2013年のヒット作『シュガー・ラッシュ』の続編が本日(2018年12月21日)より全国公開スタート。本作の見どころなどをプロデューサーに聞いてみた。

 2013年に大ヒットを記録した映画『シュガー・ラッシュ』。その続編となる『シュガー・ラッシュ:オンライン』の全国公開が、本日(2018年12月21日)よりスタートした。

 人間たちが知らないゲームの世界の裏側を描き、大ヒットを記録した本作の魅力はどんなところにあるのか? 制作時の裏話などを、前作に引き続きプロデューサーを務めるクラーク・スペンサー氏に直撃。映画をより楽しく見られるインタビューを紹介する。

クラーク・スペンサー
1990年、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオに入社。初めて製作を務めた映画『リロ&スティッチ』(2002)は大ヒットし、ウォルト・ディズニー・カンパニーの主力商品のひとつに。その後も『ルイスと未来泥棒』(2007)の製作総指揮、『ボルト』(2008)や『シュガー・ラッシュ』(2012)、『ズートピア』(2016)のプロデューサーとして活躍。『シュガー・ラッシュ』と『ズートピア』では、アメリカ・プロデューサー組合賞アニメーション映画部門プロデューサー賞に輝いている。

−−まずはプロデューサーとして前作、そして今作にどのように関わってこられたのか、簡単に教えてください。

クラーク・スペンサー(以下、クラーク) プロデューサーとしての仕事は、監督が思い描くビジョンを実際に具現化する手助けをすることです。そのために脚本家やアニメーター、ビジュアルエフェクトの担当者を集めてチームを作り、それと同時に予算やスケジュールの調整を行います。

−−登場するゲーム作品とキャラクターはどうやって選んでるのでしょうか?

クラーク 我々が登場キャラクターを選ぶときに重要視していることに、“そのキャラクターが物語を語るサポートをきちんとしてくれるか”というものがあります。ただ、キャラクターを画面に登場させるだけなら簡単にできますが、そうではなく、自然な流れでストーリーの流れを促進してくれるキャラクターは誰だろうというところで選んでいるわけです。今回の『シュガー・ラッシュ:オンライン』では、ゲームのキャラクターだけではなく、ディズニーの歴代プリンセスや、ピクサーアニメスタジオ、マーベルスタジオ、『スター・ウォーズ』まで、たくさんのキャラクターたちが登場しているんですよ。

−−本作に登場させたかったけど、実現できなかったゲーム作品やキャラクターはいますか?

クラーク それが、意外なことにいないんですよね。本作では、いろいろな会社のキャラクターを登場させる必要があったので、制作前にそのキャラクターが登場する場面の台本や、アニメーターが作った動きを見てもらったのですが、幸運なことに皆さんが私たちの映画作りに共感し、サポートしてくれました。彼らも映画作りにいっしょに参加してくれたようなものですね。

−−この続編の構想は、いつ頃から考え始めたのでしょうか?

クラーク 前作が公開されてから半年くらいが過ぎた頃なので、たしか2013年の終わり頃になります。リッチ・ムーア監督が、「ラルフとヴァネロペの話を続けるとしたら、どんな話になるんだろう」と言い始めたのがきっかけですね。それから1ヵ月くらいが経った頃に、「ラルフたちがインターネットの世界に行ったら、どうなるのかな」という話が出てきました。インターネットの裏側は、まだ映画の中でもきちんと描かれていない世界ですし、非常におもしろい映画が作れるのでは……という考えに至り、本格的なストーリー作りが始まったわけです。最初はオンラインゲームの話にしてみようかという話もありましたが、インターネットの世界全体を見せたいということで、オンラインゲームだけでなく、検索エンジンやソーシャルメディアからダークネットという闇の部分まで、いろいろなアイデアが膨らんでいきました。

−−まだ気が早すぎる質問になりますが、次回作を作られるとしたらどんなゲームを採用し、どんなお話にしたいですか?

クラーク いまはまだまったく決まっていません(笑)。前作を作ったときも、このキャラクターたちで続編を作るかどうかはわかりませんでしたからね。じつはウォルト・ディズニー・スタジオのアニメーション映画に関しては、これまで95年の歴史の中で続編映画が作られたのは3回しかないんです。続編を作るには、しっかりとした理由とストーリー、それを支えるおもしろい世界が必要というわけです。でも、つぎはどんな世界に行くのか? そこで、どんなお話がくり広げられるのかを考えるのは楽しいですよね。

−−最後に、本作の見どころや、楽しみかたを教えてください?

