2022年1月8日にSpace emo池袋にて、今井麻美さんの7thアルバム『Balancing Journey』のリリース記念イベントが開催された。本記事では、同イベントの模様をお届けする。
※『Balancing Journey』のインタビューなどはこちら。
第1部
開演時間になると、今井さんは「出てもいいですか？」と不安そうに問いかけながらステージに登場（※理由は後述）。リリース記念イベントとしては、2020年11月発売の『Gene of the earth』以来約1年振り、有観客のリリース記念イベントとしては、2019年11月発売の『Flow of time』以来約2年振りということで、お客さんの入った会場を見て「圧倒されています」と感想を語った。
恒例となっているリリース記念イベントに初めて来た人の確認を終えると、約2年振りに有観客での開催ということもあり、「ふだん何をしていたのか思い出せない」と語り出した今井さん。しかし、今回のイベントは新型コロナウィルス感染予防のため観客の声出しがNGになっていたことから問いかけることもできず、ひとりでトークを展開することに。
まずは登場時に不安そうだった理由について。控室の扉の横にインターホンのようなものが設置されており、その横に「鳴ったら出てください」と書いてあったため、「これが鳴ったら登場すればいいのかな？」（今井さん）、「そんなわけないじゃないですか」（マネージャーさん）と冗談交じりに話していたところ、開演時間に本当に鳴ったそう。そして、恐る恐る応答してみたところ「こちらは準備OKです」とスタッフから言われ、「本当にこれで連絡が来るんだ！」と戸惑っていたからと理由を説明した。
続いて、今回のアルバムは12曲すべてが新曲ということで、好きな楽曲を観客に拍手してもらったものの突出したものはなくバランスよく人気という結果となった。なお、収録されている楽曲を確認するためにファンからCDを借りたり（※イベント終了後、消毒して返却）、そのCDがBD付盤だったことから、BD付版のジャケット写真がお気に入りだと語るひと幕も。
これまでの今井さんのリリースイベントは、ファンから質問をしてもらいながら進行していくことが多かったため、会話ができないのはやはり寂しいようで、ここで気分転換を兼ねて『Balancing Journey』の歌唱へ。ひさしぶりのファンとの距離が近いイベントを楽しむように、ひとりひとりの顔をじっくり見ながら、伸びやかな歌声を響かせた。
再びトークに戻ろうとしたところで、スタッフからスケッチブックを手渡された今井さん。そのスケッチブックは、会話ができずに今井さんが困ることを予想して、ファンが用意したもの。事前に質問したいことを書いてあるということで、それをもとにイベントを進めていくことに。
最初の質問は“『Balancing Journey』の裏テーマはダイエットですが、昨年実施したダイエットで印象に残っていることは？”。今井さんは、ダイエットを友人たちと行っていたため、各家庭の料理が見られたことと回答（料理の写真を送り合うようにしていたそう）。その際に「麻美さんが作ったご飯、美味しそう！」と言ってもらえたことをうれしそうに語っていた。
ちなみに料理はハーブ塩で味付けを行うのがこだわりのポイントなのだそう。イベント当日は朝食にカオマンガイ、昼食に卵を蒸して作るスフレ風親子丼を食べたことを報告していた。
また、現在は1食で食べるお米の量をはかりでしっかり量るようにしているそうだが、ダイエットを始めたころは目分量でよそっていたため、欲が出てどんどん量が増えていったというエピソードを披露。なお、はかりは今井さんの愛猫“グレミー”が小さかったころに体重をはかるために使っていたものを再利用しているとのこと。
そのほかにも、おからで蒸しパンを手作りしたり、尊敬しているダイエッターが“ピザトースト”をオススメしていたため、パンもよく食べるようになったことを明かしていた。
続いての“昨年行っていたダイエットでいちばん減量に貢献した食材は？”という質問に対しては、お米と水菜を挙げていた。ダイエット期間中はサラダを毎食食べていたため、水菜は手軽に使えて大活躍だったそう。
つぎは“今年1年（2022年）の目標は？”という質問。今井さんは、2021年を振り返りながら、1日1日を大切に過ごして、 2023年を健康で迎えると意気込んでいた。その後の「あけましておめでとうございます」という質問（？）には、「これは挨拶って言うんだよ」と軽快にツッコミを入れたり、アットホームなやり取りが行われた。
