『バトルフィールド V』オープンベータを経て、厳しかった物資もフェアなバランスに緩和! 製品版プレイリポート&開発インタビュー

Origin Access Premierメンバー向けのPC版の先行配信が開始されたFPS『バトルフィールド V』を海外イベントでプレイ。その内容をインタビューを交えつつお伝えする。

 2018年11月8日にプレイステーション4/Xbox One/PCで発売予定のミリタリーFPSシリーズ最新作『バトルフィールド V』。11月9日よりOrigin Access Premierメンバー向けに開始された先行提供(※)を控えて、開発元DICEの本拠地ストックホルム(スウェーデン)のイベント施設で体験イベントが行なわれた(※正式発売は11月20日)。

 本誌ではエレクトロニック・アーツの招待でイベントに参加し、プレイだけでなくインタビューなども行ってきたので、その内容をお伝えしよう。

12月から無料で追加コンテンツを順次投下予定

 さて、会場で遊べたのはPC版のローンチバージョン。ストーリーモードである“大戦の書”の3エピソードと各種マルチプレイ対戦モード、そしてアップデートで実装予定のマップ“パンツァーストーム”をプレイできた。

 過去にお伝えしている通り、本作では無料の追加コンテンツをチャプター形式で順次配信する“タイド・オブ・ウォー”というアップデート方針を採用している。話題を呼んだバトルロイヤル系モード“Fire Storm”(ファイアストーム)や協力プレイモード“Combined Arms“(コンバインドアームズ)などは現時点では実装されておらず、Combined Armsは来年1月以降、Fire Stormは3月以降の投入予定となっている。

Combined Armsは1月から3月にかけての第2章“Lightning Strikes”、Fire Stormは3月からの第3章“Trial by Fire”で実装予定。

オープンベータの反応を受けて消耗戦が緩和

 9月に行われたオープンベータテストのフィードバックに基づいて早速調整が行なわれ、公式サイトで予告されていたとおり、回復まわりや厳し目の弾数といった消耗戦要素が若干緩和。出撃後しばらく戦う分にはあまり不足を感じないバランスになっていると感じた。

 改めて説明しておくと、まず回復については自動回復が制限され、ダメージは基本的に装備の一環として持つアイテム“医療袋”を使用して回復する形になっている。

 オープンベータでは医療袋を持たずに出撃していたため、メディック(衛生兵)から貰うか、マップ上の特定の場所に建設可能な回復用の補給施設などから得なければならず、いきなり前線に出撃する場合はすぐに厳しい状況に陥りやすかったと思う。

 しかしローンチバージョンでは出撃時に最初から医療袋を1個持っているため、すぐ交戦してダメージを受けるようなシチュエーションでも、手持ちの医療袋を使って一旦回復することが可能。本作ではスクワッド(分隊)メンバー相手ならメディック以外でも蘇生が可能になっているため、メディックが近くにいない時の生存率が向上している。

自動回復ではなく自己回復というのは最近のトレンドと言えるかも。

 弾も同様にサポート(援護兵)から補給を受けるか補給施設から拾うという形で、オープンベータテストでは出撃時の弾数が厳しめだった。

 こちらもローンチバージョンでは初期の弾数が増えるとともに、最大所持弾数も底上げという方向性の調整がされている。依然として長期的にはメディックやサポートや施設からの補給が大事なのだが、目の前の戦闘はしばらく戦えるという印象だ。

拠点を奪った後は、逆襲に備えて弾を配っておきたいところ。

オムニバス形式の“大戦の書”には笑えて泣けるグッドエピソードも

 『バトルフィールド1』に引き続き、ストーリーモードはオムニバス形式で大戦に携わった人々を描いていく“大戦の書”が継続。先に触れたように、ローンチ段階では“旗なき戦い”、“北極光”、“ティライユール”の3エピソードが収録され、アップデートで追加されていく形だ。

