『聖剣伝説2 シークレット オブ マナ』プレイインプレッション 懐かしい思い出を振り返りながら、新しい思い出を得る旅へ

『聖剣伝説2 シークレット オブ マナ』のプレイリポートをお届け。オリジナル版をプレイした経験があるからこそ得られる感動について、ライター・リプ斉トンが語ります。

 スクウェア・エニックスより2018年2月15日に発売となるPS Vita/PS4/PC(Steam)用ソフト『聖剣伝説2 シークレット オブ マナ』のプレイリポートを掲載。オリジナル版をプレイした経験があるからこそ得られる感動について、ライター・リプ斉トンが語ります。

ついに! 感動の対面!

 オリジナル版『聖剣伝説2』は小学生のときにプレイしていた腕白系ライター、リプ斉トンです。2017年のタイトル発表から幾月。ついに、『聖剣伝説2』のフルリメイク作である『聖剣伝説2 シークレット オブ マナ』が発売となります!! ファンの皆さんの中にも、発売を心待ちにしている方が多いことでしょう。いったいどんなゲームなのか? どんなリメイクがなされているのか? あの部分やこの部分はどうなったのか……。そんな疑問にお答えするべく、この記事では、『聖剣伝説2 シークレット オブ マナ』のプレイインプレッションをお届けしちゃいます! ランディ、ポポイ、プリムの冒険が25年の時を経て甦る! ふたたび会った『聖剣伝説2』は、色褪せぬ魅力で満ち満ちていた!!

 ちなみに、過去には本作のプレイインプレッション第1弾や、本作の楽曲の制作・監修を務める菊田氏のインタビュー記事を掲載しています。ゲームの手触り感などはこちらに掲載しているので、併せてチェックしていただけるとうれしいです。

その再現度に感じるエモーション 『聖剣伝説2 シークレット オブ マナ』先行プレイリポート

2018年2月15日に発売予定の『聖剣伝説2 シークレット オブ マナ』の試遊バージョンがファミ通.com編集部に到着! 『聖剣伝説』ファンのライターによるリポートをお届けする。

『聖剣伝説2』リメイク版の楽曲のポイントは“愛”!? 作曲家・菊田裕樹氏インタビュー

『聖剣伝説2』オリジナル版で作曲を担当し、フルリメイク版では作曲・楽曲監修を担当している菊田裕樹氏のインタビューをお届け。

プレイするたびに甦る記憶!

 ご存知の方も多いと思いますが、本作は1993年にスーパーファミコンで発売された『聖剣伝説2』のフルリメイク作です。“フル”という冠のとおり、グラフィックとサウンドはすべてリニューアルされており、システム回りもブラッシュアップ。さらに、物語はボイス入りで楽しめちゃうんです。

 また、キャラクターのパーソナリティーについて掘り下げられている部分も。ゲームを進行して宿屋に泊まると、3人の日常会話イベントが発生することがあります。オリジナル版では見られなかったこの“幕間エピソード”では、ゲームの進行とは関係ない3人の何気ない会話をフルボイスで堪能できるのがポイント。

 本作のセーブは宿屋で行いますが、オートセーブにも対応しているので、オリジナル版よりもセーブ頻度が減ると予想します。ですが、イベントが進むたびに日常会話イベントは発生するので、ぜひ要所要所で宿屋に泊まっておくことをオススメしますよ。

 さて、リメイク作は大きく分けて、原作をベースに現代の最新技術でまったく新しいゲームにするパターンと、原作を忠実に再現するパターンのふたつがあると考えますが、本作は後者にあたります。操作回りも基本的にオリジナル版を踏襲しているため、若干の操作のしにくさは感じるかもしれません。PS Vita、PS4版では□ボタンで操作キャラクターのリングコマンド、△ボタンで操作していないキャラクターのリングコマンドが呼び出せます。このあたりの操作は覚えておかないと、魔法をスムーズに使えないかも? 魔法を使用する際も、毎回精霊を選択→使いたい魔法を選択という段階を踏むので、多少テンポの悪さを感じます。

 ですが、皆さん大好きヒールウォーター(HPを回復する魔法)など、よく使う魔法はL1ボタンとR1ボタンにショートカット登録できるので、これを活用してください。筆者はプリムのヒールウォーターとポポイのファイアボールを登録してみたら、かなり快適でした!

