『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』トレーラーには、新システムの情報が隠されている? 橋本Dインタビュー【E3 2017】

Tokyo RPG Factoryとスクウェア・エニックスが手掛ける『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』について、ディレクターを務める橋本厚志氏にインタビュー。同作の特徴や見どころを語ってもらった。

●懐かしくも新しいRPG“Project SETSUNA”第2弾

 アメリカ・ロサンゼルスにて、2017年6月13日~15日(現地時間)に開催された世界最大のゲーム見本市、E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2017。同イベントにて、スクウェア・エニックスのNintendo Switch/プレイステーション4用ソフト『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』(2017年秋発売予定)のプレゼンテーションが行われ、ディレクターを務める橋本厚志氏が同作の特徴や見どころを語った。


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『LOST SPHEAR(ロストスフィア)』ディレクター
橋本厚志氏

 同作は、『いけにえと雪のセツナ』(以下、『セツナ』)に続く、Tokyo RPG Factoryとスクウェア・エニックスが手掛ける“Project SETSUNA”タイトル。『セツナ』同様、Unityを用いて開発されている。ジャンルは“ネオ・トラディショナルRPG”で、90年代のRPGを彷彿とさせるエッセンスを取り入れつつ、現代のRPGとして制作されている作品だ。

 本作の舞台は、記憶で作られた世界。すべてのものに記憶が内包されており、記憶が失われると、その存在も消えてしまう。その現象は“ロスト”と呼ばれ、消えたものは白い霧になってしまう。橋本氏が披露したデモプレイでは、フィールドマップのあちこちに、白い霧状のものがある様子が見えた。

 バトルは、『セツナ』で採用されていた“ATB2.0”を本作でも採用。基本的なシステムは『セツナ』と同様だが(行動時にタイミングよくボタンを押すことで追加効果が発生する“刹那システム”も健在)、本作では最大4人パーティーとなっている。また、行動選択時に、キャラクターがマップを移動できるようになったことが大きなポイント。たとえば、範囲攻撃を行うとき、より多くの敵を巻き込める位置に移動すれば、大きな効果が狙える。橋本氏によると、バトル中の移動にはいっさいの制限はないとのこと。


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 また、“後ろに回り込むと、相手に大きなダメージが与えられる”といった仕様は、あえて入れていないという。そのような仕様を入れると、プレイヤーに「つねに回り込まなければ」と考えさせてしまうため、それは避けたとのことだ。

 プレイボリュームは、『セツナ』は20時間ほどだったが、本作は30時間ほど。『セツナ』を経て、もう少しボリュームを増やしてもいいと考えたそうだ。また、楽曲については、『セツナ』はほぼすべてピアノのみで構成されていたが、今回はピアノだけでなく、楽曲ごとに異なる楽器を取り入れている。


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 続いて、橋本氏のインタビューにて明らかになった情報を紹介しよう。

――新作を作るにあたり、『セツナ』の方向性を踏襲した理由を教えてください。
橋本厚志氏(以下、橋本) 『セツナ』に対していただいた意見を踏まえて、パワーアップしたものをお見せしたかったんです。より完成度の高いものを作れるんじゃないかと思いましたし。もちろん、単純に、自分が作りたかったという気持ちもありますが。

――好評ゆえにパワーアップした点、ユーザーの意見を受けて変えた点を教えてください。
橋本 先ほどお話しした、バトル中に移動できるシステムは、“(バトル中に移動できないのは)ストレスになる”というご意見をいただいて、チームで議論を重ねた結果、生まれたものです。刹那システムはご評価いただいたので、基本的にはそのままですが、少しだけパワーアップさせていただいています。

――キャラクターの成長システム、カスタマイズシステムは変わりましたか?
橋本 『セツナ』からそんなに変わってはいないです。基本的には同じ路線で、レベルを上げて、法石をつけてカスタマイズして……というところは踏襲しています。

――『セツナ』同様、儚さを感じさせる世界観ですが、そういった世界観がお好きなんですか?
橋本 自分たちが影響を受けた90年代のRPGに、こういった切ない感じの、シリアスなテイストのゲームが多かったと思います。それらに影響を受けたのかなと思っています。

――懐かしさの中に新しさを出していくのは簡単なことではないと思いますが、『セツナ』ではどのような手応えがありましたか?
橋本 おっしゃる通り、めちゃくちゃ難しいんですよ。90年代のRPG像は、それぞれのプレイヤーの中にあり、さらにそこに勝たないといけないので、非常に難しい。『セツナ』では賛否両論をいただいたのですが、「こういうものを待っていた!」という声もたくさんいただきましたし、それを支持してくださる方もたくさんいたので、一定の成功を収められたとは思っています。ただ、自分たちとユーザーの皆さんのあいだでズレがあった部分もありまして。たとえば、宿屋がいい例だと思っています。

――『セツナ』には宿屋がありませんでしたね。
橋本 僕らとしては、宿屋はそこまで重要じゃないと思っていたんですけど、『セツナ』を発売したら、「なんで宿屋がないねん」というご意見をいただいて(笑)。「なるほど」と思って、『ロストスフィア』にフィードバックして取り入れています。そうして進化していければいいなと。

――最後に、『ロストスフィア』を楽しみにしているゲームファンにひと言お願いします。
橋本 トレーラーをよく見ると、未発表の要素が含まれているのがわかると思います。今日取材にいらした海外メディアの方の中にも、ひとり気づいている人がいました。トレーラーを隅々までよく見ると、新たな発見があるかもしれません。新しい体験ができるゲームにすべくがんばっていますので、楽しみにしていてください。


 本作について語る橋本氏は、新要素について言いたくてたまらないのをガマンしているように見えた。トレーラーをじっくり見れば、その片鱗がわかるかも……!? トレーラーは、ストーリーについてもさまざまな想像ができる内容になっているので、くり返して見てみてほしい。




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