ポケットペアからXbox One、PC向けに『クラフトピア』(Craftopia)のアーリーアクセスが配信中だ(Xbox Series X|Sにも対応)。
メーカー推奨のジャンル表記である、“クラフト農業ハクスラ自動化建築マルチ対応オープンワールドサバイバルアクション”に、その意気込みが如実にあらわれている同作は、狩りや農業、ハクスラ、建築、自動化などの要素をすべて融合した、オープンワールドサバイバルアクションゲームとなる。
2020年7月にSteamでリリースされるや自由度の高さが評判を集め、またたく間に80万ダウンロードを記録。2021年9月にはXbox One版も配信され、人気を集めている。Xbox Game Passにも対応している。
Steamにてアーリーアクセスで配信され、現時点でも絶賛開発中のタイトルが家庭用ゲーム機向けにリリースされるとのことで、開発にあたっては相当な苦労があったのではないかと想像されるが、そこで大きな手助けになったのが、マイクロソフトのサポート。
ここでは、『クラフトピア』のプロデューサーを担当する、ポケットペアの代表取締役 溝部拓郎氏にインタビューを実施。『クラフトピア』開発の裏話を聞いた。
『クラフトピア』Microsoft Storeサイト
※この記事は日本マイクロソフトの提供によりお届けしています。
溝部拓郎氏
ポケットペア 代表取締役。『クラフトピア』プロデューサー。
Xbox Game Passが魅力的でXbox Oneでリリースすることに
――まずは『クラフトピア』について、どんなゲームなのか教えてください。
溝部簡単に言うと、狩りや農業、ハクスラ、建築や自動化など、さまざまなゲームのすぐれた要素を融合させた、まったく新しいオープンワールドのマルチプレイヤーサバイバルアクションゲームです。
――どういった経緯でそのようないいところ取りの作品になったのでしょうか?
溝部自分が遊んできておもしろかったものを全部合体させる、という発想は業界的にはタブーとされているのですが、それをあえてやってみたいと思ったのがきっかけです。実際、ごちゃまぜにした結果、収集がつかなくなっているところもあるのですが(笑)、それもある意味ひとつのおもしろさになっているかなと思います。
――『クラフトピア』はSteamで80万本以上を売り上げるヒットを記録していますが、どのような点が評価されたと思われますか?
溝部“何でもできる”という部分が好意的に捉えられているかなと思っています。一般的には何でもできるようにするとゲーム性が成り立たなくなってしまうので、いろいろな制限をかけるのですが、『クラフトピア』ではその制限をあえてかけずに、好きなように遊べるようにしたんです。そうしたらユーザーさんがめちゃくちゃ自由に遊んでくれて、その様子をSNSなどで拡散してくれて、結果としてヒットに至ったのかな、という認識です。
――雑多になるのを承知で盛り込んだおもしろさが、ゲーム性そのものとはまた違う部分での盛り上がりにつながったということですね。
溝部正直、RPGとしてはちゃんとしたRPGのほうが、ハクスラとしてはちゃんとしたハクスラのほうがゲーム性としてはしっかりしているとは思うのですが、それらを全部同時に楽しめるものはなかなかないんです。全部入れ込んだうえで自由に遊べるゲームを提供したことで、ユーザーさんがさまざまな楽しみかたを発見してくれたんです。
――代表的な楽しみかたとして、どんなものが人気なのでしょうか?
溝部意外とおもしろかったのは、自動化の要素です。『クラフトピア』では、ベルトコンベアなどを利用して資源の採集などを自動で行うのですが、作り手が予想もしていなかったようなギミックがユーザー間で開発されていって、それを紹介する動画などがすごく拡散されていました。
――『クラフトピア』は2021年9月からXboxでも遊べるようになりましたが、Xboxでリリースすることにした理由を教えてください。
溝部すごく魅力的だったのが、サブスクリプションサービスのXbox Game Passです。加えて、XboxにはゲームプレビューというSteamのアーリーアクセスにあたる機能もあって、本作をリリースしやすい仕組みが整っていたのも大きいです。
――そもそも、コンソールでもリリースしたいという考えはお持ちだったのでしょうか?
