ファミ通関連の編集者がおすすめゲームをひたすら語る連載企画。今回のテーマは、オープンワールドレースゲーム『Forza Horizon 4』です。

【こういう人におすすめ】

  • 現実には乗れないスーパーカーで爽快に走りたい
  • 風光明媚なイギリスを駆け抜けたい
  • 免許がなくてもクルマを運転してみたい

※本稿は週刊ファミ通2020年7月2日号(2020年6月18日発売)の特集“いまこそ絶対に遊ぶべき46のゲーム”をWeb用に調整したものです。

ミス・ユースケのおすすめゲーム

『Forza Horizon 4』

  • プラットフォーム:Xbox One、PC
  • 発売日:2018年10月2日
  • 発売元:日本マイクロソフト
  • 価格:7590円[税込]
  • パッケージ版:あり
  • ダウンロード版:あり
  • 『Forza Horizon 4』公式サイト

※データはXbox One版のものです。

Forza Horizon 4 公式発売トレーラー

 端的に説明すると『Forza Horizon 4』は、かっこいいスーパーカーを駆使してオープンワールドのフィールドを自由に疾走できるレースゲームだ。ことに、往年の名作マンガ『サーキットの狼』でフェラーリやランボルギーニ、ポルシェを知った記者のような“スーパーカー世代”には、たまらない1本と言える。

 ご存じの通り『Forza』シリーズは、マイクロソフトのファーストパーティー(いまはXbox Game Studiosと呼称する)を代表する人気ブランド。2005年に1作目となる『Forza Motorsport』が初代Xbox向けにリリースされて以降、Xboxプラットフォームを支えてきた。

 リアルレーシングシミュレーターとして、求道者のごとく最先端を追い求めた『Forza Motorsport』シリーズに対して、どちらかと言うと“ドライブの楽しさ”にフォーカスしたのが『Forza Horizon』シリーズ。ドライブの楽しさを訴求しつつも、ベースにあるのは『Forza Motorsport』シリーズで磨いてきたグラフィックであったり、クルマのリアルな挙動であったり……。言ってみれば、時代の最先端を行くテクノロジーを駆使しつつ気軽に遊べるみたいな、ある種大人のゆとり溢れるタイトルが『ForzaHorizon』であった。そんな間口の広さが世界中のファンにも受け入れられたようで、以降『Forza』は、両シリーズが交互にリリースされるダブルブランド体制として確立していく。

『Forza Horizon 4』イギリスでの“ライブ”が満喫できる、没入感の高いレースゲーム【推しゲーレビュー】_01

 『Forza Horizon』シリーズで何よりうれしいのは、タイトルごとにロケーションが変わることだ。1作目はアメリカ合衆国コロラド州、2作目が南欧、3作目がオーストラリアと、毎回異なる環境が用意されており、そのたびにユーザーは新鮮な気持ちでドライブを楽しむことができた。ある意味で、毎回新しい土地に旅に行くような感覚であった。『Forza Horizon』ファンにとっては、「つぎはどこかなあ~」というのが、大きな関心ごとであったと言えるだろう。

 そんな注目度の高い中、『4』の舞台となったのはイギリス。イギリスと言えば、開発元であるPlayground Gamesの所在地であり、最初にそれを知ったときは、「今回は地元で来たんだなあ……」とちょっぴり意外な思いがしたものだが、そこにはちゃんとした理由があった。『Forza Horizon』シリーズには、『4』からの新機軸として季節の概念が盛り込まれており、「四季折々の美しさが堪能できる舞台を」ということで選ばれたのがイギリスだったのだ。

『Forza Horizon 4』イギリスでの“ライブ”が満喫できる、没入感の高いレースゲーム【推しゲーレビュー】_02
とにかくイギリスの風景が美しい本作。その世界に身を浸すだけで気持ちいい。

 実際のところ、本作で再現されたイギリスの街並であり風景は「美しい!」のひと言。まさに“風光明媚”という言葉がぴったりで、美しいロケーションの中をかっこいいスーパーカーで駆け抜けるという、ゴージャスというほかない体験を満喫できた。本作において開発陣が目指していたのは、レースゲームという枠を超えた、“ライフ”を満喫できるゲームの実現。『Forza Horizon 4』をプレイしていると、この世界に身を浸しているような心地よい感覚があった。

 新型コロナウイルスの影響で緊急事態宣言が発令され外出自粛となったときに、ふと頭に浮かんだのが、『Forza Horizon 4』内に見事に再現されたイギリスの風景。ふと、「あの世界を再び体験したい」との得も言われぬ気持ちが湧き上がってしまった。“Stay Home”に、ゲームは大きな支えになったかと思われるが、記者の場合それは『Forza Horizon 4』だった。

 記者のような免許を持たないゲームオンリーのドライバーにとっては、自由に疾走しているだけで、ときにレースのことを忘れてしまいそうになるほど気持ちがいい『Forza Horizon 4』は(本当は忘れちゃだめなんだろうけれども)、クルマに関するあらゆる要素が詰まった1作でもある。

 ロードはもちろん、ダートやクロスカントリーなど、5種類のレースが楽しめ、各イベントでレベルを上げていくと、クルマやお金などが入手できるようになる。もちろんのこと、クルマのカスタマイズ要素も充実しており、さらには、チェックポイントを設定して、レースのルートを作れる“ルートクリエイター”も搭載されている。はては、家を購入したり、ドライバーの服装を変えたり……と、本作のテーマでもある、“ライフ”を満喫できる要素にも溢れていて、初心者が気軽に楽しむのはもちろんのこと、とにかく突き詰めようと思ったら、極め甲斐のある1作だ。

『Forza Horizon 4』イギリスでの“ライブ”が満喫できる、没入感の高いレースゲーム【推しゲーレビュー】_03
ホバークラフトや戦闘機などと競う“ショーケース”も。遊び心がうれしい。

 ちなみに、記者がいま気になるのが『Forza Horizon』シリーズの今後。当然のこと、次世代機のXbox Series Xでもリリースされることになると思うのだが、ここまで進化したからにはつぎはどこに行くのか……。“ライフ”の先には何があるのか……。さらに言えば、つぎのロケーションがどこになるのかも気になるところ。個人的には、そろそろ日本が来てくれるのではないかと思っているのだが……。そんなわけで、さらに進化するであろう『Forza Horizon』がいまから楽しみです!

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