 そして、そのほかの部分も再現度はかなりのもので、セリフやマップの形状などは、職人芸と呼べるほどに忠実に再現されています。マップにいたっては、草が生えている場所や池がある場所、木の形などもソックリで、「ここまでやる!?」と思えるほど。オリジナル版をプレイした人なら、きっと同じような感想を持っていただけると思います。

これがオリジナル版の四季の森。※画面はNintendo Switch用ソフト『聖剣伝説コレクション』のものです。

そしてこれがフルリメイク版の四季の森。並べてみるとかなり忠実に再現されていることがわかります。

 そんな本作ですから、プレイを進めるたびに「こんなシーンあったな~」と昔を思い返すこともしばしば。「そういえば、当時はこんなことがあったな」とまったくゲームと関係ないことを思い出すこともあったりして、過去の思い出を発掘する穴掘り機として活躍するという側面もあったり。

3Dになったフラミーもかわいさ2割増し。

 しかし、すべてのシーンで過去の思い出と合致するということはなく、「あれ、こんなシーンあったっけ?」と思う場面も。魔法が使えるのはポポイとプリムだけで、ランディは魔法を使えないという設定なのが『聖剣伝説2』なのですが、その理由は、“ランディが聖剣の勇者であるから”らしいんです。筆者はオリジナル版を小学生のころにプレイしたのですが、当時はランディが魔法を使えないことはとくに気にかけていませんでした。そして、序盤のウンディーネを仲間にするシーンで、その事実は発覚しました。「本作で新しく加わった設定なのかな?」と思って編集担当のロマンシング★嵯峨さんにこの話をしたら、「オリジナル版からそういう設定ですよ」という驚愕の真実が!? おいおい、マジかよ。「『聖剣伝説2』は心の1本なんですよ~」って言っていたのが恥ずかしくなるくらいの出来事でした。細かい設定を忘れているならまだしも、こんな大事なことを知らない(忘れていた)なんて……ねえ?

 まあ、25年前のゲームですから、すべてのシーンの会話と設定を覚えている人もいないと思います(保身)。皆さんもプレイしてみると、「こんな内容だったっけ?」と思うようなシーンがあるかもしれません。そのときには、新しい『聖剣伝説2』の知識が得られるわけですから、それはそれで楽しい経験になるかもしれませんね!(保身2回目)

マジかよ……(2回目)。

エリニースって誰だっけ? と思っていましたが、タイガーキメラを飼っていたおばあさんのことでした。あの人名前あったのか……。

 また、本作をプレイするうえで、もうひとつ印象に残ったのが、イベントシーンに対する心境の変化でした。たとえば、ゲーム冒頭にあるランディが生まれ育った村から追い出されるシーン。RPGといえば、当時は勧善懲悪が基本で、主人公は盛大に故郷から送り出されるというのがお約束だったと思います。ですが、本作では忌み嫌われた存在になり、問答無用で追い出されてしまうんですよね。筆者も子どものころは超絶ピュアな男の子でしたから、「村を守った僕をなんで追い出すんだ!」と怒り心頭になったものです。

 そして時は現在。25年の時を経て、筆者は若干の酸いも甘いも噛み分けたアダルトになりました。そんなアダルトは、例のシーンに対して、怒りではない感情を抱いたのです。村長は恐らく、ほかの村人を守るためにやむを得ずランディを追い出したのでしょう。言い伝えによれば、聖剣があるととてつもない災いが降り掛かってしまう。大勢を守るか、ランディひとりを守るか。村を治める村長としては、苦渋の決断だったんだろうと、アダルトは想像したんです。おもしろいもので、子どものころはランディ視点での感想しか持っていなかったのに、現在は村長視点での感想も持つようになりました。見聞が広まったのか、はたまた汚れちまったのか……。どっちなんでしょうかね。

菊田氏アレンジ・監修の珠玉のBGMを聴く!