溝部もちろん、コンソールでのリリースはゴールのひとつではありましたが、正直なところそこにものすごくこだわっていたわけではありませんでした。『クラフトピア』は最初から完成品ができるようなイメージではなかったので、中途半端な状態でもユーザーさんに触ってもらえて、フィードバックをもらえる環境を重視していたんです。
――だからコンソールでアーリーアクセスのようなことができるXboxが適していたわけですね。Xbox版のリリースはポケットペアさんからの提案だったのでしょうか?
溝部私と日本マイクロソフトの村山さん(村山功氏。ID@Xboxプログラムマネージャー) 、どちらが先に言い出したのかは覚えていないのですが、『クラフトピア』を発表する前にリリースした『オーバーダンジョン』に関する相談をしているときに、コンソール化の話をご紹介いただきました。
――Xbox Game Passが魅力的というお話がありましたが、どんな部分に惹かれたのですか?
溝部契約面などのメリットもありますが、私が知っている限りゲームのサブスクリプションサービスとしてはいちばん規模が大きいので、それだけユーザーさんが多い“場”なんです。そういった場にゲームを出せることはブランドとしても意味がありますし、単純に多くの方に遊んでいただけるのは、作り手としてうれしいです。
――Xboxで『クラフトピア』を展開していくうえで、マイクロソフト側からはどのようなサポートを受けられたのでしょうか?
溝部当社は小さなインディー会社なので、いろいろと慣れていないことも多かったのですが、事務手続きや開発の専門的なアドバイスなど、本当におんぶにだっこで申し訳なくなるくらい丁寧に教えていただきました。Xboxでのリリースに関するサポートについても、各段階でサポートしてくださる方がいて、逐一フィードバックをいただけたんです。
――分野ごとにサポートメンバーの方がいらっしゃるんですね。
溝部そうですね。テクニカルなサポートをする担当さんや、ストアに出すためにどんな手順が必要なのかを説明するような担当さんとも連携を取りながら、サポートしていただきました。インディーゲームかそうでないかといった部分は、差をつけずに対応していただいています。
――具体的にどんな部分で助かりましたか?
溝部コンソールの場合はSteamと比べてもきびしい審査があって、さまざまな面でクオリティーの高さが要求されます。レーティングに関わる審査もあって、たとえば、「Xboxのゲームとしてリリースするには最低限こういうユーザビリティを守ってください」といったガイドラインがあるんです。Xboxのソフトとして遊んだときに違和感が出ないように、この操作に対してユーザーはこんなことを期待している、みたいなことをチェックしていただきました。そうそう、Xboxではおなじみの実績もガイドラインに含まれていますね。
マルチプレイタイトルを家庭用ゲーム機に移植するとしたら、現状Azure PlayFab以外の選択肢はない!
――本作は作りが非常にユニークなだけに、Xboxへの対応もたいへんだったのではないでしょうか?
溝部はい。対応は困難を極めましたし、現在進行形で苦労しています。関係者の方々にもたくさんのご迷惑をおかけしていると思いますが、それでもリリースすることができたのは、本当にマイクロソフトさんのサポートあってのことですね。
――ほかのタイトルと比べて、とくに苦労されているのはどのような点ですか?
溝部先ほどもお話しました通り、『クラフトピア』は何でもできると言ってユーザーさんに自由を提供しているのですが、処理が重くなるかどうかなどはあまり考慮せず、「まずはやれるだけやろう」みたいな設計方針で作っていたんです。そのため、PCで遊んでいても重くなってしまう方もいて、適宜最適化を進めているのですが、Xboxではより制約が多いんです。そこはたいへんですね。
――そういった問題はどのように解決していくのでしょうか?
溝部目下改善中ではあるのですが、メモリの効率化や表に出ない部分での最適化などを進めています。まずは大雑把に作りたいものを作りつつ、必要に応じて最適化を行うという感じです。
――マイクロソフトさんから見ても『クラフトピア』のような取り組みは珍しいかと思いますが、やはりほかのタイトルと比べてサポート面での違いはあるのですか?