 この形式は全体を通じて活躍するヒーローがいないためどうしても小粒感が出がちだが、一方で無理やり大戦を左右するスーパーヒーローに仕立て上げなくても、局地的な勝利を勝ち取る個性的なキャラの活躍を描けるというのも事実。正直な所、一長一短があると思う。

“北極光”の主人公ソルヴェーグ。かわいいのだが、ナチの警備網をスキー片手にステルススタイルで潜って破壊工作しまくるノルウェー産キリングマシーンであり、女スネークみたいなもんである。

 しかし思わず燃えるシチュエーションもあって、なかでもイギリス特殊舟艇部隊“SBS”の奮闘を描く“旗なき戦い”は笑えて泣けるなかなかの出来だ。

 爆弾強盗犯として刑務所にブチ込まれた若者ビリー・ブリジャーがスカウトされ、老兵ジョージ・メイソンに連れられて破壊工作に赴くという話なのだが、オープニングからメイソンがニヤリと「キミ、海の方は好きかね?」と言った次のシーンでは船酔いしたビリーがゲロを吐いているというテンポの良さ。

イギリス紳士がこういう悪い笑顔をしている時は大抵ひどい目に合わされる法則。

 映画『キングスマン』のような英国紳士の煽り&叱咤激励アリ、『バトルフィールド:バッドカンパニー』シリーズを思わせる無茶な展開もアリで、イギリス軍で愛唱されていたという『遥かなティペラリー』のレコードに合わせてやけっぱちに歌いながら押し寄せるナチス・ドイツの軍団を相手にマシンガンや対戦車砲をぶっ放すシーンは最高だ。

各マップインプレッション

 ローンチ段階で収録される8マップと、12月から来年1月にかけて実装予定のアップデート第1章“序曲”で入る“パンツァーストーム”についても遊んだ上での特徴をご紹介しておこう。

フランス(ツイステッド・スティール&アラス)

 フランス戦では、巨大な鉄橋が中央にそびえ立つ“ツイステッド・スティール”と、田園地帯の“アラス”が登場。3ラウンド(決着がつかなければ4ラウンド)で戦う長期戦“グランド・オペレーション”モードでは、初日と2日目を“ツイステッド・スティール”で、3日目以降をアラスで戦うことになる。

 ツイステッド・スティールは、中央を横切る鉄橋をめぐる攻防戦が重要だ。というのも、鉄橋に拠点が設置されるだけでなく、鉄橋を制圧することで南北に睨みを利かせることができるので、腕のいいスナイパーに陣取られるとなかなか厄介。

ツイステッド・スティールは、その名の通り破壊されてねじ曲がった鉄橋が中心にあるマップ。

 一方で、アラスは小さな建物と細い道が張り巡らされた村部分と見晴らしの良い畑部分によって構成されている。畑では建築要素で土嚢などを積み上げて遮蔽物を作ったり、村での攻防戦ではひときわ高い塔がある教会を占拠してみたりするといいんじゃないだろうか。

守る時は遮蔽物を確保しないと辛い。

北アフリカ(ハマダ&エアロドローム)

 北アフリカ戦では、広大な開けたマップ2種類が登場。ビークルをいかに活用できるかがかかっている。

 “ハマダ”とは岩石砂漠のことをこう呼ぶそうなのだが、その名の通り緑がほぼないゴツゴツとした岩だらけのマップで、丘の上などに石造りの遺跡が点在する。戦車で一気に制圧したいところだが、橋が落ちていることもあるので要注意。

見晴らしの良さと結構な起伏がわかるだろうか?

