ウワサの新コンテンツを深堀り
ゲームオンが運営するPC用オンラインRPG『TERA :The Exiled Realm of Arborea』。2017年8月27日に開催された“テラライブ!”で、新ダンジョン“デモロスのルーレット”がお披露目となった。この日は、あくまでもコンテンツの概要説明が行われたのみで、エリア構造やボスの特徴までは明らかにされなかったのだ。
その後、ファミ通.comでは“デモロスのルーレット”をひと足先に体験する機会を得た。たっぷりと味わったコンテンツの魅力をお届けしよう。
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2017年9月13日のアップデートで追加される“デモロスのルーレット”は、レベル65に到達したクラスが挑める上級ダンジョン。このダンジョンおよび一部の既存コンテンツに挑むことで、サークレットおよびアイテムレベル333のアクセサリーの製作/強化用素材が獲得できる。
日本運営プロデューサーを務める廣田瞬一氏の説明によると、ドロップする素材に関しては「基本的にトレードができますので、どうしても集められない方は取引をご利用ください」とのこと。そのうえで「実装直後の取引価格は高めになるかと思いますが、時間の経過に伴い相場は落ち着くでしょう」と教えてくれた。ダンジョンに毎日通って素材を集めつつ、巡り合わせが悪くて取得できない特定のアイテムのみ、取引仲介所で購入するのがいいかもしれない。
また当該ダンジョンを毎日欠かさずプレイした場合、どれくらいの期間で一連の品々を取得できるのかを聞くと、「5部位ぶんの装備が追加されるので、それらをドロップのみで集めようとすると2週間ほど掛かると思います」とのこと。多少運には左右されるものの、取引仲介所を活用しなくても、1ヵ月もかけずに全装備をコンプリートできそうだ。
具体的な説明に入る前に、まずは“デモロスのルーレット”の入場条件と、対応するクエストのプレストーリーからご覧いただこう。
ルールおよびデータ
入場レベル:65以上
マッチング利用時の装備レベル:423以上
推奨参加人数:5人
入場制限:1日2回まで(プレミアムサービス利用者は1日4回)
基本報酬:完全な太古の封印の書:ランク11、保存の粉:ランク12、希少な鍛錬の粉(トレード不可)、不気味な鉱石、オルフィウスのメダル、ラカンの宝箱等
プレストーリー
久しぶりだな、守護者。
アルレマンシア長老会から連合に、支援要請が来ている。
お前もわかっているだろうが、アルレマンシアは長いあいだ、司令官の不在にもかろうじて平和を維持してきた。だが最近、近所の地域の住民や観光客がひとりふたり失踪する事件が起きているらしい。
長老会が連合にまで助けを求めてくるなんて、ただごとではない。
現地の状況を調べてくれ。適任者はお前しかいないんだ。毎回、きみにはつらい仕事をお願いしてしまう私を許してくれ。
~親愛なるグレアム・ヘインツより~
攻撃しながら考えると……大混乱!?
“デモロスのルーレット”には2体のボスが潜んでいる。彼らが待ち受ける広間までのルートは一本道のうえ、途中に邪魔者がまったく存在しないので、ギミック満載のボスとのバトルがシンプルに楽しめる。それぞれのボスとの激戦の模様を詳しくリポートしていこう。
ボス1:トゥルガス
薄気味悪い顔を持ったイモムシ型のモンスター。撃破すべき増援やオブジェクトがほとんど登場しないため、終始このボスと向き合って戦うことになる。
GMの皆さんが操作するキャラクターとともに攻撃を開始すると、ボスは容易に避けられる範囲攻撃をくり返してきた。最初は意外とありふれた戦いなのかな……そう思ったとき、突然「目を見開いて数えろ」とボスが言い放った。
すると、自身を含めた数人の仲間の足元にエフェクトが発生! “避けきれない”と直感し無敵回避技を使用したところ、これまた意外なほどあっさりと回避できた。
その後もボスは「目を見開いて数えろ」のセリフをくり返すだけで、とくに目立った攻撃は仕掛けてこない。すると突然、ほぼ無詠唱の範囲攻撃があたりを覆い、複数のキャラクターが一瞬で戦闘不能に陥った。ほかのメンバーが戦線を立て直そうとするも、あえなく全滅。敗戦の原因がわからないまま、1戦目は終了となった。
2戦目に突入する前に、廣田氏からギミックの仕組みを解説してもらった。ネタバレを避けながら説明を要約すると「大技にはいくつかのパターンが存在し、それぞれ回避場所が異なります。ボスのセリフと周囲の状況から導き出される数字を足し算すれば、安全地帯がわかるはず」とのこと。正解を聞いて納得した取材班は、意気揚々とボスに再突撃。ほどなく「目を見開いて数えろ」のシーンまで到達した。
