シリーズ最新作『SAMURAI SPIRITS(サムライスピリッツ)』の発売を記念し、ファミ通.comでは連続プレイレビューをお届け。第1弾となる今回は、担当ライター・西川くんのプレイレビューを公開しよう。

 北海道出身なので、冬場は毎日大自然のおしおきを食らっていた西川くんです。

 ついに来週、6月27日に『サムライスピリッツ』(『サムスピ』)シリーズ最新作、『SAMURAI SPIRITS(サムライスピリッツ)』が発売されます。

 2008年にリリースされた『サムスピ 閃』以来、11年ぶりとなる『サムスピ』シリーズの発売ということで、発売を心待ちにしている人も多いのではないでしょうか。

 しかし、11年ぶりということで、『サムスピ』に初めて触れる、または久々に遊ぶという人も多いはず。今回のプレイレビューではそんな方々へ向けて、ゲーム全体の魅力を紹介していきましょう! 

独特の和風テイストが、『サムスピ』の世界観を構築

 まず見ていただきたいのが、本作のグラフィック! 独自のシェーダーにより、墨絵のように表現されたキャラクターたちや背景は、時代劇のようなシブさを感じさせつつ、迫力のある画面に仕上がっています。ちなみに本作は3Dグラフィックではありますが、対戦部分は横一線で剣豪たちが戦う2D対戦格闘ゲーム(いわゆる2.5D)。超必殺技などを決めた際には、カメラアングルが変わってド派手な演出に移行するんです。

 とくに秀逸なのは、バトル中に画面の色彩がどんどん変わること。超必殺技である“秘奥義”を決めれば、まるで屏風に描かれたように画面全体が金色の変化。

 さらに、逆転要素の強いシステムである、“怒り爆発”を発動すれば、画面全体が紫になり、とにかく“ヤバい”と思わせる雰囲気が漂います。そして、怒り爆発から決められる“一閃”を当てれば、赤いバックに白黒に描かれた剣士たちがズバッと斬り抜け! 

 このように、メリハリのついた画面の色味が戦いを盛り上げてくれるのです。

 また、BGMも素晴らしく、とくにキャラクターごとのテーマ曲は必聴! 和楽器が奏でる音色が、真剣勝負により緊張感を持たせています。個人的にオススメなのは、ナコルルのBGM。

 『自然の宴』や『自然の息吹』といった歴代の名曲たちを彷彿させるようなメロディになっていて、なんだか懐かしい。また、ガルフォードのBGMは初代『サムスピ』の『鮪』を思わせる、ギターと和が融合した爽快なサウンドが超好みです!

歴代剣豪13人&新参戦の3人!

 参戦キャラクターは、これまでシリーズ作品に登場した13人が登場。覇王丸やナコルル、牙神幻十郎や橘右京などの人気キャラクターたちが揃い踏み。

 さらに、3D対戦格闘ゲームとして登場した『侍魂 ~SAMURAI SPIRITS~』シリーズより、妖艶な色気の漂う人気キャラクター・色と、『るろうに剣心』等で知られるマンガ家・和月伸宏氏が原案の徳川慶寅が、『サムスピ 零』シリーズより参戦! 

 とくに色の参戦には、驚いた人も多いのではないでしょうか。

 さらに本作より、新たな剣豪たちが3人登場。鴉天狗のイケメン剣士・鞍馬夜叉丸と、大工道具で戦う豪快な女性戦士・ダーリィ・ダガー、そしてドジっ子風水師の呉瑞香(ウー・レイシャン)を加えた、計16人の剣士が刃を交えます。

 新キャラクターたちはどれも個性が尖っていて、既存の人気キャラクターたちに負けない魅力を持っています。とくに筆者が気に入ったのは、鞍馬夜叉丸。怒り爆発状態になると、お面が外れて目が黒くなり、髪も黒髪に変身。

 何かに覚醒したようなヤバイ雰囲気を持つイケメンなんて、なんだか男の子心をくすぐるじゃありませんか……!

ひとりでもたっぷり遊べます!

 さて、本作は対戦部分がメインではありますが、ひとり用モードも充実しています。まずストーリーモードですが、これは従来のアーケードモードとほぼ同じで、全9戦を戦い抜きながら各キャラクターたちのエピソードが語られます。

 冒頭やライバルとの対決時には、専用のデモシーンが流れる演出もあり、思わず全キャラクターのストーリーを追いたくなっちゃいますね。あ、ちなみに最後にはボスキャラクターも現れますよ!

 さらに、全キャラクターのコンピュータ(いわゆるCPU)と対戦する勝ち抜き戦や、いわゆるサバイバルモードにあたる“無限試合”、“時限試合”といったモードも用意されています。

 ストーリーモードと合わせて、こちらはオンラインランキングに対応していて、クリアータイムやスコアを全国のプレイヤーと競えます。対戦で対決するのもいいですが、こういったランキング勝負も発売後は楽しみなところ!

対人戦は1対1だけじゃない!

