2018年9月20日から23日まで開催中の東京ゲームショウ2018(20日、21日はビジネスデイ)。9月20日に、JPPVRブースにて鈴木裕氏が開発を手掛ける新作VRゲーム『VERSUS(バーサス)』(仮称)の発表会が行われた。本稿では、有野課長も駆けつけた本イベントの模様をリポートする。

 ステージには、大型VRアーケード筐体を手掛けるJPPVR社の専務取締役である田畑俊哉氏と、ソフト開発を担当するVRes.のセラレン・キャンベル氏が登壇。

有野課長「裕さん、『シェンムー』どうなったんですか?」素朴な疑問も飛び出した鈴木裕氏のVRゲーム発表会をリポート!【TGS2018】_01
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JPPVR専務取締役田畑俊哉氏。
VResのセラレン・キャンベル氏。

 続いて、いよいよ鈴木裕氏が登場!

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『シェンムー』のメインテーマが流れる中、ステージに登壇した鈴木氏は、セラレン氏と固い握手。

 鈴木氏は、JPPVRとVResからの依頼を受け、ys netで総合プロデューサーとして開発に携わっているとのこと。VResとともに開発することになった経緯としては

「作りたいものが、“VR”で“アーケード”ということを聞きまして、1991年にVRを手掛けたことがあり、もともとVRには興味がありますし、また、アーケードを盛り上げたいという気持ちもあって、お力になれればと思いました」

 とコメント。

 VResからは、“VRを使って実際に体を動かすアーケードゲーム”というオーダーだったとのことで、個人的にも以前から鈴木裕氏のファンだったというセラレン氏は「日本でも世界でも有名な鈴木裕氏といっしょにゲームを作っていけるのは、すごいチャンスだと考えました」と鈴木氏にかける期待の大きさを明らかにした。

 その発言に鈴木氏も、「期待に応えられるゲームを作りたい」と答えていた。

 鈴木氏は「今日お見せできるのはプロトタイプのもので、まだまだのものだが、コンセプトだけでもお伝えしようと思い持ってきました。発表するにあたって名前がないわけにもいかないので仮称となりますが『VERSUS(バーサス)』とつけました。最初のVERSがVResさんとかぶっているしいいかなというのと、内容的にもバーサス的なシューティングゲームになります」

 と、新作タイトルを紹介した。

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 公開された映像は、3D空間で互いに向き合いボールを撃ち合うゲーム。狭い通路のような空間で、無数のボールが撃ち合われている。空間の広さは15メートル×3メートル×3メートルとのことで、学校の廊下を1クラス分の長さで区切ったくらいのものだろうか。それぞれ端で向かい合っているキャラクターは、2丁拳銃で銃を撃ち合いつつ、盾のようなもので防いでいる瞬間もあった。

「まだゲームのおもしろさを探っている本当のプロトタイプの状態。時間を遅くしたりとか、バレットタイムと呼びますが、狭い3D空間の中にボールがたくさんあり、そこをくぐっていくというのをコンセプトにやっていきたいなと思います」(鈴木氏)

 続いて、プレイアブルの筐体で実際に動かしてみることに。フリースタイルのVR筐体で制作しており、画面上部からセットされたクレーンからVRヘッドセットを装備し、両手に位置検出のコントローラーを持つ。

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「VRは酔いの問題がありますが、今回のは酔わない。あんまり酔わないので、動きすぎてかえって怖いかもしれない。ステージから落ちないようにお願いします(笑)」と、鈴木氏からプレイヤーに事前の注意が与えられ、チュートリアルへ。

 ゲームは、ショットを壁に当てると反射し、壁に丸いマークが出ているあいだに当てると弾が加速する。ボタンを長押しするとチャージショットが放て、これは威力が大きい代わりに速度が遅いという特徴があり、通常弾と混ぜることで混乱させられそうだ。そのほか、スペシャル攻撃をの設定もあるという。

「いろいろなアイデアがあるが、基本的なチューニングがまだできていないので、まだ実装していない。攻撃に関しても防御に関してもアイデアはあるが、実装はこれから」(鈴木氏)
 
 プレイヤーは体を動かしながら、避けつつ撃っていく。敵プレイヤーの頭に当たるとポイントになるそうだ。

有野課長登場! 鈴木氏と久しぶりの対面で……?

 ここで、東京ゲームショウ2018オフィシャルサポーターの“有野課長”が登場! 鈴木氏とトークセッションをくり広げた。

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有野 こんにちは、課長です! VRゲーム体験にきました! よろしくおねがいします! 

司会 有野さんは鈴木裕さんにお会いするのは初めてですか?

有野 じつは、15年近く前、『ゲームセンターCX』が始まってすぐのころに、クリエイターインタビューで一度お会いしたことがありますね……ところで裕さん、『シェンムー』どうなったんですか?

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 と、率直な質問をぶつけると、鈴木氏は

鈴木 いま作っています(笑)

 笑顔で回答。 

有野 ああ、安心した(笑)

 この流れで、8月にドイツで開かれたgamescomでの『シェンムーIII』トレーラーが流されることに。

鈴木 すでに発表済みのものですが、日本では正式に公開していなかったので、こちらでお見せしたいと思います

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有野 『シェンムーIII』の発売は2019年ですか?

鈴木 2019年です。

有野 僕も『シェンムー』が好きで、13章までやる気満々で待ってたんですけど、『一章』と『II』で止まっていて、『III』が楽しみでしかたないです。今日は最新VRゲームの体験と、レジェンド登場とは聞いていましたが誰が来るか知らなかったので、『シェンムー』の話まで聞けるとは思わなかった、来てよかったです。

 と、有野課長も『シェンムー』ファンだったことを明かした。続いて、有野課長と鈴木氏のVRバイクレースゲーム対決となったのだが……

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ハングオン』を生み出した経験があったからか(?)鈴木氏が見事に勝利。体験後には

「ハングオンを知っている世代からすると、こんなに(技術が)進むのか! と驚きましたね」(有野課長)と感想を述べ、鈴木氏に「『シェンムー』がんばってください!」と伝えて、つぎの現場へと去っていった。

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 有野氏の激励に「がんばります(笑)」と答えた鈴木氏。ステージは4人揃ってのフォトセッションで締められた。