シリーズ最新作『SAMURAI SPIRITS(サムライスピリッツ)』の発売を記念し、ファミ通.comでは連続プレイレビューをお届け。第3弾となる今回は、ファミ通編集部きっての対戦格闘ゲーマー・豊泉三兄弟(次男)が、対戦の魅力を語る!
こんにちは。ファミ通の格闘ゲーム好き編集者の豊泉三兄弟(次男)です。格闘ゲームは小学生のころにゲームセンターで触って、かれこれ30年くらいが経ち、いつの間にか立派な格ゲーおじさんになっていました……。そんなわけで、おじさんゲーマー視点で、6月27日に発売予定の剣戟対戦格闘ゲーム『サムライスピリッツ』の感想を書いていこうと思います。
先日、『サムライスピリッツ』(以下、『サムスピ』)の魅力を伝えるSNKの公式番組“サムスピ道場”に、ファミ通代表として出演させていただきました。番組では、電撃オンラインさんやプロゲーミングチーム、ゲーセンの“サムスピガチ勢”である高田馬場/池袋ゲーセンミカドのプレイヤーらが出場するトーナメントが実施されました。ゲームメディアのプライドにかけても負けられない試合でした。
僕は格闘ゲーム自体はガッツリプレイしているのですが、『サムスピ』シリーズは、たぶん中学生のころに初代『サムスピ』と『真サム』を遊んだなあというのと、あとは『アケアカ』シリーズで、『サムスピ』シリーズ作が出たときにつまみ食いをした程度です。
サムスピガチ勢と比べれば経験値の差は歴然としており、自信はあまりなかったのですが、さまざまな格闘ゲームをやり込んできた経験値を活かして、なんとか優勝を勝ち取りました。もしかしたら、現時点では世界で唯一の公式大会優勝者かもしれません(笑)。その模様は、下記動画をチェックしてみてください!
“サムスピ道場”1本目 ※26:00あたりからトーナメント
4本目では、ガチ勢を集めたトーナメントを実施!
というわけで、『サムスピ』初(?)のガチトーナメント参戦を通して感じた本作の対戦のおもしろいと感じた部分を紹介していきます。
いまも昔も“強斬り”
僕が最初に触れた初代『サムスピ』や『真サムライスピリッツ』は、ワンボタンでくり出せる通常技の“強斬り”1発で、ほかの格闘ゲームのコンボ(連続技)に相当する大ダメージを与えられました。この相手を“ぶった斬る”爽快感と、いつ斬られて、やられるかわからない緊張感がウリのゲームだと思っています。
あれから20年以上が経ち、「今回の『サムスピ』ではどうなんだろう?」と、いちばん気になった部分でした。ですが、ご存じの通り“強斬り”の半端ないダメージは健在でした。圧倒的に強化されたグラフィックと相まって、“思い出補正”された当時の爽快感をも超える気持ちよさを味わえます。
ちなみに、強斬りは大ダメージを与えられる代わり、ガードされると手痛い反撃を受けてしまうほど隙が大きいので、さすがに強斬りを何も考えずに振り回しているだけでは勝てないのであしからず。
強斬りを交えた駆け引きがアツい
サムスピ道場でガチ対戦をした際に、すごくおもしろいと感じたのが、強斬りを交えた駆け引きです。メチャメチャ破壊力のある強斬りですが、ガードされると大きな隙が生じます。この隙に的確な反撃を入れていくのがセオリーなのですが、じつはこの隙は必殺技や特殊行動の“弾き返し”でキャンセルすることができます。つまり、強斬りをガードして反撃を試みた相手に対して、必殺技や弾き返しで対抗できるんです。
その例として、“サムスピ道場”第1回の決勝戦でくり広げた、ファミ通ライターの西川くんとの試合の駆け引きを見てみましょう。
こんな感じで安直に反撃を試みると、逆に大ダメージを受けてしまいます。ですので、“相手の強斬りをガードしても、あえて反撃せずに様子を見る”→“その様子見を見越して強斬りをガードされた側が必殺技を出してさらに攻め込む”→“攻め込まれるのが嫌なので反撃をする”→“安直な反撃には……”と駆け引きがまわっていきます。1発のダメージがデカいゲームだけに、まさに侍同士の果し合いのような緊張感を味わえます。
難しいコンボなんていらない
先述した通り、強斬りのダメージがとにかく大きいので、昔の『サムスピ』同様に、今回も難しくて長いコンボを覚えなくても問題ありません。さらには、“怒り爆発”という条件を満たした状態でボタンの同時押しだけで出せる全キャラ共通の突進技“一閃”(最大条件を満たせば、7~8割くらい減ります)もあるので、とにかくボタンを押すことが勝負になるのです。
もちろん、勝つためには上記のような強斬りを中心とした駆け引きを覚える必要がありますが、逆に言えば僕が実際そうだったように、強斬りまわりの駆け引きさえ覚えてしまえば、『サムスピ』シリーズをやり込む歴戦の猛者とも十分に戦うことができると思っています。
近年の格闘ゲームの中では技術介入の割合が少ない方なので、「グラフィックや演出がかっこいいけど、シリーズを遊んだことないから…」とか「シリーズ経験者にやられそうだから……」というような理由でためらっている人がいたら、ぜひ体験版からでもいいので試してみてください! 強斬りぶっぱなせば大丈夫です!!(笑)。
最後に、トーナメント出場から得たプチ攻略を載せておきます。トーナメントは開発中のものですので、発売バージョンと異なるかもしれませんが、ぜひ参考にしてください!
