『World of Warships』試合を盛り上げるために選手たちが動いた! 初の公式大会の模様をリポート【TGS2017】

9月23日、東京ゲームショウ2017のWargamingブースで『World of Warships』初のeスポーツトーナメント決勝戦が行われた。

 2017年9月21日(木)~9月24日(日)まで、千葉県・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ 2017(21日・22日はビジネスデイ)。Wargamingブースでは9月23日に、『World of Warships』(以下、WoWs)の公式大会“オペレーション TGS 2017”のオフライン決勝戦が開催された。

この東京ゲームショウ2017での決勝戦に向け、8月から予選が開催されていた。激戦をくぐり抜けてきた2チームが最後の決戦に臨む。

決勝戦を盛り上げてくれたMC陣。左から、『WoWs』公式ストリーマーのPremiere_Raccoon氏、『WoWs』担当プロデューサーの柳沼恒史氏、ミリタリー&ゲーム大好きタレントの鉄平氏。

 今回のトーナメントの基本ルールはシングルエリミネーション・BO1。つまり、一発で決まる真剣勝負がくり広げられてきたわけだ。決勝戦でもこれは変わらなかったのだが、Wargaming側が考慮した結果、予選とは異なるルールが追加された。

 変更点はふたつ。まず艦艇選択の制限に、煙幕が使用可能な艦艇は2隻までという制限が加わった。さらにもうひとつ、マップが予告されていた“河口”ではなく、隠れる場所が一切ない“大海原”に変更となった。

初の公式トーナメントの決勝戦にふさわしい試合になるようにと、両チームから提案されたという追加ルール。Wargaming側も「これならより大会映えする」と判断したという。通りがかりの来場者も観る可能性が高いだけに、よりスリリングな展開になるようにという配慮だろう。

ZOOとBullseye、ふたつのチームが初の公式トーナメント優勝の座を目指す。ここまでアジアトップクラスの強豪チームをなぎ倒してきたことで、両者とも勢いに乗っている。

一手の判断が勝敗を分けるトップクラスの海戦!

 障害物が一切ない大海原が舞台ということで、試合は激しい砲打撃戦となることが予想された。そんな大方の予想はつゆ知らず、試合スタートとともに艦艇ピックを見てみると、かなりおもしろいことに。

大海原ということで、両チームともに似たような編成になるかと予想されたのだが……?

 攻撃と制空に優れた航空母艦Shokakuを軸にしている点は、両チームとも同じだ。

 ZOOは修理班で自己修復ができる巡洋艦Atago、高機動の駆逐艦Bensonを高火力の戦艦とともに押し進める、砲打撃力だけでなく継戦能力にも優れた構成を取った。

 対してBullseyeは、魚雷に対する防御や警戒能力が高い戦艦を揃えつつ、対空に優れ、煙幕も使用できる巡洋艦Mikhail Kutuzovを入れるなど、腰を据えて戦う防御型の布陣だ。

 また、Bullseye側には駆逐艦HSF Harekazeが入っている点も、注目すべきポイントだ。魚雷装填ブースターを使用できるこの艦艇で、チャンスが来れば雷撃のラッシュを仕掛けることも考えられる。

いざ開戦。大海原は3つの占領ポイント周辺も含めて、障害物が一切ないマップだ。

 開戦直後、南西のA地点と北東のC地点に両チームが殺到した。これらのポイントを序盤から占領したほうが圧倒的に有利となるが、隠れる場所がないこのマップでは、少しでも突出しすぎると集中攻撃を受け、撃沈されてしまう。

 お互いの航空母艦の艦載機が敵艦を見つけ、そこに味方が砲火を浴びせる。けん制と削り合いがしばらく続くこととなった。

艦載機に見つかった瞬間、戦艦のすさまじい砲撃が飛んでくる。両チームとも艦載機との連携がすばらしく、お互い前に出ることに慎重にならざるを得ない。

 けん制勝負の中で、まずA地点とC地点を占拠したZOOが、ポイントでは優勢に立った。だがBullseyeも艦載機で慎重に戦線を押し上げつつ、A地点の奪取に成功する。

