PR記事の常識を覆すひと言で記事を始める

 まずはこれを見てほしい。

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▲こんにちは。本記事担当のミス・ユースケと申します。

 本稿は戦車戦ゲーム『World of Tanks Console』(以下、WoTC)のPR記事だ。

 一般的に、PR記事にマイナスイメージなことを書くとクライアントが渋い顔をするものだが、「アカウント登録したのに、ずっと待たないといけないのか」とがっかりされる前に、正直に言おうと思った次第である。

 いまNGが出る不安と戦いながら原稿を書いている。ついでに、記事本編に入る前に言いたいこと言っとこう。

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 僕の写真が続くのは読者のみなさんに悪いので、別件で来社していたミリタリー好き声優・中村桜さんにモデルをお願いした。いきなり「これ持ってください」と頼まれるなんて思ってもみなかっただろう。

(2017/07/25 14:50 写真に迫力がほしかったので、事務所の許可を得たうえで集中線を追加しました)

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▲なお、最初の写真はウォーゲーミングジャパンの会社前で撮っている。

 これらの理由は記事の中で説明しています。

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▲『WoTC』のジャンルは“オンラインタンクバトル”。最大15対15で戦車戦が楽しめる3Dアクション(シューティング)だ。Wargaming.netが世界的に運営しており、プレイステーション4やXbox 360、Xbox ONEでプレイ可能。

 さて。待ち時間の長さを差し引いても、プレイステーション4やXbox 360、Xbox ONEを持っているのに『WoTC』を遊ばないのは損である。

 だって、無料だ。PS4の場合はネット環境と無料のSony Entertainment Network(SEN)アカウントがあればプレイ可能で、アップデートにもお金はかからない。「大作ゲームのためにPS4を買ったけど発売日までやるゲームがない」なんて人も、ひとまずインストールしてしまえばいい。

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▲Xbox 360とXbox ONEの場合は、Xbox Liveのゴールドメンバーシップなら無料プレイ可能。なお、電気代やプロバイダー料金は考えないものとする。

 全データをダウンロードするのに時間がかかるとはいえ、ゲーム自体はわりとすぐに始められる。プレイ開始までの流れはだいたい下記のような感じだ。ポイントは、この記事を作るために自腹でPS4 Proを買ったことである。

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▲写真は暗くなってしまったけど笑顔です。
▲PS4 Proをテレビに接続する。
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▲ネット接続を確認してSENアカウントを設定。あらかじめPCでアカウントを作成しておけば、この辺はさくっと通過できる。
▲メニュー画面からゲーム本体をダウンロード。『WoTC』はPlayStation Storeの“基本プレイ無料”項目内から探せる。
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▲ダウンロード&インストールを始めるぞー。

 ところで、記事の趣旨とは無関係の部分なのだが、上の画面で焦ってダウンロードボタンを押したのが悲劇の始まりであった。『WoTC』では新規プレイヤー向けに『World of Tanks スターターキット Shark Edition』が配布されている。

 ゲーム本体と限定車輌、ゲーム内アイテムなどがセットになった素敵なキットなのだけど、通常のゲーム本体をインストールした人は入手できないようなのだ。

 これから『WoTC』を始める人は要注意である。こんな切なさを味わうのは僕だけで十分だ。悲しみなんて世界から消えてしまえばいい。

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▲スタートメニュー画面で下を押すとShark Editionの入手画面が表示される。こっちをインストールしたほうがお得だ。

 閑話休題。ダウンロードを開始して10分ほどでゲームをスタートできた。チュートリアルはAI戦風になっていて、戦闘を通して戦車の基本操作を学ぶ。ここまでは順調だ。

 『WoTC』では戦闘で稼いだ経験値やシルバー(ゲーム内通貨)を消費して、より強力な戦車を開発・購入できる。チュートリアルやAI戦闘でも経験値とシルバーを入手できたので、「早いとこ、つぎの戦車を作ろーっと」と思ったところで気付いてしまった。

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▲AIとの戦闘を通して基本操作を学ぶ。
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▲経験値とゲーム内通貨を貯めて戦車を強化&開発という流れはPC版とだいたい同じ。
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▲おや? T2 Mediumを開発したのに“ダウンロード中”となっていて使えない。

 本作はダウンロードが段階ごとになっていて、最初の10~15分ほどを終えればチュートリアルとTier(ランク)1の戦車でマルチプレイが可能。Tier2以上の戦車の開発は、全データのダウンロードが完了してからのお楽しみというわけだ。

