再始動した広井王子氏の新作は、ゲオ店舗と連動するラジオドラマ風RPG! 『千年少女團』の魅力に迫るインタビュー

週刊ファミ通2017年4月13日号(2017年3月30日発売)で公開された、ゲオインタラクティブのiOS/Android向け新作アプリ『千年少女團 Millennium Sisters(ミレニアム シスターズ)(仮題)』。本誌ではスペースの都合で割愛した部分も含めたインタビューの完全版をお届け。

●広井王子氏、再始動! 『千年少女團』を語る!!

 週刊ファミ通2017年4月13日号(2017年3月30日発売)で公開された、ゲオインタラクティブのiOS/Android向け新作アプリ『千年少女團 Millennium Sisters(ミレニアム シスターズ)(仮題)』。本誌では、本作の企画と原作を務める広井王子氏と、プロデューサーを務めるゲオインタラクティブ・永山順一氏のインタビューを掲載したが、あまりに話が盛り上がりすぎたため、スペースの都合で泣く泣くカットした部分も多かった(というか、半分以上カット)。そこで今回は、本誌に掲載できなかった部分も含めたインタビューの完全版をお届けする。(インタビュアー:ファミ通グループ代表 浜村弘一)

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広井王子氏(文中は広井

アニメ『魔神英雄伝ワタル』、PCエンジンの『天外魔境』などの原作を手掛け、『サクラ大戦』シリーズは舞台などにも展開した大ヒット作に。近作はドキュメンタリー映画『世界でいちばん美しい村』(エグゼクティブプロデューサー)、2017年4月7日から放送のテレビドラマ『コードネームミラージュ』(原作)など。

永山順一氏(文中は永山

ゲオインタラクティブ所属。以前はファミ通.comでブログや生放送番組を展開し、“ジャム爺”として活動していた。本作のプロデューサーのひとりだが、本人は「おこがましくてプロデューサーとは名乗れない。いまでも“何でも屋さん”です」と言い、ゲオや広井氏を含む開発チーム内を奔走している。

●思い出トークに花が咲き……

浜村 広井さん、お帰りなさい。ずっと海外に行かれていたんですよね?

広井 2010年から5年間、台湾の企業と契約して、スマートフォン向けのコンテンツを研究していました。重たいCGをいかに軽くして載せるためにはどうすればいいか、とか。

浜村 以前にお聞きしましたけど、すごく先進的な技術を開発してらっしゃったんですよね。いきなりコミックがアニメになったり。

広井 そうですね。台湾では、いまはもうずいぶん普及してきています。

浜村 へえ。日本では?

広井 日本では進まないですね。日本の場合は、質をグッと高めていくほうに力を入れていますけど、全アジアで見た場合、それだと間に合わないんです。1年間でアニメ作品を500本作ってくれみたいなオーダーですから(笑)。

浜村 わはははは。それがさっき言った、週刊のマンガの連載が、翌週にはアニメ化できているって話ですよね?

広井 そうそう。そういうことをやっていました。台湾のオーナーから言われたのは、連載のマンガを、1日でCGアニメにしてほしいと(笑)。

浜村 わはは! 無茶言うなあ。でもそれをやっていたんですよね。

広井 さすがにそれは。1日でできるのは5分でした。僕が実現したのは。

浜村 それでもすごい!

広井 その後はもっとCG軽くする技術や取り込みの秘術などを研究して……。

浜村 ある意味、大学院の研究者みたいな仕事をしていた感じですよね。それまでは、ゲームやアニメ、舞台とか、ずっと日本でやっていたじゃないですか。でも、台湾に行っていた5年間は、日本の仕事はやっていないですよね?

広井 やっていないですね。正直それどころじゃなかったです(笑)。

浜村 久しぶりに帰ってきて、日本はだいぶ変わっていたんじゃないですか?

広井 そうですね。日本だけが変わったんじゃないと思いますけど、この5年間で、アジアのスマートフォンの普及率がものすごく高いんですよ。それって、みんながゲーム機を持っている状態ですよね。あくまで所持台数の話ですけれど、アジア全体から見たら、日本の台数はものすごく少ない。インドネシアとか、これから育つであろうインドといったところを狙うと、未来を開拓する感じでおもしろいと思いますね。あと、ビジネスモデルも日本とアジアではぜんぜん違います。10億人が月100円を払ってくださるって考えかたですから(笑)。

浜村 ケタが跳ねますよね(笑)。

広井 そう。跳ねるんです。だから月100円で十分ということなんですよね。

浜村 だからスマホで作りたいって思うのは、よくわかるんですよ。

広井 そうですね。

浜村 でもね、広井さん。5年ぶりに日本に帰って来たらやたら仕事が増えていません? ゲーム以外にもいろいろやっていますよね。

広井 台湾にいた最後のシーズンって、日本からもいろいろな方がいらっしゃったんです。ゲーム業界のほかに、アニメ業界の方とかもね。そのときに、社内をご案内したり、当時研究していた技術を見せたりとかしたわけですが、「帰ったらいっしょにお仕事やりましょう」みたいな話をしていて、それが実現しています。

浜村 5年間、日本のコンテンツから遠ざかっていたのに、いざ台湾から帰ってきたら、お仕事の幅がさらに広がりましたよね。ドキュメント映画をプロデュースしたり。

広井 『世界でいちばん美しい村』(※公式サイトはコチラ)ですね。あれは、すでに撮影したフィルムはあったんですけど、資金が少し不足していて、完成に向けて編集や録音などのお手伝いをしただけです。いっしょに協力してくれる人を集めましてね。

浜村 あと、実写ドラマもやるでしょ?

広井 『コードネームミラージュ』(※公式サイトはコチラ)は、丸々1年半かかっています(苦笑)。

浜村 銃を撃ってもいい警察の話ですよね。

広井 そうです。あとは、銃は近くで撃つのがいい。

浜村 当てやすいから?

広井 そうです。だから、できるだけ接近して、腕を短く構えて頭にスパーンと撃つの。ひとりずつスパンスパンとやらないと、ひとりで何人もの敵を倒せないですから。

浜村 そうなんだ。へえー。

広井 台湾でも、いろいろな経験をしてきましたからね。見るからに銃で撃ちそうな人たちと会ったり。あれね、見た瞬間にわかるんですよ。「あ、この人は撃ってくる」というのが。

浜村 そうなんだ(笑)。ひと目みてわかるんですか?

広井 わかりますよ。

浜村 映画に出てくるみたいな感じですか?

広井 そうそう。恐かったなあ。

浜村 わはははは!

広井 “何の躊躇もなく撃ってくる”って顔をしているんですよ。銃を撃ったことがある顔って、あるんですよ。

浜村 ひえー!(笑)

広井 あと、台湾で契約していた会社が、ほかの国からもサイバー攻撃を受けているんですよ。それこそ1日に1億以上のサイバー攻撃を受けました。

浜村 そうなんだ!

広井 サーバーにトラップを作って、サーバーの中で迷子になるように(笑)。それをまた破りにくるんですよね。いやぁおもしろい!

浜村 おもしろいってあなた(笑)。日本でも、いろいろな経験をしてらっしゃいましたけど、台湾の5年間で、さらに人間が厚くなった感じですね(笑)。

永山 ……お話がずば抜けておもしいのでずっと聴いてしまったのですが、そろそろ新番組“広井×浜村のアジア紀行”から『千年少女團』のコーナーに移ってもよろしいでしょうか?(笑)

浜村 ああ、そうだった(笑)。

広井 ごめんごめん(笑)。