会期中に、Nintendo Switch版『FIFA 19』のスーパーバイジング・プロデューサー アンドレイ・ラザレスク氏に話を聞いた。

 2018年8月21日~25日(現地時間)ドイツ・ケルンメッセにてヨーロッパ最大規模のゲームイベントgamescom 2018が開催。会期中に、エレクトロニック・アーツのNintendo Switch版『FIFA 19』のスーパーバイジング・プロデューサー アンドレイ・ラザレスク氏に話を聞いた。ラザレスク氏にお話をうかがうのは、昨年(2017年)に次いで2度目。2017年に、シリーズ初のNintendo Switch向けとしてリリースされ、好評を博した『FIFA 18』だが、同作を受けてリリースされる最新作の手応えは?

チャンピオンズリーグを遊べて、オンラインにも対応

――昨年、Nintendo Switch版『FIFA 18』をリリースしての手応えはいかがでしたか?

アンドレイ たくさんの人に楽しんでいただけてうれしいです。今年6月のワールドカップに合わせて、“2018 FIFA ワールドカップ ロシア”の無料コンテンツアップデートを行ったのですが、それによってコミュニティーが活性化し、さらにたくさんの方に遊んでいただけました。『FIFA 19』では、ファンの方が待望されていたチャンピオンズリーグも遊べますので、この勢いに乗る形で、たくさんのユーザーの皆さんに支持していただければ……と期待しています。

――実際のところ、前作に対する反応はいかがでしたか?

アンドレイ 全体的に反応がよくて喜んでいただけています。ただ、オンライン要素がなくて、「友だちとプレイできなかった」というご意見もありました。そのため、『FIFA 19』では、オンライン要素を入れることにしました。“Ultimate Team(アルティメットチーム)”でもオンラインを楽しめるようにします。コンテンツやモードを今後も取り入れることは決まっていますので、私としてはブランドの今後に関しては、極めてポジティブです。

――いま、新要素としてオンライン機能が出ましたが、『FIFA 19』での進化ポイントを教えてください。

アンドレイ たくさんあります! まずは、ユーザーの皆さんからいちばんご要望が多かった、チャンピオンズリーグのフィーチャーの搭載があります。実況や解説なども充実していまして、テレビの前でサッカーを観戦しているかのような気分になれますよ。

まったくの余談になってしまうが、Nintendo SwitchにPS4のロゴが。これは、プレイステーション4がチャンピオンズリーグのスポンサーであることからきたもの。リアリティーの賜物でもある。

アンドレイ オンライン機能の実装はさきほどお話しましたが、そのほかに注目してほしいのは、まったく新しい“キックオフモード”です。従来までは試合を記録することができなかったのですが、『FIFA 19』では戦績などを記録しておけるようになったんです。さらには、“ハウスルール”によって、『FIFA 19』を自分でプレイしたいように変更できるようになりました。ルールを変えられるんですね。試合に勝ったらプレイしていたチームでの試合を継続できる“キング・オブ・ヒル”や、チームメンバーをランダムに入れ替える“ランダムチーム”もあります。
 チャンピオンズリーグや“キックオフモード”は、他機種の『FIFA 19』でもサポートしますが、“ハウルルール”の一部は、Nintendo Switch版だけの対応となります。“キング・オブ・ヒル”や“ランダムチーム”はNintendo Switchだけです。

――これらのモードを採用した理由は?

アンドレイ ソーシャル要素を、もっと全面に押し出したかったからです。“友だちと遊べる”というNintendo Switchの特性に合わせたんですね。そのほか、これは他機種版とも共通ですが、得点を入れたら選手がランダムにひとり退場する“サバイバル”や、オフサイドやファウルがない、ルール無用の試合が楽しめる“ノールール”、2点先取したら勝ちといった、勝利条件をカスタマイズできる“FIRST TOシリーズ”などもあります。あと、“ロングレンジ”といって、ペナルティエリアの外からシュートをして得点したら、2点とカウントされるルールもありますね。

――バスケの3ポイントみたいなものですね(笑)。

アンドレイ “自分の好きなルールで楽しんでほしい”という発想ですね。

――ある程度低年齢層でも楽しめるように、ということかしら。

アンドレイ そうですね。

――昨年、“Ultimate Team”はチャレンジだとおっしゃっていましたが、『FIFA 19』ではいかがですか?

アンドレイ 相変わらず大きなチャレンジです。昨年もお話しましたが、これまでにNintendo Switchというハードに、“Ultimate Team”のようなここまで複雑で多様性があエコシステムはありませんでした。それを作らないといけなかった。“Ultimate Team”は、ひとつのモードの中にいっぱいモードがあるようなものなので、とても難しいのです。これが実現できたのは、任天堂が熱心にバックアップしてくれたからです。そこはとても感謝しています。という意味では、昨年苦労しているので、今年はそこまで苦労していないと言えるかもしれませんが……、まあたいへんです(笑)。

――(ゲームの画面を見せてもらいながら)グラフィックきれいですね。

アンドレイ 前作に引き続き、カスタムビルドのゲームエンジンを使っているのですが、さらによくなっています。光と影の表現もアップグレードしています。日が照っているか、雨になるかで光の状態も変わりますが、その変化もサポートしています。プレイヤーの動きが芝生に反映されるといった細かい表現にも対応しています。アニメーション(動き)にも手を入れていますので、選手の動きは、より流れるようになっていますよ。さらに洗練された自然な動きになっています。

――プレイステーション4版やXbox One版とNintendo Switch版とで、『FIFA』シリーズは独自の進化の道を歩むような気がするのですが、Nintendo Switch版の最終的に行き着く方向性は?

アンドレイ 最後は永遠にないものであってほしいのですが(笑)、お互いこれまで継続してきたものを、これからも築き上げていくことになると思います。

――最後に、日本のゲームファンにメッセージをお願いします。

アンドレイ ゲームをサポートしていただき、また多くの時間プレイしていただきありがとうございます。私たちは『FIFA 19』の開発を楽しみながらやってきましたが、みなさんも同じくらいこのゲームを楽しいと思っていただきたいです。ぜひ『FIFA 19』をプレイして、チャンピオンズリーグ、“キックオフ”、オンラインなど、いろいろなモードを試してみてください。そして、さらに進化したゲームプレイと、新しいグラフィックをぜひとも楽しんでください。