エヌ・シー・ジャパンが提供する、PC用MMORPG『ブレイドアンドソウル』。美麗な3Dグラフィックで武侠たちの痛快なアクションと、壮大なストーリーが楽しめる作品だ。

 その『ブレイドアンドソウル』に2017年12月13日、新アップデート“太天王陵”が実施された。新ストーリーの追加から始まり、アップデートは今後も続いていく。これから実装予定の内容については、2017年12月16日放送の“NCJ大感謝祭”でPVが公開された。さらに、同番組内ではほかにも気になる情報が見受けられた。

 今回はこの新情報も踏まえて、日本運営プロデューサー就任から1年を迎える山本浩正氏に話をうかがってみた。

 直近のアップデートから、2018年6月頃までの上期アップデートの予定、さらには2018年以降の『ブレイドアンドソウル』運営の展望も聞くことができたので、ご注目いただきたい。

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山本浩正(やまもとひろまさ)

『ブレイドアンドソウル』日本運営プロデューサー。ゲーム内でプレイヤーのゲーム進行を助けたり、イベントを進行したりするFSのひとり“FSグラウカ”としてもおなじみ。

まずは2018年1月の“太天王陵”アップデート情報!

――まずは“太天王陵”アップデートの今後の内容について教えてください。

山本“太天王陵”では12月13日にストーリー部分のみが先行して実装されました。重要NPCのテツ・ブカイが、物語の最後に“黄昏の聖殿”と呼ばれる場所に侵入していきました。2018年1月以降は、この“黄昏の聖殿”の中のボスがつぎつぎとアップデートされていきます。
 2018年1月24日には、12人用伝説級インスタンスダンジョン“黄昏の聖殿”の4体のボスのうち、1体目と2体目が実装されます。1体目は“結界天守”と言いまして、体を上下に分けて攻撃してくるトリッキーなボスになっています。

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12人で戦う相手となるようだが、分離して個々に襲い掛かってくるとなると、人数分けなども重要になりそうだ。

山本2体目のボスは、ロボットアニメに出てきそうな“閃空大将軍”です。パワフルな見た目の通り、苦戦必至の強烈な攻撃を繰り出してくる法機となります。

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盾と槍の巨大さも目立つが、本体だけを見るとまさにスーパーロボットといった風貌。敵にしておくのが惜しいカッコよさだ。

山本12人用の伝説級インスタンスダンジョンとしては、“黄昏の聖殿”は“漆黒の楼閣”、“渦動の寺院”に続き3つ目。最上位の性能を持つ伝説級の宝貝や、装備のさらなる進化に必要となるアイテム、専用の衣装アイテムが、おもな報酬です。
 宝具については、以降に実装される3体目、4体目のボスから得られる報酬もあわせるとセットが完成するようになっています。

――生放送で公開されたムービーでは、最後にテツ・ブカイが禍々しい姿に変わってしまっていました。“黄昏の聖殿”最後のボスはやはり……?

山本これまでの伝説級インスタンスダンジョンですと、外伝クエストの中心人物が最後のボスになっています。すでにこれらをプレイ済みのユーザーさんには「あ、定番ですね」と思われるかも知れません(笑)。
 テツ・ブカイは自身や妻にされた行いの復讐のために行動していますが、どのような経緯であのような姿になるのか。今後のストーリーにもご注目ください。

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ここまで目的のために突き進み、衝角団という巨大な組織まで作り上げた大人物であるテツ・ブカイ。そう簡単に終わってしまう男だとは思えない。

――放送内では“衣装室”についても言及されていましたね。

山本いままでは自分たちでデザインできるのは門派衣装のみでしたが、新要素の衣装室では、キャラクター個人が所持している衣装の色や模様、装飾などをカスタマイズできるようになります。
 『ブレイドアンドソウル』ではアバターのカスタマイズ要素も非常に人気が高いので、アバターの着せ替えを楽しみたいユーザーさんには、その日の気分で色を変えていただいたり、好きな色で統一しつつ衣装を着替えたりといった楽しみ方が可能になるかと思います。

――ちなみに、カスタマイズには門派衣装のように、染料などの材料アイテムは必要になるのでしょうか?

