Blizzard Enteratainmentが発表したアクションRPGシリーズ最新作『ディアブロIV』を、発表が行われたBlizzCon 2019の会場でプレイしてきたので、その内容をお伝えしよう。
希望なきサンクチュアリに再び英雄が集う
さて本作の舞台は、前作『ディアブロIII』の拡張“リーパー オブ ソウルズ”から何十年も経った後の世界。メフィストの娘にして、かつて天使イナリウスとともに原初の人間ネファレムと聖域サンクチュアリを生み出した悪魔リリスが復活したことから、新たな冒険が始まることになる。(※シネマティックトレイラーで描かれているのがその復活の儀式)
ゲームのスタイルは伝統の見下ろし型を踏襲したアクションRPG。ダークなトーンを追求している一方、色味は1/2を思い起こさせるような、冷たい感じに。
一方でオープンワールド性を導入し、5つの地域が繋がった形態になるという。燃える砂漠“Kehjistan”、ワーウルフのはびこる森“Scosglen”、荒野“Dry Steppes”、山岳地帯“Fractured Peaks”、そして湿地帯の“Hawezar”といったエリアがあるようだ。
まずは3クラスが公開
BlizzConでのデモは、5種類登場予定のクラス(職業)から、バーバリアン、ソーサレス、ドルイドの3種類を選んでプレイすることができた。ちなみに『ディアブロ2』以来の復活となるドルイドに、筋金入りのBlizzardファンが集まった会場はなかなかの盛り上がり。
なおクラス選択後は顔の選択も可能で、ここで選んだ顔は最初の地下遺跡を脱出した後のカットシーンなどにも反映されていた。
カスタマイズ要素にはいろいろ変更が
各キャラクターは左クリック/右クリック/数字キー1~4の合計6系統のスキルをセット可能。特に4番は超強力なアルティメットスキルとなっていて、その分使用後のクールダウンタイムも長くなる(1分以上)という感じ。
『ディアブロIII』でスキルの方向性を変えられたスキル・ルーンは見当たらなかったが、代わりにステータスやスキル効果に変化をもたらせるカスタマイズ要素として“Talent”というツリーが存在。そして装備のソケットに嵌められるルーン文字も、前作でソケットに入れていた宝石と異なり、よりPerk的な追加効果をそれぞれ持つものとなっていた。
細かい所では、スペースキーで回避アクションを出すことができた。前作で後発だった家庭用ゲーム機版に導入されたものだが、今回は恐らく同タイミングのためPC版にもあるのだろう。
また今回は試せなかったが、馬などに乗って移動を高速化できるマウントシステムがあり、馬具のカスタマイズなどもできるという。
メディア用のデモルームで3職すべてをプレイできたので、それぞれの使用感を紹介していこう。
大定番の脳筋野郎バーバリアン
バーバリアンはシリーズでもおなじみのキャラクター。スキル構成も旧作を踏襲したものとなっており、フレンジー状態になってから定番の飛び込みスキルなどで突っ込み、力任せにクリーチャーをなぎ倒していく姿が実に頼もしい。
一方で“アーセナル”と呼ばれる新しいシステムを持っていて、4つの異なる武器を各攻撃に割り当てることができる。Talentにはこの武器の切り替えに絡んだものもあるので、装備のビルド構成がなかなか面白いことになりそうだ。
圧倒的な魔法力で敵の大群を溶かすソーサレス
ソーサレスは各種魔法を使って戦う遠距離系の魔法使いキャラクター。デモ用のビルドでは、着弾時に一定範囲を巻き込む“ファイアボール”をはじめ、一定範囲に凍結効果を出す“ブリザード”、隕石を降らせた上で着弾地点を短時間焼く“メテオ”など範囲攻撃が多めな印象。
アルティメットスキル“コンデュイット”では姿を電撃の光球に変えて飛び回って攻撃するのだが、無敵状態も持っているという代物。スキルの終わり際で離脱すれば緊急回避的にも使えそうだ。
野生の力で叩き潰すドルイド
ドルイドはデフォルトでお供として2匹の狼を連れており、自身も人狼やクマに変身して攻撃するというスキルを持つ。アルティメットスキル“カタクリズム”は、周囲に竜巻と雷撃を巻き起こして暴れさせるという大技。クリーチャーの大群が一掃されるので壮観だ。
エリア内のプレイヤーが協力して超巨大ボスと戦うレイド的イベントも
プレイした感想としては、サウンドやアニメーションも含めてとにかく攻撃がパワフルに感じられたのが印象的。バーバリアンやドルイドは敵をなぎ倒していく感じがするし、ソーサレスは“溶かす”という表現がふさわしく、非常に気持ちいい。
冒険中には10人超のプレイヤーが同じサーバーに入っていて、街やマップの特定の場所で起こるエリアイベントなどで一緒になることも。
3回目のプレイでは、そのエリアイベントを超えるレイド的なイベント“ワールドイベント”に参加することができた。ここで出てきたボスは超巨大で、遭遇して戦っている間はわざわざカメラが引くほど(じゃないと何が起こっているのかわからなくなるほどデカいということだ)。
少なくとも8人、恐らく10人ほどがこのワールドイベントに参加していたと思うが、その総攻撃でもなかなか倒れないほど体力も多い。とてつもない範囲を巻き込んでくる攻撃を耐えつつようやく倒し、「シャキーン!」という音とともにエピックアイテムやレジェンダリーアイテムが落ちてきた時の感慨といったらない。
また眠れぬ夜が始まるぜ
というわけで本作、『ディアブロIII』を参照しつつも、初期作のダークでパワフルなイメージを増幅して詰め込み、かつ新たな要素にも取り組んだ待望の最新作にふさわしい内容となるのではないだろうか。
発売時期や日本での正式な対応プラットフォームなど確定していない部分もあるが、発売の暁にはレジェンダリー装備やルーン探しでまた眠れぬ夜が続くことになりそうだ。