 対戦格闘ゲームですので、もちろんオンライン対戦もございます。モードは勝敗に応じてランクが変動するガチ対戦モードの“ランクマッチ”と、ランク変動を気にせずに戦える“カジュアルマッチ”のふたつ。

 ランクマッチは、ほかのモードを遊びながら対戦待ち受けが可能なので、たとえばトレーニングモードで練習しながら対戦に臨めます。また、特筆すべき点として、ランクマッチに参戦する際に、スタートするランクを上位のものに申告できます。

 上級者たちが最初に高いランクにしてくれれば、上級者たちは上級者どうしの戦いがすぐに楽しめますし、始めたての人は初心者どうしのランクマッチになりやすく、いわゆる“初心者狩り”が起きにくいのです。

 といっても、そこはあくまで申告制なわけですが……(上級者諸君、故意に初心者を辻斬りしたら、大自然のおしおきが待ってるぞ!!)。

初狩りはっけーん! えーいっ!
ブシュウウウウウウウッ!
※イメージです。

 そしてカジュアルマッチは1対1だけではなく、3対3や5対5のチーム戦も楽しめます。さながら剣道の団体戦かのような戦いが味わえるのもカジュアルマッチの魅力。

 本作は見た目がド派手ですし、体力が減るときはドカンと減るゲームですので、みんなでワイワイと盛り上がること間違いナシです!

AIとの対戦が楽しみ!!

 そして本作の目玉のひとつとも言えるのが、ほかのプレイヤーの行動を学習したAIと対決できる“ゴーストマッチ”モード! 

 このAIは、オンラインにつないでいるプレイヤーの行動をつねに学習しており、自動的にデータがオンライン上にアップロードされ、AIが形成されます。そのAIデータを自由にダウンロードして、対戦ができるのです。

 事前プレイでは残念ながらオンライン機能は体験できませんでしたが、プレイヤーのクセをAIが学習してくれるのだとか。たとえば上級者と戦って自身の腕を磨くこともできますし、対戦が苦手な人はAIとの対戦で経験を積むのもアリでしょう。

 さらに、自身のクセを学習したAIとも対戦可能とのこと。自分自身との対決なんてやったことがないのでワクワクしますし、自分の悪い部分も見えてくるかもしれませんね。

弾きが生む、新たな読み合い

 さてさて、本作の醍醐味と言えば、やはり1発の重みが重視された真剣勝負です。『サムスピ』シリーズと言えば、相手の体力をゴッソリと奪える強斬りが特徴的ですが、本作もバッチリどころか既存のタイトルよりも操作性が良いため、かなり当てやすい!

 当てれば体力の3~4割ほどは奪えるほどに強いのですが、そのぶん隙も大きめです。

 相手にガードされるとキャラクターが大きくのけぞり隙だらけになるのですが、のぞけりを中断(いわゆるキャンセル)して、必殺技などをくり出せるのが熱いポイント! 相手がよく反撃してくるようであれば、必殺技などをくり出して反撃を回避。

 すると相手は強斬りに対して、うかつに反撃を仕掛けられなくなるといった読み合いが発生するのです。

 ですが、強斬り最大の弱点は、防御行動である“弾き返し”を食らうと、大きな隙が生まれること。

 弱斬り、中斬りでも超必殺技の“秘奥義”を確定で食らってしまうほどの隙が生まれますが、さらに強斬りは弾き返されると、武器を落としてしまいます。となれば、強斬りも気軽に振れなくなるため、ジリジリとした攻防に発展するのです。

 ちなみに必殺技同様、ガードされた時ののけぞり中に弾き返しも可能。あえて強斬りをガードさせて、相手の反撃を弾き返すといった戦術もあります。そこに各キャラクターの必殺技が絡み、『サムスピ』らしい緊張感のあるバトルが味わえるのです。

 そしてバトルで最大の注目ポイントは、先述した“怒り爆発”&“一閃”の存在。

 “一閃”は怒りゲージによって威力が変わるのですが、最大時にヒットさせれば相手の体力を8割ほどは奪えるので、まさに一撃必殺の威力をくり出せます。

 1試合中に1回しか使えませんが、“一閃”は非常に当てやすい技なので、“怒り爆発”中、相手は気軽に動けないのです。試合の勝敗を決める一撃になり兼ねないので、“怒り爆発”発動中の緊張感は本当にドキドキのポイント。

 これらの攻防により、毎試合手に汗握る試合を楽しめますよ。ただ、心はメチャクチャ疲弊します!!!!

体験版と動画で雰囲気を味わおう!

 さまざまな要素を紹介しましたが、最後にまとめますと、筆者は“『サムスピ』らしさはそのままに、現代らしいアレンジが加えられ、気軽に剣戟格闘が味わえる”1本だと感じました。

 実際、ファミ通編集部の人たちと対戦をしてみましたが、強斬りを食らえば「ちょ、減りすぎだろー!」とツッコミを入れ、秘奥義を当てて「えっ、これ死ぬ? 死ぬ? 死んだーっ!」などと言いながら、ワイワイと盛り上がれました(笑)。

 eスポーツが盛んな昨今ですが、この大ダメージの緊張感は、ほかのゲームでは味わえない要素です。ほかにはない魅力で観戦が楽しめる予感もしていて、今後の大会などにも個人的には注目したいところです。

 最後なりますが、本日(2019年6月21日)より体験版第2弾の配信がスタートしました。制限時間のあった前回の体験版とは異なり、今回は時間無制限とのことですので、気になる人は体験版を遊んでみてはいかがでしょうか。

 ちなみに、前回の体験版で指摘されていた入力遅延の問題ですが、発売日のアップデータパッチで修正されるとのこと。今回配信の体験版には対応していませんのでその点はご留意を。

 また、事前試遊版になりますが、超必殺技集の動画を公開中です。ド派手な演出が楽しめますので、こちらも合わせて視聴してみてください。ちなみに、完全版は近日配信予定……!

『サムライスピリッツ』先行試遊版 超必殺技集

なお、ストーリーモードでは、イラストやデモ画面でさまざまなイラストも楽しめます!