2020年3月27日にメインストーリー第二部の配信がスタートした、スマホゲームアプリ『龍が如く ONLINE』(以下、『龍オン』)。“黄龍放浪記”と題された第二部は、郷田龍司を主人公に新たな物語が展開していくことになる。

 そんな黄龍放浪記にどんな“ワクワク”が詰め込まれているのかは、『龍オン』ファン、そして龍司ファンにとっては気になるところ。そこで、今回は『龍オン』のストーリーを語るうえで欠かせない、以下のふたりのキーパーソンにインタビューを行い、第二部の魅力や今後の展開などについて語ってもらった!

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横山昌義氏

『龍が如く』シリーズのチーフプロデューサー。ナンバリング作では脚本も手掛けているが、本作ではプロデュース業務がメイン。

竹内一信氏

『龍が如く』シリーズのシナリオチーム所属。『龍オン』では脚本と演出をすべて担当している。

黄龍放浪記の注目すべきポイントは……ズバリどこ?

――およそ半年前に黄龍放浪記の制作が発表され、ついに実装間近になりました。まずは、発表当時のユーザーのみなさんの反応から教えていただけますでしょうか。

竹内もともと郷田龍司は『龍が如く』シリーズの人気キャラクターなので、その知られざる物語に期待を寄せてくださる声は大きかったですね。また、第一弾PVでのタンクトップ姿の龍司に驚く声が多く見受けられました。制作発表時は既存作品のリメイクと受け止められてしまうのがいちばん避けたい事態だったのですが、新作であることが正しく伝わってホッとしたのを覚えています。

横山基本的には竹内と同じような感想になってしまいます。黄龍放浪記は東京ゲームショウでの発表だったので、私はなにより『龍が如く7』の仕事でかなりバタバタしていた記憶が強く残っていますね。とにかく『龍オン』と合わせて両タイトルで盛り上げることが出来てよかったな、という感覚です

――東京ゲームショウ2019の取材時にも伺いましたが、おふたりが郷田龍司という人物に対して思い描いているイメージはどのようなものでしょうか? また、『龍が如く2』制作時、人物設定を作る際に考えていたことなども併せて教えてください。

竹内龍司は傲慢であったり、乱暴であったりする人物なので、本来『龍が如く』シリーズにおける主人公像の枠にはハマりません。その一方で、自分の美学というものを明確に持ち合わせていいます。その点に関してだけは誰よりも実直……そんなところが魅力の人物だと思います。

横山1作目の『龍が如く』で最強の男となった桐生一馬という存在があって。続編を作ることになったとき、もっとも頭を悩ませたのが強敵の存在でした。権力、腕力、組織力すべてにおいてプレイヤーの皆さんに「勝てない」と思わせるような圧倒的なキャラクターを作りたいという想いから生まれたキャラクターが龍司なんですよ。そうなるとやはり『北斗の拳』の“あの男”に近づいてしまうんですね、イメージが(笑)。

――確かに、龍司の無敵感や傲慢さは“あの男”の雰囲気がありますね(笑)。黄龍放浪記はそんな龍司の若き日のエピソードになるわけですが、時系列としてシリーズのいつごろになるのでしょうか?

竹内『龍が如く2』が2006年の物語なのですが、以前に『龍オン』で開催したイベント“黄龍伝”が2005年の物語になります。そして今回の黄龍放浪記は1999年の物語となります。龍司は23歳ですね。

――なるほど。では、ストーリーの注目ポイントや見どころはどのような部分になるのでしょうか?

竹内黄龍放浪記は、これまで多くは語られてこなかった龍司の出生に関わる「ある事実」に龍司が向き合い、自身の生きかたを定めるまでの物語です。決して軽くはない命題を突きつけられた龍司がいかに彼らしく、傲慢に、ふてぶてしく自分の生きる道を選び取っていくか……その生き様を見届けていただければ幸いです。

横山『龍オン』全般そうではあるのですが、とくに今回の黄龍放浪記に関してはシリーズファンの方々が遊んだときに喜んでいただけるような要素が満載になると思います。楽しんでいただきたいですね。

――楽しみにしています! ところで、黄龍放浪記の物語を構成する際に、難しかったことや工夫したことがあれば教えていただけますか?

竹内今回の物語は、『龍が如く2』という「結末」がすでにあるうえでの追加エピソードなので、そこと矛盾しない形にしなければなりません。なおかつ黄龍放浪記単体で楽しめる構成にする……という部分には、苦労も工夫もしていますね。

――竹内さんの描かれたシナリオのプロットを見て、横山さんは率直にどのような感想を持たれましたか?

横山素直によかったですよ。シリーズ作品の中での整合性という意味では竹内がしっかりした仕事をしてくれているので、私から細かい指摘をすることはあまりありませんでしたし。ただ、今回はイベントのシナリオやキャラクタークエストではなく「第二部」という位置付けになっているものので、「龍が如くシリーズのメインシナリオ」らしいクオリティーやサプライズ感は欲しいとは思っていて。そのあたりについては、いろいろなリクエストを出したので竹内も大変だったと思います(笑)。ただ、竹内が苦労したぶんだけ「第二部」にふさわしいクオリティーに仕上がってきていると思うので、期待していただきたいですね。

――サプライズという意味では、PVの段階でもかなりありました。これは東京ゲームショウ2019時点でも公開されたものですが、郷田仁が立ち上がるシーンなんて……! もちろん、最新PVやキービジュアルで“ハン・ジュンギらしき男”が出て来たことも驚きでしたけれど。

竹内そう感じていただけたなら、狙い通りですね(笑)。

もっと知りたい! 具体的な黄龍放浪記のこの先の内容は!?

