フロム・ソフトウェアより2022年2月25日に発売されたPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam)向けソフト、『ELDEN RING』(エルデンリング)。
発売から1ヵ月足らずで世界累計出荷本数1200万本を記録し、国内外問わず高評価を獲得している本作は、同社の『ダークソウル』シリーズの流れを汲むアクションRPGだ。プレイヤーは“祝福”を失った"褪せ人(あせびと)"となり、かっては黄金樹の祝福を受けていた"狭間の地"を冒険しながら、この地を治める"エルデの王"を目指すという物語が描かれる。
好みの武器や魔術を使えるようにステータスを自由に振り分けられたり、剣や槍、斧のほかにも刀や鎌など、武器種も豊富に用意されている。また、森林から火山、雪山、果ては地の底までと多彩なシチュエーションが広がる膨大なボリュームのフィールドも魅力だ。
クリアー後も周回するプレイヤーが多く、いまもなお多くの"褪せ人"が冒険を続けている。そこで本記事では、“いまから『エルデンリング』を遊びたい!”という人に向けて、基本的なシステムやゲームの魅力について解説していく。
『エルデンリング』ってどんなゲーム?
本作はシームレスでつながるオープンフィールドが特徴で、各地を探索しながら"エルデの王"になる手段を探すことになる。大まかな目標はあるものの、どのような選択をするかはプレイヤーに委ねられている。
『ELDEN RING』をAmazon.co.jpで検索 『エルデンリング ナビゲーションガイド』の購入はこちら(Amazon.co.jp)各地で出会うNPCもいろいろな思惑を持っているのだが、冒険を手助けしてくれる者もいれば、怪しい勧誘をしてくる者もいる。それを受けるも拒否するもプレイヤーの自由だし、意にそぐわなければ倒してもいい。そういった自由度、選択肢の多さも本作の特徴と言える。
さすがに各エリアの大ボスや、ダンジョンの最奥に待ち受けるボスと和解することはできないが、一部のエリアボスを倒さずに全クリすることも可能なくらい、決められたルートが存在しない。どのエリアから攻略するかも自由な作りになっているのだ。
しかし、武器や魔術・祈祷(魔法のようなもの)には必要能力値が設定されており、これを満たさなければ本来の能力を発動できない。つまり、使いたいものに応じてステータスを1ずつレベルアップさせていくことが本作の基本ルールとなるのだ。結果的に近接攻撃が得意な戦士型、遠距離攻撃が得意な魔術師タイプなど、自然とロールプレイができ上がっていく。
各地で拾う装備品やNPCなどに影響されて装備、つまりロールを変更していけるという幅広い遊びかたが魅力であり、さまざまな装備を試せることが攻略の糸口を広めていることにつながるのもおもしろい。
ポイントはトライアル&エラーの精神
これから始めるうえで大切なのが、本作で死ぬことは決して恥ずかしいことでもなく、下手の表れでもないということ。驚くほどあっさりと倒されるし、当たり前に死亡する。むしろ死ぬまでの経験値がプレイヤーを大きく、強くしていくゲーム性となっている。
注意したいのは、死亡すると、レベルアップに必要なルーンを死亡した場所に落としてしまう点だ。回収できれば死亡時まで持っていたルーンの全額を回収できるものの、回収する前に死亡してしまうと死亡した地点が上書きされ、ルーンが消失する。高レベルになるほど莫大なルーンを要求されるため、大量のルーンを所持して探索する必要が出てくるのだが、倒された時点でそのルーンをどうするか、選択が迫られる。ルーンを回収できるか否か、大量のルーンを持って未踏破のエリアに足を踏み入れるリスクと合わさって生まれる緊張感も、本作の魅力のひとつだろう。
各地には"祝福"と呼ばれる休息所があり、ここを起点に探索の足を広げていくことになる。しかし、祝福での休息には、HPや一部の回復アイテムが補充される代わりに、ボスを除いた敵が復活する仕組みを持つ。安全地帯である祝福から、つぎの祝福へとつながるルートを確保するため、敵の配置やアクションを覚えて対処、攻略していくのがこの世界で生きていく基礎となる。
