『新サクラ大戦』開幕直前の状況は?
セガゲームスより、2019年冬発売予定のPS4用ソフト『新サクラ大戦』。本作は人気シリーズの系譜に連なる正統な続編だが、シリーズの“リブート”を掲げ、メインスタッフとともにキャラクターをも一新。まったく新しい物語が展開される完全新作となる。
“新たな物語”とはいえ、世界設定など物語の世界そのものはこれまでと地続きであり、舞台となるのは、『サクラ大戦』シリーズのファンが慣れ親しんだ世界だ。そこで本記事では、従来のシリーズ作品から続く時代背景や設定などをおさらいしながら、『新サクラ大戦』の世界へと迫っていく。
これまでファミ通ドットコムでお伝えしてきた『新サクラ大戦』についての情報は、以下の記事を参照してほしい。
太正時代とは
『新サクラ大戦』の舞台となるのは、架空の時代“太正”。現実の大正時代と同じように日本では和洋の文化が融合した“モダン”な空気が広がり始めた、活気ある時代となっている。
特徴的なのは独自の“蒸気技術”によってさまざまな発明が生まれていること。自動車などの一般的な機器はもちろん、人型霊子兵器の“光武”や全長100メートルを超える巨大空中戦艦といった、現代の技術さえも超越した機械、さらには“キネマトロン”などの通信機まで蒸気で動いてしまうという、万能技術となっている。
地上を走る自動車や列車はもちろん、カメラ機能付き小型通信機なども動力は“蒸気”。細かい技術については不問で。
太正時代簡易年表
1912年(太正元年)
年号が太正になる
1914年(太正三年)
欧州大戦勃発、蒸気を使った技術の革新が進む
1915年(太正四年)
降魔戦争勃発
1918年(太正七年)
降魔戦争終結 欧州星組が発足する
1919年(太正八年)
帝国華撃団構想が始まる
1922年(太正十一年)
帝国華撃団(初代隊長はマリア・タチバナ)および帝国歌劇団発足
1923年(太正十二年)
大神一郎、帝国華撃団・花組隊長に。黒之巣会と約半年にわたり戦う(『サクラ大戦』)
1925年(太正十四年)
黒鬼会によるクーデター勃発(『サクラ大戦2』)
1926年(太正十五年)
巴里華撃団発足 大神一郎、フランス留学。巴里でパリシィ怪人による襲撃事件が発生(『サクラ大戦3』)
1927年(太正十六年)
帝都各地で蒸気機械暴走事件が発生(『サクラ大戦4』)。巴里にて怪事件が連続する(『サクラ大戦物語 ~ミステリアス巴里~』)
1928年(太正十七年)
紐育華撃団発足、大河新次郎が海軍より派遣される。謎の異形“魔”が紐育各地に出現(『サクラ大戦V』)
1929年(太正十八年)
帝都、巴里、紐育で街が迷宮化する(『ドラマチックダンジョン サクラ大戦 ~君あるがため~』)
1930年(太正十九年)
降魔大戦勃発、帝都、巴里、紐育の華撃団が消滅する
↓
↓10年後
↓
1940年(太正二十九年)
世界各地に降魔が三たび現れる(『新サクラ大戦』)
降魔と華撃団
蒸気技術による文明の急激な発達は、豊かな暮らしだけではなく、その降魔や怪人、歴史に棲む魔といったさまざまな怪異たちをも導いてしまうことになる。それらの脅威から街を守るべく、帝都のほかにも巴里、紐育で華撃団が結成。『サクラ大戦』シリーズは、その戦闘部隊である帝国華撃団・花組に、新たな隊長として海軍の大神一郎少尉が赴任するところから物語が始まる。そして、隊員たちと絆を育みながら敵と戦っていくのだ。
各地に現れる、見た目も中身も個性的な敵の数々。そんな悪を蹴散らして正義をしめすのだ!
主人公
過去作のふたりの主人公、大神一郎とその甥でもある大河新次郎は、個性的な女性隊員たちに振り回されたり、時にはシャワー室の誘惑に負けたりしつつも奮闘し、人気を獲得していった。果たして、『新サクラ大戦』の主人公、神山誠十郎はどんな活躍を見せるのだろうか?
ときに凜々しく、ときにお茶目なところを見せてくれた過去の主人公。今回は……
『新サクラ大戦』での変化は……?
『新サクラ大戦』の舞台は、初代『サクラ大戦』より17年、『サクラ大戦V』より12年後の太正二十九年。その間に、技術や世界情勢に大きな変化も生じている。
華撃団の存在
まずは、各地の華撃団の存在が世間にも大きく知られるものになった。じつは、過去シリーズの華撃団は、表向き“歌劇団”としてふだんは劇場でのショーを中心に活動し、敵から街を守る緊急事態時のみ戦士となって戦う影の存在だった。それが、10年前の降魔対戦で帝都、巴里、紐育の各華撃団が消滅し、新たに“世界華撃団連盟(WLOF=ウルフ)”によって各地に華撃団が編成されるにあたり、人々に認知されるようになったのだ。いまでは2年に1回“華撃団競技会”といった世界的な競技会も開催されている。
搭乗機体
これまで活躍してきた“霊子甲冑”も、新世代型の“霊子戦闘機”へと進化。小型化、高出力化が実現され、より扱いやすくなったという。新生帝国華撃団でも、主力兵器として活躍する。もちろん、動力は蒸気だ。
どっしりとした安定感のあるフォルム、吹き出す蒸気……技術は進歩しても特徴はそのままとなっている。
街並
道路がほとんど石畳となるなど、帝都の街並もより西洋化、モダン化が進んでいるようだ。洋装の通行者も増え、そんなところからも10年以上もの時代の変化が感じられる。
上の画像は初代『サクラ大戦』の上野、下の画像は本作『新サクラ大戦』の銀座。17年ものあいだに街の雰囲気も変わってきているのがわかる。
次回、開発者ロングインタビューをお届け!
全6回にわたってお届けしてきた“連続企画:『新サクラ大戦』前夜”は、今回で最終回。『新サクラ大戦』がどんな状況で幕を開けるのか、つかめてきただろうか?
続いて、2019年5月3日10時より、開発陣に実施したインタビュー記事を公開する予定だ。こちらは、セガフェスでの発表時に公開したインタビュー記事に、大幅な追記を行ったロングバージョンとなっている。ここまでの記事では未公開の情報も含まれているので、ぜひご覧いただきたい。
※第1回『サクラ大戦』振り返りは下のリンクから
https://www.famitsu.com/news/201904/27174960.html
※第2回『サクラ大戦2 ~君、死にたもうことなかれ~』振り返りは下のリンクから
https://www.famitsu.com/news/201904/28174999.html
※第3回『サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~』振り返りは下のリンクから
https://www.famitsu.com/news/201904/29175021.html
※第4回『サクラ大戦4 ~恋せよ乙女~』振り返りは下のリンクから
https://www.famitsu.com/news/201904/30175054.html
※第5回『サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~』振り返りは下のリンクから
https://www.famitsu.com/news/201904/18175057.html