2019年5月11日(土)と12日(日)の2日間、東京都港区六本木にあるBillboard Live TOKYOにて、スクウェア・エニックスから発売中の『NieR』シリーズの楽曲を演奏するオフィシャルライブ“Billboard Live meets NieR Music”が開催。
会場となったBillboard Liveは、東京ミッドタウンにあるクラブ&レストランで、『NieR』シリーズではおなじみのエミ・エヴァンスさんを始め、豪華アーティストが奏でる『NieR』サウンドを、美味しい料理とドリンクを口にしながら堪能できるという、これまでの『NieR』コンサートとはまた趣きが異なるライブとなりました。
今回の編成は下記。バンドアレンジなサウンドがとても大人っぽく、『NieR』の音楽に存分に酔いしれることができる内容(『NieR』の音楽ってバンド編成でも相性いいんですね……)。一部の曲では、アコギだけではなくエレキギター、サックスだけではなくヴェノーヴァという管楽器など、アレンジに合わせて楽器もチェンジし、さまざまなアレンジで、『NieR』サウンドを楽しませてくれました。
<出演者>
Emi Evans(Vocal)
大槻“KALTA”英宣(Drums)
SOKUSAI(Bass)
石成正人(Guitar)
石田まり(Piano)
鈴木圭(Sax、Venova)
※敬称略
途中、挨拶に立ったコンポーザーの岡部啓一氏は、「『NieR Replicant/Gestalt』が発売された9年前は、Billboard Live TOKYOというステキな会場でライブを行えるなんて夢にも思いませんでした」と感慨深げ。ボーカルを務めるエミさんも、「岡部さんと『NieR』の音楽に出会ったのは、(ソフト発売前の)10年前。その10年前からこれまで、いろいろなことがあって、人生が長く感じます(笑)」とコメント。とくに『NieR:Automata』発売前後からこれまでは、コンサートはもちろん、音楽劇『ヨルハ Ver1.2』などもあり、エミさんにとってとくに中身の濃い数年だったはず(しかも今年初めにはお子さんも誕生。おめでとうございます!)。
演奏曲で個人的にグッときまくりだったのは、『塔』のアレンジ。セットリストも後半に差し掛かり、バトル曲『美シキ歌』で気分も高揚したところで演奏されるため、「もうそろそろこんなアレンジでもついてこれるよね!?」的な、かなり攻め攻めのアレンジで、演奏後は魂が抜けそうになるほどエモーショナルでドラマチック。そんな『塔』で放心状態になったあとに、スッと演奏されるのが『エミール』という流れも心憎い。さらに言うなら『エミール』のあとに、『愚カシイ機械』も演ってくれるなんて! ていうか、最後は納得の『カイネ』。この『カイネ』ではバックのカーテンに月の花のような光の花弁が散りばめられるという演出も。
振り返れば1曲目からして『イニシエノウタ』というのもヤバかった。言葉ではまったく伝えきれませんが、幸せな空間でした……。今回の“Billboard Live meets NieR Music”はすでに終了しましたが、アンコール前に挨拶に立った岡部氏は、「9周年でこんなステキなライブをやらせてもらえるってことは、来年の10周年も期待していい……のかな?」と10周年の節目に向けて意欲を見せるひと幕も。来年の『NieR』10周年は何らかの催しがある(ないはずはない!)、と期待して、本リポートを終了します!
セットリスト
- 1 イニシエノウタ (NieR Replicant/Gestalt)
- 2 穏ヤカナ眠リ (NieR:Automata)
- 3 曖昧ナ希望 (NieR:Automata)
★MC 作曲家・岡部啓一氏登壇 - 4 Ashes of Dreams (NieR Replicant/Gestalt)
- 5 遺サレタ場所 (NieR:Automata)
- 6 還ラナイ声 (NieR:Automata)
- 7 オバアチャン (NieR Replicant/Gestalt)
- 8 遊園施設 (NieR:Automata)
- 9 美シキ歌 (NieR:Automata)
- 10 塔 (NieR:Automata)
- 11 エミール (NieR Replicant/Gestalt)
- 12 愚カシイ機械 (NieR Replicant/Gestalt)
- 13 カイネ (NieR Replicant/Gestalt)
★MC 作曲家・岡部啓一氏登壇 - 14 Weight of the World (NieR:Automata)