セガフェス2019にて実施されたステージにて、新作6タイトルを発表した“SEGA AGES”プロジェクト。その詳細リポートをお届けする。

 既報したように、2019年3月31日の“セガフェス2019”にて実施されたステージにて、新作6タイトルを発表した“SEGA AGES”プロジェクト。ここでは、開発陣が最新情報をドドッと発表したステージの模様を、詳しくリポートしていく。

 ステージには、SEGA AGESプロデューサー・ディレクターの小玉理恵子氏、同スーパーバイザーの奥成洋輔氏、開発を手掛けるエムツー代表の堀井直樹氏が登場。まずは、発表済みだが配信されていないラインアップについての現状報告がなされた。

(左側2人目から)小玉理恵子氏、奥成洋輔氏、堀井直樹氏が登場。いつものように濃い口のトークをくり広げていった。

 該当するタイトルは『スペースハリアー』『コラムスII』『サンダーフォースAC』『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』『ぷよぷよ通』『バーチャレーシング』の6タイトル。この中から、『スペースハリアー』と『バーチャレーシング』の実機プレイが披露された。

 『スペースハリアー』は、エムツーが移植を手掛けるのは5回目以上とあって、「いつもどおりじゃ済まさんぞ!」(堀井氏)という意気込みでさまざまな追加要素が用意されている模様。

 堀井氏がステージ1を実演プレイする中、「16:9のワイド比率を大きな画面で遊べるのは初めて」と、奥成氏が見どころを説明。前述したように幾度も移植をされている『スペースハリアー』だが、「手にした人が驚くものはいっぱいある!」と宣言。これまでの移植版に搭載された要素、あるいはそれ以上の何かが期待できそうだ。

 続いて紹介されたのは『コラムスII』。ひとり用モード“フラッシュコラムス”を奥成氏が実演プレイしたのだが、追加要素であるステージセレクト機能を使って、いきなり70面に挑戦する様子を披露。もとより難易度の高い本作だが、「誰も遊んだことがないんじゃないかな」(奥成氏)という最終面ということもあって、1分と持たずにゲームオーバーとなってしまった。

 仕切り直しとばかりに67面をプレイした奥成氏だが、じつはもうひとつの追加要素である難易度設定を使ってドクロ(『ぷよぷよ』のおじゃまぷよに相当)が出ないようにしていたことを説明。“SEGA AGES”らしく、遊びやすさがアップしていることを伝えていた。

 気になる開発状況については、「すべてを並行して進めていますのでもう少しお待ちください」(小玉氏)、「エムツーでプログラマーの数が一番多いのがこのプロジェクト」(堀井氏)と、全力、かつこだわりをもって進めていることを説明。「あらゆるモノを入れる器ができあがったので、ここから先はペースを上げていくぞ!」(堀井氏)との言葉もあったので、期待しよう。

 なお、同日に発表となったメガドライブ ミニの開発にエムツーが参加していることが公表されたが、奥成氏は「SEGA AGESのリリースが遅れていることと、そのことは関係ありません。開発ラインは別です」と説明。エムツースタッフのこだわりが強すぎるゆえの結果であると語った。

 続いて紹介されたのは、次回配信が予定されている『バーチャレーシング』。この日は、4人プレイでのオフライン対戦が実演された(オフラインは最大8人同時、オンラインは2人対戦が可能)。なお、開発は8割まで進んでいて、最終調整の段階だという。

 モニターに4分割されたゲーム画面が表示されるや「おおー!」というオドロキの声が上がる中、ゲームはスタート。奥成氏、堀井氏にMCふたりが加わってのプレイ……のハズだったが、なんと堀井氏のコントローラーが本体と別の本体と認識されているというハプニングが発生。「コントローラー違うじゃん! ちょっと待ってよぉ~」という堀井氏の絶叫を含めて、笑顔でワイワイとしたプレイで盛り上がった。

