? 速さだけでは勝てないドライブテクニック
クラッシュさせることをよしとするシステムは、実際にどのような遊びかたができるのか。相手のクルマを壊して性能を低下させるのは当然ながら、衝突を前提としたドライブが本作では求められる。
前述したように、本作はクルマの挙動自体は非常にリアルだ。急カーブを素早くドリフトするような、スポーツカーの動きを再現するのは非常に難しい。カーブでは適度に速度を落とし、丁寧に曲がったほうがコースアウトを免れて結果的にはいい順位につきやすくなる。
ただし、それはひとりで走る場合の話。カーブを曲がる際、目の前にほかのクルマがいるのなら、クッションとして使ってしまえばいいのだ。激突すれば適度に速度が落ちて綺麗に曲がれる上、ライバルまで蹴落とせるので一石二鳥。ダーティープレイこそ、本作では正義となる。
ほかにも、たとえば後輪付近に激突すればクルマはまっすぐ走れなくなり、相手は速度を落としてしまう。どこにぶつければもっとも効果的か、自分の順位で狙うべき行動はなにか。それを考えながら、相手を引きずり下ろすとレースの面白味は何倍にも増していく。
ちなみに、クラッシュをメインにしているだけあり、キャリアモードをはじめとする各種対戦モードでもクルマを衝突させるイベントは豊富に用意されている。
コースを走って1位を目指すのではなく、最後の一台になるまで潰しあうモードなど、とにかく潰し合いがしたい人向けのコンテンツも満載。
障害物にぶつかったり、パーツが飛び散る際の物理演算も見どころで、人間をはじめあらゆるものがキレイに吹き飛んでいく様は一見の価値アリだ。
キャリアモードやカスタムモードでは、非日常感の強いイベントやコースも体験できるので、純粋なレースだけでなくアトラクションのようなコースも遊んでみてほしい。
たとえば、クルマで一回転するループがあるコースは、途中でほかのクルマと激突すると高所から落下するなどスリル満載だ。
ほかにも、一定間隔で開閉する凶悪な形をした壁や、高速回転してクルマをボロボロにしてくるポールなど、凶悪なコースも存在する。これらはNPCと遊ぶより、マルチプレイで楽しむようなコースになっているので、オンラインでプレイすることをオススメしたい。
特殊な要素は目立つが、新たなクルマやパーツ、お金が入手できるキャリアモードや、所持しているクルマを自分好みにチューニングするカスタマイズ要素など、レースゲームで定番の要素も本作は兼ね備えている。
また、デイリーやウィークリーでコースが変わるトーナメントモードなど、日々更新されるコンテンツもあるため、長く遊べるタイトルになるのは間違いない。
ソファや芝刈り機だってクルマに勝てる？『レックフェスト』の特殊な乗り物たち
最後に紹介したいのが、『レックフェスト』に登場するユニークな乗り物たち。クルマという枠組みを飛び越え、ソファに乗ってレースに参加することだって本作ならできてしまう。
特殊な乗り物の代表格は、やはりソファだ。文字通りのソファにドライバーが座り、エンジン音を鳴らして走っていく様がシュールすぎる乗り物となっている。
芝刈り機も、クラッシュレースに欠かせない乗り物のひとつ。ドライバーを守るドア一枚ない、剝き出しの状態で激突し合う芝刈り機専用のレースなど危険すぎる戦いにも参加できる。
そのほかにも、スクールバスやコンバインハーベスターなど、およそレースには不向きなクルマも多数参戦。重量のあるクルマどうしでの激突や、スクールバスの車体の長さを活かした妨害行為などあらゆるプレイングに対応できる。
これらのクルマはただ乗れるだけでなく、キャリアモードでも専用のレースが用意されており、お祭り気分でクラッシュレースを体験可能。
ソファどうしで衝突して何度も宙を舞うドライバーたちの姿は、なかなかにインパクトがある。急停止して後方のソファからドライバーを引きずり降ろしたりと、ソファならではのテクニックすら存在。
すぐに投げ飛ばされる危険なレースだが、極めれば最高のソファドライバーになれるかもしれない。
芝刈り機も同様にキャリアモードにレースが用意されているが、こちらはコースを走るのではなく、より多くの対戦相手をクラッシュさせるモードになっていた。
速度を出し、正面衝突してつぎつぎとドライバーを投げ飛ばしていく姿がシュールなこのモード。衝突のタイミングや位置が重要で意外とやり応えがあり、白熱したクラッシュバトルが楽しめる。
大型車と芝刈り機、ソファが入り混じった混戦レースや、クルマをクラッシュさせるトラップ満載のコースなど、通常のレースゲームとは一線を画すコンテンツが盛り込まれた『レックフェスト』。
挙動はリアルなのにやることは破天荒という、アンバランスさがクセになるので、Switchで気軽に遊べるレースゲームを探している人にはとくにオススメしたい。