ギミックは理解した。ようは、廣田氏が教えてくれた通りに足し算するだけでいい。ところが、戦闘を継続しながら頭の中で計算を行うのが想像以上に難しい。まるで両足でステップを踏みながら、両手でお手玉をする感じ。片方に意識を集中させすぎると、もう片方がおろそかになる。双方を両立させさえすればトゥルガスは討伐できたも同然なのだが、何度くり返してもうまくいかない……。
結局、廣田氏に範囲攻撃の種類を口頭で伝えてもらいながら戦い、どうにか勝利。今回は取材時間の関係でカンニングしてしまったが、当該のギミックを時間を掛けて練習すれば、仲間の助けに頼らずとも自力で突破できるはずだ。
ボス2:デモロス
トゥルガスを倒して通路を進んでいくと、いよいよ最深部に到達。ドーム状のホールで、最終ボスのデモロスが待ち構えていた。
ボスに攻撃を開始すると、敵味方のダイスの数を表す専用のユーザーインターフェースが画面に登場。廣田氏によると、「“デモロスのダイス”と書かれたゲージが満タンになると、その時点で全滅。そうなる前に、“守護者のダイス”を100まで溜められればクリアーです」とのこと。つまりここでのバトルは、ボスのHPをゼロにすることが勝利条件ではないのだ。
しばらく交戦を続けると、“ダイスのルーレットが回りだします”のヘルプテキストが出現。同時に、ステージの外周に巨大な球体が現れ、ホールの外周をなぞるように移動を始めた。
ほどなくして球体が停止すると、数種類に色分けされたダイスが頭上から落下してきた。ここで廣田氏が「“正解”のダイスを壊してください」と助言してくれたのだが、どれが“正解”なのかまったくわからない。大混乱を収拾できないまま時間だけが経過し、1戦目はあえなく敗退……。
ここで改めて、廣田氏にギミックの真相を聞くことに。ネタバレを除きつつ同氏の解説をまとめると、「“正解”のヒントは、外壁の色やボスのセリフなど、いろんなところに隠されています」とのこと。
納得した取材陣は、再度デモロスに戦いを挑んだ。すると再び球体が現れて、1戦目と同様に外周を移動し始める。ここで先ほどのアドバイスに従い、球体や外壁などを凝視! “正解”を得るためのヒントの収集を試みた。
だが、ボスの攻撃があまりにも苛烈で、なかなか謎解きに集中できない。それでもどうにか“正解”を導き出すと、プレイヤー側にダイスの2の目が割り振られた。
プレイヤー側と同様、デモロスもダイスを転がす。今回のボスの目は4。さきほどプレイヤー側が引き当てた目は2なので、その差2ポイントぶん、敵方のダイスゲージが増加した。さらに追い討ちを掛けるように、ステージの中央付近に黒いダイスが複数出現。これを一定時間内に壊せないと、残った数のぶんだけデモロスの側のダイスゲージが増加してしまうのだ。
仕掛けさえわかってしまえば、ダイスによる勝負はほぼ互角なのだが、定期的に降ってくる黒ダイスがなかなか壊せないせいで、双方のポイント差は開くばかり。事態の打開策を廣田氏に問うと「敵のHPをとにかく減らしてください」とのアドバイスが。
助言に従ってデモロスに攻撃を加えていくと、ボスが消えてフィーバータイムに突入。HPが大幅に回復してしまった。それと同時に、大小さまざまなコインがフィールド上へ降ってきた。コインに当たるとダイスゲージが増加。増加量はコインのサイズで変化する模様。
フィーバータイムが終了すると、突然ボスが輝きを放ち、さらにHPがジワジワと回復し始めた!
廣田氏いわく「ボスのHPが100%まで回復すると、その時点で負けになります」。ダイスのポイントも大きく引き離されているため、もはや絶体絶命! そこへ、天井からコインがつぎつぎと落下。これを拾うことで、味方のダイスゲージを効率的に高められた。
ボスのHPが急回復していく一方、コインの回収により味方のダイスゲージもハイペースで上昇する。勝利が敗北を猛追する展開に、取材陣は大興奮! そして見事、デモロスの傷が完治する寸前に味方のダイスゲージが満タンに!! テストプレイが行われていた会議室内に歓声が上がった。
今回の新ダンジョンは、ボスとの“脳トレ”勝負が楽しめるのが大きな特徴だ。タイプとしては嘘つきタルスキの遊び場に近いが、周囲の状況からヒントを見つけ出す魅力に関しては、こちらのほうが数段上。ボスのセリフから足し算の正答を導き出したり、ルーレットの結果に応じてつぎに取るべき行動を変えたりといった感じで、敵と戦うのと同時に考えることも求められるのだ。
バトルの腕前と同じくらい、プレイヤー自身の思考力が求められる……“デモロスのルーレット”は、そんな個性派コンテンツだ。