 エアロドロームは、巨大な格納庫が象徴的なマップ。こちらもだだっ広く、しかもハマダほど高低差もないので、遠距離からスナイパーの餌食になることも。格納庫内では正面から入るよりも両脇の通路での攻防に展開する事が多かった。

奥の巨大な格納庫が特徴のひとつ。

オランダ(ロッテルダム&デバステーション)

 オランダ戦では、中心的都市ロッテルダムをテーマにした2マップが登場。“ロッテルダム”はオープンベータテストにも入っていた運河の走る市街戦マップで、“デバステーション”はロッテルダムの別の地域の爆撃後という設定になっている。

 デバステーションは巨大なガレキと化した街を地形としていかに活用できるかがポイント。ビルの2階・3階部分などから制圧されると、なかなか通りに出ていけなくなる。中央にある大聖堂(Cポイント)内部での戦いも激しい。

ノルウェー(ナルヴィク&フィエル652)

 ノルウェーの2マップはベータテストで遊んだ人も多いんじゃないだろうか。港町での攻防戦になるナルヴィクに対して、フィエルでは山岳部での戦闘。どちらも歩兵戦が中心になるマップだ。

 ちなみにグランド・オペレーションの4日目をフィエル652で遊ぶことができたのだが、雪嵐で視界が低下し、しかも生存可能エリアが狭まっていく中での復活なしのチームデスマッチというハードな内容だった。

ベルギー(パンツァーストーム)

 パンツァーストームはアップデートで“大戦の書”の新章“最後の虎”とともに実装予定のマップで、ベルギーの田園地帯が舞台。広大な平坦な地形での戦車戦がテーマになっている。

 戦車を使いこなすのがポイントになってくるのは当然のこと、少しでも建築要素で遮蔽物を作ったりして歩兵状態で対抗するかも成果に関わってきそうだ。

 ちなみにビークルも試せる練習場モードやビークルの外見カスタマイズも同時期に入る予定なので、バッチリ練習&カスタマイズして出撃するのをオススメしたい。

「発売は始まりに過ぎない」デザイン・ディレクターにインタビュー

 イベント会場で本作のデザイン・ディレクターを務めるダニエル・バーリン氏に話を聞いてきたので、その模様もお届けしよう。

プロフィール

ダニエル・バーリン

EA DICEでゲームデザインの方向性を決定するデザイン・ディレクターを務める。

――対戦中に人数差がつくのは悩ましいことで、グランドオペレーションのような長い試合だと頭痛の種だと思いますが、何か新たな対策はありますか?
ダニエルローンチ後にプレイヤーの行動パターンを観察していって、『バトルフィールド1』よりも大きな問題になるようであればバランスを考えることになると思う。というのは、グランドオペレーションで攻撃側をずっとやっていたのに人数バランス調整で途中から守備側に回されるというようなのはあまりよくない。継続した体験をしてもらいたいから、やるならいい方法を考えないとね。

 『バトルフィールド1』との違いという点で言えば、前作ではスコアをマップごとに出していたから、第1マップでポイントをゲットしたから第2マップで離脱しようというのもできた。でも『バトルフィールド V』では最終ラウンドまでスコアが継続していくから、それを早めにやめちゃうとすると、チームボーナスやマッチボーナスを諦めなければいけなくなる。獲得ポイントを最大化したいなら最後まで戦い抜くのをオススメするよ。

――ベータテストからの変更点について説明してください。所持弾数やヘルスパックが挙げられるかと思いますが。
ダニエルまず『バトルフィールド V』では、新しく導入された消耗戦の概念がゲームの根本を変えた。自動回復しなくなって、医療袋で自分で回復しなきゃいけないし、医療袋は何個も持ち歩けるわけではない。同様に出撃時に持っている弾も限られた数になって、今回は新たな戦術の1レイヤーとして体力や弾のマネージメントが加わったと言える。

 それでベータテストをやってみた所、ちょっとだけバランスがキツいなということになったんだ。今日遊んでもらったものはもうちょっと本来意図したバランスになっていると思う。

『バトルフィールドV』は果たして買いなのか? 元プロゲーマーにして人気配信者Maya Melphariaさんにその魅力を聞く

『バトルフィールド』シリーズをこよなく愛する動画配信者にして元プロゲーマーとして、ゲームファンのあいだでも注目を集めるMaya Melpharia氏に最新作『バトルフィールドV』の現状の手応えを語ってもらった。