トーナメント優勝から導きだしたプチ攻略
強斬りを振りまわす
とりあえず強斬りが当たればクソ減ります。とにかく強斬りボタンを押しましょう。
サブシステム覚えるなら
“不意打ち”やら“見極め”など、数が多いです。慣れないと頭がこんがらがる可能性があるので、とりあえず防御崩し(ほかのゲームでいう、投げに相当)を覚えましょう。防御崩しはダッシュで急接近して出すと決まりやすいです。防御崩しが決まれば強斬りや武器飛ばし必殺技などが入るので、大ダメージを与えられます。
強斬り後の攻防を覚える
とにかく強斬りが減るので、強斬りを振りまくっていると、ガードされることも多々あります。なので、ここの攻防が勝敗をわけるポイントになるのは間違いないのでぜひ覚えたいところ。
・強斬り→ヒット→大ダメージを与える
→ガードされた→相手「立ちの通常技で反撃してきた」→弾き返し
→ガードされた→相手「下段攻撃などで反撃してきた」→出が早かったり無敵の必殺技で硬直を中断(キャンセル)して返り討ちに。
→ガードされた→相手「弾き返しや必殺技を警戒して反撃せず様子見」→展開がよくなる必殺技で硬直を中断(キャンセル)して攻め込む。
ざっくりわけるとこんな感じ。これができるようになると勝率がグッとあがるはずです!
秘奥義の決め方を覚える
秘奥義は1試合に1回だけ使えて、ヒットすれば7割くらい減る技なので、無駄打ちせずに確実に決めたいところ。狙いどころとしては“弾き返し成功後”、“硬直の大きな技をガードしたあと”このふたつ! 見逃さずに決めればそのラウンドは勝ったも同然です。
一閃の決め方を覚える
こちらも1試合に1回だけ使える大ダメージ技。無敵技でもあるので絶対に決めたいです。決めればそのラウンドはほぼ勝ちです。決めどころは“防御崩し→一閃のコンボ”、“ジャンプした相手に決める”、“相手のけん制に対して合わせる”、“技の隙に決める”などなど。つまり……
・ダッシュで近づいて防御崩しから決める
・防御崩しを警戒してジャンプするなら、そこに一閃
・ダッシュを通常技で止めようとするなら、そこに一閃
最初はこんな感じでよさそうです。やり込んでくると、防御崩しから強斬りを決めて一閃を温存して……とかも視野に入ってきますが、最初はおもむろに防御崩し→一閃のコンボを狙う形でオーケーです。
ゲームプラン
・弾き返し→秘奥義を決めて1ラウンド取る
・つぎのラウンドで一閃を当てて試合を決める
これが理想の試合運びじゃないでしょうか? 弾き返しは警戒されるので、相手が警戒して手を出してこないと読んだら、バンバン強斬りを振りましょう。強斬りを振る回数が増えればその分ヒット率も上がるはず! もし、強斬りをガードされても続けざまに必殺技を出して攻め込んだり……と、このへんの駆け引きがホントおもしろいです。以上!
ちなみにですが、僕が担当しているファミ通AppVSの配信番組“せやなTV”では、FAV gaming所属のsakoさん、りゅうせいさんを交えてワイワイと日夜対戦をくり広げています。そして、コミュニケーションツール・Discordの、せやなTVチャンネルにて、今回『サムスピ』ルームを作りました。ぜひ発売後は対戦相手募集や、『サムスピ』プレイヤーどうしのコミュニケーションの場として活用してください!