クラーク この映画の中には、たくさんのイースターエッグが隠されています。いろいろなゲームもありますし、ディズニー系列のキャラクターたちもたくさん隠れています。中には、何度も見直さなければ見つけられないキャラクターもいるでしょう。ですので、最初はしっかりとストーリーを楽しんでもらい、つぎはそんなキャラクターたちを探しながら見てもらうと、より楽しく見てもらえると思います。

いよいよ公開が始まった『シュガー・ラッシュ:オンライン』にカメオ出演するキャラクターたちをちょっとだけ紹介

 2013年に公開された『シュガー・ラッシュ』は、“ゲームが遊ばれていないとき、ゲームのキャラクターたちが思い思いに行動していたら……”という、“もしかしたら”を具現化した作品。ゲームの世界を舞台にしているということで、前作には『ストリートファイター』のザンギエフやベガ、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』のソニック、Dr.エッグマン、『パックマン』のパックマン、ゴーストといったおなじみのゲームキャラたちが多数登場し、大きな話題を集めていた。

 インタビューにもあるように、今作はゲームの枠を飛び越え、インターネットの世界に行ったことで、ディズニープリンセスやマーベルヒーローズなど、ゲーム以外の多くの作品のキャラクターたちが登場している。ここで、本作に登場するゲストキャラクターたちを少しだけ紹介する。

’80年代風のアクションゲーム『フィックス・イット・フェリックス』の(心優しき)悪役キャラ“ラルフ”(左)と、最新レースゲーム『シュガー・ラッシュ』に登場するレーサー“ヴァネロペ”(右)。
登場するプリンセスは、白雪姫『白雪姫』、シンデレラ(『シンデレラ』)、オーロラ(『眠れる森の美女』)、アリエル(『リトル・マーメイド』)、ベル(『美女と野獣』)、ジャスミン(『アラジン』)、ポカホンタス(『ポカホンタス』)、ムーラン(『ムーラン』)、ティアナ(『プリンセスと魔法のキス』)、ラプンツェル(『塔の上のラプンツェル』)、メリダ(『メリダとおそろしの森』)、アナとエルサ(『アナと雪の女王』)、モアナ(『モアナと伝説の海』)の14人。ちなみに、本作の主人公であるヴァネロペもレースゲーム『シュガー・ラッシュ』のプリンセス。ディズニー作品の歴代プリンセスたちが勢揃いする場面は、これまでありそうでなかった貴重な場面だ。
『スター・ウォーズ』でおなじみの白い兵隊、ストームトルーパーも、ヴァネロペたちの前に立ち塞がる!?
『ベイマックス』に登場するケア・ロボットのベイマックスや、『トイ・ストーリー』のバズ・ライトイヤーも登場。また、手前には『スター・ウォーズ ep1 ファントム・メナス』に登場するダース・モールの姿も見られる。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』に登場し、その愛らしい仕草で多くの観客を魅了したベイビー・グルートも登場。

 ここまで、ほかの作品から『シュガー・ラッシュ:オンライン』に登場するキャラクターを紹介したが、本作の主人公のひとりであるラルフが、2019年1月25日発売予定のゲーム『キングダム ハーツIII』に登場するなど、映画からゲームへの逆出演を果たしているのも、ゲームの世界を舞台にした本作ならではといったところだろう。

(C)Disney (C)Disney/Pixar Developed by SQUARE ENIX

 ゲームの世界で楽しく暮らしているプリンセス兼レーサーのヴァネロペと、心優しいゲームの悪役キャラクター、ラルフのふたりが向かった何でもアリのインターネットの世界で、どのような冒険が待ち受けているのか。『シュガー・ラッシュ:オンライン』は本日(2018年12月21日)より全国の劇場にて公開中!

原題:Ralph Breaks the Internet
監督:リッチ・ムーア&フィル・ジョンストン
製作:クラーク・スペンサー
声の出演:ジョン・C・ライリー サラ・シルヴァーマン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
日本版声優:山寺宏一(ラルフ役)、諸星すみれ(ヴァネロペ役)、菜々緒(シャンク役)