『ウイニングイレブン 2018』E3デモリポートをお届け。ひとつひとつのプレイが気持ちいい!【E3 2017】

E3会場で、KONAMIのサッカーゲームシリーズ最新作『ウイニングイレブン 2018』を遊んだ。

●最新作の仕上がりは?

 KONAMIのサッカーゲームシリーズ最新作『ウイニングイレブン 2018』。国内では9月14日にプレイステーション4とプレイステーション3向けに発売予定の本作を、E3会場内にある同社のミーティングルームで遊んできた(※現状ではXbox One/360/PC版が海外でのみ発表)。しかも、アシスタントプロデューサーを務める田谷淳一氏の解説付き。果たして本作はどんな仕上がりになっているのだろうか?


●“禁断の移籍”から帰ってきたらわかった、ウイイレの気持ちよさ

 さて記者はFPSやアクションアドベンチャーなどを中心に仕事をしているが、実は年間で遊ぶ時間で言えばサッカーゲームが一番多い。旧ナムコの『プライムゴール』ぐらいから、ほぼ毎年サッカーゲームを買っては遊んできた。
 そんな中で長く遊んできたのがKONAMIの“ウイイレ”こと『ウイニングイレブン』シリーズだ(中高時代はバスケ部なのに合宿所でひたすらウイイレ三昧だった)。しかし、10年ほど前にサッカーゲーム界における“禁断の移籍”を果たし、すっかりエレクトロニック・アーツの『FIFA』勢に。かつてバルセロナからレアル・マドリーに移籍した時のルイス・フィーゴのごとく、ファンの皆さんから豚の頭を投げられても仕方がないのかもしれない。

 しかし去年、「最近のウイイレはいいらしい」という噂を聞きつけ体験版をやってみると、プレイヤーがスペースに向けて動き回り、いて欲しい所に走り込んでくれている気持ちよさにすっかりやられ、双方にそれぞれのこだわりと良さがあったため、悩んだ結果両方購入した次第である。
 そして今回遊んだ2018年度版は、きっちりその延長上にある、オンボールオフボールともにプレイのひとつひとつが気持ちいいサッカーゲームとなっていた。トラップ、ドリブル、長短のパス、スペースへの走り込み、体の入れ方……ひとつひとつが大体思い描いたように実行される。

●システムのフォローとプレイヤーの駆け引きの両立の集大成

 ではこの気持ちよさの根源とはなんなのか? 田谷氏によると、複雑な操作を強いなくてもプレイヤーの意図をある程度汲めるように、プレイヤーの入力やシチュエーションを参考にしつつアクションを派生させているのだという。
 例えば現実のサッカーではディフェンスが寄ってきた時に自分の体を使ってボールを守るようなプレイがあるが、ディフェンスが詰めてきた時に進行方向が逃げる方向に入ったら単に逆方向ドリブルするのではなく体を入れて守るように変えるといった塩梅だ。
 一方でオフボールの攻防に関しては、収録しているそれぞれのチームについて、そのサッカースタイルを再現するよう設定を練り込んであるという部分もある。バルセロナなら、細かくパスを交わしながらポジションチェンジをしていって、気がつくと誰かが裏に抜けていたりする“ティキ・タカ”スタイルを追求しているわけだ。

 もちろん競技ゲーム的な展開もあるため、こうしたシステム側の一種の補正をやりすぎないように調整しているそうで、サッカーらしい動きが自然に出るようにある程度システム側でサポートもしつつ、プレイヤーの一瞬の駆け引きに関わる部分は入力をシンプルに反映していくというバランスを模索してきたという。田谷氏は「(ウイニングイレブン)2016、2017ぐらいから進めてきて、2018はその集大成みたいな感じですね」と語る。

 なお今年度版では、爽快感を維持しつつあえて全体のスピードを少しだけ落としているそう。これもまた、そこで生まれた時間の分だけ、ドリブルの一対一やパスとインターセプトの駆け引きの判断のための猶予を持たせるのが目的。もちろん速いゲームスピードを求める人もいると思うが、そのあたりはフィードバックを待っているとのこと。

 一方で、前作から戻った部分もある。2017などではフリーキック時に予測軌道を示すガイドが出ていたが、絵面としてリアリティを損なうということで、以前のようなガイドなしに復帰。フリーキック時のカメラは、パスやクロスをしやすい引きのものと、選手目線ぐらいに高度を少し下げてシュートを狙いやすくしたものの2パターンがシームレスに切り替えられる。
 ちなみにリアリティという点では、バルセロナのカンプ・ノウ、リバプールのアンフィールド、ボルシア・ドルトムントのジグナル・イドゥナパルクなどの公式ライセンス取得スタジアムは、トンネルなどの内部の取材も行い、写真を元に高度に再現。芝生などもスタジアムの照明をつけてもらった上で撮影を行い、実際の試合開始時の雰囲気を再現しているという。

 個人的に面白かったのは、操作中のプレイヤーを示すアイコンに加えて、今切り替えボタンを押したらどの選手に変わるかを示すアイコンがあること。大体の感覚で切り替えたら意図した選手とは別の選手に切り替わってしまって慌てて再切り替えをすることがあると思うが、このプレアイコンがあれば、それをある程度防ぐことができる。なおローカルな対人戦の際などに相手に見せたくない場合はオフにすることも可能。

●長年のファンも、少し休んでいた人もβテストや体験版を要チェック!

 さて、記者はすでにサッカーゲームの二大巨塔を今年のE3で遊んだわけだが、対応ハードをお持ちのサッカーファンには「ぶっちゃけ現段階でどっちがいいんだよ」と聞きたい人もいると思う。しかしこれは怒られるのを承知で言うが、どちらも重視しているコンセプトが少しずつ異なり、それぞれの良さがある(というか個人的には今年も両方買うんじゃないかと思う)。
 そしてどちらも長所があるからこそ、プレイヤーの好みによって答えはまったく変わってくるだろう。どちらかのゲームプレイのある部分がすごいハマったり逆に合わなかったりする人もいるだろうし、(いずれも最終的な収録リーグはまだ明かされていないが)単純に自分の好きなチームやリーグが公式ライセンスになっていたり、好きな選手が似ている方を選ぶというのもひとつの正解だ。

 というわけで例年通りであればどちらも体験版が出るはずなので、サッカーゲームファンはじっくり試してみてはいかがだろうか。過去にウイイレシリーズを遊んでいて最近はチェックしていない人は、記者のように新たな発見があるはずだ。

 ひとまず本作では7月20日午後5時から7月31日午後1時にかけてオンラインβテストを予定しており、クイックマッチ以外に新モードであるオンラインCO-OP戦もプレイ可能となっている。2対2または3対3でプレイすることが可能で、友達とチームを組んで戦っていくことも、サーバー側のマッチングにまかせて野良プレイヤー同士で組んで戦うこともできる(なおCO-OP戦ではそれぞれのプレイ内容を分析し数値化した専用のスタッツ画面が用意されており、それをネタに冗談を飛ばしたり改善に努めるのも面白そう)。

▲実際に対戦プレイしながら見所を解説してくれた田谷アシスタントプロデューサー。「対戦の駆け引きの面白さ、そこに最高に注力して作っていますので、ぜひ友達と、オンラインでもオフラインでもたくさん遊んでいただきたいと思います」とのこと。ちなみに試遊台では、それぞれのプレイを媒介に常に一喜一憂の声があがっていた。サッカーゲームのいい所って、本物のサッカーのように心が動かされることだと思うんですよね。