 例えばStg44はβで人気があった武器だけども、βでは出撃時にふたつの弾倉を持ってスタートして、3つ目を拾えるという形だった。でもローンチでは最初から3つ持って出撃して、さらに4つ目も拾えるようになっている。

 医療袋も1個持って出撃するようになり、使ったらメディックからもらったり、マップ内にあるステーションから追加を取る形だ。でも補給ステーション自体は最初からあるわけではなくて、その場所に行って建設しなきゃいけない。

 というわけでβよりもちょっとだけ物資を多めにスタートするようになったけど、依然としてスクワッドメンバーからの補給が重要な設計になっているのは変わりない。まずはこれで様子を見て調整していく。最初の数週間はこのバランスでいいだろうと感じたとしても、プレイヤーが慣れてくるとまた状況が変わってくるからね。プレイヤーの習熟に応じてゲームも合わせていきたい。それができるように武器システムなどもスピーディーに対応可能なシステムに作り直したんだ。

 開発チーム内で試してみているアイデアには、補給ステーションに回数制限をもたせるというものがある。6回とか7回使われたらまた作り直さないといけないという感じね。こういった試みがうまく行けば、拠点の占拠時にいいループを生み出せると思う。フラッグを取って、建築で守りを固めて補給ステーションも整備して逆襲を待ち構えるという塩梅だ。

――建築はいい感じですよね。過去作では敵が奪い返しに来るまでちょっとヒマになるような場面もありましたが、今回は敵が来ないなら来ないで建築で備えることができるじゃないですか。
ダニエルそれはあるね。『バトルフィールド1』でオペレーションのプランを練っていた大元の構想では、最初は攻撃側が少し楽で、最後のセクターの攻防になるに連れて簡単には攻略できなくなるという設計意図だった。

 でもこれって破壊要素とちょっと合わない部分があって、戦いが進んで身を隠すものがなくなっちゃうと「オーケー……」と耐えるしかなくなる。そこで建築が効いてくる。

 これは防衛側だけじゃなくて攻撃側にとっても深みを加えてくれて、実は建物の外周にも建築できるポイントを用意してあって、そこをうまく使うことで初期状態では攻撃しにくかった角度から攻め込めるようになったりもするんだ。

読みが外れて待ちターンになっちゃった時は、とりあえず土嚢でも積んで備えるといいかも。

――さて、メディックじゃなくても蘇生ができるようになりました。
ダニエルイエス。でもスクワッド(分隊)の仲間だけね。
――そのことがスクワッドで一緒にプレイするメリットを強めています。あまり全体のクラス構成を考えないようなスクワッドでも、とにかく近くで戦っていれば助けることができる。
ダニエルそうだね。いいチームプレイをするための条件がいくつかあって、それは近くで一緒に戦うことがキーになっている。アサルトが近くにいればタンクが来た時に対処してくれるし、サポートなら弾をくれる。離れて戦っていたらできない。

 今回の蘇生システムはその一環で、スクワッドメンバー同士が近くで戦っていれば死亡をある程度防げる。メディックは専門家としてより高速に、そして誰でも蘇生できるという長所があって、メディック以外がスクワッドメンバーを蘇生する場合はより時間がかかり、リスクも高まるという差別化になっている。

 死亡時の‘スクワッドフォローカメラ”も、こういった方向性と関連しているんだ。いきなり全体のマップ俯瞰に行って「戦車乗る? どの拠点行く?」って悩んでた人もいるかもしれないけど、死んだ時にはまずスクワッドの各メンバーの映像を見て、メンバーがうまくやっているようだったらそこに加わるというように、心理的にスクワッドとの繋がりが絶たれないようになっている。

死亡時はまずはスクワッドメンバーを追うカメラになり、ここから直接再出撃が可能。

ダニエルもちろん一旦俯瞰に戻って、装備を変えて出撃し直すといったこともできる。ただ基本的な考えとしては、死亡してもスクワッドとしてやっていることを一緒に継続していくという意図になっているんだ。