『Balancing Journey』のMVのコンセプトに関する質問では、部屋のシーンで着ていたのは私服で、屋外は衣装さんが用意した服で撮影したことを明かす。その理由として、衣装さんが用意した服はふだんあまり着ないようなもののため、どうしても衣装感が出てしまうことから、屋内のシーンは対照的に自然な雰囲気が出るよう自身で用意したと経緯を説明。
続いては“今年挑戦したいことは？”という質問。ここ数年オーディション番組にハマっていることを公言している今井さんだが、現在は『Girls Planet 999』から生まれた“Kep1er”の江崎ひかるさんのことを尊敬しているらしく、「あんなに（ダンスが）上手な人は見たことがない」と語りつつ、「ダンスが上手になりたい」と質問に答えていた。
そして、ここでイベントの終了時間が迫っていることに気付き、大急ぎでリリース記念イベント恒例のサイン入りポスターを賭けたじゃんけん大会を実施。その後、『風の音』を歌い上げたところで、第1部は終了となった。
なお、『風の音』の模様は、今井さんのYouTubeチャンネル“今井麻美のミンゴスちゃんねる”にて公開されているので、気になった人はチェックしてみよう。
第2部
髪にウェーブを掛けて登場した今井さんは『Balancing Journey』の発売からまだ2週間しか経っていないことに驚きつつ、制作時のことを振り返った。『Balancing Journey』の制作は2021年4月から開始し、最後の曲は11月上旬に収録したそう。その後、11月中旬にマスタリング（各楽曲の音量、音圧などを揃え、収録順にしたマスターデータを作成すること）を経て、白パケ（※盤面などが印刷されていない状態CDのこと）を受け取ったとのことだが、今井さんは白パケをすぐにはパソコンに取り込まないようにしているそう。その理由として、発売前は楽曲情報がデータベースに登録されておらず、自分で入力する必要があるからと説明。
また、第1部の時点では、サンプルをまだ受け取れていないと話していたが、終了後にマネージャーさんから満面の笑みで手渡されたことを明かしつつ、ダイエット仲間にプレゼントしたいとうれしそうに報告していた。
続いて、第1部と第2部で髪型が変わったことについて。リリース記念イベントは、基本的にメイクさんが付かないが、今回はマネージャーさんがヘアアイロンを持ってきてくれたとのこと。そして、第1部と第2部の間にYouTubeで動画を見て休憩していたところ、マネージャーさんがウェーブを掛けてくれたそう。ふだん、イベントや生配信などに出演するときもしゃべっているうちに気付いたらメイクが終わっているという感じらしく、今回もいつもと同じように自然だったので意識していなかったが、ふとした瞬間に「これ（メイクや髪のセットをしてもらえること）が当たり前ではない」と改めて感じたそうで、「何事も感謝を忘れてはいけない」とコメントしていた。
ここからは、第1部を受けて、いろいろな人の質問に答えられるようにと急遽Twitterで募集した質問に答えていくことに。最初の質問は“『Balancing Journey』は、いままでとは少し違うテイストの曲が多いと思いましたが、チャレンジしてみてよかったことや苦労したことはありますか？”というもの。今井さん自身はふだんからさまざまな楽曲を歌っているため、いつもとは違うと感じていなかったそう。しかし、先日『青木佑磨のザ・ゴールデン・ゴールド・ゴー・ゴー』に出演した際に、青木佑磨さんからも「いままでの今井さんの楽曲と違いますね」を言われ、「やっぱりそうなのかな？」と感じていたとのこと。
質問に対しては、昨年の7月後半から歌いかたに大きな変化があったようで、「例えば、いままでは4つの武器で戦っていたとしたら、その頃から武器が10～15個くらいに増えて、できることが増えたんですよね。そうすると、逆に選択肢が増えるから、どういうアプローチが正解なのかわからなくなってしまって……」とコメント。それが顕著に出ているのが、『新しい時計 ～Tick-Tack～』、『Heart Fragment』、『Rainbow Light』の3曲で、いままでの歌いかたでも歌うことはできたが、「こういう歌いかたのほうがいいのかな？」と悩みながらレコーディングを行ったとのこと。そのときは、できることを最大限、出し切ったつもりだったようだが、家に帰ってから「やっぱりこうしたほうがよかったかな？」と思うこともあったそうで、「それは今後ライブとかで完成させていけたら」と意気込みも語られた。