 さて、本作をプレイするうえで忘れてはいけないのは、オリジナル版からコンポーザーを務める菊田氏がアレンジ・監修を務めるBGMの存在です。本作では、すべての楽曲がアレンジされて収録されているのも魅力のひとつ。菊田氏は一部の楽曲のアレンジを担当するとともに、さまざまなコンポーザーがアレンジした楽曲の監修を行っています。冒頭で紹介した菊田氏のインタビューによると、アレンジ担当者の中には、オリジナル版の絶大なるファンの方もいる模様。そんな方々が生み出した渾身の楽曲が、本作には収録されているのです。ちなみに、『少年は荒野をめざす』、『危機』、『子午線の祀り』といった本作でもとくに有名な楽曲は、菊田氏自身がアレンジしています。過去にも菊田氏は『聖剣伝説2』のアレンジCDを手掛けていますが、それとはまた違った味わいのあるゲーム音楽が多数収録されているので、その点にも注目していただきたいです。スーパー蛇足ではありますが、筆者が「これはいい!」と思った楽曲を3つご紹介したいと思います。

・『少年は荒野をめざす
 オリジナル版ではイントロ部分のギターサウンドが印象的ですが、本作では鍵盤打楽器で演奏されているような楽曲に。序盤から終盤まで聴く機会が多いだけに、オリジナル版の楽曲が耳に残っている方も多いと思いますので、かなり新鮮な気分になるかと。

・『危機
 『聖剣伝説2』の楽曲を語るうえで絶対に欠かせないのが、ボス戦の『危機』でしょう! 本作でも、サビまえからサビに突入するあたりの盛り上がりが尋常ではありません。オリジナル版よりも、さらに“危機”感のあるサウンドです! 

・『踊るけものたち
 個人的なイチオシが、マタンゴ王国で流れる『踊るけものたち』です。オリジナル版では民族音楽のような響きのある本曲ですが、本作では激しいギターサウンドになっているのが特徴。中盤に差し掛かるとギターの速弾きが始まり、曲が続くにつれてサウンドも激しさを増す! 終盤には「やめて! それ以上やったらあなたの指が!」と思うほどの盛り上がりをみせてくれます。個人的に超イチオシ。

 音楽のよさを誌面で伝えるのは難しいのが残念。どの曲もオリジナル版の記憶を塗り替えてくれるような魅力に溢れた楽曲ばかりですので、ぜひ楽曲も楽しんでいただきたいですね。また、本作はオプションから、オリジナル版とアレンジ版のBGMを切り替えることもできます! BGMが切り替わるたびにバージョンを切り替えて、違いを確かめるのも楽しいですよ。う~ん、なんてニクい仕様なんでしょうか。

ファンにこそプレイしてほしい!

 オリジナル版に対する多大なリスペクトをゲーム内容に感じ、昔を思い起こさせつつも、時には新しい発見に満ちているのが『聖剣伝説2 シークレット オブ マナ』だと考えます。メニュー回りでは若干操作しづらい部分はありつつも、全体的には操作性は向上していますし、オリジナル版にあったボス戦後の悲劇(失礼)ももちろん解消されています。また、筆者はとくにレベル上げをせずともサクサク進めたので、RPGに慣れている人は、それほど時間をかけずにクリアーまでプレイできるのではないでしょうか。

 すべてが一新されている本作ですが、中身は25年まえから愛され続けてきた『聖剣伝説2』そのもの。25年前にリアルタイムで本作を遊んでいた往年のファンにこそ、遊んでほしいと感じます。楽しかったあのころの思い出を再確認しながらも、忘れていた部分や知らなかった部分は新しい『聖剣伝説2』の思い出にすることができるんですから、これほどの贅沢はありません。『聖剣伝説2』屈指の名シーンといえばラストバトルまえからエンディングにつながるあの場面ですが、本作ではボイスとイベント演出が加わったため、さらなる感動を呼び起こしてくれること、間違いありません。ぜひ、あの感動を再度味わってほしいと、切に感じます!! 本記事を見て、『聖剣伝説2 シークレット オブ マナ』に興味を持っていただけたら幸いです。



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