『紅蓮のリベレーター』関連の質問にも答えた!

 2017年3月11日(現地時間)、アメリカ・ボストンで開かれた“PAX EAST 2017”で、『FFXIV』のステージイベント“Q&Aパネル”が開催。会場に集結したプレイヤーから寄せられた質問に、吉田直樹プロデューサー兼ディレクターが回答していった。

 ゲームに関する疑問に吉田氏が答えていく趣向は、プロデューサーレターLIVEの“一問一答”のコーナーでおなじみだが、今回はその部分だけが独立し、ひとつのステージイベントとして行われた。この日は事前に寄せられた要望のほか、観覧者からも質問が受け付けられるとあって、大勢のファンが特設ステージの周囲に集結した。

吉田氏が“緊急任務”とF.A.T.E.の関連性に言及! 『FFXIV』Q&Aパネルまとめ【PAX EAST 2017】_01
吉田氏が“緊急任務”とF.A.T.E.の関連性に言及! 『FFXIV』Q&Aパネルまとめ【PAX EAST 2017】_02
▲講演台に立った吉田氏。プレイヤーの質問に丁寧に答えていった。
▲冒頭では、次期拡張パッケージ『紅蓮のリベレーター』の概要説明が改めて行われた。

『FFXIV』は、2017年3月9日に公開されたパッチ3.55bで“雲海探索 ディアデム諸島”のリニューアル版がお目見えしたばかり。このため、同コンテンツの仕組みについて吉田氏がどのように答えるのかに注目が集まった。ほかに、ゲーム全体に関わる質問についても幅広く寄せられたので、本稿ではその中からおもな回答をピックアップしてお伝えしていく。

武器や鎧を展示できる機能を4.Xシリーズ中に実装!

 それでは、“Q&Aパネル”でプレイヤーから投げかけられた質問に対する吉田氏の回答を振り返っていこう。とくに注釈のない限り、発言者はすべて吉田氏だ。

Q.(登壇した吉田氏がみずから発言)最初にIL280武器の話をしたほうがいいですか?

A.(観衆の歓声を受けて)パッチが公開されてまだ3日ほどしか経っていないので、ナーバスにならないようにお願いします。(IL280武器は)それほど簡単に取れるわけがありません。ディアデム諸島へ行って、探索任務を進めて、緊急任務が発生して、それに参加し、レイドをクリアして、幸運にもドロップの抽選に当たり、たとえそれを引き当てたとしても、それが皆さんのメインジョブの武器であるかどうかはわかりません。しかも、武器のパラメータまでランダムで決まります。
 たとえるなら、(意中の性能の武器を手に入れるのは)ラスベガスのスロットマシーンでジャックポットを引き当てるくらい難しいです。このように夢が詰まったコンテンツなので、ゆっくり遊んでください。実際は、好きなパラメータを設定できるIL275のアニマウェポンが最強だと思います。
 また、緊急任務を発生させるために、F.A.T.E.をものすごい回数くり返されているようですが、あまり意味がありません。探索任務が終わったら気楽にコンテンツから抜けて、つぎの探索に向かったほうがエマージェンシー(緊急任務)に出会う機会が増えるのではないかと思います。あまりムキになってF.A.T.E.ばかりプレイされないようご注意ください。

Q.『紅蓮のリベレーター』でバトルシステムが変更されますが、ヒーラーが回復を行いつつダメージも与えることができなくなってしまわないか心配です。

A.クルセードスタンスを消すと皆さんが怒ると思うので、しっかりと残してあります。くり返し言いますが、皆さんはヒーラーです(苦笑)。回復をちゃんとこなしたうえで、仲間のためにDPSを出したいなら、皆さんがんばってください。

Q.雲海探索 ディアデム諸島でIL280の武器がドロップするようになりました。これに伴い、影の国ダン・スカーや機工城アレキサンダー零式:天動編のウィークリーの制限は今後解除されないのでしょうか?

A.この後で解除されます。(雲海探索 ディアデム諸島は)さきほどもお話した通りアメリカンドリームなコンテンツなので、(取得できる武器に関する)週制限はいらないと思います。

Q.(機工城アレキサンダー:天動編3に登場する)クルーズチェイサーのマウントが欲しいです。

A.前向きに検討します。

Q.暁の血盟のために懸命に働いているのですが、あのゴーグル(エーテル計測器)はいつごろ手に入るのでしょうか?