――Fire Stormについて質問をしても?
ダニエルノー(笑)。というかまぁ、まだこれまで出ている情報と同じような内容しかまだ話せないんだ。
――今回はベヒーモス(巨大兵器)がないですね。大きめのビークルとかないんでしょうか? 例えばB17とか、あるいは日本人としてはB29と戦ってみたいんですよね。
ダニエル気持ちはわかるけど、今回はベヒーモスはないんだ。プロジェクト全体をマネージメントしていく際にローンチに向けて何を入れるか方向性を決めていくわけだけども、今回はベヒーモスのような巨大なビークルをやるよりも「細かくカスタマイズ可能な戦車を、しかももっといろいろ入れるのはどうだろう」という感じに決まったんだ。

武器やビークルごとにPerkを取っていく形。

ダニエルこれは将来的なアップデートとしてもありえないと断言しているわけではないけどね。個人的にも前作のベヒーモスは好きだったし。モード次第ではなかなか良かったと思う。オペレーションでは良かったけど、コンクエストでは微妙なこともあったかな。ただコミュニティからのフィードバックとして、最初は迫力があって面白いけど、慣れていくに連れてそうでもなくなっていくといった反応があってね。

 そんなこともあって、今回はもっと戦車を、もっと飛行機を、そしてカスタマイズして能力を特化させて、どう勝つかを追求していけるという方を優先しているんだ。
――もっと顔のカスタマイズパターンを期待してもいいでしょうか? 枢軸側にイタリア人や日本人はどうでしょう?
ダニエル(後半をちゃんと聞く前に)イエス!
――それ、「太平洋戦が入るんですか?」ってことになると思いますが。
ダニエルハハハ、具体的にどこというのは言えないけれども、もっと顔のパターンを増やしていくし、新しい戦場とか勢力を入れていくということは確実に言える。顔だけじゃなくて服装やフェイスペイントなんかも追加していくし、銃のカスタマイズパーツ、ビークル、ガジェット、建築できるものも新しいのが増えていく。とにかく拡張を考えた設計になっているよ。

ちょっと好きなガジェット“スナイパーデコイ”。間違えて撃つとこっちの場所がバレる。

――クラスの特化であるコンバットロールはどうでしょう。クラスの定義を変えるようなユニークなものは?
ダニエル個人的に気に入っているのはサポートのマシンガンナーだ。ブレイクスルーやフロントラインで守備側の時にはかなり面白い活躍ができると思う。

 MG42などのヘビーマシンガンは動きながら使うのには向いてないけど、サポートは建築も早いから、ささっと土嚢を積んでそこにバイポッドを立てて使う。そしてマシンガンナーの能力と組み合わせると、やってきた連中を撃ってるだけでスポッティング(発見した敵の位置の共有)にもなって強力だ。マシンガンの撃ってる場所で敵の位置のあたりをつけるというのは実際にあることで、それをゲーム的ファンタジーとして能力にしている感じだね。

サポートのコンバットロールのひとつ“マシーンガンナー”では、マシンガンで制圧射撃下にある敵がスポッティングされる。

ダニエル従来の役割でもコンバットロールの能力で特化させている部分があって、例えばメディックのデフォルトのコンバットロールでは、ダウン中の仲間に応答することによって早く走れるようになる。「今行くぞ!」って駆けつけられるんだ。コンバットロールもローンチ後にいろいろ追加していくつもりだし、そのためのアイデアは一杯あって、いま開発を進めている。
――ダウンした仲間のドラッギング(蘇生前に安全な場所まで引きずる動き)の実装時期は? あれが入るとかなり変わってきそうですが。
ダニエル「Whwn it's done」(できた時)。いや、大事な機能だから、具体的な数字を言うことで十分じゃない状態で投入するのは避けたいんだよね。というのはいろいろと技術的課題があって……。

 ダウン時には物理っぽい動きをして崩れ落ちるラグドールアニメーションに切り替わるわけだけど、これまではプレイヤーごとのクライアント側でやっていて、それが蘇生時にちょっとテレポートして見える現象などに繋がっていた。ラグドールで動いた後の場所が本人とそれ以外で一致してなかったから起こっていたんだ。

