2020年3月6日発売予定の『ウォッチドッグス』シリーズ最新作、『ウォッチドッグス レギオン』。近未来のロンドンを舞台に、レジスタンスを組織し、強大な犯罪シンジケート対抗していく。

 驚くべきは、オープンワールド内の全ての人物がプレイアブルキャラクターであり、それぞれにバックストーリー、個性、スキルが設定されているという点。これまでにない、プレイヤー自身で紡ぐ物語が楽しめそうだ。

 本日2019年10月6日に東京・秋葉原で開催される“ユービーアイDAY2019”では、解説付きデモプレイが行われる予定だ。新情報も期待される本作について、2019年8月に行われたgamescom2019会場で行ったインタビューをお届けする。

LATHIEESHE THILLAINATHAN氏

ユービーアイソフト所属。『ウォッチドッグス レギオン』プロデューサー。(文中はLATHIEESHE)

――2020年3月の発売に向けて、開発状況はいかがですか?

LATHIEESHEゲームとしては、ほぼでき上がっています。いまは微調整とかデバッグをしています。

――本作はロンドンを舞台とし、ロンドンのあらゆる市民を仲間にしたり操作できるというのが驚きです。

LATHIEESHEええ、プレイヤーは自分のチームを組織して、ある集団と戦っているわけですが、そこに誰をリクルートするかはプレイヤー次第です。人をプロファイルしたり、ハックしたりして仲間に入れていきます。

 そこにいる人たちは全員生活を営んでいて、家族や兄弟がいて、仕事をしている。そこから、どういうヒーローを作っていくかはプレイヤーに委ねられています。

――現実のロンドンは、人口が800万人いるそうなのですが、じゃあ800万人のチームが作れる?

LATHIEESHEハハハ、大軍ですね(笑)。ゲーム中に登場するキャラクターを仲間にすることができますが、全員を一度に使えるわけではありません。一度に仲間にできるチームメイトは20人までで、殺されてしまうと、もうずっと使えません。減ったら補充することができます。

『ウォッチドッグス レギオン』プロデューサーインタビュー。ロンドンの人々を仲間にして物語を紡ぐ_02

――なるほど。いろいろな人間の中から、「こいつはいいぞ!」という人材を探し出すというわけですね。

LATHIEESHE仲間ひとりひとりがレベルアップしていくとアビリティーが増えますし、個性が力になっていきます。街の人は弁護士だったり、医者だったりするので、その能力でチームを助けてくれるというわけです。

――公開されているPVでは、杖をついたおばあさんがいきなり銃を取り出して撃つシーンがありましたが、あのおばあさんは強キャラですか?

『ウォッチドッグス レギオン』プロデューサーインタビュー。ロンドンの人々を仲間にして物語を紡ぐ_01
愛すべきおばあさんは上の動画の1分40秒あたりに登場。

LATHIEESHE街に大勢いるおばあさんの中には、きっと強いおばあさんもいますよね。だから、その人のプロファイルを見たとき、その方が昔にスパイやエージェントをしていたという経歴を発見するかもしれません。そういう人を雇えばそういう能力を持っているんです。そこからさらにレベルアップもできるので、うまく使ってもらえればと思います。

――キャラクターに元スパイがいるかもしれないということは、その中にはロンドンらしいキャラクター……たとえばMI6所属や『007』のような“ロンドンっぽい”キャラクターはいますか?

LATHIEESHE実際にMI6の人が出てきますし、その人をリクルートすることができます。コンバットや武器の使いかたがうまかったりする。

 それぞれの人間にバックグラウンドがあり、人間の中身をよく知ることで、彼らの抱えている問題があることを知ります。それを解決してあげることによって協力してくれるようになることがあります。

 ただ、政府に務めている人たちは、最初は協力的じゃないこともあるでしょうが、彼自身でなければ、その家族の問題を解決してあげることで協力的になるかもしれません。。

『ウォッチドッグス レギオン』プロデューサーインタビュー。ロンドンの人々を仲間にして物語を紡ぐ_03

――非常に興味深いです。お話を聞いていると、複雑なシステムが必要に感じますが。製作にあたってそのあたりで難しいところはありましたか?

LATHIEESHE製作にあたっては“自己表現”ということをすごく大事にしています。プレイヤーはカジュアルにプレイすることもできるし、人の中身を知ることで、深く関わっていくこともできます。

 それは自由ですが、チームとして気をつけたのは、プレイヤーがひとりひとりのキャラクターについて親近感を持ったり、「もっと知りたい」と思うようにしたかった。

 それは、言うのは簡単ですが、やはり難しいことでした。ひとりひとり、ユニークに作ってあるんです。彼らの放つセリフ、ボイス、動き、言葉のアクセントは人によって違います。

――もともとイギリスは階級社会ですし、ロンドンの下町には“コックニー”という独特の訛りもあるといいますから、そのあたりもキャラクターの描写に反映されているということですね。

LATHIEESHEロンドンは幅広いカルチャーを持っています。その多様性、そういったことを全部ゲームの中に取り込むことを心掛けました。

『ウォッチドッグス レギオン』プロデューサーインタビュー。ロンドンの人々を仲間にして物語を紡ぐ_04

――映像を見ると、ロンドンの町並みがすごく丁寧に再現されているなと感じます。やはり日本人としては、「次回作を東京で作ってほしい」と考えてしまうのですが、いかがですか?

LATHIEESHEオオ……がんばります(笑)。

――(笑)。最後に、発売を待つ日本のファンに向けてメッセージをお願いします。

LATHIEESHEとにかく、皆さんに楽しんでほしいと思って制作しています。愛情と情熱をかけて作ったゲームなので、プレイヤーの方々の感想を楽しみにしています。

 ゲーマーのために作ったものですから、ぜひ楽しんでください。みんなそれぞれストーリーが違うと思うので、どんなストーリーやチームを組みててくれるのか、それもすごく楽しみにしています。

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 本日2019年10月4日のUBI DAY 2019『ウォッチドッグス レギオン』ステージは14時15分開演予定。こちらにも注目だ!