次期大型アップデートの全貌がついに見えた!
PC向MMORPG『リネージュII』を運営するエヌ・シー・ジャパンは、2017年2月22日、次期大型アップデート“GRAND CRUSADE”を“ライブサービス”向けにリリースする。目玉要素となるクセルス同盟連合基地防衛戦と、それに紐づけられた2種類の新規コンテンツを実機で体験してきたので、その模様をリポートしていく。
『リネージュII』の“ライブサービス”で大型アップデートが行われるのは、2016年4月13日に公開された“SEALED MEMORIES”以来、じつに10ヵ月ぶり。本年初となる大規模更新は、果たしてどのような楽しみを秘めているのか……。その中身をいち早く探るべく、アップデート実施後の世界をひと足先に体験した。
本作をあまりご存じない方のために前置きすると、『リネージュII』は最新の世界で冒険が楽しめる“ライブサービス”と、ゲームがオープンした当初の歴史のもとでプレイできる“クラシックサービス”のふたつが現在運営されている。本稿でお伝えする“GRAND CRUSADE”とは、これらのうち“ライブサービス”向けに実装されるアップデートだ。
なお、“クラシックサービス”版でも2017年2月22日に大型アップデートを実施。こちらの中身については、以下の記事を参照されたい。
※関連ページ
吸血鬼ザケンとついに決戦! 『リネージュII』クラシックサービス大型アップデート“SAVIORS ADVANCE”リポート
エティス バン エティナの策動を阻止せよ!
新規コンテンツの中身をお伝えする前に、まずは今回のアップデートで展開されるシナリオについて説明。“GRAND CRUSADE”では、アデン大陸制覇を目指すエティス バン エティナの企みを英雄たちが阻止していく過程が語られる。
英雄たちのひとりであったカイン ヴァン ホルターは、吸血鬼と化した腹違いの妹ジーゼルを救うため、エティス バン エティナの策動に協力。敵としてプレイヤーの前に立ちはだかることになる。カインを巡る事件の結末と“裏切り”の真相が、後述するコンテンツを通じて語られていくのだ。
~プレストーリー~
滅亡の封印以外のすべての封印の力を得たエティス バン エティナ……みずからを神へと至らしめる計画は、ついに最終段階を迎える。
エティス バン エティナは大聖杯のエネルギー源を確保するべく、アデン大陸にアスタチン要塞を建設。大陸進出への足がかりとしたが、実際の本拠地は遠く離れたグレシア大陸にあり、そこから同地への侵略準備を進めていた。
双方の大陸は実質的な交流がなかったため、アデン大陸側からグレシア大陸での出来事を把握できずにいた。このため、グレシア大陸のクセルス同盟基地から援軍要請が来たときには、すでにエンブリオの勢力は同地を圧倒しようとしていた。
クセルス同盟基地を占領し、その先にあるアデン大陸を飲み込もうとするエンブリオ。これを阻止すべく、アデン先鋒隊を含む英雄たちがグレシア大陸へと派遣されたが……。
クセルス同盟連合基地防衛戦は“任務”の遂行も必要に
それでは、今回体験できた“GRAND CRUSADE”の中身を、それぞれの要素に分けてお伝えしていこう。まずはアップデートの中核を成す新規ワールドイベント、クセルス同盟連合基地防衛戦からご紹介。
クセルス同盟基地防衛戦は、基地に侵入したエンブリオの勢力を退けることが目的。レベル95以上の覚醒クラスであれば誰でも挑戦できるコンテンツだ。
バトルは、日本時間の水曜、木曜、金曜のうち、午後9時、午後10時、午後11時のいずれかの時刻に勃発する(※)。発生する可能性のあるタイミングが3日間で全9回あるため、確実に参加したいなら、週末は毎晩待機したほうがいいだろう。
(※初回は12サーバーすべて、2017年2月25日(土)午後9時よりスタート)
(※2017/2/22 18:30 クセルス同盟基地防衛戦が開催される曜日に変更があったため、修正しました)
コンテンツに参加したプレイヤーは、レベルやクラスに応じて以下の役割が自動的に割り振られる。戦闘中は役割に応じた立ち回りが求められるため、味方勢力を勝利に導く車輪のひとつとして参加できるのだ。
<<役割その1 攻撃>>
◆参加可能レベル:100以上
エンブリオ勢力の前面に立ちはだかり、進軍を阻止する役割。バトルの中心を担う、いわばコンテンツの花形だ。
