2018年9月20日(木)から9月23日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2018(20日・21日はビジネスデイ)。22、23日のハムスターブースでは、タイトーサウンドチームZUNTATAのライブが行われ、大勢の来場者で盛り上がった。ここでは、22日の様子をリポートする。
開始前から大勢の来場者が詰めかけたステージにZUNTATAのメンバーが登場すると、大きな拍手が沸き起こる。前説のトークが終わり、流れ出したのは、『グルーブコースター』から“座和々”。オリジナルは和楽器が多用されているが、この日はよりポップなバンドアレンジに。もとよりフュージョン調な曲なため、ライブのオープニングを飾るにふさわしい華やかな演奏となった。
曲を終えマイクを手にした石川氏は「ひさびさにすごく緊張しています」と告白。それもそのはずで、ZUNTATAがTGSでライブを行うのは10年ぶりのこと。メンバーこそ変わったが、タイトーの楽曲がTGSで生演奏されるのが10年ぶりとくれば、そりゃあ緊張もするハズである。
現在予約受付中となっている『ダライアス コズミックコレクション』の告知(特装版に付属するアレンジCDは「歴史に残るようなアルバムになりそう!」と石川氏)を終えると、その勢いで“ダライアスメドレー”の演奏がスタート。CAPTAIN NEO~BOSS SCENE 7という“頭とおしりのいいとこ取り”な人気曲の演奏に、オーディエンスは大いに盛り上がっていた。
続けての演奏もシューティングゲーム『レイフォース』の“PENETRATION”。気がつけばライブの経過とともに人数を増していたオーディエンスから「「「おおー!」」」という歓声があがるほどの人気曲だ。人気コンポーザー・TAMAYO氏によるどこか寂しげでありつつもノリのよいメロディーがブースに響き渡った。
そしてここからは、石川氏がツイッターで事前告知をしていた「ちょっとした発表」がスタート。その発表とは、なんとハムスターから配信中のアケアカNEOGEOのラインナップに、タイトーの『パズルボブル』『パズルボブル2』(※)が仲間入りするというもの(配信日は未定)。ここで石川氏は「『パズルボブル』海外では“バブルシューター”というジャンルになっている」という豆知識を披露。それだけ後の多くのタイトルに影響を与えた名作がラインナップに加わるのは、クラシックゲームファンとしえは喜ぶべきことだろう。
※配信されるのはMVS版
そしてもうひとつ、ナツメアタリより2019年に配信予定の『ザ・ニンジャウォーリアーズ ワンスアゲイン』に、アーケード版『ニンジャウォーリアーズ』の楽曲が収録されることも発表! 岩月博之氏(SFC版のコンポーザー)作曲のBGMに加えて、特定条件をクリアーすることで、アーケード版のBGMでのプレイが楽しめるようになるとのことだ。
とくれば、次に演奏するのは当然この曲。『ニンジャウォーリアーズ』より“DADDY MULK”。GORこと小倉久寛氏作曲にして、ZUNTATAを代表する一曲でもあるだけに、ハムスターブースを取り囲むにまで増えた来場者は、三味線のソロに合わせて手拍子手拍子を送ってノリノリ状態となっていた。
マイクを持った石川が「つぎでラスト」と告げると、1997年春(当時は年2回開催だった)のTGSでZUNTATA-J.A.M.として初ステージに立った思い出を語り始める。年末に発売を控えるプレイステーション版『電車でGO!』を盛り上げようというDr.Haggyの提案によって生まれたのが、ご存知の“電車で電車でGO!GO!GO!”。もともとは一発ネタのつもりであったが、いざ披露してみたら社内外から大ウケとなり、ついにはテレビCMにまで採用されるようになったのだという、ナイスなエピソードを明かしていた。
そして演奏がスタートした思い出の一曲は、この日のために歌詞を変更した“電車で電車でGO!GO!GO! -幕張編-”。「雨だ風だ電車が停まる」「遥か遠くのメッセを目指し」といった、京葉線あるあるなフレーズを盛り込んだ内容を石川氏が熱唱すると、来場者は笑顔を見せ、大盛り上がりのうちにライブは幕を閉じた。
ライブ直後の石川氏にコメントを求めたところ「ひさびさに思い出の地(幕張メッセ)に帰ってきたって印象で妙になじみますね。ふたんはめったに緊張しないんですけれど、今日は緊張しすぎて演奏がグダグダでした(苦笑)。発売日はまだわからないですが、発表したアケアカNEOGEOの2タイトルもよろしくおねがいします!」とのこと。このところ新作タイトルの発表が続いているタイトーなだけに、ZUNTATAのさらなる活動にも期待しよう!