2018年9月20日(木)~9月23日(日)まで、千葉県・幕張メッセにて開催中の“東京ゲームショウ 2018”(20日・21日はビジネスデイ)。
9月20日、esportsの魅力を伝える“e-Sports X(クロス)”のステージで、EA SPORTSの人気サッカーゲーム『FIFA 18』を使用した日本とオランダの親善試合が開催された。
ステージに登壇した日本eスポーツ連合(JeSU)会長・岡村秀樹氏によれば、この親善試合はオランダ大使館の方から提案をもらって実現したとのこと。
フィジカルスポーツだけでなく、esportsも盛んなオランダとの栄誉ある親善試合を通じて、老若男女が健康的に楽しめる“スポーツジャンルとしてのesports”を日本で確立していく一助にしたいと、岡村会長は述べた。
さらに壇上には、駐日オランダ王国大使であるアルト・ヤコビ氏も登場。日本との400年以上続く友好関係をesportsにも広げられることをうれしく思い、また、esportsが両国の友好関係をより強くするだろうと、期待を込めてコメントした。
両名の握手に続いて、親善試合に出場する選手4名が登壇した。日本の浦和レッドダイヤモンズと、オランダのフェイエノールト・ロッテルダム、ふたつの名門サッカーチームのesports部門が擁するトップクラスの選手たちだ。
また、ステージでは浦和レッズとフェイエノールトの両チームに在籍した経験を持つサッカープレイヤー・小野伸二氏からのビデオメッセージも上映された。
親善試合のルールについては、使用チームは浦和レッズとフェイエノールトのみとし、全メンバーの能力値を85に統一した特別ルールとなっていた。メンバーの能力差がない以上、各選手の『FIFA 18』での実力がそのまま結果に結びつくことになる。
親善試合は、かーる選手とJaeyD選手の1on1マッチから開始された。お互い前半に1点ずつを取って後半に入り、後半でも点を取っては取り返すシーソーゲームが続き、試合は2-2でPK戦へ突入する。
PKではかーる選手が序盤にボールを止めてリードし、親善試合第1試合の勝利を収めた。
第2試合は、公式試合では珍しい2on2での対戦となった。前半はフェイエノールトが圧倒的なボール支配率で進め、2-0でハーフタイムへ。
後半開始直後には3-1となり、フェイエノールトが優位に見えたが、試合経過時間83分の時点でレッズが3-3まで追いつき、勝敗の行方はPK戦へ委ねられた。PKでは、ほぼミスなくボールを止め続けたフェイエノールト側が勝利。これで親善試合の結果は、第3試合に持ち越されることに。
最後の第3試合は、fantom選手とYimmieHD選手による1on1の対戦となった。前半の終了間際、右から左へ守りを揺さぶる見事な連携をつなぎ、YimmieHD選手が先制点を獲得する。
後半開始直後には、同じパターンでYimmieHD選手が2点目を追加。fantom選手も果敢に攻めるが、YimmieHD選手のディフェンスがつねに一枚上を行く。
fantom選手による3-4-3(実際はほぼ5トップだった)のオフェンシブスタイルでの猛攻も、YimmieHD選手は4-4-2の布陣で完璧にいなし、そのまま2-0で試合は終了。親善試合は通算で2勝した、オランダチームの勝利となった。
日本とオランダの初のesports親善試合は、お互いの国のトッププレイヤーの実力をたたえ合い、そして世界トップ10のプレイを日本で観ることもできるという、充実した内容となった。ここで受けた刺激も糧として、間もなく開幕する『FIFA 19』では、4選手ともに活躍してくれることだろう。