山本そうですね。いまのところは販売アイテムとなる予定です。先ほど触れた通り、その日の気分で変えたりできるように価格を抑えてご提供したいと思っております。また、門派衣装のようにゲーム内アイテムを大量に集める必要はなく、カスタマイズのハードルはかなり低くする予定です。

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1月の段階で衣装室でのカスタマイズが実装される衣装は、まだごく一部となる模様。今後のさらなる実装に期待したい!

――それと、生放送の中では赤ずきんのような新衣装の発表がありましたが。

山本2017年の夏に実装されたセーラー水着の衣装が、アパレルブランドのNO.S PROJECTさんの商品と酷似していると話題になったことがありまして。
 そのお話をまとめるうちに、NO.S PROJECTさんとコラボをさせていただくことになりました。9月の段階で、NO.S PROJECTさんの秋冬コレクションの中から、『ブレイドアンドソウル』に実装してほしいものを選ぶ人気投票を行なったんです。

――その結果1位となったのが、この赤ずきんの衣装だったわけですね。

山本9月の時点で「赤ずきんコーデを実装します」と発表はしていて、少し間が空いてしまいましたが、いよいよ2018年1月に実装となります。
 以上が1月のアップデート内容です。詳細は開発会社とも調整中です。内容は、より日本で楽しんでいただけるように調整していきたいと考えております。

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2017年夏にあれよあれよと言ううちに実現したNO.S PROJECTとのコラボの発表は、プレイヤー間のみならず各方面で話題になった。

内容は現在進行形で調整中! 2018年上期のアップデート予定

――では続いて、2018年1月24日以降のアップデート予定について、教えていただけますか。

山本時期はまだ未定ですが、必ず実装していくアップデート内容をいくつか紹介させていただきます。
 各種アップデートは実装時期を調整中なのですが、2018年6月くらいまでには順次入れていく予定です。

――まずは新ダンジョンや新コンテンツについての情報があればお願いします。

山本6人用の英雄級ダンジョンとして、“暴風の砂神殿”と“呪われた海賊船”(いずれも仮称)をご用意します。ギミックなども新たに用意された、新規の6人用インスタンスダンジョンです。

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“暴風の砂神殿”(仮称)のボス2体のグラフィック。暴風、砂といった単語からイメージされる通りの荒々しいボスのようだ。

山本さらに複数人用のコンテンツとしては、“火龍”と戦う30人用レイドも準備を進めています。
 火龍、ファンタジーでいうところのレッドドラゴンですね。参加人数が多いぶん、QTE(クイックタイマーイベント。指定の操作を制限時間内に入力するイベント)を実装するなど、個々の強さだけではなく、協力する人数が揃って初めてクリアできるコンテンツになる予定です。

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火龍コンテンツのイメージイラスト。よく見るとプレイヤーらしき人影が。オブジェクトのサイズと比べると、豆粒のような大きさだ。

――画像を見るに、かなり大きくないですか?

山本かなり大きいですね。プレイヤーキャラクターの7~8倍を超える、過去最大のボスとなります。巨大な樹の姿をしていたグル族の長老よりも巨大です。

――すると、やはりとんでもなく強いわけでしょうか。

山本いまのところのバランスとしては、“黄昏の聖殿”のようなコアユーザー向けの高難易度ではなく、よりライト層向けのレイドダンジョンとしてデザインされています。行けるタイミングがあれば、どんどん気軽に参加していただけるかと思います。

――気軽にというと、パーティー結成なども簡略化されているのでしょうか?

山本現時点の仮の仕様ですと、決められた時間になるとレイドダンジョンへの入り口が開きまして、10分くらいの募集時間の間に中へと入った人が組み、そのままスタートという形になっています。募集の段階で自動でパーティーが組まれ、レイドが開始されると締め切りとなって、途中参加はできなくなる予定です。

――なるほど。30人となると、自主的に参加者の職業を選んだりしてのパーティー募集は大変ですしね。

山本そうですね。この職業が何人必要みたいな、既存の高難度ダンジョンのような難しさはなくなっています。
 むしろ、デイリーミッションのような日々のルーチンとなっているコンテンツと同等程度の位置付けを考えています。「今日はとりあえず入ってみるか」くらいの気軽さで、多人数でのレイドという新しい楽しみ方が味わえるコンテンツになる予定です。

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火龍レイドで手に入る新衣装のイメージイラスト。日々気軽にチャレンジできる難易度で新しい衣装が手に入るとなればうれしい限り。ほかの報酬も気になるところだ。

――30人用レイドに、ほかに特殊な仕様はありますか?