A.あれはシャーレアンの賢人にならないともらえないので、いつかシャーレアンという国に行くことがあれば、もらえるかもしれません。

Q.エターナルバンドのシステムについてですが、結婚記念日やバレンタインデーに何かを渡せるようになる……といったアップデートが、今後行われる予定はありますか?

A.現在作業を行っています。パッチ4.1か4.2ごろにアップデートが入るかと思います。(実装が)近づいてきたら、どういうアップデートを行うのかを説明しますので、もう少しお待ちください。

Q.ファイター系と同様に、クラフター系のクラスにも不要なスキルを取り除くなどの調整は入りますか?

A.レベル70に向かって、各クラフターとギャザラーのアクションにも調整が入ります。残念ながら、ギャザラーやクラフターには新しいクラスは追加されません。
旧FFXIV』時代の資料には、見たことのないクラスアイコンがありました。羊の毛を狩るギャザラーだったようですが、そのクラスはそれしかできない(コンセプトだった)ようです。

Q.クルルの衣装をモグステーションで買えるようになるのは、いつごろですか?

A.(すでに)作り始めたらしいです。

Q.前回のハロウィーンのような、コンテンツを使った季節イベントは今後入りますか?

A.あれはハロウィーンではありませんのでお気をつけを(笑)。(具体的に)どれとは言いませんが、今年もコンテンツを使ったシーズナルイベントが入ります。楽しみにお待ちください。

Q.(黒魔道士の)エノキアンは具体的にどう変更されるのでしょうか?

A.まだ確定ではありませんが、エノキアンは永続になる予定です。ただし、うまくやる余地として、(エノキアンとは)別のダメージボーナスという概念を入れるつもりです。既存のジョブのアクションがどのように変わり、どこに面白さがあるのか……そうした部分を、動画を交えて解説する機会を『紅蓮のリベレーター』の発売前にご用意しますので、それまでぜひお待ちください。いずれにせよ、エノキアンが切れたためにファイジャが撃てずにDPSが下がるようなことは、たぶんなくなると思います。

Q.『紅蓮のリベレーター』の新規コンテンツの中で、労力を注いで開発したにも関わらず、それを見つけてもらえないかもしれない……と思うような要素はありますか?

A.コンテンツは、できるだけ遊んでもらえるよう(各所に)ばらまいているつもりなので、見つからないことはたぶんないと思います。
 クガネの街はすごく高いところまで登れるので、どうすればそこに到達できるのかをぜひ見つけてください。ただし(高所に登るのは)難しいので、上空から人がつぎつぎと落下してきても驚かないよう願います(笑)。

Q.男性版のバニー衣装の開発は、その後どうなりましたか?

A.ヒューラン族とルガディン族の(開発)作業は終わりました。ヒューラン族をチェックしたところ、ヒップがすごくセクシーでした(笑)。ほかの種族はまだ開発中ですが、『紅蓮のリベレーター』の制作に取り掛かってしまっているために、(現在は作業が)止まってしまっています。今日の生放送を観た担当者が「ハッ!」と思い出すはずです。

Q.オーケストリオンを持ち運びできるアイテムとして、iPodならぬoPodが欲しいです。

A.それを作るには新しいシステムが必要になります。いいアイデアだとは思いますが、祖堅(正慶氏。サウンドディレクター)とサウンドプログラマーの仕事が増えるので……。もしこの場に祖堅がいたら、「NO!」と叫んで帰宅すると思います(笑)。一応、伝えてはおきますので(『FFXIV』関連の)サウンドトラックをたくさん買ってあげてください。

Q.レイドダンジョンで獲得できる装備に、セットボーナス(特定の装備を組み合わせて着用することで発生するボーナス)を加える予定はありますか?

A.予定があるかと問われれば、ありません。同じILの装備は、時間の経過とともに(容易に)手に入るわけですが、レイドをコンプリートして集めた武具(のセットそのもの)に意味を付与するのは確かに面白いかなとは思います。前向きに検討したいと思います。

Q.『紅蓮のリベレーター』に登場する新しい土地にまつわる設定ではなく、エオルゼア内の既存の4つの国で活躍する種族(あるいは登場人物)の中で、設定資料集にも記載されていない部分にスポットが今後当たることはありますか?