 Tier1の戦車はいくらでも手に入るので、戦闘をするぶんには困らない。だが、すぐに強い戦車に乗りたいプレイヤーからしたら“おあずけ”状態みたいなもの。僕はこの日、ダウンロードを続行させたままPS4をスタンバイモードにして、寝た。

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▲ここまでインストールできれば、ひとまずゲームは始められる。

 いらいらするかと思ったら、そうでもなかった。ベッドに入ってから「どういう戦車を使おうかな」なんて考える。PC版はあまりうまくないけど、PS4版で才能が目覚めるかもしれない。敵車輌をバンバン撃破するイメージを思い描く。

 うおおおお、何だこれ。落ち着かない。興奮とも期待とも少し違う。だけど悪い気はしない。

 ああ、これ。初デートの前日だ。きっと世間の中・高校生はこんな気持ちを味わって身悶えするのだろう。僕はそんな日の当たる人生を歩んでいないので、期せずして青春を取り戻せたことがうれしい。

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 ダウンロードにかかる時間はネット回線の太さや混み具合、ネット接続の仕方(有線 or 無線)にもよるので一概には言えないものの、だいたい5時間は想定していたほうがいい模様。

 恋愛の達人のようにプレイヤーをじらす『WoTC』。たまらん。

ダウンロードが長いのは中身が詰まっているから

 そもそも、なぜダウンロードに時間がかかるのか。それだけ中身が大ボリュームだからだ。無料なのに奥が深く、コンテンツも豊富。

 2014年2月の正式サービス(PS4版は2016年1月)から着々とアップデートを重ね、バージョン違いなども含めると登場する戦車は350種類オーバー。ヒロインの多さがウリの美少女ゲームだとしても、350人ってそうそうないぞ。

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▲戦車がくんずほぐれつ大砲を撃ち合うゲームです。
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▲史実に登場する戦車がリアルに再現されているほか、製造が検討されていた幻の車輌も登場。膨大な資料や設計図を収集したうえで開発されている。

 ゲーム内では日本、ドイツ、ソ連、アメリカ、フランスなど、世界各国の戦車を操縦できる。今後のアップデートでもどんどん追加される予定だ。

 戦車好きの楽園であることは間違いないが、実際にはミリタリー知識はそれほど必要ない。いちばん重要なのはそこではなく、対戦ゲームとしてのおもしろさ。だからこそ、全世界のゲーマーが魅了されているのである。

 「よくわからないけど戦車ってかっこいいなー」くらいに感じる人であれば、本作を楽しむ才能が十分にあると言える。

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▲ミリタリー初心者お断り、というわけではない。
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▲対戦ゲームにとって重要なマップ量も豊富。その数なんと50種類以上。

 本作のジャンルはFPSやTPSだ。その中でも広い層が遊びやすいゲームである。一般的なFPSや対戦アクションと比べると試合展開がゆっくりなため、反射神経はほぼ不要。時間をかけて遊ぶシミュレーションなどが好きな人にもおすすめできる。

 ちなみに、砲撃を受けると戦車の搭乗員が負傷することはあるが、絶対に死なない。すばらしく平和なゲームである。

ダウンロード時間が長いほど期待が高まる

 ダウンロードを待っている間、わくわくした。つまり、こういうことだ。

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 パラダイムシフトである。待てば待つほど胸は張り裂けんばかりになり、ゲームを遊んだときに感情の波がほとばしり、カタルシスが増す。すばらしい。カタルシスという言葉の使いかたが合っているかどうかはわからない。

 何はともあれ、“ゲーム開始前のわくわく”って何者にも代えがたいものだと思うのだ。待ち時間がその後の体験をバラ色に変えてくれる。遠足前日の小学生しかり、初デートで1時間も早く待ち合わせ場所についてしまった女子しかり。

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▲「無茶言ってるなー」と思ったときは大きな文字で押し切るのがポイントだ。

 子どもの頃は車で隣町のおもちゃ屋にゲームを買いに連れていってもらい、帰りの車内で説明書を読んでわくわくを募らせたものである。たいてい車酔いでダウンするから帰ってもしばらくゲームできなかったのだけど。

 あのダウンロード時間は“心の準備をする時間なのではないか”とも考えられる。ゲーム少年の原体験で言うところの“説明書を読む時間”だ。

 つぎのページでは、この時間をうまく使って気分を高め、『WoTC』をより楽しくする方法を提案したい。

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