山本戦闘中でもダッシュなどができる“戦闘軽功”システムを考えています。従来のダンジョンでは戦闘が始まると軽功が使用できなくなりますが、こちらのレイドでは軽功で動き回りながら戦える予定です。

――オーソドックスな6人用ダンジョンに加えて、12人用ダンジョンや30人用レイドで、遊び方の幅がどんどん広がってきますね。

山本より多くのプレイヤー層の皆さんに楽しんでいただけるようになるのは、運営側としても喜ばしい限りです。日本のいまの環境に応じて、韓国の仕様そのままではなく、しっかりと調整をしてからコンテンツを実装したいと考えています。
 たとえば、先ほどお話しした30人用レイド。日本のプレイヤー人口や環境などを考慮して、参加可能人数や敵の強さなどを調整する可能性もあります。

――30人用となると、いままでにないトラブルなども考えられそうですしね。

山本韓国では、30人用レイドの最中に動作が重くなる、という報告が多いそうです。過去にない規模の多人数参加コンテンツですので、

――生放送のときも、イベントに参加したくてもチャンネルの人数制限で来られなかったユーザーもいたようですし、人数制限はつねに付きまとってくる問題ですね。

山本ゲームサーバーの根幹的な部分なので、作り直せない部分であるのが困ったところですが……。30人用レイドでは当初は想定していなかった事態が韓国の方で発生しているようですので、日本での実装に際しては調整させていただきます。
 先に触れました通り、火龍自体も非常に巨大で、多人数下での動作がどうなるか不安な点もありますので。

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“NCJ大感謝祭”の生放送内で、山本プロデューサーのキャラクターをわっしょいわっしょいと打ち上げ続ける参加型イベントが開催。このときにもチャンネル人数制限が少し枷となった。さまざまなMMORPGが抱える弱点のひとつだ。

――ここまではおもにダンジョンとレイドについて伺ってきましたが、ほかにも実装予定のコンテンツはあるのでしょうか?

山本PvPコンテンツの“比武”についても、新たなコンテンツを追加予定です。
 いまの比武は、同じレベル、同じ等級の装備で腕を競い合うのがメインですが、武功(スキル)に上限解放の実績があるぶん、解放されているプレイヤーの方が強くなるため、統一が追いついていない部分があります。

――どうしても長く遊んでいるプレイヤーのほうが有利になりますよね。

山本解決方法のひとつの提案として、比武で自分のキャラクターではなく、NPCを操作して戦えるコンテンツを準備しています。剣術士タイプのジン・ヴァレル、銃撃士タイプのポー・ファランなど、ゲーム内の有名NPCを選択して戦えるわけです。

――剣術士や銃撃士の、プレイヤーが使える武功をNPCたちも使えるのでしょうか?

山本プレイヤーの武功とは、まったく別のものになります。ジン・ヴァレルがボスとして登場したときに使っていたもののような、剣術士の技とはまったく異なる技を使えます。

――ストーリー中だからひとりで戦わなくてはならなかった、あのジン・ヴァレルが操作できるわけですね。ボスキャラやNPCが自分で操作できるというのは、おもしろそうですね!

山本このモードは従来の比武とは違い、『ブレイドアンドソウル』のシステムで戦う3D対戦格闘ゲームのような感じになります。
 RPGとしては自分で育てたキャラクターを使えないのはどうか、という意見もありますが、こちらも本作の多彩な遊びかたのひとつとして、新たな提案ができればと思っています。

――MMORPGの中でも、新しい試みになりそうですね。選べるNPCの人数はどれくらいになる予定でしょうか?

