ロックスター・ゲームスは、『レッド・デッド・リデンプション2』のオンラインサービス“レッド・デッド・オンライン”(以下、RDO/2018年11月にスタート予定)について、開発スタッフによる回答を公開!

Imran Sarwar

ロックスター・ノース所属のデザインディレクター

Josh Needleman

ロックスター・サンディエゴ所属のシニアプロデューサー

『レッド・デッド・リデンプション2』 11月スタート予定の“レッド・デッド・オンライン”、開発スタッフによる回答を掲載_01

――プレイヤーは“RDO”に何を期待できますか? シングルプレイモードと同じくらい、自由なオープンワールドを楽しめるのでしょうか?
Imranもちろんです。“RDO”は『レッド・デッド・リデンプション2』の世界とゲームプレイメカニクスを起点として、カウボーイ(カウガールも)とアウトローの、マルチプレイと協力型ゲームプレイ、広大なオープンワールドの物語を融合させた新たな世界を提供します。プレイヤーはひとりでプレイすることもできますし、ほかのプレイヤーやフレンドと手を組んだり、競ったりすることも簡単にできます。ゲームワールドのすべて、そして『レッド・デッド・リデンプション2』をユニークかつ楽しいものにしている19世紀の舞台設定も活用していきます。

――プレイヤーに“RDO”から得てほしいものとは何ですか? また、自社のオンラインオープンワールドを進化させるという点で、ロックスターが目指しているものは?
Joshレッド・デッド・リデンプション』のマルチプレイは当時、我々にとって大きな前進でした。町という枠組みを超えたオープンワールドマルチプレイの可能性を示した最初のゲームでした。プレイヤーが自由にゲームプレイを作り出すことができると同時に、その他の、もっと構造がしっかりと決まっているゲームモードへのロビーとなっている場所です。『レッド・デッド・リデンプション2』ではこのアイデアをさらに発展させ、『GTAオンライン』で学んだ「いかにして楽しく複雑な対戦・協力要素をオープンワールドの世界で作るか」、「どのようにして物語の要素をマルチプレイに取り込むのか」ということを取り入れていきます。

――なぜ“RDO”を『レッド・デッド・リデンプション2』のシングルプレイと同時にリリースしないのですか?
Imran理由はいくつかあります。第一に、『レッド・デッド・リデンプション2』と“RDO”はゲームプレイメカニクスと地理が共通していますが、我々はこれらを本質的に別々の製品、それぞれ別々に成長し、進化していく製品として見ていることがあります。
 我々はストーリーベースのシングルプレイゲームが大好きですし、それが我々のすることすべての土台となっています。『レッド・デッド・リデンプション2』はストーリーベースの巨大なゲームであり、我々はみなさんが時間を忘れて作品の世界に浸ってくれることを願っています。オンラインの体験を追加する前に、ゲームの世界が提供するすべての体験を味わって欲しいのです。そしてもちろん、ストーリーをプレイし、ゲームのメカニクスや操作性を理解することは、“RDO”への体験に備える最良の方法です。
 また過去の経験から、これほどの規模のオンラインゲームをローンチする際には必ずいくつかの問題が発生することがわかっていますので、作品を徐々に展開し、体験をできるだけスムーズにするための時間を確保したいと思いました。我々はこの展開方法により、シングルプレイにしてもマルチプレイにしても全体として最良の体験をプレイヤーのみなさんに提供できると信じています。

――21世紀の時代設定/車/テクノロジーが登場しないのは当然として、本作と『GTAオンライン』の違いを教えてください。
JoshGTA』と『レッド・デッド・リデンプション』のもっとも大きな違いは、『GTA』では世界を高スピードで走り抜けることが多い一方、『レッド・デッド・リデンプション』ではペースの違いが体験の親密感を高めるということです。シングルプレイで描かれるアーサー・モーガンの物語と同様、プレイヤーにはオンラインでのキャラクターにも馴染んでいただき、すべての行動がそのキャラクターの性格、設定、時間と一致しているように感じてもらいたいと思っています。アクション満載の体験を楽しみつつも、個人的で親密な体験を味わうことができるはずです。
 我々は『GTAオンライン』のいちばんよいところや、最良のコンテンツパックを取り入れ、本作のテンプレートにしようとしました。『GTAオンライン』では「強盗」を通して、軌道に乗ることができたと考えています。同パックと「ナイトライフ」、「強盗:ドゥームズ・デイ」、「銃器密造」などは『GTAオンライン』の最良の側面であり、前作『レッド・デッド・リデンプション』のマルチプレイモードで成功した要素に加え、本作でのテンプレートを提供しました(当然、コンテンツ内容という意味ではなく、物語とゲームプレイ、モードをひとつのテーマに沿って融合させた方法に関してです)。

――『GTAオンライン』のローンチ/デザイン/アップデート/サポートの経験から何を学びましたか?
Josh前作『レッド・デッド・リデンプション』におけるマルチプレイモードの最大の問題は、アップデートの度にオーディエンスを細分化してしまったことです。作品が大きくなる度に、プレイヤーベースを分断してしまいました。『GTAオンライン』ではこの状況を避けることが目的になりました――我々はオーディエンスをそのままキープし、体験を恒久的なものにすることに専念しました。そして、たくさんのトライ・アンド・エラーの末、マルチプレイをロックスター的な体験に感じられるもの――つまり、個性とゲームプレイ、スタイル、物語と多様性を合わせたもの――にすることができたと感じました。ですが、その時点にたどり着いたのは最初の「強盗」パックをリリースしたころです。我々の目標は前回よりも早くその時点に達すること、同時にプレイヤーが楽しんでいる要素を取り入れ、段階的に進化することです。

――“RDO”がローンチした後、『GTAオンライン』はどうなるのですか?
Imran『GTAオンライン』にはまだまだ大きな計画が用意されていますし、しばらくのあいだはアップデートを配信し続けます。両作のアップデートの時期を調節し、プレイヤーが両方の作品を楽しめるようにしようかという計画もなんとなくありますが、開発プランによってはそれが不可能になるかもしれません。“RDO”には『GTAオンライン』のプレイヤーが楽しめる要素がたくさんありますが、同時に“RDO”はまったく新しいものを求めるファンも惹きつけると思います――“RDO”のどの要素がヒットするのかどうかはまだ我々もわかりませんが、ロールプレイと道徳性に重点を置きたいと思っています。今後変わるかもしれませんが、とりあえずはそれが今の方向性です! そして、我々のすばらしいコミュニティと協力し、このオンライン体験を忘れがたいものに育てていきたいと思います。