――ほかにも、黄龍放浪記では『龍が如く』のナンバリング作に登場した人物が出てくることがあるのでしょうか?

竹内あくまで龍司の物語ではありますが、久しぶりに見るあんな人物こんな人物も登場予定ですので、お楽しみに。いま言える範囲ですと、最初に龍司が辿り着く月見野で、『龍が如く5 夢、叶えし者』で登場した北方太蔵(編集部注:冴島大河のエピソードで登場した北方組の組長)と出会います。また、“ハン・ジュンギらしき男”に関しては、1999年のストーリーですので、彼の年齢が郷田龍司と近しければ、『龍が如く6 命の詩。』で登場した同一人物の可能性もあります。そのあたりも今後描いて行く予定です。

――“ハン・ジュンギらしき男”が、黄龍放浪記でどんな役割を担うのかは気になるところです。

竹内『龍が如く』シリーズに詳しい方であれば、龍司とハン・ジュンギにはある「共通点」があることに気づかれていらっしゃると思います。「黄龍放浪記」はその共通点が大きなテーマであり、“ハン・ジュンギらしき男”は、それを語るうえで欠かせない存在となります。

横山あまり言いすぎると『龍オン』プロデューサーのドラゴンマスクを困らせてしまうので、現段階ではそのくらいにしておきましょう。

――『龍が如く7 光と闇の行方』(以下、『龍7』)ではハン・ジュンギがかなり人気になりましたし、最初に驚きはあったものの、登場したこと自体に対しては、ある意味納得する部分もありました。

横山『龍7』でのハン・ジュンギは、礼儀正しくてカッコいいだけでなく、主人公といっしょに行動をともにしました。ユーザーの方にとって完全に「身内感覚」という存在なったからこそ、あれだけの人気になったのだと思います。私も大好きです。

竹内『龍7』での人気は、あくまであの作品性の中での役回りが影響しているものと思われます。

――ちなみに、月見野以外の街に龍司が行くということもあるのでしょうか?

竹内はい。なにしろタイトルに「放浪記」と冠しているくらいですからかなり放浪します。龍司の旅をゆるく楽しむ側面も本作の魅力のひとつかと思いますので、龍司がどんな旅路を歩むのか、ご期待いただければと思います。

――第二部のボリューム感としては、どのくらいを想定しているのでしょう?

竹内第一部よりはスピード感のある構成になるかと思います。全国の大都市を巡るロードムービー的な作りになっていて、配信ごとに舞台や登場人物が目まぐるしく入れ換わる内容の濃いものになると思います。

――全国のあちこちに行くということは……舞台が1999年ですから、春日一番も荒川組の若衆として活動していた時代ではありますよね? もしかしたら、彼と遭遇するということも……?

竹内可能性は……なくはないかもしれません。

横山竹内も困っているので、ノーコメントということで(笑)。

――『龍が如く7 光と闇の行方』の内容も相まって、春日一番は皆さんにかなり愛されたと思うので……本当に登場することを期待しています!

竹内そ、そうですね(笑)。ただ、『龍7』をきっかけに『龍オン』をプレイされた方も多くいらっしゃることは認識していますし、それについてはありがたく感じています。

横山『龍7』の発売で『龍オン』も盛り上がったのは確実ですね。ただ、春日一番というキャラクター性だけが『龍7』の評価に直結するわけでもありません。ゲームシステムを含めたパッケージとしての『龍7』の評価ですから。『龍オン』も特定の何かに依存するだけではなく、独自のコンテンツとしての魅力をもっと増やしていく必要があるでしょうね。

――『龍7』を契機に『龍オン』を始めた人にとっては、前回の黄龍伝の内容も気になるところだと思うのですが、今後何らかの形で黄龍伝の物語が見られることはあるのでしょうか?

竹内黄龍伝も含め、何らかの形でガチャ以外のイベントストーリーも復刻していこうとチーム内では話しておりますので、続報をお待ちいただければ幸いです。

――わかりました。いまもREBORNプロジェクトが進んでいる『龍オン』ですが、現状についてはどのように捉えていますか? また、プロジェクト全体の今後の展望について教えていただけますでしょうか。

竹内少しずつ改善を積み重ねてはいますが、まだまだ途上という認識です。シナリオ面で言うと、キャラクタークエストの有無がカードによってまちまちであったり、一部イベントのシナリオが形骸化しつつあることなど、改善すべき点はまだ多くあると認識しています。

――そういった部分の改善にも期待したいと思います、では最後に、ユーザーの皆さん、そして黄龍放浪記を遊んでみようと思っている方にメッセージをいただけますか。

竹内第一部で“新主人公・春日一番の物語”という挑戦をさせていただきましたが、第二部の黄龍放浪記でもまた別種の挑戦をしております。龍司という魅力に満ちた人物のさらなる魅力を引き出せるよう尽力していますので、最後までお付き合いいただければ幸いです。

横山ナンバリングのシリーズや、家庭用ゲーム機のタイトルではなかなか出来ないことをやれることが、『龍オン』ならではのシナリオだと思います。まだ『龍オン』をプレイしていないかたもぜひこの機会にプレイしてみてください。