『ドラゴンクエストX オンライン』や『NieR』シリーズのプロデューサーとしておなじみの、スクウェア・エニックスのエライ人、齊藤陽介氏。そんな氏とでんぱ組.incが所属する芸能事務所ディアステージがタッグを組んで手掛けているのが、12人のバーチャルアイドルグループ“GEMS COMPANY”(以下、ジェムカン)だ。彼女たち詳細な解説については下記の記事を参照していただくとして、本稿では2019年12月20~22日に横浜のDMM VR THEATER YOKOHAMAで行われた、クリスマスライブ“Magic Socks”の模様をお届けする(筆者が参加したのは20日)。

 ジェムカンとしては半年ぶりとなる今回のワンマンライブは、ファーストライブのタイトルである“Magic Box”とクリスマスには欠かせないアイテムの“ソックス”をかけて命名されたもの。そんなわけで会場は、お手製感抜群の装飾に彩られ、クリスマスのホームパーティーのような雰囲気を醸していた。

手作り感あふれるクリスマスのデコレーション。
会場には直筆メッセージも。
ファンからのファンレターや祝花。

 3日間で5公演が行われたMagic Socksでは、各公演で異なるグループ内ユニットがMCを担当。筆者が取材を行った初日公演では、抜群の歌唱力を誇る水科葵と桃丸ねくとのペアユニット“fulfill”がMCを担当。齊藤プロデューサーとともに行った開演前のアナウンスでは、fulfillのふたりが(ライブ初日の緊張感のせいで?)まあまあ噛んでいたものの、それをしっかりと笑いに転化できていたところは流石。

会場のサイリウムも、ふたりのテーマカラーのピンクと水色に染まっていた(写真ではわかりづらいけど)。

 開演前トークで客席が温まったところで、いよいよ開演。会場内で推しの色を点灯させたサイリウムが躍動するなか、まずは全員で歌う『JAM GEM JUMP!!!』が披露。ライブ前に告知されていた通り、メンバーの珠根うたが体調不良で欠席していたのだが、11人でも見事な歌とフォーメーションダンスを見せてくれた。

 1曲目終了後はfulfillのふたりがステージに登場し、客席の声出し練習を兼ねた “ふるふぃる幼稚園”というコーナーがスタート。幼児退行コーナーと名づけられたこのコーナーでは、水科葵を先生役、桃丸ねくと(と客席)を子ども役に設定。事前に配布されたクリスマスカードに描かれた歌詞と踊りを参考に、彼女たちが歌うクリスマスソング『ウインター・ワンダーランド』に合わせて、お遊戯会よろしくみんなで歌い踊ろうという趣向。もちろん、観客たちは一致団結! 会場とステージが一体となってコーナーを終えることができた。なお、その後は彼女たちに選ばれた来場者それぞれ1名に、直筆のラブレターをプレゼントするサプライズも用意され、会場からは「うおおぉ~」というどよめきも。

こちらが当日配布されたクリスマスカード。MCを務めるfulfillの姿が描かれている。別公演には行けていないのだが、公演ごとに異なるクリスマスカードになっていたのかも?

 コーナーが終わると、『オンリー・マイ・フレンド』(うたひな)、『しゃかりきマイライフ』(ERINGBEAM.)が披露された。今回のライブは、珠根うたが欠席だったため、『オンリー・マイ・フレンド』はピンチヒッターの音羽雫が参加し、“うたひなポン”として歌うことに。

ある意味レアな『オンリー・マイ・フレンド』。

 2曲を終えて始まった2回目のMCコーナーでは、ジェムカンのマスコット的存在になっている“にゃん丸”と“乳酸菌くん”の生アテレコにfulfillのふたりが挑戦。『俺たちマスコット!!』というタイトルが付けられたふたつのエピソードでは、マスコットたちの心情が描かれたほか、にゃん丸の前世はどこかのおっちゃん(!)だったことも明らかに。

左が水科葵の演じた乳酸菌くんで、右は桃丸ねくとが演じたにゃん丸。
衣替えをしたfulfillは、『形而境界のモノローグ』で使用している衣装で登場。

 生アテレコを終え、『形而境界のモノローグ』(fulfill)、『DESIGNED LOVE』(MATULUP)、『鮮紅の花』(水科葵)、『メッセージ』(citross)の4曲が披露された後は、サンタコスチュームに身を包んだfulfillが再び登場し、いよいよ本日最後のMCコーナーへ突入。

 最後に行われたコーナーは、クリスマスコント“ピザが食べたいfulfillたち”。クリスマスパーティーをするためにピザ屋にデリバリーを頼もうとするふたりと、電話で店員に扮した他のメンバーたちとのやり取りをコントで演じるというもの。コント”と銘打っていることからもわかる通り、電話口ではメンバーたちの個性を活かしたドタバタ劇が演じられた(のちに齊藤プロデューサーに聞いたところ、その大半はアドリブだったのだそう)。

店長役の星菜日向夏に「ものまねラップピザをください!」なんていうムチャクチャなフリを平気でするふたり。ほぼアドリブでそれに応えるラップを披露した星菜日向夏もスゴかった。

 会場が爆笑に包まれた後は、『舞台ヨルハ Ver1.3a』などで使用されていた楽曲『ノルマンディ』(長谷みこと・赤羽ユキノ)、そして『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』とAqoursのコラボ曲『ジングルベルがとまらない』(fulfill)が続けて披露。どちらもライブでは初お披露目となる楽曲だけに、観客も大盛り上がり。とくに『ノルマンディ』では、ヨルハ部隊の衣装に身を包んだ長谷みことの赤羽ユキノの特徴的なダンスは必見(というワケで、記事の最後のほうに編集者が撮影したチョイ見せ動画を公開)。

 『ジングルベルがとまらない』で、ライブはいったん終了。だが当然、客席からは大拍手とともにアンコールの声が。観客たちの興奮が最高潮に高まったとき、fulfillのふたりが登場。水科葵が12月28日に行われるジェムカンアコースティックライブ“おうたのじかん”の練習成果をアカペラで披露し、名残惜しそうなふたりがステージから去った後、ジェムカンの全員が再登場してアンコールに応えた。1曲目はこちらもライブで初披露となる『ラブライブ!』から生まれたμ'sの名曲『Snow halation』、そして2曲目はフィナーレを飾るに相応しい『JAM GEM JUMP!!!』。どちらも観客にとって最高のクリスマスプレゼントになったことは間違いないはずだ。

 こうして終わりを迎えたMagic Socksの初日公演。筆者は前回のMagic Boxの初日公演に続き、2回連続でジェムカンのライブを見せてもらったわけだが、ファンの熱量がスゴいと改めて実感。そして今回は、ジェムカンメンバーたちの成長もハンパなく、歌唱力が総じてレベルアップした印象。しかも、まだまだ伸びしろがありそうな気配を醸しているのだから、末恐ろしい。そして、12月28日には同じくDMM VR THEATERでGEMS COMPANYアコースティックライブ“おうたのじかん”が開催予定。当日券が若干発売されるとのこと。まだ、ジェムカンを体験していない人はぜひ(当日券は13時開演の公演分は当日10時30分より、19時開演の公演分は当日16時30分より販売予定)。

 最後にオマケ。ライブの模様を少しだけ動画で紹介。編集者がビデオで撮った動画なので、画質とブレがありますが、ご容赦を。雰囲気を味わってください!

 と、閉めた原稿だったが、公演最終日に、2020年5月10日に東京・マイナビBLITZ赤坂にて2ndワンマンライブの開催が発表! 詳細は後日。いまから待ち遠しい限り!