gamescomの会期に合わせる形で、2019年にリリースされることが発表されたコンソール版(プレイステーション4、Xbox One)『World of Warships: Legends』。会場にて、同作のディレクターであるダニエラ・ボルコフ氏のプレゼンに参加させていただいた。

『World of Warships: Legends』のディレクターに聞く、「奥の深い戦略的な海戦が楽しめる、まさに“本物”」。【gamescom 2018】_03

PC版とコンソール版をまったく違うゲームにしたわけ

 「『World of Warships』は配信初日からコンソールで出してほしいという要望がありました。日本からも多くのリクエストをいただきました。“(『World of Warships』の)コンセプトは好きだし、プレイしてみたいが、PCを持っていない”という声を聞いたんです」とボルコフ氏は、コンソール版の経緯を教えてくれた。

 コンソール版『World of Warships: Legends』は、オリジナルとはまったく違うゲームになるという。「自社エンジンで開発しましたので、プレイステーション4やXbox Oneで実現可能な、非常に高品質のグラフィックスが実現できています。現時点ではアルファ版ですが、大型テレビでも非常にキレイに見えます」(ボルコフ氏)とのことだが、たしかにその映像は超美麗。

『World of Warships: Legends』のディレクターに聞く、「奥の深い戦略的な海戦が楽しめる、まさに“本物”」。【gamescom 2018】_01
プレゼン時に見せてもらった最新映像。グラフィックは超美麗。すぐにでも遊んでみたくなってしまう。

 先述の通り、オリジナル版とはまったく違うという『World of Warships: Legends』は、コアゲームプレイにかなりの変更を加えたという。「遊びやすく、理解しやすい。そして奥の深い戦略的な『World of Warships』体験をコンソールで楽しんでもらえるようにしました。まさに“本物”です」とボルコフ氏。「『World of Warships』のすばらしさはアクションと戦略をユニークな形で結びつけているところです。同じようなことをしているゲームはほかにありませんし、コンソールではコントローラーで容易にプレイすることができるんです」と自信のほどを語る。

 “プレイしやすいゲーム”にするために、『World of Warships: Legends』では細部にまでこだわって努力を続けてきたという。たとえば、“ブラックマジック”を呼ばれる機能がそのひとつで、ボタンひとつでエイミングに適した位置にカメラ視点を飛ばしてくれるなど、「見えないところで、いろいろとプレイヤーを支援している」(ボルコフ氏)という。

 さらに、PC版とコンソール版のゲームプレイを変更した理由として、“デザイン”を挙げてくれた。「『World of Warships』はストラテジー要素の強いゲームなので、画面でどれだけの情報が得られるかが重要になります。マウスとキーボードを使えば、より自由度が高くなります。また、テレビの画面上とモニター画面では情報を読みかたが大きく異なります。『World of Warships: Legends』では、テレビモニターに合わせて、何が起きているか、わかりやすくしています」(ボルコフ氏)とのこと。

 また、オリジナル版は12 vs 12だが、コンソール版は9 vs 9にしたことに関しても、「情報量を減らしているため」だという。戦闘の規模がコンパクトになり、より理解しやすくなる。「アクションがいっぱいのバージョンになっているわけです」なのだとか。

 ちなみに、esportsでの可能性については、ボルコフ氏は「対戦プレイのモードは多く搭載する予定ですが、『World of Warships: Legends』はesports向けとは考えていません」ときっぱり。「ハイスキルを持ったプレイヤーが、同等のスキルを持ったプレイヤーと遊ぶゲームだと考えています」とのことだ。

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コンソールの3大市場はヒーロー好き

 また、コンソール市場で展開するにあたって、ボルコフ氏の口からは、極めて興味深い分析も聞かれた。「コンソール市場を見るとアメリカ、日本、英国が三大市場になります。この3つの市場に共通しているのは、非常に強力なキャラクターが求められているということです。これら市場では、スーパーヒーロー、パーソナリティー、ペルソナなどが求められますが、PCゲームではこれらが欠如しています。そこで、『World of Warships: Legends』では、ヒーローの要素を加えることにしました」というのだ。たしかに、日本でもヒーローモノは人気があるが……。

 そこで『World of Warships: Legends』では、同作において“ヒーロー”となる指揮官を設定。それぞれユニークな人物で、「独自の顔、名前、髭、スキルセットを持っています」(ボルコフ氏)という。特定の指揮官と戦艦を組み合わせることで、より威力を発揮するといった組み合わせの妙もあるようだ。

 ただいま『World of Warships: Legends』では、クローズドアルファテストを実施中だという。「クローズドアルファは、一般的にパブリッシャーはあまりやっていませが、私たちは開発中に早期の段階でコミュニティを巻き込んでいくことが重要なことだと考えています。プレイヤーの皆さんからフィードバックをもらい、データを集めます。配信時にはベストな製品になっていることを目指しています」とのことだ。

 最後に日本のファンに向けてのメッセージをお願いしたところ、以下のコメントをいただいた。

 「日本のコミュニティが大好きです。日本にはこの地域最大のコミュニティがあり、とても嬉しく思います。日本の戦艦もたくさんあります。皆さんの幸運を祈ります。期待通りのゲームが届けられるといいと思っています」

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