2018年9月20日(木)、東京ゲームショウ2018で開催された『無双OROCHI3』発売直前ステージで、呂布の“神格化”が初公開された。神格化の制作秘話などを、同作の古澤正紀プロデューサーにインタビュー!

 2018年9月20日(木)から9月23日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催された東京ゲームショウ2018(20日・21日はビジネスデイ)。初日のコーエーテクモゲームスのブースでは、『無双OROCHI3』発売直前ステージが開催された。『無双OROCHI3』は、2018年9月27日(木)にプレイステーション4、Nintendo Switchで発売される(Steam版は同年10月16日配信予定)、人気アクションゲームの最新作だ。

 発売直前ステージには、本作のプロデューサーを務めたコーエーテクモゲームスの古澤正紀氏を始め、ゲストとして『戦国無双』シリーズのプロデューサーで、コーエーテクモゲームスの代表取締役社長を務める鯉沼久史氏、『真・三國無双』シリーズの鈴木亮浩プロデューサーも登場。“神格化”した呂布の姿や、鯉沼氏と鈴木氏による実機プレイなどが公開された。

 本稿では、発売直前ステージを終えた古澤氏にインタビューを実施。イベントの感想や呂布を中心に神格化したキャラクターの制作秘話、2018年9月21日(金)にスタートしたプレイステーション4のダウンロード版予約特典“神速版プレイ権”などについて、お話しをうかがった。

古澤正紀氏(ふるさわ まさき)

コーエーテクモゲームス『無双OROCHI3』プロデューサー古澤正紀氏(文中は古澤)

試行錯誤の末に生まれた神格化後のビジュアル

――まずは、発売直前ステージの感想からお願いします。

古澤このイベントでは、呂布の神格化や新しいPVとテレビCM、東洋水産さんとのタイアップなど、お伝えしないといけない情報を余すことなく公開できたので、ホッとしています。とくに呂布の神格化は、ずっと引っかかっていたと言いますか。呂布は、ストーリーの序盤から登場するキャラクターなのに、なかなか公開できないもどかしさがありました。

――本作には神格化する武将が8人登場しますが、呂布を最後に発表した理由とは?

古澤最後の武将を呂布とすることで、「やっぱり神格化されるんだ」とファンの方に安心してほしかったのと、発売直前のこのタイミングでは変化球よりもド直球がいいだろうと思っていました。どの武将を最後に公開するか悩みましたが、呂布は『真・三國無双』シリーズでも人気の高いキャラクターですし、事前に8人の武将が神格化することは伝えていたので、ある程度予想が着くかなと考えまして、最後に呂布を発表することになりました。

雷神トールの力で神格化した呂布の姿。

――ステージは生放送を行いながら進行していましたが、呂布の神格化を発表したときの視聴者の反応はいかがでしたか?

古澤残念ながら視聴者のコメントをじっくり拝見する余裕はなかったのですが、会場のファンに問いかけたときに納得してもらえたので、胸を撫で下ろしました。発表するまでずいぶんと引っ張ってしまいましたが、反応としてはよかったのかなと手応えを感じています。

――ステージでは神格化したときのデザインは、多いキャラクターで10回程度直したというエピソードも披露されました。呂布のデザインも苦労したのですか?

古澤呂布はまだおとなしいほうでしたね(笑)。もともと個性が際立ったキャラクターですし、特徴的な羽飾りもあるので、デザインの方向性はすぐに決まりました。ただ、胸の出し具合や髪の色を変更するかどうかは入念に話し合いを行っています。最初は、黒髪のままデザインを進めていましたが、鈴木からおとなしすぎるという指摘もあり、思い切って髪を赤色に変更したんです。そうすると、逆にやりすぎてしまって(苦笑)。ファンの期待を裏切らずに、喜んでもらうにはどうしたらいいのか。鯉沼や鈴木を筆頭に、『真・三國無双』や『戦国無双』にも関わっているメンバーともすり合わせを行い、デザインを考えていきました。

――なるほど。ちなみに、いちばん苦労したキャラクターは?

古澤いちばんかどうかは決められませんが、曹丕はかなり悩みました。モチーフにしたのは、海神として知られるポセイドンなのですが、海や水のイメージをデザインに落とし込むのが大変で(苦笑)。我々のなかでもデザインの答えを出すのが難しかったですし、『真・三國無双』のチームにオーケーをもらうのもたいへんでした。最終的には海や水を拡大解釈して、肩に魚のヒレのようなデザインを取り入れています。

海神ポセイドンの力で神格化した曹丕の姿。

――ステージでは、井伊直虎のデザインでも盛り上がっていましたね。鯉沼さんによると、もともとのデザインはもっと過激でセクシーだったとか……。

古澤そうなんです(苦笑)。いまは胸や腰に体を覆う羽がついていますが、最初は羽がありませんでした。最初はもっとオープンになっていたデザインもあって、我々としても通らないだろうなと思いつつ、こういったパターンもありますよということで、鯉沼に提案してみたんです。ただ、やはり露出し過ぎということで、いまのデザインに落ち着きました。鯉沼のこだわりである、直虎の胸元のホクロもちゃんと見えるようにしています(笑)。

