2018年10月26日~28日にアメリカ・サンノゼで開催されたTwitchファンのためのイベントTwitchCon 2018。展示ブースでひときわ注目を集めていたのは、10月26日に行われた、共同創業者にしてCEOであるエミット・シェアラー氏によるキーノートで発表された“Twitch Sings”。Twitchで歌が歌えるというこの機能は、言ってみればTwitch版カラオケ。
Twitchブースで大々的に展開された“Twitch Sings”の試遊は、まさにカラオケぶりを全面に押し出しており、装飾はまさに日本の場末のカラオケスナック風。エアコンの室外機には“霧ヶ峰”のロゴ入りというこだわりぶりだ。
ここまで大々的に試遊が展開されている以上は、さすがに体験しないと記者としての名がすたるかな……と思いはしたものの、いかんせんきっと英語対応に違いない、ということで二の足を踏んでいたところで、ハタと気がついた。「もしかして、アニソンが入っているんじゃなかろうか?」。それに、旅の恥はかき捨てとも言いますし……ということで、勇をこしてブースまで足を運んだ次第。
で、試遊のために並ぶとまず渡されたのは、タブレット端末。「これで楽曲を選ぶのか……」と思いきや、タブレットの中には画像が30枚弱。それは、どうやら楽曲が印刷された紙を撮影したものらしく、利用者はその画像を順次見ながら歌を選曲。そして、お目当ての楽曲の番号を担当の方に伝えると、そのお姉さんが曲を入力してくれるという段取りになっているようなのだ。オペレーションの兼ね合いでこんな感じの段取りになっているようなのだが、微妙にデジタルチックな感じが、まさに昭和の場末風な感じで微笑ましい(念のためにお伝えしておくが、写真を見て選ぶのはあくまでイベントのための仕様であり。正式版ではモニターから選択する)。
で、肝心の楽曲はと言いますと、ワンチャン期待していた日本のアニソンはなく、洋楽ばかり(当たり前だが)。最近の楽曲となるとからっきしだが、幸いオールディーズも豊富だったので、ベン・E・キングの名曲“スタンド・バイ・ミー”を選ぶことに。
勇んで入った試遊スペースはいかにもカラオケスナック風で、モニターの前にはスタンドマイクが2台。マイクの前に立つと、モニターに記者の顔が取り込まれて、何やら恥ずかしいことに。画面内で盛り上がるオーディエンスを前に、楽曲を歌うという体裁になっている。モニターには、歌詞のほかに音程の変化や歌いかたのちょっとしたアドバイスなども表示されていた。練習にも使えそうな感じ。
というわけで、おもむろに“スタンド・バイ・ミー”を熱唱。考えてみるとカラオケは本当に久しぶり。ちなみにひとりカラオケは人生初。たとだとしい発音ながら、名曲熱唱は、それは気持ちよかったです。
さて、“Twitch Sings”は、近日クローズドベータを実施予定で、ただいまサイトでは参加者を募集中。試遊を終えた記者も、すかさず会場内に設置されていたタブレット端末で登録してしまった。“Twitch Sings”はカラオケ好きならば、体験してみてほしいサービスだ。練習にも使えそうだし、歌手志望の方がこの“Twitch Sings”で歌声を披露して、ストリーマーとして人気を博する……なんてこともありそう。日本での展開がどうなるか、気になるところではありますが……。
ちなみに、最後になるが、今回の取材では、Amazonの広報・池田卓矢氏に撮影にご協力いただいた。記者が試遊を終えてブースから出たときに、たまたま池田氏に出くわして、撮影をお願いしたのでした。池田氏は、留学経験もあり英語も堪能。撮影ではボン・ジョビの“Livin' On A Prayer”をお上手に歌っていた。カラオケ好きとのことで、“Twitch Sings”を堪能した模様です。ご協力ありがとうございました。