A.(どの人物や種族に)スポットライトが当たるのかを、いまここでお約束するのはちょっと難しいです。『紅蓮のリベレーター』でも、これまで焦点が当たってこなかった既存のNPCに注目が集まるシチュエーションがあったりもします。その人物が、皆さんが気に入っているキャラクターなのかどうかはわかりませんが、そうした状況もしっかりとご用意しています。まずは『紅蓮のリベレーター』のストーリーを楽しみにお待ちください。
 設定を作っているメインシナリオ担当の織田(万里氏。世界設定担当)とマイケル(クリストファー・コージ・フォックス氏。シニアトランスレーター)がその話を聞くと、「またロアブック(設定資料集)を作る!」と言い始めると思うので、そちらも楽しみにしていただければと思います。

Q.鎧や武器を展示できる、マネキンみたいな機能を追加することは可能でしょうか?

A.ちょうど4日前に、日本でその話をしました。いずれにせよ、4.Xシリーズのどこかで達成します。

Q.『紅蓮のリベレーター』では、泳ぐと潜るを活用して到達したエリアも(探検手帳の)記録として残るのでしょうか?

A.探検手帳のポイントをまだ確認していないので……。僕が確認するときに、水中へ行ったのかどうかもチェックするよう(担当者に)伝えておきます。ただ、面倒くさいと言わないでくださいね(苦笑)。

Q.大迷宮バハムートや機工城アレキサンダーなどのレイドコンテンツをひと通りクリアすると、その週はもうやることがなくなってしまいます。これらと同じくらい手ごたえのあるコンテンツを増やしていくことは可能でしょうか?

A.レイドダンジョンをクリアしたチームに、何かもうひとつチャレンジできるコンテンツを作ろうと思っているので、情報がお出しできるタイミングが訪れるまでもう少しお待ちください。その代わり、フランクフルト公演でもお話ししましたが、難しいと言わないようお願いします。

Q.『紅蓮のリベレーター』リリース後のメンターシステムについてお聞きします。レベルキャップの引き上げに伴い、メンターとビギナーがパーティを組んだ際に付与されるバフを強化する予定はありますか?

A.システム的にはすぐ可能だと思うので、前向きに検討します。

Q.タンクが好きな私は、対応するジョブのレベルをすべてキャップまで上げました。『紅蓮のリベレーター』がリリースされて、これらのジョブの育成を終えた後、(さらに)パーティメンバーを手伝うためのタンク……たとえば“パペットマスタータンク”みたいな要素を入れることは可能ですか?

A.まずは『紅蓮のリベレーター』を遊んでからにしていただければ。今後2ヵ月くらい、我々はヘル(地獄)なので……。世界中からリクエストが大きかった侍と赤魔道士を追加できてホッとしています。それらを遊んでから、つぎの新しいジョブに関するご要望をいただければと思います。

 一問一答は以上で終了。最後に吉田氏が北米エリアのデーターセンターの移設を発表し、“Q&Aパネル”のセッションはお開きとなった。移設にまつわる吉田氏の説明は、以下の通りだ。吉田氏から直接回答を得た質問者の嬉しそうな声が、とても印象的なステージイベントだった。

吉田氏
60分という短い時間でしたが、(会場の)後ろのほうまでぎっしりとたくさんの方に来ていただき、本当にありがとうございます。アメリカのプレイヤーの皆さんに重要なお知らせがあります。
いま皆さんがプレイされている北米のデータセンターをアップグレードして、移設を行います。『新生エオルゼア』のスタート以来、スクウェア・エニックス初のチャレンジとして、海外でのデータセンターの設営および運営を進めてきました。アイテムインベントリやアーマリーチェストの拡大など、プレイヤーの皆さんにさらに品質の高いゲームサーバーとトラフィックスのサービスを提供するために、最新のデータセンターに移設したいと思います。(移設時期は)5月中旬くらいを予定しています。
(具体的な)日程や、どういった準備が必要になるのか、さらにどうしてデータセンターの移設が必要なのかといった部分は、今後フォーラムやトピックスでお知らせします。これまで以上に皆さんに快適な冒険をお届けしようと思いますので、ぜひ詳細をお待ちください。

吉田氏が“緊急任務”とF.A.T.E.の関連性に言及! 『FFXIV』Q&Aパネルまとめ【PAX EAST 2017】_03
▲最新の設備に更新されることで、北米エリアのプレイヤーはより安定した通信環境で冒険が楽しめるようになる。