アクティビジョンが2020年10月2日にプレイステーション4/Xbox One向けに発売予定のアクションゲーム『クラッシュ・バンディクー4 とんでもマルチバース』。海外でプレス向けに行われたプレゼンテーションとプレイステーション4版のデモプレイに参加してきたので、その内容をご紹介しよう。
『クラッシュ・バンディクー3 ブッとび!世界一周』から続く正式ナンバリングタイトル(※)として発表された本作。話も同作のエンディングから繋がっており、ネオ・コルテックスとエヌ・トロピーが“タイムプリズン”から脱獄した際に時空が歪んでしまったことで、クラッシュとココが再び世界をもとに戻すために冒険することになる。
(※『クラッシュ・バンディクー4 さくれつ!魔神パワー』などは、原題ではナンバリングタイトルにはなっていない)
初期三部作へのリスペクトとともにしっかり進化!
さて気になるゲーム内容は、クラッシュが画面奥へ横へ手前へと縦横無尽に動き回る、純然たるプラットフォームアクションだ。トラップをかいくぐり、スピンアタックで箱を壊し、敵をふっとばし、とにかくゴールを目指して突っ走る。
そしてもちろん死にまくる。落下して、燃やされて、爆発に巻き込まれて、捕らえられて、毒をぶっかけられて。今作ではダブルジャンプが使えるほか、残機がない“モダン”モードがデフォルトなので多少はやりやすくなっているが、やっぱりわかっちゃいるのに何度も倒れて「よしもう一回」とやり直す。これぞクラッシュだ。
ボーナスステージや隠しジェムなどの追加目標ももちろんあるし、「ウンパフルーツを一定以上集めてゴールする」、「死亡3回以内でクリアーする」、「すべての箱を壊す」といったチャレンジ要素もあるほか(それぞれにジェムが与えられる)、旧作と同じように残機制になる“レトロ”モードもあるので、腕に自信がある人はそれらにチャレンジしてみるといいだろう。
時空を操る“クオンタムマスク”でアクションが広がる!
本作の新要素である時空を操作する4つの“クオンタムマスク”も、うち2種類を試すことができた。クオンタムマスクはステージギミックの一部として特定エリアのみ出現し、その区間だけ使用できるという形だ。(ちなみにシリーズを代表する仮面であるアクアクは引き続き登場し、アクアクの箱を壊すと無敵モードにしてくれたりする)
まずは時間を操作する“クプナワ”のマスク。これは発動すると時間がスローになって、落下中だった足場に乗って進めたり、連続した攻撃の隙間を通れたり、(通常であれば踏んだ瞬間に即爆発する)緑のニトロ箱の爆発すら回避できる。
もうひとつは“ラニ・ロリ”と呼ばれていた、フェーズシフトで世界を切り替えられるマスク。このマスクを発動すると世界が切り替わり、一部のオブジェクトが出現したり、逆に隠れたりする(青く輪郭だけが光った状態になる)。
このマスクが出てきたステージ“Dino Dash”では新アクションの“グラインド”も出てきて、クラッシュがツタのレールの上を滑りながらマスクで世界を切り替え、障害物を消したり、箱を出現させたりして進んでいくという仕組みになっていた。
ちなみに今回のデモには入っていなかったが、このふたつ以外に重力を反転させるマスクも登場することが判明している。ラストの4枚目のマスクはどんな能力なのだろうか?
別の世界線が見られるユニークな構成も
本作のプレイアブルキャラクターとして、宿敵のはずのネオ・コルテックスが登場することが発表されて話題になったが、デモではこのステージもプレイすることができた。
コレが実は、“Snow Way Out”という氷だらけのステージの“別世界線”(Alternate Timeline)版となっており、序盤はネオ・コルテックスでプレイし、後半はクラッシュに切り替わってオリジナルの“Snow Way Out”とは箱やトラップの配置が異なる改変バージョンを進んでいくという、ユニークな構成になっていた。
プレゼンを披露したプロデューサーのルー・スタッダート氏によると、これは2や3のリミックス面からインスピレーションを受けつつ、ストーリー的なヒネりを足したものだという。しかも多元宇宙モノという設定のおかげで、“別視点かつちょっと別内容の同じステージを楽しめる”というものになっている。
例えば、ノーマルの“Snow Way Out”では中盤で“クラッシュの目の前でなぜか船が爆発する”短いカットシーンが挿入されるのだが、これがネオ・コルテックス版の“Snow Way Out”をプレイすると、実は“クラッシュを追ってきたネオ・コルテックスが罠にハメようとした所、タイミングをミスって誤爆してしまった”ということがわかるというワケ。
なおネオ・コルテックスでプレイする前半パートは完全にネオ・コルテックス用のオリジナルな作り。
ネオ・コルテックスはダブルジャンプなどがないかわり、専用能力であるエアーダッシュや、生物などに当てると足場を作れる光線銃(1発で足場化、2発でジャンプ台になる)などを駆使して進んでいくことになるのだが、プレイ感がクラッシュとちゃんと違っていていい感じ。
こうしたクラッシュとココ以外の追加キャラクターはネオ・コルテックス以外にもいるそうで、どんなアクションが可能なのか気になるところ。また総ステージ数などは明かされなかったが、別世界線ステージのようなオプション的コンテンツは他にもあるようで、タイムトライアルなどのモードもあることがQ&Aで明かされていた。
新規の人も、旧作ファンも
さてプレイしてみての感想は、“久しぶりのナンバリングタイトルにふさわしい、基本に立ち返った正当進化”といったところ。操作系をあまり複雑にせず、あくまでタイミング重視でそれぞれのアクションを使いこなしていく方向性はしっかり維持されていた。
というわけで旧作ファンはもちろん、この作品から入る人もカバーできる間口の広さを期待したい。そのほかQ&Aでは、以下のような情報も話された。
- “ディメンショナルマップ”と呼ばれるワールドマップがあり、さまざまな世界を見通せる
- 画面分割などのマルチプレイモードはないが、“カウチプレイモード”と呼んでいるものについて後日また話すかもしれない
- 少額課金要素はない。ストアの文面等で“アプリ内購入”について触れられていたのは、予約特典の“80年代スキン”があるためそう掲示されている。ゲーム自体には少額課金要素はなくて、それはローンチ後も変わらない。