 ステージの最後には既報の通りの新作ラインアップが、順々に発表されていった。配信日はいずれも未定だが、どのタイトルも1980~90年代のセガを彩った名作ばかりなので、期待は高まるばかりだ。

 『SEGA AGES SHINOBI 忍』は、1987年に稼動となったアーケードタイトル。さまざまなハードで展開された『忍』シリーズの第1弾だけあって「元祖ということでやっぱりいるでしょ」(堀井氏)と選出されたようだ。この当時、レバーとボタンだけで遊べるセガのアクションゲームは貴重だったということで、スタンダートな魅力が凝縮されていると奥成氏は、その魅力を説明した。

 『SEGA AGES ワンダーボーイ モンスターランド』は、1987年に稼動開始したアーケード作品。アクションとRPGの“いいとこ取り”をした傑作だが、「ウチの広報(エムツー駒林貴行氏)が死ぬほどやり込んでいて、小姑みたいなチェックをしています」というだけに再現度には期待ができそう。奥成氏の実演とともに、海外版やコイン稼ぎのためのレバガチャボタンといった、追加要素が用意されることも明かされていた。

 パステルカラーのグラフィックが印象的は『SEGA AGES ファンタジーゾーン』は、1986年に稼動したアーケードゲーム。こちらも『スペースハリアー』同様に何度も移植がなされている定番タイトルだが、今回はコインストックなどの追加要素が加わった、ニンテンドー3DS版の移植となる。映し出されたスクリーンショットには、マークIII版のボス・ウルトラスーパービッグマキシムグレートストロングトットの姿が!

 “ファミリー枠”として用意されるのが、『SEGA AGES イチダントアール』。1994年に稼動したアーケードタイトルで、アクションやパズルといったたくさんのミニゲームを楽しめるのが特徴。アーケード版は初移植なのに加えて、幻の海外版まで収録されるとのこと。みんなで遊ぶと盛り上がりそうだ。

 発表と同時に「オオッ!」と歓声が上がったのが、『SEGA AGES ヘルツォーク ツヴァイ』。1989年にメガドライブ用ソフトとしてテクノソフトから発売となった同作だが、“RTS(リアルタイムストラテジー)の元祖”とも評される内容は、いまでもファンが多い。「泥試合になりがちだけどだけど対戦が盛り上がる!」(堀井氏)ということで、オンライン対戦にも対応するとのことだ。

 同じく喜びの声が上がったのが、最後に発表された『SEGA AGES G-LOG AIR BATTLE』。セガ体感ゲームの第11弾として、1990年に稼働した本作は、『アフターバーナーII』に続く空戦シューティング。それだけに「要望は多かったけど、『アフターバーナーII』を移植してからでないと」(堀井氏)と、このタイミングでの発表となった模様。またひとつ、鈴木裕氏が手掛けた体感ゲームの復刻がなされることは歓迎されるべきだろう。

 充実の発表でこれにてステージは終了……と思われたが、最後にイキなサプライズが待っていた。

 小玉氏が、先日行われたGDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)2019にてパイオニア賞を受賞したことを祝福するために、セガゲームス代表取締役社長COOである松原健二氏が姿を現したのだ。松原氏は、1980年代からキャリアを重ね、いまでも開発に関わっている功績が認められての受賞であることを説明した上で、「セガにとって、日本のゲーム業界にとってもたいへん誇りのあることです」と称えると、手にした小玉氏へと花束を贈呈し、ガッチリと握手を交わした。

 小玉氏はオドロキと笑顔が入り混じった表情で、「本当にサプライズだったので、ちょっとドキドキしています。これまでやってこられたのは、ユーザーの皆さんが、ひとつひとつ私たちの作ったゲームを遊んでくれたおかげだと思っています。またこれからも、セガのゲームを楽しんでいただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします」と感謝の言葉を述べた。

 なお、ファミ通.comでは、受賞記念として小玉氏への単独インタビューを後日掲載予定。これまでのキャリアを振り返る貴重なインタビューとなったので、ご期待いただきたい。