精巧な造形のフィギュアで知られるコトブキヤから、2019年9月26日(PC版は9月27日)に発売されたアクションRPG『CODE VEIN(コードヴェイン)』のフィギュアが発売。

 今回立体化されるのは、プレイヤーとともに冒険してくれるバディキャラクターのひとりである、イオ。その立体化に際して監修を行った『CODE VEIN(コードヴェイン)』開発チームの3名に、監修作業についてや、フィギュアのお気に入りポイントなど、お話をうかがってきた。

『CODE VEIN(コードヴェイン)』イオのフィギュアの監修についてゲーム開発陣にインタビュー。「生きたイオを感じてもらえるはず」_10

飯塚啓太氏(いいづかけいた)

バンダイナムコエンターテインメント所属。プロデューサーという立場から、『CODE VEIN(コードヴェイン)』の陣頭指揮を執る。吉村氏とともに、本作の販売戦略を展開している。

吉村広氏(よしむらひろし)

バンダイナムコスタジオ所属。『ゴッドイーター』シリーズからディレクターを務め、開発チームを取りまとめているほか、開発サイドから飯塚氏のサポートも行う。

小林くるみ氏(こばやし)

バンダイナムコスタジオ所属。繊細なデザインで多くのファンを持つキャラクターデザイナーで、『ゴッドイーター』シリーズにおいてもキャラクターデザインを担当。

こだわり抜かれた造形に開発チームも太鼓判

――ソフトの発売から1ヵ月ほど(取材時)経ちましたが、ユーザーの反響はいかがですか?

飯塚アクション要素の多いゲームで、難度も高めに設定しているのですが、バディといっしょにステージに挑んでストーリーをクリアーされ、楽しんでいただけているようなので、うれしい限りです。

――発売直後はキャラクタークリエイトの要素がかなり話題になっていましたよね。

飯塚自分の外見だけでなく、戦いかたも自由に選べるので、まさに自分だけのキャラクターを作ることができるんです。そういった点も受け入れていただけたのかなと思っています。

吉村発売直後は、外見で自分の個性を出されている方が多かった印象ですね。いまでは、戦いかたでも自分自身のスタイルを見つけてバトルを楽しんでいただいている方も多いです。

小林ゲームをプレイするうちに経験を積んで、「こうすればうまくいくかも」と、自分で試行錯誤する楽しさがユーザーさんに届き始めたように思います。

 それから、キャラクターのモデリングでは、顔はマンガやアニメのようなタッチだけれど、それ以外はフォトリアル、という表現に挑戦したのですが、そちらも評価されているようでホッとしました。モデラーさんと苦労した甲斐があったなと。

吉村アニメ的な表現を残しつつも、リアルに見せたいという想いがあったので、ユーザーさんに受け入れてもらえたようで安心しています。

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――そうした、アニメ的でありながらもリアルなキャラクター表現はフィギュアでも再現されていると思うのですが、監修では具体的にどういったことをされていたのでしょうか。

小林コトブキヤさんからフィギュアの原型の3Dデータを送っていただき、それを私がレタッチし、再調整していただく原型監修などですね。1年ほど前にフィギュアの制作が決まってから、最初にこのやり取りを何度か行ったのですが、毎回すばらしいクオリティーのものが送られてくるので、チェックするのが楽しみでした。

――レタッチの際は、おもにどういったことを指示されていたのですか?

小林柔らかそうな表皮の中にお肉と骨が入っている感じを再現できればと思い、肩甲骨や鎖骨、ふともものあたりの質感にかなり気を配って造形していただいています。ほかにも、指先や足の裏を「触りたくなるように」とお願いしました。

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――こだわり抜いて制作されたフィギュアで、皆さんがとくに注目してほしい点はどこですか?

吉村ゲーム内の3Dモデルでは、さまざまなこだわりを持って、イオというキャラクターを生きた存在として表現できるよう努力しました。

 今回のフィギュアでは、肌の質感など、ゲームでは表現しきれない部分まで表現していただけたと思っているので、さらに近くで、生きたイオを感じていただけるはずです。

小林肌の柔らかさと引き締まった感じの両立にはすごくこだわっていただいていて、なかでもお腹と背中はとくに気に入っているポイントです。

 それから、イオならではの、儚いような透明感もしっかり表現できていると思うので、ぜひ近くに置いていただきたいです。

飯塚ゲームクリアー後にこのフィギュアを見ていただけると、ポーズや表情などから、イオのキャラクターとしてのコンセプトをダイレクトに感じていただけると思います。

 また、イオ自身だけでなく、彼女が寄り添っている武器についてもディティールに凝って作っていただいているので、そちらにも注目していただければと思います。

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剣や台座など、ディティールにまでこだわりが光る。

――『CODE VEIN(コードヴェイン)』では現在ミアとイオがフィギュア化されていますが、皆さんが個人的に立体化したいキャラクターは?

吉村僕はミドウですね。彼は重要なキャラクターであり、主人公に立ちはだかる強敵なのですが、人格の部分で一貫性があって、すごく気に入っているんですよね。ユーザーさんの中でもじわじわとミドウ好きの方が増えているようで喜ばしいです。

 あと、彼は造形的にもかっこいいので、ぜひ立体で見たいです。眼が光るギミックとかもあったらいいなぁ……。もし立体化するとしたら、キャッチコピーは「咲かせてくれよ、キレイな花を」ですね(笑)。

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――吉村さんのミドウ愛が伝わってきます(笑)。

小林私はみんな好きなですが、ミアとか……。でも、もう立体化されているので、ほかのキャラクターの中から選ぶとすると、うーん。

飯塚ミアでも、別のシチュエーションならアリだと思います。ニコラとセットとか。

吉村キャラクターセットいいですね。ミアとニコラのほかに、ジャックとエヴァで、“あのシーン”を再現したり。

小林私がキャラクターデザインをしていたころは、そういうシナリオになるとは知らなかったので、初めて“あのシーン”を見たときはボロ泣きしてしまいました。

飯塚ジャックとエヴァのセット、いいですねぇ。

――どんどん規模が大きくなってきましたね(笑)。

小林ヤクモのフィギュアも見たいですね。ハウンズが出ているシーンがすごく好きなので。

飯塚あと、敵キャラクターもいいですね。『CODE VEIN(コードヴェイン)』では、敵のキャラクターのデザインにもこだわっていて、吸血鬼としての怖さを残しつつも、かっこよさも併せ持つデザインになっています。ボスである“継承者”もぜひフィギュア化してほしいですね。

吉村 『CODE VEIN(コードヴェイン)』のキャラクター、ほぼ全員の名前が挙がりましたが、コトブキヤさん、ぜひよろしくお願いします(笑)。

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“ARTFX J 剣に寄り添うイオ”商品概要

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