山本韓国では2017年12月に“英雄比武”という名称で入ったばかりのコンテンツなのですが、いまはまだジン・ヴァレル、ポー・ファラン、ホン・ドウゲン、ソサ・ヤンサといった4キャラクターしか選択できません。
 通常の比武とは対戦バランスも仕様もすべてが異なります。比武は非常にゲームスピードが速く、回り込みなどの素早い動作が連発されますが、英雄比武では回避系のスキルなども調整されていまして、落ち着いたテンポでじっくりと戦える内容になっています。

――比武に初めて触る人などに向けた、入門用のコンテンツとしても成立しそうですね。ボスが使えるのも魅力ですし……。できれば火龍を使いたいんですけど。

山本人vs人の戦いなので、勘弁してください(笑)。ただ、今後も人気NPCが実装されていく余地がありますので、そこは楽しみにしていただければと。個人的な要望レベルの話ですが、各職業ごとに対応した代表的なNPCが実装されるとおもしろそうですね。
 こういったコンテンツだけでなく、もちろん通常の比武の職業間バランスは調整していきます。武功を強化する武器や神功牌などの装備のほか、レベル上限を超えてキャラクターを強化する“ホン門神功”で得られる攻撃と防御のポイントの割り振りなど、キャラクターを強化できるさまざま要素があります。これらを踏まえつつ、調整を進めていきたいと考えています。

――ちなみに、2017年12月には韓国で銃撃士の大きな調整が入ったとのことですが。

山本火属性側の武功が強すぎたところに、闇属性側に大きなテコ入れが入ったと、コミュニティーでは話題になっていますね。大きく調整はされましたが、火属性も捨てたものではない性能を保っている状態です。
 銃撃士は日本では2017年9月に実装されたばかりで、性能はまだまだ模索中の段階かと思います。韓国での例を見てもおわかりの通り、武功性能の大きな変更などもありつつ、遊びかたが偏りすぎない調整が今後も続いていくかと思いますので、ほかの職業も含めて今後の調整にご期待ください。

――韓国での実装内容といえば、2017年12月にはほかにも実装されたものがあったようですが、日本でも実装されますか?

山本まず韓国で実装された“スキルスキン”の実装を考えています。一部の武功のエフェクトを変更できるシステムです。武功を使うと雪の結晶が表示されるなど、見た目が楽しいコンテンツになっています。
 ただ、現段階は一部の武功にしか適用されない状態でして、インパクトが足りないと感じています。すぐに導入するのではなく、別のエフェクトを用意するのはもちろん、完成度をより高くしてほしいと開発側に要請しています。

――日本のユーザーにウケそうですね。

山本だからこそ、ご期待に沿えるものになるようにじっくり調整したい。2018年6月までに入るかどうか、少し微妙なところです。ほかのアップデートなどの開発事項が優先されてしまいますので……。

――それこそ30人用レイドで使うとほかの人の動作が重くなる、なんてことになったら悲しいですしね。

山本それと、2017年12月の話題ですともうひとつ。韓国で電撃的に発表された“リン銃撃士”が気になっているユーザーさんが多いかと思います。こちらは2018年6月までのどこかでアップデートするべく調整中です。リン系は日本でも人気の職業で、実装要望が早くも多く届いていますが、ほかのアップデートとの兼ね合いもありますので、しばしお待ちいただければと!

――リン族は本当に人気ですからね……。ちなみに、剣術士とリン剣術士のように、従来の銃撃士とは異なる性能の職業になるのでしょうか?

山本いえ、こちらは従来の銃撃士のリン族バージョンといった感じで、モーションなどに違いはありますが、武功は同じものになります。

――なるほど。メインストーリーのほうはいかがでしょうか?

山本前述してきました各コンテンツを実装後、行方不明だった主人公の弟子・カオルがメインとなるエピッククエスト第9幕を実装予定です。2018年の中頃になるかと。
 2017年6月に第8幕が実装され、西落を舞台としたジン・ヴァレルをめぐるストーリーは一応の完結を見ました。その最後のムービーで、少しだけ気になる登場の仕方をしていたカオルや武神の暗躍が気になっていた方は多いかと思います。

――そこですよ。ネタバレになるので言えませんが、カオルにいったい何があったのかと……。

山本武神もついに待望のアレを手に入れて、今後の動向が気になるところですしね。そうした気になる点がカオルを中心として語られていくのが、第9幕となります。『ブレイドアンドソウル』はストーリーの面でも高評価をいただいておりますので、ぜひご期待いただければと。

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2018年の展望を訊く! いままで見送ってきたあの問題も……?

