『スプラトゥーン』のようなレースゲーム!? 2018年11月15日(木)にNintendo Switchで配信開始となった『トレイルブレイザーズ』のプレイレビューをお届け。

『スプラトゥーン』+レースゲーム=!?

 『スプラトゥーン』のようなレースゲームと聞いて、あなたはどんなゲームを思い浮かべるだろうか。

 2018年11月15日(木)からNintendo Switch版が配信される『トレイルブレイザーズ』(発売元:Rising Star Games)は、従来のレースゲームに『スプラトゥーン』のようなペイント要素を合体させた作品だ。本作は2018年5月にプレイステーション4版(海外のみ)、Xbox One版、Steam版がリリースされていたが、今回Nintendo Switch版が国内ニンテンドーeショップで配信されたことで、より手軽に遊べるようになった。

 この記事では、ゲームライター脳間寺院が、幅広い戦略性を持つレースゲーム『トレイルブレイザーズ』の魅力をお伝えする。

“塗る”レースゲーム

 『トレイルブレイザーズ』最大の特徴は、走りながらのコースのペイントにある。ペイントボタンを長押ししながら走ると走った跡にインクが塗られ、このインク上では自機あるいは自チームの機体にブーストがかかる。スピードは通常状態も含め4段階が存在し、長時間インクの上にいるほど加速していくシステムだ。

 この、ほかのレースゲームにはない“塗る”という要素が、単純なようでいて、じつは奥が深い。たとえば、インクはただ塗りまくればいいというものではなく、塗る場所にも気を配る必要がある。カーブ前に塗りまくって不用意に加速すると、曲がりきれずに壁に激突してしまう。逆に、障害物のないまっすぐな道は、加速する絶好のチャンスなので必ず塗っておきたい……といった具合だ。

 対戦ルールはさまざまで、2人×3チームで総合点を競う“パートナーバトル”や3人1チームの“チームレーシング”などチームプレイを前提としたルールが多く用意されている。いずれのルールでも、勝敗はレース中に加算される“ポイント”で決まる。

 勝敗を分ける“ポイント”は大きく分けて3種類。

  • レースの順位で加算される“レースコンボポイント”
  • 継続して塗り続けるとポイントがつく“ペイントコンボポイント”
  • インクの上で加速し続けることでもらえる“ブーストコンボポイント”

 このように、3つのポイントはすべてペイントが絡んでいる。『トレイルブレイザーズ』では、“塗り”を制するものが勝負を制するのだ。

 当然ながら、チーム戦では仲間との協力プレイが大切だ。仲間が塗った道を通ったり、自チームのインクが途切れている部分を塗っておくことでレースを有利に進められる。本作は分岐のあるコースも多いため、チームで同じ道を選んで走るのも効果的。また、相手チームがペイントした道は塗り直せるので、妨害も有効な戦術だ。

 スペースオペラ風のキャラクターたちも本作の大きな魅力だが、彼らの乗る機体もまたそれぞれ個性豊かなものばかり。重たい機体は小回りが効かない代わりに、インクの総量が多くより長い距離を塗れる。逆にインクの少ない機体はカーブを曲がりやすく、味方が塗ったインクの上を楽々と駆け抜けていける。また、本作ではインク量ももちろん重要だが、壁にぶつかると累積していたポイントが消えてしまうため、コーナーの曲がりやすさも機体選びの際に注意したい要素だ。

ペイントによって拡張される戦略

 『トレイルブレイザーズ』で塗りが重要なのはこれまでお伝えした通りだが、ただ闇雲にインクを塗りたくればいいというものでもない。本作のペイントは勝つために欠かせない、戦略の核となる要素だ。インクにはさまざまな使い道がある。

 たとえば、インクの量がマックスのときには、機体の前方に向けてペイントアタックを行える。攻撃時は機体の前方が塗られるため、攻撃と同時に加速も可能。つまりペイントアタックは、『マリオカート』で言うところの緑甲羅とキノコ両方の役割を果たすのだ。

ペイントアタックを食らうとスピンしてしまう

 また、最後にペイントしてから一定時間が経過すると、インクは自動的にチャージされる。仕様上、細切れにゲージを使っているといつまでもインクが回復しないので、塗るときは一気にインクを使い切ってしまうぐらいが丁度いい。回復は時間経過のみなので、残量の管理も大事になってくる。

 ちなみにこのゲームではドリフトができない。では、どうすれば効率よくカーブを曲がっていけるのか? 答えは、機体からインクを出しているときは通常よりも曲がりやすくなる(つまりペイント中は実質ドリフト状態)という性質を最大限に活かすことだ。
 インク切れ状態で急なカーブを曲がるには大幅に減速せざるをえないが、これでは大幅なタイムロスになる。そのため、インク切れできわどいコーナーを迎えるのは避けたいところ。ほとんど90度折れ曲がるようなコーナーもあるので、コースの形状に合わせてインクの残量をコントロールしていくテクニックは非常に重要だ。

白熱のオンライン対戦に身を投じよう

 協力プレイの熱い本作には、もちろんオンライン対戦が実装されている。

 さらに画面分割でのローカル対戦プレイにも対応。友達と集まってワイワイ騒ぎながら、塗った塗られたのカーレースを楽しめる。

 ボイスチャットなどで意思疎通の図れない野良オンラインで、どこまでチームメイトとの連携が成立するかは現時点では未知数だ。とはいえ、ルールを理解した者同士がコミュニケーションを取りながら遊べばおもしろいのは間違いナシ。

ファンキーな音楽がレースを最高に盛り上げてくれる

“走り飽きた”人のためのレースゲーム

 アクセルとペイント、それからブレーキだけのシンプルな操作系ながら『トレイルブレイザーズ』は高い戦略性を持ったゲームに仕上がっている。本作はルールごとの定石や、塗りかたのコツなど、研究すればしただけ奥深くなるゲームに違いない。このゲームはどこまでもおもしろくなるポテンシャルを秘めている。

 『トレイルブレイザーズ』は2018年11月15日(木)より、Nintendo Switchにて3,980円(税込)で配信開始される。

 Nintendo Switchで、これまで以上にインクまみれになろう。

文/脳間 寺院(のうま・じいん)
京都生まれポケモン育ち、ボンクラオタクはだいたい友達。「ゲームをもっとおもしろく」をモットーに記事を書くゲームライター。Twitterにてゲームにまつわる情報を発信中。
Twitter:@noomagame