溝部サポートに関してはどの会社に対しても同じように提供しているようです。ただ、どのミドルウェアを使っているか、コンソールでのリリース経験があるか、そもそも開発規模はどの程度なのかなど、状況がそれぞれに違います。そのため、リリースに向けてどんなサポートができるかは、ケースバイケースで対応してくれているようです。
――多彩な開発体制があるからこそクリエイティブにも多様性が生まれているのですね。それをマイクロソフトさんが理解して、すくい取っているということですね。
溝部そういう部分はあると思います。マイクロソフトさんのサポートでありがたいのは、ゲーム内容への口出しは一切しないことです。Xboxで出すうえで必要なことはわかりやすく教えていただけるのですが、こちらの制作物に対するリスペクトが強いんです。
――サポートを受けるうえでもう少しこうしてほしい、みたいに不満を感じる部分はないのですか?
溝部むしろ、いつも申し訳ないなと思うくらいです。お世辞ではなくて、当社の作りかたが大雑把すぎるのに、これだけ丁寧なサポートをしていただけるのは、本当にすばらしいことだと思います。
――『クラフトピア』ではAzure PlayFabを利用しているとのことですが、こちらはどういったものなのでしょうか?
溝部Azure PlayFabは開発ツールの一種で、プレイヤーのアカウント認証やフレンド、ギルドのようなオンライン機能、チャット機能などに関連する処理を簡略化してくれるものです。『クラフトピア』はマルチプレイヤーに対応していて、これをコンソール環境で実装するのはけっこうハードルが高いことだったのですが、Azure PlayFabを採用することで実現できたという一面があります。仮にほかのプラットフォームでマルチプレイを実装するとしたら、そのときもAzure PlayFabを採用するかもしれないです。
――あら! コンソールに進出するうえでの助けとなるツールみたいですね。
溝部マルチプラットフォームタイトルをPCからコンソールに対応するとしたら、現状Azure PlayFab以外の選択肢はないのでは、くらいのものだと思っています。Azure PlayFabは対応しているプラットフォームも多いので、SteamやXboxだけでなくプレイステーションなど含め、マルチに展開される会社さんも増えてきているという話は村山さんから聞いています。
――ああ、そうなのですね。
溝部各プラットフォームで展開するにあたって、そこでの要件を満たせるものとしてAzure PlayFabの名が挙げられているんですよ。そういう面で安心して使えるというのも大きいと思います。
――具体的に、Azure PlayFabの魅力とはどんな部分でしょうか?
溝部まず導入がすごく簡単でした。Steamで作った既存の仕組みがあったのですが、それをそこまで大きく変えることなく導入できたので、サクサク使えた印象があります。
うかがうところでは、Xbox Networkに関わる部分、クロスプレイのネットワークまわりなどで活用しているケースが多いようです。Unityの登場によって多くのクリエイターがゲームを作りやすくなったように、オンラインゲームをなるべく簡単に実装できるように、というコンセプトで提供しているのがAzure PlayFabとのことでした。
――マイクロソフトさんは最初期からオンライン要素を取り入れたゲームに積極的でしたが、そういったノウハウがAzure PlayFabに注ぎ込まれ、その結果開発者にも利便性の高い仕組みとなったのでしょうか?
溝部そうですね。もともとPlayFab自体は別の会社のサービスだったのですが、それをマイクロソフトが買収してからXbox側の技術、知見を取り入れて、インディーゲームだけでなくAAAのタイトルにも対応できるような機能を揃えてきているようです。
――そうしてネットワークまわりの補助が行えるようになったということですね。
溝部マルチプレイやボイスチャット、テキストチャットなど、インディーゲームの開発者からすると実装するには重い部分をAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース:異なるプログラムをつなぐインターフェース)として提供してくれています。バックエンド側の開発を軽くして、ゲーム自体により力を入れられるようにしてくれているんですね。
実際のところ、開発者はやはりゲーム作りに集中したいんです。たとえば実績の内容を考えたりするのはゲーム作りですが、ではそれをどうやって実装するか、というのは正直自分たちではあまりやりたくない部分なんです。でもゲームを作るためには必要だから仕方なくやっている。そういうバックエンドの開発、面倒だけど絶対に必要な部分を簡単にしてくれるものなんです。
コミュニティーからの温かい言葉で開発のモチベーションもアップ
――Xboxでリリースするうえで、ほかにも何か助けられたことはありますか?
