くり返しのサラリーマン生活を、超現実的光景が侵食し始める。日本SF感が漂うミステリアスなADV『Mosaic』【PAX WEST】

Raw Furyが2019年夏に日本向けの配信を予定しているアドベンチャーゲーム『Mosaic』を紹介。

 いつもと同じ時間に起きて、スマホをちょっと弄り、いつもの電車に乗るために家を出る。あまり代わり映えしない業務をこなして帰って寝れば、また同じ一日が始まる。

 そんなある日、駅に向かう路上で、ぼくは道の反対側を飛ぶ蝶をぼんやりと見つめる。工事現場の中をうまく危険を切り抜けながら飛ぶ蝶に、何か希望のようなものを抱きながら。

 しかし蝶は機械に巻き込まれて花びらのように散っていった。ため息をひとつついて高架下に差し掛かると、たくさんのアンテナが生えた機械から「ぶ~ん……」という低い音が聞こえてきて、気付けばぼくは鈍く光る赤いライトに引き寄せられるかのように敷地に足を踏み入れていく……。

 ノルウェーのインディースタジオKrillbite Studioによるアドベンチャーゲーム『Mosaic』の世界を文章で紹介すると、以上のような感じになる。どうだろう、日本のサラリーマンテーマのSF作品なんかを思い出したりしないだろうか?

 Krillbite Studioは、“2才児が主人公の一人称視点ホラー”というコンセプトが話題になった『Among the Sleep』を開発したスタジオ。本作ではくり返しのサラリーマン生活が徐々に超現実的世界に侵食されていくという、どこか日本的なテーマとなっている(実際、満員電車や高架下の雰囲気など、ところどころ日本ぽく作ってある)。

 先週シアトルで行われた“PAX WEST”会期中のイベントでデモを遊ぶことができたのだが、主人公はもちろんサラリーマン的人物。冒頭に書いたように、彼が起きて家を出る所から始まり、通勤路を歩いていくうちに次第に妙なことが起きていく様子を描いていた。

 基本のアクションは移動とスマホを開く動作ぐらいしかないのだが、ゲーム中のスマホ用のゲーム(クッキークリッカー系)がわざわざ作ってあったり、カメラが切り替わったと思ったら(主人公がボケっと眺める)蝶を飛ばすミニゲームが始まったり、高架下に入って謎の機械の前に行くと何らかのコードが表示され「これは何かの陰謀でもあるのか?」と思っていると突然機械が消え去ったり、凝った演出が面白い。

 また、プレイした範囲では話がほぼ直線的に進んでいくのだが、マンションを出てみんなと同じ右に歩いていくのが正解なところ、実は空気を読まずに左に行くとちょっと手の込んだサプライズが用意してあるなど、いろいろとディープな仕掛けがありそうな予感。

 本作のリリースは2019年夏を予定しており、対応プラットフォームはプレイステーション4、Xbox One、Nintendo Switch、そしてPC/Mac/Linux。パブリッシングを行うRaw Furyによると、日本向けのローカライズと配信も実施するとのこと。