自由なプレイスタイルと選択肢が多いことの一方で、ゲームはトライアル&エラーの側面が強い。しかし、戦った経験や試行錯誤はつぎの戦闘に活きてくるので、確実にプレイヤーを強くしてくれる。ゲームのステータスには現れない経験や記憶を武器に、さまざまな敵を相手に未踏破のエリアを開拓していくさまは、本ゲームならではの体験だ。
レベルアップの方向性を決めておく
自由度の広さとステータスが8種類にもなることから、レベルアップの方針に悩む人は多い。まずは体力の最大値を決める生命力を中心に、近接攻撃タイプなら筋力か技量、術師タイプなら知力や信仰を伸ばしていくのがオススメだ。
そこからは入手する武器や魔術・祈祷、挑むエリアの敵の強さ、そして自分のプレイスタイルに応じて、レベルアップで伸ばしていくステータスを変えればいい。武器の使用で求められる筋力の必要能力値は要求値が高めなものも多いが、武器を両手持ちにすることで筋力のステータス値が1.5倍で計算されるため、低レベルでも幅広い武器種を扱えるのもポイントだ。
必要能力値に満たない武器も扱えるが、性能が大きく低下してしまう。また"戦技"と呼ばれる必殺技のようなアクションも発動こそ可能だが、本来の性能は発揮できない。ただし、ステータスはレベルアップをする以外にも防具やアクセサリで補強が可能なため、各地で装備を収集するのも選択肢を増やす意味で大事と言える。
一方で、魔術・祈祷は必要能力値を満たしていないと発動すらできない。また、魔術・祈祷は専用の記憶スロットに装備する必要があり、強力なものは2スロット、3スロットと複数の枠を要求されるため、記憶スロットの拡張も術師タイプには重要だ。
魔術・祈祷の種類も攻撃だけでなく、回復、ステータスアップの支援、姿が消えるなどの補助と多種多様。各地で集めれば、近接型以上の幅広い対応力を披露してくれる。そのためにも記憶スロットの拡張は重要というわけだ。
もちろん魔術・祈祷は無限に使用できるわけではなく、使用にはFPが必要だ。精神力のステータスを上げることでFPの上限が増えていくので、術師タイプは知力や信仰のほか、精神力のレベルアップも欠かせない。
なお、ゲームを進めればステータスを振り直せるようになる。「ユニークな武器や魔術が手に入ったから使いたい!」と思ったらすぐさま実行できるので、ひとつの形にとらわれずに多彩な装備を試せるようになるのは、攻略的にもモチベーション的にもうれしい点。
とくに特定のボスを倒すと強力な武器や魔術・祈祷を入手できるので、レベルアップの方針が揺らぐことは多々あるだろう。しかし、冒頭でもお伝えしたようにトライアル&エラーが重要なゲームなので、新しいものをどんどん取り入れて使用していくことも大切なのだ。
オンラインによる小さなヒントと助け合い
オンラインプレイをしていると、ふとした所に大量の“血痕”が浮かび上がることも珍しくない。そこは“別世界”のプレイヤーたちが死亡したことを示している。つまり“この先には何かがある”ことを間接的に伝えており、攻略の手助けともなっているのだ。
また、血痕に触れることで、血痕を残したプレイヤーの“幻影”が死亡するまでの動きを再現してくれる。あくまでプレイヤーの幻影だけなので、どんな敵にどのようにしてやられたのか、そこまではわからない。この絶妙なヒントのさじ加減こそ、オンラインプレイの魅力だ。
冒険しているとすれ違う幽霊のような白い幻影は、同じ場所にいる別世界のプレイヤーを表している。広い世界で孤独を薄れさせる意味もあるし、自分の知らない道を通り抜けていく姿を見て、新しい発見につながることもある。
地面に浮かぶ白い文様は、プレイヤーが作成できる“メッセージ”だ。定型文といくつかの単語しか使えず、詳細までは伝えられない性質を持つが、祝福の場所や敵の気配を示してくれている内容が多い。なかには嘘の情報が書かれていることもあり、そこはプレイヤーの善悪に委ねられているのもおもしろい部分だ。
さまざまな要素を持つ『エルデンリング』だが、何よりもあきらめない心とチャレンジ精神が攻略のカギになる。新しいゲーム体験が楽しめること間違いなしのアクションRPGを、この機にプレイしてみてはいかがだろうか。
なお、さまざまな攻略情報や最新情報、独自企画をお届けする『エルデンリング』ファミ通スペシャルポータルサイトも随時更新されている。"狭間の地"に足を踏み入れた際は、各記事を参考にしてほしい。