――ここまで2018年上期のアップデートについて話してきましたが、2018年の展望について教えていただけますでしょうか。

山本『ブレイドアンドソウル』はサービスから3年以上が経過し、コンテンツ内容も継続して追加されており、オンラインゲームサービスとして遊び甲斐のあるものとなってきたと感じています。
 しかし、お客様より日々寄せられている要望には、十分にお応えできてはいない。新しい遊びかたを提供するコンテンツの追加や、より楽しくゲームを遊ぶようにする調整もそうなのですが、もっと根本的なインフラ要素について改善すべきだと感じています。

――2017年11月の浮遊島アップデートの際にはさまざまなUIの改善が入りましたが、そうした面のさらなる充足ということでしょうか?

山本浮遊島アップデートの内容は、あくまで倉庫周りなどの表面的な部分。今後見据えたいのはもっと根本的な部分になります。
 とくに言われているのが、ピークタイムになるとキャラの動作がラグくなる、というご意見です。アクション性が高いゲームなので、より目立ってしまっている要素なのではと思っています。

――ぜひ改善していただきたい点ではあるのですが、それはもう、開発側というか、ゲームの本当に根幹の部分になりますよね。

山本ユーザーさんの個人の環境などもありますので、なかなか難しいですね。しかし継続的にご指摘いただいている部分ですので、開発と運営が団結して解決していきたいと考えています。

――オンラインゲームの長年の命題のようにも感じられますね……。新規プレイヤーの方は、動作が重いと感じたら離れやすいでしょうし。

山本サーバーの増設などはシンプルな解決法なのですが、それも交えつつ、プログラム自体の改善なども必要になるかと思います。もちろんこれは、我々運営側からは検証データやプレイヤーのご意見を届ける以外には、干渉できない部分ではあります。

――サーバーの性能も近年は上がっていますが、他作品でも十分に解決できたという話を聞きませんね。

山本歴代のプロデューサーも、こうした意見をいただきつつも、根本の解消に至ることができませんでした。それだけ難題なのですが、「直らないから仕方ない」と諦めるのではなく、快適にプレイしていただけるように、開発と連携して頑張っていきたいですね。

――ある意味では新コンテンツの追加よりも大事な要素だと思います。

山本並行して、新コンテンツ追加はいまのペースを維持していきたいですね。『ブレイドアンドソウル』のユーザーさんは熱心に遊んでくださるぶん、新コンテンツに対してとても貪欲で、1ヵ月に1回アップデートがあることは当たり前、と感じていらっしゃる人も多いでしょう。
 MMORPGとしてはペースが速いほうだとは思いますが、いまはソーシャルゲームのスピード感を基準にしている方もいらっしゃいます。ですので、このスピード感は2018年も持しつつ、根幹部分にも着手したいところです。

――企画やイベント面もお聞きしたいのですが。

山本比武大会“ジャパンチャンピオンシップ”の企画は進めています。“ワールドチャンピオンシップ”は日本独自の大会ではないので、確実にとは言えませんが、開催されるかと思います。時期はだいたいこれまでと同じくらいです。

――ワールドチャンピオンシップは2017年から世界9地域にまで拡大しましたよね。規模が大きな大会として、注目させていただきます。

山本ほかに、コラボ企画を多く展開できれば、とも考えていますね。2017年12月13日から大阪王将さんとのコラボが始まりましたし、NO.S PROJECTさんとのコラボもそう。ユーザーの皆さんに意外でおもしろいと感じてもらえそうな異分野とのコラボは、2018年以降も増やしていきたいと考えています。

――でしたら、ゲーム内で「/餃子」と入力したら大阪王将の餃子が届くとか、昔の海外ネットゲームの「/pizza」コマンドのようなコラボもぜひ。

山本食とのコラボは相性よさそうですからね(笑)。ただ、ほかのコラボ先などはまだ確定しておりませんので、それも含めて今後、さまざまなコラボを検討してみたいと思っております。

――アップデートも各種の調整もコラボも、楽しみにさせていただきます!