 今回はラグドールはサーバー側で状態を持っていて、例えば階段の上でダウンした場合はどのプレイヤーからもそこに見えるようになっている。これはドラッギングを導入するための技術的な準備でもあった。結局無理やりワープさせるんじゃ引きずる意味がないからね。

 そこから先の整合性を取ろうとしているんだけど、一方で設計上の課題もあって、引きずったら蘇生するのか、改めて蘇生をやるのか、蘇生にかかる時間はどうするのかとか、そういった議論もしている。そんなわけで、ちゃんと使ってもらえる意味のあるアクションにするためにちょっと時間をかけているので、お待ち下さい。
――戦車戦がアップデートで来るそうですが、これについて話してもらっていいですか?
ダニエルマップとしてはパンツァーストームだね。これまでで最大の数の戦車が出撃するもので、確か14の戦闘車両が出撃可能だ。それだけでなく、もちろん飛行機も出てくるので、なかなか面白いことになると思う。
 今回は戦車の特化が可能だから、それをどう使っていくかが腕の見せ所じゃないかなと。例えばアラスで求められるものとは変わってくると思う。

――海戦はどうでしょうか?
ダニエルそれについて今なにか言えることはないんだけども、面白いものはいろいろ作ってる。ただ先に話したことと繋がってくるけど、中途半端な状態で発表してがっかりさせることはしたくない。

 『バトルフィールド1』のローンチ時点では確か船は1種類入っていたと思うけど、それではちょっと“いい海戦”とは言えなかった。これはあくまで僕らのメンタリティということになるけど、なにか新しいものを入れるならちゃんとした体験に仕上げたものを入れたい。

――大戦の書の“旗なき戦い”の冒頭に出てくる手こぎボートだけじゃないことを祈ってます。
ダニエルははは(笑)。まぁ今後の発表にご期待ください。

――誰かの中隊の構成を見たりシェアする方法はあるんでしょうか? 例えば『ディアブロ3』で装備やスキルの構成をWebで見られるような、ああいったものです。
ダニエル現時点ではノーだけども、それはいいアイデアだよね。そういったものは間違いなく今後検討していく部分だと思う。繰り返しになるけども、ローンチは始まりに過ぎない。ここからいろんなものが追加されていくことになる。コミュニティーからのフィードバックを見ながら期待に応えていきたいね。

――最後に個人的なチョイスでも構わないですから、現時点で『バトルフィールドV』で一番気に入っている部分はなんですか?
ダニエル今回は根幹の部分から結構変えていて、キャラクターを動かす感じや銃を撃つ手応えも違うし、心理的な部分も変わってくるはず。これまでは走って突撃して撃って死んでという感じもあったと思うけど、例えば誰もが正確にスポッティングできるわけではなくなったから、まず遮蔽物に走り込んで周囲を観察するメリットがもう少し出てくる。そうなるとスクワッドでどう状況に対処するかという戦術面の深みが出やすくなる。

――新しいスポッティングシステムはいいですね。少しアバウトだからコミュニケーションの一部になっている気がします。
ダニエルでしょう? チームでは「(正確に標的の位置が表示されるような)“ターミネータービジョン”はやめよう」と言っていたんだ。単にスポッティングで表示されたアイコンをめがけて撃つんじゃなくて、「ここの2階にスナイパーがいる」「敵戦車がこのエリアにいる」というコミュニケーションを構成する文脈を提供するものにしたかった。

 広いマップでも、しゃがめば一旦視界から消えることができることも多い。スポッティングでついた「ここにいる」ってアイコンが出っぱなしじゃないから隠れられる。ステルス性という点でも進化だ。

 このように、根幹の部分にいろいろ手が入りつつも、“より戦術的で、より一緒に知恵を巡らせて戦うバトルフィールド”という考えに基づいてそれぞれの要素が協調できているんじゃないかと思う。そこが一番気に入っているね。