溝部ひとつは、プロモーションの支援に関してすごく親身に考えていただいて、たくさんの機会をご提供いただいていることです。今回のようなインタビューもそうですし、東京ゲームショウで枠を用意していただいたり、インディーゲームのイベントでもマイクロソフトさんの枠の中でプロモーションをしていただいたりしています。
――プロモーションの補助が厚いぶん、より開発に専念できるのですね。
溝部はい。開発に集中していると自分でプロモーションを考える余裕がないので、そこをプラットフォームとしてサポートしていただけるのはすごくありがたいです。もうひとつは、ユーザーさんの声がグローバルで、たくさんの地域からいただけるのもすごくうれしいことです。マイクロソフトさんはとくにUS圏からのご意見が多くて、すごく新鮮でした。
――ユーザーからの反応は開発の励みにもなりますよね。
溝部そうなんです。我々のゲームはまだ発展途上で、完成度も高いとは言えない状態なのですが、にも関わらず温かいお声をいただけたので、開発のモチベーションとしても大きいです。こんなに応援していただけるならもっとがんばらないと、という気持ちになれます。
――ゲームプレビューという仕組みが定着していることも大きいかもしれないですね。
溝部そう思います。クリエイターや開発者を応援していただける土壌がすごくしっかりしていると思いました。開発中に「つまらない」と言われたり、ものすごく辛辣なメッセージばかりいただくと落ち込んだりもするのですが、そういうのがぜんぜんないんです。「あなたのゲームが本当に好きだから、こういう改善をしてほしい」みたいな意見が多くて、そこは本当にありがたいです。
――『クラフトピア』は国内だけでなく海外でも人気を博していますね。
溝部ハードの特性と言いますか、やはりいちばん反響が大きいのはUS圏ですね。でも日本でもXbox Series Xが出たことで話題になって、日本の積極的なユーザーからもお声をいただいたりしているので、すごく応援していただいているという手応えはあります。
――さきほどXbox Game Pass 魅力的だとおっしゃっていましたが、実際にXbox Game Passでリリースされてみての手応えはいかがでしたか?
溝部Steamとはまた違うユーザー層の方が遊んでくださっている印象でした。具体的に説明するのは難しいのですが、温かく応援してくれますね。どちらかと言うと、Xbox Game Passのユーザーさんのほうがカジュアルに遊んでいる方が多いという印象があります。
これから『クラフトピア』をさらにおもしろくする!
――今後、『クラフトピア』をどのようなゲームにしていきたいですか?
溝部多くのユーザーさんからご期待をいただいて、幸いなことに売上もある程度上がってきたので、ここから本格的なクオリティーアップをして、もっと皆さんを楽しませられるような仕組みを導入したりしていければと考えています。一般的に、売り切りのゲームって多少のアップデートはしても、そこまで大きな変更は加えないですよね。
――いわゆる運営型のタイトルと比べて、そこは違う印象がありますね。
溝部『クラフトピア』は会社が小さいこともあってどんな方針も取れるので、けっこう大きな変更を入れたりして実験的に進めながら、皆さんに楽しんでいただけるようなことをたくさんやっていきたいです。
――そうなると、より多くのユーザーを獲得していかないと利益を出すのは難しくなってくるのでは?
溝部商業的に考えるとそうなのですが、必ずしもそれだけでやっているわけではないんです。アーリーアクセスやゲームプレビューは、「未完成だけど、おもしろいと思ったらプレイしてみてね!」というスタンスですよね。言いかたを変えると、ある意味投資みたいなものかもしれません。未完成だけどおもしろいと思っていただいた方に買っていただいているので、「そこからもっとおもしろくしますよ」、というユーザーさんとの約束でもあるんです。
――儲けを出すことよりも、ユーザーとの約束を大事にしていくのですね。今後も、自分たちがおもしろいと思う要素を詰め込んでいくのは変わりませんか?
溝部その方針は変えずに、各要素をブラッシュアップしたり評判のよかったものを強化したりしつつ、コンテンツの追加などをしていくつもりです。一応ロードマップも用意していて、今後の開発の方向性はユーザーさんにも提示しています。ただ、これも具体的なスケジュールになっているわけではないので、いまのところは1年経っても完成にはいたらないイメージです(笑)。
――道半ばといったところですね(笑)。今後挑戦していきたいことはありますか?