続いて、“『Balancing Journey』の裏テーマがダイエットということですが、ほかに裏テーマが存在する曲はありますか？”という質問。楽曲を制作する際は作家さんがどうしたいのかということを重視しているそうで、今井さんはあくまで受け取り手（歌い手）として、基本的にはプロデューサーと作家さんにおまかせしているとのこと。ただし、自身が作詞を担当するときには自分の想いを入れられるため、裏テーマが存在することもあるそうだ。今回のアルバムでは、『私が好きになる魔法』がそれにあたり、オーディション番組で落ちてしまった子のことを想って歌詞を書いたそう。しかし、改めて完成した楽曲を聴いてみたところ、自分の仕事にも通じるものがあると実感したと感慨深そうに語っていた。
その後の“（マクドナルドのM、Lサイズのポテト販売休止を受けて）どこのポテト派ですか？”という質問には「クア・アイナ」、“曲順や構成でこだわった部分は？”という質問には、音楽のことは音楽のプロにおまかせしたほうがいいという理由から「曲順は濱田さん（※今井さんの音楽活動のプロデューサー）に一任しています」、“福袋を買いましたか？”という質問には「福袋は買わない派です」と回答。福袋の質問については、質問者がイベント前に購入した福袋を持って来ていたため、今井さんが何の福袋なのかを当てようとする一幕も。
つぎの質問は“見た目（服装）のこだわりポイントは？”。今井さんが衣装を決めるポイントは“TPOに合わせる”だそうで、例えば、出演者がたくさんいるイベントでは、外れ過ぎず一癖あるような服装にしているとのこと。具体的には、無難な恰好ではなく、そのイベントの作品やキャラクターに合わせたものを取り入れることで、見ている人により楽しんでもらえるのではないかと分析。ちなみに昨年12月に行われた某イベントでは奇抜な衣装だったことから、ほかの出演者から「そこが開いているのはあっているの？」と聞かれたそうだが、狙い通りだったとのこと。というのも、イベント自体は長時間だったが出演時間は短かったため、インパクトのある攻めた衣装にしたと経緯を説明。なお、ほかの出演者の衣装さんからは「それいいですね！」と共感されたそうで、そのことをうれしそうに語っていた。
その流れから、“今日のスカートをよく見ますが、お気に入りですか？”という服装に関する質問が続く。こちらは今井さんのMVやライブなどの衣装を担当している園山織衣さんが作ってくれたもので大切にしているそう。選んだ理由については、今回の会場である“Space emo池袋”には、約1年前に『Gene of the earth』のリリース記念イベントで訪れたことがあり、背景が黒でライブハウスのような作りであることがわかっていたため、目立つようなものを選んだとのことだった。
まだまだ話は尽きない様子だったが、イベント終了まで残り15分を切っていることが発覚し、慌ててライブパートへ。『Balancing Journey』を歌い終えると、同曲の裏テーマばかりが話題になることに触れつつ、「人生を生きるには悩んだり、いろいろなことがあるけれど、いい栄養だったり、いい知識だったり、いろいろなことをバランスよく取り入れて生きていくのがいいんじゃないのかなというのが表のテーマです」と改めて紹介。
そして、じゃんけん大会を挟みつつ、『私が好きになる魔法』を歌唱した後、「ご時世的に今後どうなるかはわかりませんが、今年もできる限りの活動を行っていきたいと思っているので、また遊びに来てくださったらうれしいです」と挨拶し、イベントを締めくくった。
※4月2日に東京、4月17日に大阪でのライブが開催決定。詳細はこちら。
商品情報
- アーティスト：今井麻美（読み：いまい あさみ）
- タイトル：「Balancing Journey」
- 発売日：2021年12月22日
- 発売元：Beyond The Music
- 販売元：MAGES.
- 価格／品番：
- 【Blu-ray付盤】5280円［税込］／BTMC-0002
- 【DVD付盤】4400円［税込］／BTMC-0003
- 【通常盤】3520円［税込］／BTMC-0004
