Microidsの推理アドベンチャーゲーム『Blacksad: Under the Skin』をアメリカで行われたプレス体験会で遊んできたのでご紹介しよう。

 なお本作は、海外で2019年9月26日にプレイステーション4/Xbox One/Nintendo Switch/PCで発売予定。日本向けの展開については現状では未定なものの、検討中とのこと。

邦訳も出ているハードボイルド探偵コミックが原作の推理ADV

 さて本作、日本ではユーロマンガから邦訳が出ている海外コミック『ブラックサッド』シリーズを原作とする推理アドベンチャーゲーム。ニューヨークに事務所を構える黒猫探偵ブラックサッドが、試合を間近に控えながらも失踪したボクサーの捜索を依頼されたことをきっかけに、ある事件に巻き込まれていく。

黒猫探偵ブラックサッドが、ボクサー失踪事件の背後に潜むNYの闇に迫る! 海外で発売予定の推理ADV『Blacksad』を紹介_06
ボクシングジムオーナーの娘から、失踪したボクサーの捜索を依頼されたブラックサッド。失踪に合わせてオーナーが首を吊った状態で発見されていることも明らかになり……。
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ボクサーのジェイク(ゴリラ)は原作漫画にも登場するキャラクター。

 『ブラックサッド』の世界は1950年代のアメリカが舞台。擬人化された動物キャラクターを通じて当時の人種問題なども描かれるという、ハードボイルドなテイストが特徴だ。

 それはゲーム版でも変わっておらず、フルボイス&3Dカットシーンがふんだんに使われた、なかなか豪華な演出でストーリーが展開していく。

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3Dカットシーン中には、しばしばQTEイベントが起こる。
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調査を進めていく過程でアイリッシュマフィアの影がちらついたりも。当時のアメリカの人種関係がわからなくても楽しめるようになっているが、知っているとよりディープに理解できてニヤリとするだろう。
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ボコられても慌てず「これからお互いのことを知り合うとこだってのにひでぇじゃねぇか」と笑って煽るブラックサッド。渋いぜカッコいいぜ。

 ちなみに英語版で主人公ブラックサッドの声を担当するのは、『デトロイト ビカム ヒューマン』の英語版で警察署長のジェフリーを演じたバリー・ジョンソン。

 渋いハスキーボイスでさまざまな過去を抱えた男ブラックサッドを演じていて、なかなか印象的だった(海外のブラックサッドファンには演技イメージが年上すぎるという声もあるようだが)。

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ジムの屋上で不審な動きを察知して来てみると?
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どこからか事件を嗅ぎつけてやってきた記者のウィークリーも原作キャラのひとり。

聞き込み&調査で手掛かりを集め、真相に繋がるセンを組み立てろ!

 序盤を2時間ほどプレイした限りでは、推理アドベンチャーゲームとしてはオーソドックスで直線的な作りになっている印象だ。

 まずはジム周辺で聞き込みや実地調査を行っていくのだが、目的地にはカットシーンでワープし、限られた範囲のみを歩き回れるという構成(つまりオープンワールド系ではない)。

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というわけで『L.A.ノワール』みたいなドライブパートはないのだが、カットシーンでブラックサッドの愛車が登場。

 そして目的地ではアイコンの出ている人物に話を聞いたり特定のモノに干渉できるのだが、そこで事件に関係ありそうな手掛かりを見聞きすると、メモにストックが増えていく。

 聞き込みなどのやり取りの際は会話内容を選択できることもあり、中には選んだ結果によって相手との関係性が変化し、後々に影響してくることも。

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近所のダイナーのウェイトレスに聞き込み。
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新たな手掛かりが手に入ると左上に表示される。
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捜査ノートには各人物の情報が書き込まれていく。

 基本的にそれぞれのキャラクターの動物性はあまりクローズアップされないのだが(その動物らしい性格や特徴を持っていたりはする)、ひとつだけユニークな要素として入っているのが、黒猫であるブラックサッドの鋭い感覚。

 捜査を進めていてブラックサッドが何かに勘付くと画面が切り替わり、視覚・嗅覚・聴覚を集中させて見落としそうな細かな情報を得られることがある。

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猫パワーで些細な手掛かりを見抜け!

 そうやって材料が揃ってくると、今度は手掛かりどうしを組み合わせることが可能に。

 ここで正解の組み合わせを選ぶと合成された新たな手掛かりができ、そのセンで聞き込み時に新たな質問が可能になったり、関係しそうなモノへのより具体的な干渉が可能になる。

 これは例えば、最初は名刺ホルダーに干渉しても「いろんな人物の名刺がまとめられているなぁ」とめくるだけだったのが、怪しそうな人物のアテがつくとその名刺からお目当ての情報を得られるといった感じ。

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手掛かりを組み合わせる発想パズル。

 そうやって進めていって話がひと段落すると、ストーリーが次の段階へと進行することになる。

 実はコレに関連して、ストーリーの概要はコミック形式で振り返ることができるようになっていて、再開時などはコミックのページを選んでロードするというオシャレな形式になっていたりもする。

 とまあそんな感じに、原作コミックのファンはもちろん、ケモノ好きやハードボイルド好きも楽しめそうな本作。全体のボリュームは「12時間から15時間程度」(関係者談)で、マップ内に落ちているトレカの収集やサイドストーリーなどのちょっとしたやりこみ要素もあり、できれば日本語ローカライズをお願いしたい所だ。

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海外コレクターズエディションにはスタチューがついてくる。