溝部『クラフトピア』はオープンワールドを謳ってはいるのですが、いまは疑似的なオープンワールドになっていて、各マップはそれぞれ独立しているんです。そこをしっかりとオープンワールド化、シームレスマップ化する準備が整ってきたので、そういう企画を進めていこうと考えています。これはけっこう大きなチャレンジです。なるべく早く進めたいと思いますが、来年(2022年)のどこかでできれば……という感じです。
――ちなみに『クラフトピア』はSteamでもアップデートが進んでいますが、Xbox版とアップデートタイミングは合わせているのでしょうか?
溝部原則、アップデートのタイミングが離れすぎないようにはしています。テストをする必要もある関係で完全に同じタイミングとはいかないこともありますが、そこまで長く遅れてしまわないように努力しています。
――『クラフトピア』とマイクロソフトとは、今後も長い付き合いが続いていく印象ですね。
溝部はい。『クラフトピア』はバージョン1.0に向けて進化していくタイトルなのですが、「そこまでしっかりと見届けたい」と村山さんにはおっしゃっていただいています。さらに言えば、うかがうところによると、Azure PlayFabやマイクロソフト365、Visual Studioのサブスクリプションなど、なるべくコストを抑えてマイクロソフトの製品群を利用できるようなパッケージを用意しようと動いているとのことです。インディーゲームデベロッパーにも扱いやすいものになるようで、個人的にもすごく期待しています。
――さらに開発の敷居が下がりそうですね。
溝部そうですね。インディーゲームであってもビジネスをしていたらマイクロソフト365は使いますし、コンソール対応をするうえでXboxにも進出するとなれば、Azure PlayFabを使う、それに開発でVisual Studioを使うのであれば、そういったセットが登場するとすごく便利ですよね。インディーゲームクリエイターにとってもすごくニーズのあるサブスクリプションになると思います。
――溝部さんのほうから、マイクロソフトに求めることはありますか?
溝部正直、現状でも「ここまでしてもらっていいんだな」という感じなんです。たとえばプロモーションにしても、本来は動画形式がこう、このタイミングでこういうメッセージを出す、など細かい段取りがあって、専用のプロモーションチームを用意しないとたいへんなのですが、インディーゲームスタジオにはそのリソースがないんです。でもそこを村山さんがある程度まとめてくださって、そういった部分でのサポートが本当に手厚いのはありがたいです。
――最後に、Xboxでのゲーム開発を検討しているクリエイターの方々に向けたメッセージをお願いします。
溝部Xboxは日本でまだなじみがなかったり、Xbox Series XやXbox Series Sなどで機種が分かれているので、それらに個別の対応が必要など、たいへんな部分がないわけではありません。ただ、それでも今回お話ししたような手厚いサポートのおかげで、開発はすごく進めやすいと思います。これは実際にやってみるとすぐに実感できるので、食わず嫌いをせずにぜひとも参加してほしいです。
さて、溝部氏がインタビュー中で言及していたPlayFabは、ゲームサービスやデータ分析、ライブ運用ツールなど、単一のプラットフォーム上でライブ ゲームを構築して運用できる仕組み。ゲーム開発者にとって発売までの障壁を減らし、大規模なスタジオから小規模なスタジオまで、ゲームに合わせて拡張できるコスト効率の高い開発ソリューションを用意し、収益化をサポートしてくれる。開発者がインテリジェント クラウドを使用して、ゲームの構築や運営、ゲーム データの分析、全体的なゲーム エクスペリエンスを向上させることを可能にしてくれる。
クリエイターは、PlayFabにバックエンド サービスの難しい部分を肩代わりしてもらうことで、よりゲーム開発に専念することができるのだ。PlayFabで利用可能なおもなサービスは以下の通り。気になった開発者の方は、サイトを覗いてみることをおすすめしたい。
- クロスネットワークの ID とデータ
- マルチプレイヤー サーバー
- チャット
- ランキングと統計
- LiveOps
- エンゲージメントとリテンション
- コンテンツの管理
- A/B テスト
- 収益化
- 自動化
- リアルタイム分析
- データ管理
- コンプライアンス
など