 ここで、A地点占領のために前に出た隙を突かれたのか、Bensonの魚雷を受けたHarekazeが轟沈。最序盤に重要な偵察役を1隻倒したことで、ZOOが大きな有利を得た。

お互い見えない状態からの攻撃だったはずだが、ZOO側のBensonが予測雷撃を見事に決めた模様。本当に一瞬の出来事だったが、ここから戦局が動き始める。

 続いて、ZOOはC地点奪還のために前に出てきたBullseyeの主力戦艦Bismarckへの集中砲火に成功した。砲火から逃げ切れず、Bismarckは轟沈。だが、お返しとばかりに、Bullseyeも戦艦Amagiを撃沈していく。

 Bullseyeは駆逐艦を失うという大きな痛手を受けながらも、局所的に見るとむしろ戦闘を優位に運び、占領に移行できている場面もあった。これは駆逐艦の差がある中では非常に困難なことで、さすが決勝まで残ったチームといったところか。

 ここまではまだ均衡が保たれていたが、占領のためにどうしても足の遅い艦艇を前に出さざるを得ないBullseye、は少しずつ不利になっていく。対して、受けるダメージを仲間同士の配置転換で分散させ、耐久力を温存してきたZOOが一気に仕掛けていった。

前に出る艦をローテーションすることで、耐久力の管理も完璧なZOO。ここでついに、隠密行動のために砲撃を控えていたBensonまでも、砲撃を開始した。優位を確信したうえでの行動だろう。

 この攻勢にたまらずBullseye側が一時後退したことで、ふたたびにらみ合いが始まった。ポイントに加え、観戦数、総耐久力ともにZOO側が優勢なところに、Bullseyeは耐久力が減るのを覚悟のうえで、占領を狙いに前進しなくてはならない状況に。

煙幕を使って高火力艦を前へ前へと安全に送り込むなどして、ZOOがラッシュをかけていく。こうなるとBullseye側は占領地点へ近付くだけでもリスクを負う。

 Bullseye側も押されたままではなく、戦艦Alabamaが奇跡的な粘りを見せ、相手側のAtagoを沈めつつ味方にB地点を奪わせた。局所的な戦いでは一歩も譲らない。そうした接戦の中で、ZOOは致命的な悪手を避け、最序盤に生まれた差をギリギリで守り続けた。

 接戦の末、最後は占領により先にポイントが1000に達し、ZOOの勝利となった。

▲瀕死のAlabamaが大戦果を達成するなど、あわやという場面も多かったのだが、一手の重さが尋常ではないのが『WoWs』。最初のカウンターを成功させた優位が、最後までZOOを押し上げていった。

 Bullseyeのリーダーtoridayo氏も試合後に賞賛していたが、ZOOはとにかく全体の位置取りと、魚雷の使いかたがうまかった印象だ。受けるダメージは味方同士で分散させつつ、敵が見つかればいつでも魚雷を含めた集中砲火に移行できる、絶妙な味方間の距離が保たれていた。

▲位置取りの妙と、魚雷をしっかり当てる技術を発揮し、見事公式初のトロフィーを獲得したZOOの面々。両チームの選手全員の健闘を称え、横須賀海軍カレーが贈られた。

▲試合後、ZOOのリーダーKarasumaru氏は「どちらが勝つかわからない、白熱した試合でした。楽しかった!」とコメント。

 こうして、『WoWs』初の公式トーナメントは、公式の名にふさわしい激戦で幕を閉じた。今後はクラン戦の実装などもあり、『WoWs』チームバトルの魅力はますます高まっていくだろう。

 公式トーナメントで素晴らしい試合を観られる機会はこれからも続いていくのだろうか。『WoWs』のトップを目指す皆さんには、今後も公式の情報を欠かさずチェックしていただきたい。