対応クラス:ティール デュエリスト、ティール ドレッドノート、ティール タイタン、ティール グランドカバタリ、ティール マエストロ、ティール ドゥームブリンガー、オーセル アドベンチャラー、オーセル ウィンドライダー、オーセル ゴーストバスター、オーセル フォーチューンシーカー、ユール サジタリウス、ユース ムーンライトセンチネル、ユール ゴーストセンチネル、ユール トリックスター、フェオ アークメイジ、フェオ ソウルテイカー、フェオ ミスティックミューズ、フェオ ストームスクリーマー、フェオ ソウルハウンド、イース ハイエロファント、イース ソードミューズ、イース スペクトラルダンサー、イース ドミネーター、イース ドュームクライヤー、ウィン アルカナロード、ウィン エレメンタルマスター、ウィン スペクトラルマスター
<<役割その2 防衛>>
◆参加可能レベル:100以上
攻撃役の応戦をかいくぐり、基地の奥へと乱入してきた敵兵を食い止める。下記の通り、タンカー職がその役目を担う。
対応クラス:エアロ カーディナル、エアロ エヴァスセイント、エアロ シリエンセイント、シーゲル フェニックスナイト、シーゲル ヘルナイト、シーゲル エヴァステンプラー、シーゲル シリエンセイント
<<役割その3 支援>>
◆参加可能レベル:95~99
砲台の製作および使用準備を進める。戦闘に直接参加する機会はさほど多くないが、バトルの勝敗を大きく左右する重要な任務が複数与えられる。
対応クラス:参加可能レベルに該当するすべてのクラス
クセルス同盟基地防衛戦の進行中は、キャラクターのレベルとクラスに応じた任務(ミッション)が個別に与えられ、これを達成するとSPや経験値などさまざまな報賞が得られる。同時に、迫りくる敵兵を一定数討伐することで“段階”が進み、バトル全体がつぎのフェーズへと移行するのだ。
そうして“段階”を5つまで進めると登場するエンブリオの最高司令官カイン ヴァン ホルターの討伐に成功すればクリアとなる。制限時間は2時間だ。
見事に勝利を収めると、1週間のあいだグレシア大陸への移動が可能となり、後述するメッサリア城砦(外郭)とメッサリア城砦(内郭)に挑戦できるようになる。加えて、サーバー内のログインしているキャラクターのうちひとりに、補助魔法“エティナの祝福”がランダムで付与されるぞ。
逆にエンブリオの勢力に敗北するとグレシア大陸への道が閉ざされるため、上記のふたつのコンテンツにアクセスできなくなる。さらにサーバー内の誰かひとりに、“エティナの呪い”と呼ばれる効果がランダムで与えられるのだ。
クセルス同盟連合基地防衛戦に支援役で参戦!
以上のルールを踏まえたうえで、クセルス同盟連合基地防衛戦に参加。グルーディオ城の村か話せる島のゲートキーパーから戦場となるインスタントゾーンへと移動し、敵を迎え撃つことにした。
自身のキャラクターは95レベルだったので、自動的に支援役に割り振られた。しばらくするとエンブリオの兵士がつぎつぎと襲来し、基地内に設置された複数の防御塔を攻撃。これをすべて破壊されると負けになるので、攻撃役と防衛役はこれを全力でガード。支援役の筆者は、それぞれの役割に沿って自動的に割り振られるクエストに従い、しばらくのあいだ彼らとともに敵兵と戦うことになった。
クエストの指定数どおりの敵兵を倒すと、“|支援|防御砲台製作支援:2 - 私を保護してくれ!”という支援役専用のミッションが発生。指令に従いイシュマの保護を完了すると、防御砲台の製作を進めてくれるようになり、こんどは砲台から打ち出す砲弾を準備することとなった。
その後もつぎつぎと現れるクエストを完遂していくと、ほどなく砲台が完成。これにクエストで得た“防御砲台駆動装置”を使うと砲台が使用可能に。砲弾を射出したところ、防御塔に群がるエンブリオの兵士をまとめて約20人ずつ倒せた。
最終の第5フェーズに突入すると、いよいよカイン ヴァン ホルターが降臨。吸血鬼となった妹ジーゼルを救うため、エティス バン エティナに寝返った“裏切者”が、ついに目の前に出現したのだ! 支援役である筆者は、討伐目標であるカインに向けてひらすら砲撃をくり返す。
くり返しカインに砲撃を加えていった結果、ついに討伐に成功! メッサリア城砦に向かう英雄一行のムービーが流れて、クセルス同盟連合基地防衛戦は終了となった。
クセルス同盟連合基地防衛戦は、敵と刃を交えつつ、同時に任務もこなしながら報賞を得ていくという独特なルール。初挑戦時は、敵兵をひたすら倒して勝利に貢献。戦いに慣れてきたら、できるだけ多くの任務を並行して進めてSPや経験値を稼いでいく……といった感じで、自身の腕前にふさわしい遊びかたができるのだ。『リネージュII』にいままでなかった、懐の広いコンテンツに感じられた。