女神アフロディーテの力で神格化した井伊直虎の姿。

――(笑)。新情報としては、呂布の神格化のほかに、東洋水産とのタイアップも発表されました。

古澤東洋水産さんとのタイアップは、2017年に『真・三國無双8』で組んでいただいた流れがあり、今年は赤いきつねが40周年ということで、ぜひまたごいっしょさせてくださいとお願いして決まりました。本作の顔になっている趙雲と真田幸村のベースカラーが赤と緑なので、これはベストマッチだよねというところから、ふたりのビジュアルを活かしたタイアップのイラストも作りました。

――それで赤いきつねと緑のたぬきで対決する流れになったのですね。プロデューサーのあいだでは、緑のたぬきが優勢でした。

古澤どちらも美味しいのですが、緑のたぬきが人気でしたね。かくゆう私も緑のたぬき派なんです(笑)。まぁ、プロデューサーの好みは置いておいて、いま東洋水産さんとも話し合っていて、人気のある商品に投票していただいた方には、豪華な賞品をプレゼントしたいと考えていますので、続報をお楽しみに。

ステージで公開されたタイアップのイメージイラスト。赤いきつねと緑のたぬきに手を伸ばす、趙雲と幸村が印象的だ。

――わかりました。新情報と言えば、テレビCMでは遠呂智と真・遠呂智が激突するシーンも公開されました。ただ、ふたりはもともと同一人物だと思いますが……。

古澤そうなんです。遠呂智と真・遠呂智はもともと同一人物ですが、今回はふたりが刃を合わせます。『無双OROCHI』シリーズにとって、遠呂智は作品の名前にもなっている重要なキャラクターなので、今回はどのような形で登場させるのか悩みました。単に攻略対象としてプレイヤーが順次倒したり、同時に戦ったりするよりも、対決させたほうが盛り上がるのではないかと考えました。これまでとはまた違った遠呂智を感じるストーリーに仕上がったと自負しています。

――プレイするのが楽しみです! プレイと言えば、ステージでは鯉沼さんと鈴木さんが神格化をひと足早く体験するシーンも見どころでした。

古澤リハーサルのときは、時間内に神格化できないんじゃないかという声もありましたが(苦笑)、ふたりとも長年『無双』シリーズを担当してきただけあって、合体神術や神格化など、注目の新要素をしっかりとアピールしてくれました。それに、実機プレイが終わった後に、ふたりとも「楽しかった」と言ってくれたのはうれしかったですね。

――ふたりともコンボ数を伸ばしたりするなど、爽快なアクションを楽しんでいたのがわかりました(笑)。

古澤私もテストプレイしていると、いつのまに夢中になってコンボ数を伸ばしてしまいます(笑)。『無双』シリーズはもともと間口の広い作りにしていますが、本作は新アクションの神術を実装したことによって、コンボをつなげやすくなったり、強力な攻撃を放ちやすくなったりしていて、アクションにより緩急がつけられたのではないかと思います。

――本作のアクションのできは、ぜひ実際にプレイして体験してもらいたいですね。PS4のダウンロード版を購入する方は、2018年9月21日から“神速版”で遊べますから。

古澤そうですね。神速版は、当社にとって初のチャレンジになります。序盤とはいえ、ストーリーモードが10話まで遊べますし、30人以上のキャラクターが操作できます。また、こちらも制限はありますが、オンラインのマルチプレイのバトルアリーナもプレイできます。

――セーブデータを引き継げるのもうれしいですね。

古澤プレイできる範囲には、神格化した呂布の姿を見ることもできます。神格化がどういったものかわかっていただけますし、実際に遊ぶとアクションがどのように進化したのかも体感してもらえると思いますので、プレイステーション4のダウンロード版を購入希望の方は、ぜひ神速版をお楽しみください。そして、遊んでみておもしろかったという人は、SNSなどで拡散していただけるとうれしいです!

――『無双OROCHI3』の発売に向けて、さらなる盛り上がりが期待できそうです! そういえば、古澤さんが着ているTシャツは、ご自分で作ったそうですね。これはグッズ化されるんですか?(笑)

古澤いまのところグッズ化の予定はありません(笑)。このTシャツは、CGディレクターが170人のプレイアブル武将をがんばって並べてくれた集合絵の見栄えがよかったので、試しにロゴも入れて作ってみたんです。すると想像以上にデキがよくて、東京ゲームショウの期間中に着ることにしました。

自作したTシャツを説明する古澤氏。

――それでは、最後にファンの方にメッセージをお願いします!

古澤本作は、170人の爽快なアクションはもちろん、豊富な掛け合いのイベントでストーリーも楽しめるように作っています。『無双』ゲームの決定版として、自信を持ってお届けできる作品に仕上げっていますので、多くの方に遊んでもらえるとうれしいです。